取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
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樫田秀樹

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●集団移転が迫る土地、神奈川県相模原市緑区鳥屋の谷戸地区はどうなる?

 リニア計画において、車両基地は2つ作られます。一つは、岐阜県中津川市。もう一つが、神奈川県相模原市緑区鳥屋(とや)の谷戸(やと)地区。
 谷戸の世帯数はわずかに50世帯前後。
 ここが、自分たちの土地に車両基地(長さ2キロ、最大幅350メートル、高さ30メートル)が建設されることを知ったのは、2013年9月。JR東海が公表した「環境影響評価準備書」で初めてその事実を知ったのです。事前にその連絡はなし
 ただし、振り返ればその兆候はあったようです。
 JR東海が環境アセスをしている真っ最中の2012年、谷戸にも、何かの腕章をした身元不明の作業員が頻繁に森に出入りするようになりました。不審に思った住民が「おじさん、何やってんの?」と尋ねると、「生物調査です」「がけ崩れの調査です」といった回答が返ってきたそうです。
 同じころ、鳥谷の森の上空を、パイロットの顔が見えるほどの低さで、ヘリコプターが何度も飛来していたそうです。

 ともあれ、準備書で、故郷が車両基地に潰されることを知った住民たちには青天の霹靂。
 
 まもなく、谷戸の自治会館前には「車両基地絶対反対」の立て看板ができます。
 当初、リニアに関する市民団体は「反対住民が出た!」と機関誌のニュースにしたものですが、実際のところ、谷戸の住民のほとんどにその気持ちはありませんでした。

絶対反対

 元自治会長さんに話を聞いたことがありますが、彼はこう言ったのです。
「確かに望ましい計画ではありません。かといって、このような巨大事業を振り払う力もない。でも自分たちの生活は最低限守ろう。絶対反対とは、それくらいの『強い気持ち』でコトに臨もうとの姿勢を表した言葉です」

 また、同時に説明してくれたのが「ここの人たちは昔から、お上の意向に逆らわない。おとなしくて従順なんです。闘うという選択肢はなかったですね」。

 ここ数年の経緯は省略しますが、これから、谷戸地区が辿るであろう将来像について簡単に書きます。
 車両基地は、谷戸のすべてを潰すわけではありません。谷戸を直角に横切るため、谷戸は3つに分断されます。立ち退く地域、その両側にある立ち退く必要性がない地域。
 ここでは分かりやすいよう、A地区(立ち退き対象外の2軒)、B地区(立ち退き対象の30軒未満)、C地区(立ち退き対象外の16軒)としておきましょう。

山の上からの車両基地予定地←赤い線が車両基地の大雑把な幅。左の線の左側がA地区、挟まれるのがB地区、右側がC地区。

鳥屋車両基地鳥瞰図←車両基地完成予想CG。ここでも、左からABC地区になる。

 そして、谷戸自治会は、せめて地域分断を防ぐため、立ち退く必要がない地域も含めての「全戸集団移転」をJR東海に要請していました。この担当窓口になったのが「谷戸リニア対策協議会」ですが、ここが

●昨年12月中旬  JR東海から回答を聞く。それによると、A地区は2軒だけだが、ビオトープ(人工生物空間。リニア工事で失われる動植物をある数カ所に移設して、新たな生態系をつくる)を設置することで、その2軒も移転対象にする。B地区は神奈川県が用地交渉と補償の窓口になる。C地区の16軒は移転対象外になる。

●12月26日  対策協議会、谷戸の自治会館で住民にこの回答を知らせる。C地区が集団移転から外れることで、住民はその回答の「不了承」を決める。
 ただし、「その16軒のために、回答拒否することもないのではないのか」との意見も出た(これは、すでに地域分断の兆しともいえる発言だ)。

●1月16日  対策協議会にJR東海から説明がある。C地区については、個別に対応する。つまり、集団移転するか、残るか、この際、違う土地に移転するかの意向を聞く。

●1月28日  対策協議会、住民にその内容を知らせる。住民は、JR東海の提案を了承する。

●2月25日  JR東海の住民説明会。というはずだったが、JR東海の社員3人は冒頭のあいさつに来ただけ。「今回の谷戸の動きには、ありがとうございます」と。

 集団移転はまだ決まったわけではありません。
 ただ、その方向性が出てしまい、この地区の地域性(おかみには逆らうな)を鑑みれば、今から強く反対する人もそうそう現れないのではと予測されます。
 とはいえ、私がこういう情報を知りえたのは、谷戸にもこの計画に強い懸念を覚えている方が複数名いるからです。ただし、それぞれの立場が弱い。女性であること(大切なことは男が決める。といった風土)、借家人であること、等々の理由で、表立って発言できないという事情を抱えています。

 ともあれ、いただいた資料から今後の予定を整理すると以下のようになります。

●3月  C地区の世帯にJR東海と神奈川県が個別に面会
 ★意向調査(集団移転するか、残るか、個別に違う土地に移転するか)
 ★用地測量の同意

●春から初夏 B地区の世帯にJR東海と神奈川県が個別に面会
 ★意向調査(集団移転するか、個別に違う土地に移転するか)
 ★用地測量の同意
 ★立ち入りに同意した世帯から用地測量の開始。

●初夏から夏  集団移転先に関する自治会とJR東海・神奈川県との打ち合わせ開始。
 ★集団移転先の選定
 ★候補地の地権者への接触

●夏から初秋  用地測量の完了した場所から境界立会を開始。

●初秋前後
 ★教会の確定した世帯から物件(建物等)調査開始。
 ★集団移転先の基本計画策定開始


●ちょっと待て。ここがわからない。
 とはいえ、これをざっと読んでわからない点がいくつかあります。

1.そもそも集団移転の希望で始まった今回の経緯だが、集団移転の候補地は?
★決まっていない。←情報提供者

2.JR東海や県の補償はどういうもの。同じ規模の家屋を補償する? 時価で不動産評価する? 後者なら、長く住んでいる人ほど、家屋の時価は安く、また地代も田舎ゆえに安く、補償金を手にしても、新しい土地で、今と同程度の暮らしが保証されるのか?
★どちらの補償かも決まっていない。←情報提供者
★今回の情報提供者によれば「このへんの人たちは、そういった不動産評価額といった基本情報すら知らない」

3.ビオトープが建設されるA地区はわずかに2軒。ここは本来立ち退き対象外だが、ここにビオトープを設置することで、この2軒を立ち退き対象にする。つまり集団移転に加えることができる。
 ただし、ビオトープは事業地ではないことから、これで立ち退いても、税制上の優遇はないかもしれない。この点をJR東海は税務署に確認・要請するという。ただ、いつはっきりするのか?

★わからない。←情報提供者
 この2軒のうちの1軒は葛藤しているという。集団移転に加わるべきか。加われば、地域付き合いは続く。だが愛する土地を離れることになる。
 もし移住をしないと決めたとすれば、おそらくJR東海、そして自治会は、「せっかくビオトープにして移住できるようにしたのに、今更移転しないはないだろう」との反応を示すことでしょう。

 それにしても、まずは自分たちがどういう土地に移転するのかの確認をするのかが第一かと私なら思いますが、酷い土地にだけは行かないよう祈るばかりです。

●大型公共事業での常套手段=戸別訪問
 私が何度か谷戸を訪ねるうちに、直接、間接に耳にした「俺は車両基地は反対だ」「なぜ俺がここを出るのか」「この歳で今更よそで住みたくない」といった声は切実です。ただ、自治会では膝を割って住民同士で話し合ったことはほとんどないようです。
 むしろ、逆らっても仕方ないんだから、「普通の事業なら受け入れないこと(集団移転)を、JR東海は受け入れた。JR東海を信じましょう」との意見もあるようです。

 こういう土地柄のなかで、一番まずいと思うのは、いただいた資料の最後に「詳細や移転までの全体の流れについてはJRが各世帯に面会する際に説明」と書かれてあること。つまり、地区の問題であれば、地区全体として話し合うべきなのに、JR東海はこれを「戸別訪問」でやろうとしているのです。
 これは、各戸撃破するには、開発者側には最良の手口です。補償額にしても、よくあるパターンは「早く出れば、それだけいい補償金がもらえる」とか「お宅には特別に上積みします」といったもの。もちろん、これが谷戸でも繰り返されるのかとは断言しませんが。
 ただ少なくとも、地区の問題であれば、戸別訪問は避け、山梨県富士川町のように窓口を一本化して、住民の誰にも公平な扱いがされるよう努めることが望ましいはず。


●鳥屋トラストの地、今月の作業 

 鳥屋は11の地区で成り立っていて、車両基地で多くの立ち退きが起こるのは谷戸ですが、他にも対象となる方は他地区にも数人います。
 その一人は、渡戸地区の栗原晟さん。とはいえ正確には、栗原さんの家屋が収用されるということではなく、所有する山林の地下をリニアが通過するかもしれないということですが。
 栗原さんが土地トラストを昨年4月に開始したことは本ブログで書いた通りです。

土地トラスト地の整備。栗原さん←昨年12月の第一回作業。右が栗原さん。

 さて、鳥屋の風土のなかで、栗原さんは「作ってはいけないものには反対する」との超然たる姿勢で一人立ち上がったのですが、その結果、栗原さんが村八分に遭っているのか?
 遭っていません。トラストのことを話題にされることもありませんが、いつものように暮らしています。
 このことからも、栗原さんは谷戸の住民が自分たちの意志に従って立ち上がれば・・との思いもあるようですが、ここではそれは書きません。
 ただし、谷戸ではない地区で、もしかしたらもう一人、トラストをするかもしれない・・とだけは書いておきます。

 おそらく、谷戸の住民の方々にはまだまだ基本的な情報が行き渡っていないのかもしれません。車両基地ができたら、自然環境が、社会環境がどれだけ変わるということも、手にできる補償金でもいざ引っ越したら、今までより狭い家で暮らす可能性があることも。
 もちろん、この際、集落を出て、病院や施設がある街で暮らそうというのも一つの選択肢です。
 ただ、選択肢の選択にはまず基本情報があってのことだと思います。

 土地トラストの森では、毎月、大人も子どもも楽しめる場所「トラストの森カフェ」にしようと、森の整備作業が行われていますが、今月は3月20日(月・祝)9:00~16:00(小雨決行)。予備日は3月21日。
 檜の間伐、皮むき、造材、チェンソーを使っての板引きなどが行われる予定。
 集合場所:鳥屋 渡戸(わたど)自治会館
 持ち物:昼食と飲み物
 服装:山の作業ができる服装、足元は長靴がベスト。
申込先: 042-689-2142(河内) 090-8116-8088(松本)

 4月になると、山ビルが発生するので、この3月で整備作業はしばらくお休みかもしれません。

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●またもするどい裁判長

 2月24日、「ストップリニア!訴訟」の第3回口頭弁論が開催されました。
 法廷は、いつも通り、東京地裁で一番広い103号法廷。傍聴席98席。
 この98席を求めて、152人が並びました。私はまたも当たり券を引き、これで3回連続の当たりです。

リニア裁判第3回地裁前デモ


 この日の口頭弁論で、報告すべき点は2つです。

1.裁判長からの鋭い指摘

 まず、前回の裁判で、裁判長から「鉄道事業法に定めている、鉄道事業に必要な「経営性」「安全性」「計画性」について考慮しないままでも、全幹法だけでこのリニア事業を進めていくのか」との質問が被告の国に出されたわけですが、これに対しては、被告は準備書面で「全幹法1~8条の規定で鉄道事業法の要件を充足していれば足りる」と回答しております。
 そこで、今回、裁判長は以下の質問を被告に投げました。

工事実施計画の認可(事業認可)の前に、(2011年5月20日の)営業主体・建設主体の指名という段階と、(5月26日の)整備計画の決定という段階がありますが、それぞれの段階での判断がもし違法であれば、それが承継され、最終的に工事実施計画の認可も取り消し事由になるという判断枠組みでいいですか?

 リニア計画は、とても大雑把に書くと、

①2011年5月20日  国土交通省に設置された交通政策審議会・中央新幹線小委員会の審議を経て、「中央新幹線はリニア方式で」「ルートは南アルプスを貫くCルートで」と決まり、国はJR東海をその「建設主体」と「営業主体」に指名。

②2011年5月26日  その「整備計画」が決定され

③2011年5月27日  国はJR東海に対して、リニアの建設指示を出す。建設指示とは、工事しろということではなく、工事に必要な手続きに入れということ。つまり、まずは環境アセスからやりなさいということです。

③2014年10月17日  その環境アセスの結果を審査した国土交通省がリニア事業を認可する。これで、JR東海は着工が可能となりました。

 との手続きを踏んでいます。

 裁判長は、①か②か③での判断が違法であれば、④もまた違法になると判断していいのか? と国に尋ねたということです。

 これに対して、被告は

「建設指示については、工事実施計画の認可とは別の処分となる。基本的には、違法性の継承は認められないと考える。ただちに工事実施計画の認可の違法にはならない」

 すろと、すぐさま裁判長は

「そこがポイント。そこをまとめてください。そこを曖昧にしたままだと進められない

被告「次回期日までには明らかにしたい」

裁判長「早めにお立場を固めてください」


 裁判のあとの記者会見で、中心弁護士の関島保雄弁護士は「裁判長は鋭い質問をした。要は、今回の事業認可の前に建設指示をしている。法律論として、事業認可の前段階の建設指示や手続きに違法があれば(十分な安全性の議論がなされていなければ)、今回の事業認可手続きの違法性につながるんですか、どうですか? と裁判官が釈明した。これは一つの争点になります」と今後の進展への深い関心を示しました。

 また、記者会見のあと、参議院議員会館の報告集会へとタクシーで移動したわけですが、たまたま同じタクシーに乗った関島弁護士は「今回の法律論は、国の準備書面では曖昧にされていた。ところが、あの裁判官はそこをきちんと読みこみ、はっきりしてと指示した。見ているところは見ている裁判長だ。的確に質問している」とその丁寧な仕事を評価していました。

 本ブログでも、今回の裁判長、古田孝夫裁判長が、かつて岡山地裁に在籍していた時に、アスベスト被害者が労働基準監督署による労災不認定処分の取り消しを求めた訴訟で、原告が勝訴したことを書いていますが、関島弁護士によれば、その裁判は古田裁判長が赴任する前は、どちらに転ぶか分からないぐちゃぐちゃの展開をしていたようですが、古田裁判長が赴任するや、論点が整理され、短期間で判決を出したそうです。
 勝訴か敗訴とかではなく、互いの資料をとてもよく読み込む裁判官として知られているようです。


2.岐阜県住民からの意見陳述
 12月の第2回裁判では、リニア車両基地が建設される予定の神奈川県相模原市緑区鳥屋の住民、栗原晟さんが意見陳述をしましたが、今回は、岐阜県土岐市の住民、和田悦子さんが、ウラン鉱床にぶつかるかもしれないリニア工事についての懸念を示す意見陳述をしました。
 リニアとウラン鉱床との問題については、本ブログでも何回か書いていますので、ここでは繰り返しません。

リニア裁判第3回記者会見←岐阜県の住民、和田悦子さん。土岐市議会議員でもある。東京地裁での記者会見において。右にいるのが関島保雄弁護士。

 以下、和田さんの意見陳述をスキャナから読み取ったものをそのまま転載します。


 原告和田悦子が意見陳述します。
 私は岐阜県土岐市泉が丘町に居住しております。12年前に隣市、瑞浪市日吉町の古民家を手に入れました。自然豊かなこの土地で農業をして余生を過ごしたいと思いコツコツと手作りでリフォームをしております。ところがその北西約300メートルの南垣外地区の地下にJR東海のリニア中央新幹線と非常口が建設されるということを聞き、とても驚きました。自然を壊してまで、東京名古屋間を40分で走るそんな早い乗り物を作る価値がどこにあるのか私にはわかりません。
 この地域は大小のウラン鉱床が点在しています。「春日井リニアを問う会」が2016年2月と3月に、3回にわたり東濃ウラン鉱床周辺の「放射線量調査」を行った結果、「リニアルート品川から245キロ地点の(御嵩町)で非常に高い測定値が認められました。
 私の古民家の近くにも宿洞ウラン鉱床がありますので、近辺の「放射線量」を測ってみました。地上から1mの所で平均毎時0.13~0.15マイクロシーベルトもありました。日によって計測値は変わりますが、他地区より高い数値ですので、地下深くを掘削すれば、放射線量の高いウラン残土が排出されるのではないかと危倶しております。
 JR東海はリニアの路線を設定するにあたって、「ウラン鉱床を回避した」と準備書には書いていました。しかし、それはJR東海自身がウランの有無を調査したものによるのではなく、既存の文献を参考にして作り上げた路線計画であることがわかりました。その文献は独立行政法人日本原子力研究開発機構(旧動燃)のものであります。あるジャーナリストがその日本原子力開発機構の職員にウランの有無を問いただしたところ「実際には掘ってみないことにはわからない」と答えたということです。私はその職員の言われた通りだと思います。文献上でウラン鉱床を回避したと言われても、実際にはウランを含んだ残土が出てくる危険があると思います。
 東濃地区のリニア問題を取り組んでいる団体「リニアを考える岐阜県民ネットワーク」が、JR東海に対して、2015年10月と2016年4月に、岐阜県内のルート上のウランの存在を確かめるためのボーリング調査をするように要請しました。それに対して、JR東海は「花崗岩による天然由来の放射能数値であり問題ない」と回答をしました。岐阜県はJR東海に対して、「事業者として、独自でウラン鉱床の有無を調べる責任があるのではないか」との意見を出しました。それに対してJR東海は、2016年7月25日に、瑞浪市日吉町の3キロ区間付近で、僅か11本のボーリンク調査を行っただけです。また、JR東海の評価書において、「万一、放射線量が比較的高い掘削土が確認された場合は、掘削土を覆土することにより敷地境界線における放射線量を管理値以下に低減させるとともに、速水シートなどを用いて雨水などの侵入を防止させることとする」としています。驚きました。覆土や速水シートを使うなど、そんな安易な方法しか対策をもっていないのでしょうか。ウランを掘削してしまえば、ラドンガスが発生します。ラドンガスは肺ガンを引き起こす一因になりうることが確認されています。
 地中にはこのほかにもカドニウム、水銀、亜鉛なども出土する可能性があります。2003年には東海環状線自動車道工事の掘削工事において、隣接している可児市久々利地区で黄鉄鉱という重金属が出土し、近隣の米農家は当時、耕作をやめなければいけない事態となりました。
 つい、今年の2月初めには、リニア日吉トンネル南垣外工区の工事で環境基準の4.2倍のヒ素と1.9倍のフッ素、1.4倍のホウ素が検出されたと報道されました。
 地元市民は大きな不安を抱えています。今後、どんな計測器で、どのようなプロセスを経て土壌の測定をしているのかを説明してほしい。また、市民による測定や見学もさせてほしいと要望しています。
 また、このヒ素などの問題に続いて、2月8日の新聞では、本件工事の施工業者が土砂災害のおそれのある区域で無許可で工事を行っていたことがわかり、岐阜県は業者に文書で是正を指導したことが報道されました。無許可であることを認識していたとのこと。許せない行為です。JR東海は市民の不安を払拭するべく情報公開をし、最善を尽くしてほしいと思います。
 加えて、井戸水が枯れた場合の補償に関してもJR東海から具体的な回答はありません。井戸は田舎で暮らす者にとってはお金には替えられない大切なものです。
 そもそも、JR東海は一企業の事業だと公言しておりました。「ペイできない」とも言っていましたので、おかしいとは思っていましたが、国から3兆円の融資を受けるようです。今後、何か事があった時は、福島原発事故対策費用やもんじゅ廃炉の多大な経費と同じように、結局、国民がツケを背負っていくことになるのでしょうか。
 私たち人間は、衣食住すべての面で、大地の恵みを受けています。今では宅地は自分の物のように思っていますが、昔は、決まった所有者は無く、自分がこの世にいる間、大地の神様より借りているものと考えられ「地の神様」を祀ったそうです。私は地中を深く掘り起こし、勝手に自然破壊することは神様の怒りに触れるのではないかと正直思っています。
 自然を壊すことは、人間をも壊していくことにつながります。本当の豊かさは自然環境をどれだけ残していけるかであると私は思います。脚本家の倉本聰さんは「日本は敗戦からただひたすら走ってきた。ブレーキもバックギアもなく、ゴールのないマラソンを欲望のままに走っているのではないか。哲学がなく、無反省な進歩をしている」と今の日本を心配しています。
 私達は未来を生きる子供たちのため、ブレーキをかけ、今後日本がどうあるべきかを真剣に考えなければいけない時が来ていると思います。このJR東海の見切り発車ともいえるリニア中央新幹線工事を一度立ち止まっていただきたいと思い、意見をのべさせていただきました。
 以上です。


●今後の日程

 いずれも103号法廷14時半からで、4月28日、6月23日、9月8日、11月24日、1月19日からです。原告弁護団としては、リニアが通る1都6県からそれぞれ一人を意見陳述させたい意向。4月28日が山梨実験線の被害について、6月23日が長野県での被害についての意見陳述が行われる予定です。
 じつは、こうやって何回も意見陳述を行うことを、通常、裁判所は嫌うらしいのですが、今回の裁判長はそのへんには抵抗はないようです。
 やはり長丁場になるかなと想像しています。 

 報告集会では、沿線住民の一人が「各地からの意見陳述を行うだけで相当の時間が取られる。そうこうしている間に工事は進む。裁判のスピードアップはできないものか」といった趣旨の発言がなされました。
 これに対し、弁護団は、「大型事業に対する裁判は、多くの場合、工事が9割がた進んでからの提訴となっているが、リニアはまだ本格着工前なので、時間的な余裕はまだある。まず論点を出し切る」と説明。

 確かに、1都6県からの意見陳述を、一回の裁判で一つずつやれば、それだけで来年1月までかかるわけです。
 もっとも、裁判は公判がすべてではなく、互いの準備書面の提出や、それを裁判官が読み込み吟味することも必要なわけです。

 それでも、私などは、一回の裁判で2つくらいの意見陳述ができないものかと考えてしまいますが…。
 ただ、このあたりは素人は口を挟まないのが賢明です。

渓流9条の会リニアよりシニア←釣り人の目線から環境問題に取り組む「渓流9条の会」の会員も裁判を傍聴。3月20日14時から東京都練馬区の石神井公園区民交流センターで「釣りと環境シンポジウム」を開催。原発事故による渓流魚への影響や、リニア計画の魚への影響などを報告する。右にいるリニア弁護団の山下潤弁護士も同会の会員。

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●まさかの無担保だったJR東海への3兆円融資

 昨年(2016年)10月と11月、衆議院と参議院の国土交通委員会で、独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」にJR東海への融資機能をもたせるための法改正についての審議が行われ、それぞれ即日に可決。果たして、「機構法」は改正され、早くもその11月に5000億円、この1月に5000億円、3月に5000億円と計1兆5000億円が融資されます。

 私にはどうしても知りたいことがありました。
 それは、同機構は政府系特殊法人である財投機関の一つです。
 財投機関とは、すなわち、財政投融資での融資の対象となる組織のことです。
 つまり、財投機関である限りは、財務省が「財投債」の発行で集めた資金を受けて事業に活かし、事業の利益から利子をつけて、財務省経由で、財投債を購入した銀行などに返済がなされるのです。
 
 財政投融資について整理したブログはこちらをご覧ください。

 私が判らなかったのは、財投機関にはもともと「日本政策投資銀行」という政府系金融機関があります。
 財投債で得た資金を、財務省が同銀行に回し、同銀行は、日本のなかで必要な事業に融資をするわけです。当初、新聞報道で財投機関を通じてJR東海に融資をする・・・といった記事を見たとき、私はてっきり、同銀行がJR東海に融資をするのかなと思いました。

 しかし、同銀行の前身の「日本開発銀行」に勤務していた橋山禮治郎氏(「必要か、リニア新幹線」などの著者)によると、同銀行は民間銀行との協調融資が原則。つまり、民間銀行が首を縦に振らねば同銀行も融資できない。そして、金融機関ならば当然ですが、担保を必要とする。おそらくJR東海には東海道新幹線を除いては、合計で3兆円に相当する担保物件はない。しかも、同銀行はかつて兆単位の融資をしたことはない。だから、同銀行からはどうしてもJR東海には融資はできないでしょう…ということでした。

 では、今回、融資機能をもつことになった同機構はいかなる担保で融資に踏み切ったのか。

 私はこれを、参議院の国土交通委員会委員である山添拓議員(共産党)に尋ねてみました。
 すると、1月13日に山添議員が国土交通省に確認したところ、「無担保で貸している」とのことでした。
 国交省は「JR東海からの償還が怪しくなった際に担保を検討する」との見解を示したようで、つまり、施設などを抑えるとの腹積もりを見せてはいますが、山添議員は「通常ではありえない」と驚いています。

 なお、お金を貸す以上は当然審査を経なければなりませんが、機構の内部審査なので守秘義務があるため非公開となるようです。

 3兆円もの巨額に「担保なし」と「30年据置」。なぜこれほどの好条件で超巨額の融資が可能なのか。
 また財政投融資の場合は当然ですが、利子は安い。年利0.6%です。
 何かの力が動いているとしか思えません。

●推測は書くべきではないが

  一昨年から今年にかけて、JR東海は各地で工事契約を交わしていますが、本格着工にはまだ程遠い状態です。
 先日もJR東海の柘植社長が「2027年開業は厳しい」と発言しましたが、では、なぜ今「機構」から3兆円もの融資を受けるのか?
 以下、以前、ネット記事で見たり、鉄道に詳しいジャーナリストから教えられて整理した情報です。

 ★一つには、東京・名古屋に必要な5.5兆円もの金を工面できないこと。
 5.5兆円のうち、2.5兆円は東海道新幹線からの収益を充てることができるかもしれないとはいえ、それでも3兆円足りない。しかし、その3兆円を借りようにも、担保物件が3兆円もないJR東海に金融機関は融資をしようとしなかったのでは。借りたとしても、金利も3%台。
  また、海外の投資家は、数年前にJR東海の社長が「リニアはペイしない」と発言したことと、自己資金だけでは、いずれ5.5兆円以上のカネが必要になる東京・名古屋の建設は無理なのではとの読みからやはり投資に動いていなかった。

 ★一つには、財投機関でも融資は難しかった。
  これは前述のように、日本政策投資銀行のことです。

  そして、どうしてもわからないのは、本格着工なされていないのになぜ今、巨額の融資が必要なのか、ということです。

 本ブログでも伝えていますが、リニア工事で発生する約5700万立米もの建設残土の8割前後の処分先は未定です。
 つまり、トンネルを掘れないということです。
 また、処分先が決まったとしても、そこに至る道路の拡幅や重量制限をクリアできるよう補強工事が必要で、それにも何年もかかる。
 
 なぜ、これほど急いでの3兆円の融資が必要なのか。
 わからない。だが、一つの推測として、各地で工事契約することで「どんどん着工している。もう後戻りできない」との「既成事実」を見せることはできる。これが3兆円を引っ張っる材料になったのではとの説もあります。

 それにしても、この3兆円だけで足りるのか? 足りない場合は財投債を追加するのでしょうか?
 
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新年早々、訃報です。

 山梨県富士川町小林地区の有泉實さんが12月31日にお亡くなりになりました。享年84。

 小林地区は、リニアが地上走行することで数十件の家屋や農地が立ち退き対象となる土地です。

 しかし、一昨年、JR東海が、事前説明もないままに「中心線測量をさせてほしい」と小林地区に回覧を回したことで、不安に思った住民はその日のうちに自治会館に集まり話し合いをもちました。そこで決まったのは

「戸別交渉をされると補償金をちらつかされ個別撃破されてしまう。だから戸別交渉は拒否して、誰か一人を窓口にして、自治体やJR東海との窓口にしよう」

 ということでした。
 その窓口に決まったのが有泉さんです。

有泉實さん


 以後、町長を伴わない限りはいかなる話し合いにも応じないと主張する有泉さんの姿勢に、JR東海も手続きを進めないでいました。
 有泉さんご自身の家屋も、母屋の一部、そして駐車場と農作業小屋のすべてがリニアのために立ち退き対象とされるため、「慣れ親しんだ自宅を手放し、地域の人たちがバラバラになっていいことがあるのか。ワシはここを動きません」と、一貫してリニア反対の立場を貫いてこられました。

 一昨年に取材したときのことはこちらに書いています。

 私が有泉さんに初めてお会いしたのは2015年5月。
 再会したのは昨年8月です。そのときの有泉さんは、1年前と比べやややつれた印象を受けました。体の動きも重い。
 尋ねてみると、確かに体調が悪いらしく「二日に一度は点滴に行っています」とのことでした。

 それでも、有泉さんが頑張っていることで、JR東海も自治体も土地買収の話を自治会に持ち込めないでいました。

 有泉さんの周囲にいる人たちは当然、その体調を心配していました。
 リニアに関わる市民運動の住民が12月上旬に有泉さん宅を訪ねたとき、その体調の悪さから面会ができなかったようです。

 今後、誰が有泉さんに代わっての窓口になるのかはわかりませんが、まずは、体の弱さがあっても、自らの意志を曲げることのなかった故人に敬意を表すると同時に、そのご冥福をお祈りいたします。

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 ちょっと遅れての報告です。
 11月下旬。神奈川県相模原市緑区で3人の住民に会いました。それぞれが、リニアの地下通過でいろいろと思い悩んでおります。

●一人目。Yさん。「水がなくなる」

 Yさんは、シイタケ栽培農家。
 福島第一原発の爆発事故で、特に大きな農業被害を被った一つがシイタケ栽培農家です。放射性物質が蓄積しやすく、東日本のシイタケは売り上げが激減しています。Yさんのシイタケも例外ではありません。
 とはいえ、Yさんは、シイタケをビニールハウスで育てている。つまり、放射性物質が降りかかることはないのに(実際、測定をしても高い放射線は検出されない)、風評とは怖いもので、売り上げが激減しているようです。4人いたパートタイマーさんにも辞めてもらい、栽培規模も5分の1にまで縮小しています。今はお得意様を相手にビニールハウス前の直売場などで売る、固定客に宅配するなどでしのいでいますが、いったい、いつ以前のように売れるようになるのかまったくわからない状態です。

DSC04358_size.jpg


 こういう「泣きっ面」の状態にやってきた「蜂」がリニア計画です。
 Yさんのビニールハウスの真ん前の市道には、JR東海が実施した中心線測量の赤いビョウが打たれています。つまり、ビニールハウスの真下をリニアが通過するということです。
 ここで、なぜ地下走行のリニアが「蜂」かというと、Yさんは、シイタケ栽培に大量の水を散布するのですが、それがすべて地下水で賄っているため、もしリニアが地下を通ると、その地下水が枯れる可能性があるからです。

DSC04364_size.jpg←手前にある赤いビョウが中心線測量で打ったもの。奥の白い箱のようなものが地下水ポンプ装置。リニアはまさに真下を通る。

 暑い夏には最大で一日10トンの地下水を使い、冬でも3トンは使うシイタケ栽培。その地下水がなくなるのは、すなわち廃業を意味しますが、JR東海からは、もし水が枯れた場合の対処についての具体的な話はまだないようです。

 Yさんは、リニアに賛成するとか反対するとかの立場にはありません。もっといえば、水さえ確保してくれるなら、地下走行するリニアに反対する理由はありません。
 
 ただし、これまでの一連の経過にYさんには強い不満があります。それは、いったい誰が自分の将来についての窓口なのかがまったくわからないことです。

「これはJR東海の事業ですね。では彼らが対応してくれるのかと思ったら、機構(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)の人から挨拶の連絡があり、では機構の人が来るのかと思たら、やってきたのは地質調査の会社の人やボーリング会社の人で説明もなく測量やボーリングが始まるのです」

 一昨年の豪雪でYさんのもつビニールハウスの一つは潰れました。当然立て直しを考えるわけですが、そのタイミングでリニア計画の話がやってきたので、もし新設しても水が出なかったら、新設の意味もなくなるので、Yさんは踏み切れないでいます」

 この点でJR東海に質問をすると、JR東海は「工事には7,8年かかります」と答えただけで、地下水が枯れるかどうかには言及しませんでした。ただし「水は確保します」とだけは回答したようです。
 しかし、Yさんが求めるのは地下水。なぜなら上水道なら塩素を含むため、シイタケ栽培には不適切なのです。もし上水道を使うなら塩素除去装置が必要とのことですが、それへの回答もありません。また、仮に塩素除去装置を使ったとしても、上水道は地下水の2倍は代金がかかります。その補てんもなされるのか。

 いずれにせよ、Yさんは「ほかの土地に行くつもりはサラサラない」と言うように、この土地でシイタケを作り続けるしかありません。
 一つには、ここが愛着のある土地であること。
 一つには、かつて坪20万円はした地価が、原発事故後、ほぼ0円になり、売るに売れないこと。だから、他のシイタケ農家のように「放射線が検出されればよかった。そうすれば補償金がもらえたのに」とぼやくのもわかります…。


●二人目。Aさん。引っ越して来たら、そこは地下をリニアが走る場所

 同じ緑区に住むAさんは、今年5月、分譲の一軒家を購入。
 ところが、引っ越してきて初めて知ったのは、その地下20メートルをリニアが走り、自分たちの駐車場とリビングルーム半分が補償対象になるということでした。
 これはなんだ! 分譲を仲介した不動産業者は一言もそんな説明をしていなかったのです。

 また、平日に働いているAさんは説明を聞こうにもJR東海の事務所に行けないため、説明を求め、JR東海に電話。

「すると、電話に出たTという職員の態度がよくないので、言いました。『ウチに来て説明して』と。考えてみれば、私たちがわざわざ出向くことじゃない。来てくれるのが筋です」

Aさん宅←リニアルート上にあるAさん宅。駐車場はすべて、リビングの半分ほども補償対象となる。

 そして10月29日、JR東海の職員3人が自宅に来て説明をしてくれました。Aさんがそのときに撮影していたビデオ動画を見せてくれたのですが、この時、JR東海とガシガシ対応に当たったのはAさんの妻です。

 地下40メートル以深なら、事業者には地上の地主との交渉や保証も不要になる「大深度」開発が可能になりますが、地下20メートルであれば、地主との交渉も補償も必要となるため、Aさんご夫妻の依頼を無下にできなかったのかもしれません。、

 まず、JR東海がどういう説明をしたかというと、大雑把には以下のようになっています。

★家屋調査
 工事前に調査をして、工事後にひび割れや傾きなどが確認されれば、補償の対応とする。
★水枯れ
 地下の水枯れは起こらないと考えております。そういう工法でやります。リニア中間駅(JR橋本駅の隣に予定)でも地下水には10センチの変動が出るだけと予想しています。
★自然破壊
 極力ないようにいたします。
★地価の下落
 地下は社会的情勢で変わります。少なくとも弊社では(因果関係があれば)補償金は払います。

 そしてご夫妻はJR東海と以下の会話に入ります。

A「私たちがここを移転したくないと言えばどうするのですか?」
JR東海「まずはご理解が第一と考えております。来年中には測量説明の機会を設けます」
A「土曜、日曜、祝日も工事事務所は空けておくべき。平日の昼間はみな働いているので、事務所に行けないのです」
JR「貴重なご意見として社内に持ち帰る。(中略)まずは事業を進めるため、測量をさせていただきたい」
A「ということは、測量をさせなければ、計画は中止になるということですね。そうかあ、測量させなければいいんだ」
JR「…」
A「リニア計画で私たちに具体的なメリットってあるんでしょうか?」
JR「…」
A「デメリットしかないんじゃないですか? それで理解はできません。あなたが逆の立場なら嫌ですよね?」

 この会話のほとんどはAさんの妻によるもので、その発言には白黒はっきりさせようとの強い意志が見えます。

 とはいえ、今、Aさんご夫妻が困っているのが、不動産の瑕疵の保証期間は不動産購入後から1年間であることです。
 つまり、引っ越すなら来年の5月がタイムリミット。
 とはいえ、そもそも、地下をリニアが通ることを不動産業者が説明しなかったことが、不動産の売買で必要な「重要事項説明」を怠ったかと問えるかです。これも、はっきりさせたいところで、リニア裁判の弁護団の一人、和泉弁護士も「今後、3,4人の弁護士でチームを作って、宅建業法や民法上の瑕疵担保責任を調べてみたい」とのことでした。

juuyo-setumei001.jpg←同じ相模原市のある不動産業者の広告に載っていた販売物件の図。地下をリニア走行することが説明されている。
 
●三人目。Oさん。測量はさせません。 

 Aさんのご近所に住んでいるOさんはもうここに20年も住んでいる人です。
 Oさんは2年前、JR東海が開催した事業説明会に参加したところ、その内容がほとんど理解できず、質問に対しても具体的な回答がないことに、未だにリニア計画を認めることができません。
 Oさんの場合も、リニアはまさしく自宅の真下を走ります。
 Oさんの主張は「測量させません。まだ、騒音、振動、電磁波など具体的な予想や対策を何も説明されていないのに、この計画を受け入れるわけにはいきません。そして、私が今さらよそで暮らす理由はどこにもありませんから」


●連絡会のアンケート

 「リニア新幹線を考える相模原連絡会」は数カ月前にリニアが通る地域にアンケート用紙を配布し、JR東海の対応についての質問を投げています。

相模原連絡会アンケート1 相模原連絡会アンケート2



 このアンケート結果は、現在、連絡会で整理中なので、ここで書くことはありませんが、あるマンションではマンションとしてJR東海を呼んで説明をしてほしいとの要望を出していること。実現していないようですが、マンション全体の問題としてとらえているのであれば、注視したいところです。

 JR東海は、昨年から今年にかけて、あちこちでリニア事業の起工式はしていますが、まだまだ本格着工には時間がかかるような気がします。 

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