リニアは2027年に開通しない。これは各都県で工事が遅れているからで、JR東海が主張するような「静岡県が着工を許可しないので」ではない。
そのことは具体事例をあげて、雑誌、SNSの投稿などで記事を書いてきた。
さて、では、その遅れている工事の進捗率はどれほどか? この正確な算出は難しい。JR東海が、各工区ごとの進捗(何mのトンネル計画で何m掘ったかなど)をほとんど公表しないからだ。
ただし、品川から名古屋まで約80工区あるうちのどれくらいの工区に着手したのかは公開されているのでわかる。
ここではリニア本線の86%を占めるトンネルに絞って、その数字に迫りたい。
まず、本線は286Km。うちトンネルは246Km。そして既に運用されている山梨実験線(将来の本線を兼ねる)は全長約43Kmで、そのうちトンネルは約35Kmだから、実験線を除いた本線トンネル区間は211Kmだ。
リニアの約80の工区は、そのほとんどで、JR東海は工事契約済みだが(逆に言えば、現時点でも工事未契約工区が存在する)、その多くは「非常口」(斜坑や立坑)や先進坑(本線トンネルを掘る前に調査用に掘る小さなトンネル)や取り付け道路といった「準備工事」がほとんどだ。
★そして、本線トンネルに「着工」した工区は私が数えた限り、「16」ある。
その合計距離数は62.55Km。

仮にこのすべてを掘削し終えたと仮定しても、その進捗は62.55÷211=約30%だ。つまり、本線トンネルの70%以上は未着工ということだ。
だが実際には、そのほぼすべてで掘削は未完だ。わずかに出されている掘削距離数を見ると、着工工区の進捗は上記30%の半分もないと推測できる。仮に15%ならば、未着工率は85%だ。
これを知っても、JR東海も、まったく現場を取材しないマスコミも「静岡のせいで」と繰り返すだろうか。
さて、以前も書きましたが、昨年末をもってリニア取材資金が尽きました。今は貯金を切り崩す形で取材をしていますが、もうもちません。幸いにというべか、予定しているリニア関連の単行本の下書きがあと少しで終わるので、その印税に賭けてみますが、仮に下書きが来月に終わっても、実際の出版はその数か月後になり、印税はさらにその1~2か月後となります。
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