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樫田秀樹

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●「残土ロンダリング」と呼ばれる津久井農場計画

 住民が「本当に建設するのか?」と怪しむ「津久井農場」。山の急斜面に60万立米(東京ドームの半分)もの残土を積んで何億円だか何十億円だかをかけてまで250頭の牛を育てるという。事業者の佐藤ファームの佐藤誠社長は「私の夢なんです。ご理解をお願いします」と訴える。

佐藤ファーム 予想CG

 だが総工費すら明かさず、残土の出所も明かさず、地域住民の生活道路を残土運搬車で埋め、いつの間にか引っ越すことにされている住民までいる。
 住民はこの計画を「残土ロンダリング」とか「リニア・ロンダリング」と呼ぶ
 牧場計画地の数キロ先では数年以内に「リニア中央新幹線」の非常口やトンネル工事が始まる。その現場を落札したのはフジタ。発生する残土は約60万立米。
 リニア残土であってもなくても、残土を受け入れることで、佐藤ファームは数十億円とも予想される残土処分費を入手できる。そこから、フジタに牧場造成費用を払う(それでも足りないと言うが)。そこまでは事実。
 しかし、本当に牧場をやる気があるのかが見えない以上、住民は「結局、佐藤さんは、『やっぱり無理でした』と牧場計画を放棄するか、始めても数年で廃業するのでは」と予測するが、その場合、佐藤氏もフジタも大金を入手して、残土の山だけが残ることになる。
 つまり、初めから残土を体よく捨てる計画なのではと疑っている
のだ。

●11月29日の説明会
 この農場計画に、佐藤ファームは何億円かけたかわからない環境アセスを実施したが、相模原市長は「住民の理解を得ること」を条件とする市長意見を出した。おそらくそのためなのだろう、佐藤ファームと造成業者のフジタは11月29日と12月6日に住民説明会を開催した。

201129佐藤ファーム愛川町説明会

だがそこで住民の理解を得たかと言えば、結局、得ることができなかった
11月29日。神奈川県愛川町川北地区での住民説明会。

 川北地区は、もし津久井農場の盛り土が崩れて土砂崩れでも起こしたら、真っ先に被害を受ける地域だ。

土石流予想図→右下の赤く染まった地帯が川北地区。津久井農場計画はひとごとではない。

 冒頭、小島信章区長がこう発言したーー「これは、計画容認のための説明会ではありません。私たちの使命は次の代の安全も守ること」。
 次いで、司会のフジタ社員が「写真や動画撮影はご遠慮ください」と発言。すると区長がすかさず「この集会前に、その件はフジタと話して『御社に困ることがないのであれば』と、撮影は自由にさせてもらうことになりました」と発言。冒頭から区長の裁きに感心する。

201129小島区長←小島区長

 そして、参加していた住民はよく勉強していたようで、鋭い質問がビシビシ飛んでいた。

質問「埋め立て残土はどこからもってくるのか?」
フジタ「UCR(建設資源広域利用センター)を通じて残土を仕入れる。
質問(小島区長)「今まで事前打ち合わせをフジタと4回やっている。2回目の11月5日、私は『リニアと関係あるのか』と尋ねたら、御社は『ある』と答えた。どう関係するのか?」
フジタ「リニアは津久井農場から一番近い現場。UCRを通じてリニアの残土が来る可能性もあります

質問「もし残土山が崩落して被害が出たら、誰が責任をとるのか」
佐藤「施工中はフジタ。牧場運営中は私になるが、その管理をフジタに委託すれば、フジタの責任になる」

質問「佐藤ファームは未来永劫、存在するわけではない。佐藤ファームがいなくなったあと、だれが責任を取るのか」
佐藤「あそこはウチの土地。最後まで佐藤ファームが責任を取ります」(会場から「質問に答えていない」)
質問「ずっと継続する企業は少ない。そうならない根拠は?」
佐藤「頑張って、ご先祖様から守った土地を守るとしか言いようがないです」
質問「いえ、継続し続ける確証が欲しいのです」
佐藤「……」
フジタ「植林して戻すとか、災害防止には努める」

質問「下流部に住む住民からすれば不安。生存権が保証されない。あなたが言うのは『私の土地を。先祖伝来の仕事を』だけ。我々の不安とどう向き合うのか?」
佐藤「申し訳ございません。その不安を低減するためにフジタを選びました」

質問「そもそも、山の中に牧場を作る人いないよ。不自然でしょうがない」

質問「この農場計画の残土造成について、京都大学防災研究所の教授にデータを見せたら『これは安全じゃない』と断言した」
フジタ「この計画はまだ完全ではない。基準に従って作成したもの」
質問「では教授のアドバイスには従わない?」
フジタ「あくまでも、基準に従い、それ以上のものを作る。自信をもって崩れないものを作る』


●安心した人は手を上げて→誰も上げない
 ここで、また小島区長が発言した。
「絶対崩れないとの説明で、安心された人は手を上げてくれませんか?」
 誰も手を上げない。
「誰もいませんね。(フジタと佐藤氏に向かい)住民の受け止め方ってこういうことなんですよ
。みんな、未来永劫ここに住み続けます。その安心、安全が保障されないと賛成できません」
 区長がこういうことをしたのは、大型事業をめぐる住民説明会で事業者がよく使う手は「説明会に来ていただき、私たちの説明で住民の理解が進んだ」と公言することだ。それを授業推進の材料にしてしまう。それを知っているから区長は、住民の反対との意思を相手に刻むために、こういう演出に出たのだ。

●12月6日の説明会
 津久井農場計画のご当地である韮尾根(にろうね)地区への住民説明会。
 ここでもいろいろな質問が出たが、わずか1週間前とは違う説明が出た。
 1週間前は、リニア残土を「使う可能性がある」と公言していたフジタはこの日、「津久井能農場にリニアの残土は使わない」と言葉を変えた。で、リニア残土は他の現場(リニアのための変電所の造成など)にもっていくのだと。

201206佐藤ファーム説明会場

 この日の説明会では、かつて佐藤氏を「世話していた」嶋田俊一さんが参加していた。ニットの帽子にマスク姿だったから、佐藤氏も当初気づかなかったようだ。嶋田さんは、20年以上も前に、佐藤氏が「騙されて1億円で買わされた土地(今の津久井農場予定地)の処分に困っている」ことに腰を上げて相談に乗っていた人物だ。佐藤氏は嶋田さんには「この土地は産廃処分場にしようと思う」と話していた。だが、急斜面ではそれも無理なことから、嶋田さんはあちこち買い手を探した。数千万円での買い手も見つかったが佐藤氏が「割に合わない」と拒否。
 そして、佐藤氏は嶋田さんと音信不通になるのだが、嶋田さんは昨年、津久井農場計画を知り、「あれだけ世話した自分に何の連絡もなく、こういうことをするとは」と憤りを覚えた。

 そして、質問の場で嶋田さんは「私を覚えていますか?」と佐藤氏に尋ねた。
あなたは農場目的だなんて言っていなかった。そして、土地を売りたいからと、私はそれに協力し散々探し手を探した。まさかモウロクして忘れたんじゃないでしょうね。その私に何の連絡もなく、こういう計画をしていたとは。あなたは非常識な人間なんですよ。そんな人がここにいる方たちに十分に説明できるんですか?」

 おそらく佐藤氏は相当に慌てたと思う。その場で「いえ、当初から牧場目的でした」と明言した後で「大変失礼なことをしたことにはお詫びをさせていただきます」と謝罪した。
 説明会終了後も、出口付近で嶋田さんは佐藤氏と話し合い「私を敵に回さない方がいい」と、佐藤氏に正直になれと釘を刺していた。

佐藤氏謝罪←説明会終了後、嶋田さんに謝罪する佐藤氏。

 私はフジタの瀬ノロ敏樹・横浜副支店長に尋ねた。
「フジタはあとは『環境影響評価書』(アセスの最終報告書)を作るだけです。ただし、それには市長意見にあるように住民理解を得なければなりません。先週も今日も住民理解を得たとは思いますか?」
「いえ、まだです」
「では住民が反対を言い続ける限りは、評価書は作らないのですか?」
「はい作りません」
「その『住民』とはだれを指すのですか? 有権者ですか。地権者ですか。住民の代表である町会長や首長ですか?」
「それはもう、今日、会場に来てくれたような一般市民です」
 この回答に従えば、フジタが評価書を作成するにはまだまだ時間がかかりそうだ。
 
 この12月6日の説明会でも、住民のひとりが会場内を見渡し、「この説明で理解された方はいらっしゃいますか?」と尋ねたのだが、やはり誰一人として手を上げなかった。フジタと佐藤ファームの説明会はまだまだ続きそうだ。
 この日の説明会で佐藤氏が反論できなかった意見がある。ある女性がこう述べたのだ
「佐藤さんは牧場が自分の夢だという。夢は確かに大切です。でも、それは人に迷惑をかけてまでやるのは、夢ではなく『欲』です!

#佐藤ファーム #津久井農場

リニア新幹線が不可能な7つの理由


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