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樫田秀樹

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●「リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク」の調査に同行
 10月1日~2日、静岡県の市民団体「リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク」の第6回目の南アルプス調査に同行した。
 2014年5月に、その第一回目の調査にも同行したから、じつに6年ぶり。
 6年前の報告については、こちらを参照してほしい

赤石岳←途中の林道から見た赤石岳

 特に南アルプスは昨年秋の台風19号であちこちで豪雨や土砂崩れや落石などによる林道崩壊、斜面崩落で、JR東海も準備工事も滞った状態になっていた。今、環境がどう変化したのかも見てみたかった。

南アルプス 崩れた道路 ←台風19号や今年6月の豪雨で南アルプスのあちこちで道が崩れている。

畑薙橋←畑薙橋。もともと、河床が高かったが、台風19号や今年6月の豪雨で大量の土砂が流れ込み、河床が橋に触れるまで1メートルもなかった。

●「利」があると思う人もいる…
 リニア計画では、静岡県で「利」を得る人はほとんどいない。
 静岡でのリニアが通る他都県との違いは、リニア駅がない、つまり、乗客の乗降がないことだ。(お題目だとしても)観光誘致の期待度はゼロ。いや、仮に駅があったとしても、8市2町62万人が水源とする大井川の流量が「毎秒2トン」も失われることは右も左も関係なく看過できない。
 この「不利」を「利」もしくは「ゼロリスク」にするための具体的方策がJR東海から示されていない以上は、静岡県が着工に首を縦に振らないのは当然だ。
 だが、静岡県ではリニア計画において「利」を得る人たちも一定数存在する。

●「カメラがいるなら入りません!」 --井川地区での話し合い不成立ーー
 私たちはまず井川地区(旧:井川村)に向かった。
 ここには、1957年に竣工した、中部電力による戦後2番目のダム「井川ダム」がある。

井川ダム

 県民ネットワークは、特に議題を決めているわけではなく、地区住民とのざっくばらんな懇談を交わすために来た。
今回の調査に参加したのは10人。うち3人が、私を含めたジャーナリストだ。懇談の時間に合わせて、二人が一眼カメラをもち、一人がビデオカメラを三脚にセットしてその住民が来るのを待っていた。
 予定の時間が近づくと、入り口から少し離れたところで「カメラがいるなら入りません」との声がした。
 気に留めていなかったが、その数十秒後、県民ネットワークの一人が「今、会うはずの人が来たのですが、入り口に入る前に取材カメラを目にして、突然、カメラがあるなら懇談はしないと帰ってしまいました」と私たちに説明した。
 撮影は禁止してくださいとか、取材陣は取材を遠慮してくださいとの要望があれば受け入れたのだが、それもなく帰ってしまったことに私たちは驚いた。

★悲願の静岡市へのトンネル工事
  静岡駅から井川地区に行くには車で約2時間かかる。ところどころ車のすれ違いができず、急カーブが連続する。私だったら、夜は絶対に運転しない。井川地区住民にとって、静岡市までの移動時間の短縮は長年の悲願だった。
  その実現が見えたのは2018年6月20日。
  静岡「市」とJR東海は、リニア工事の工事車両通行ルートについて、静岡市葵区横沢と井川地区とを結ぶ県道三ツ峰落合線に約4キロのトンネルを整備し、JR東海が工事費用140億円を全額負担するとの基本合意に至ったと発表した。これで静岡市街までの所要時間は20分ほど短縮できる。
 これは井川地区住民には朗報だった。
 だが、建設費は100%JR東海がもつ。それにより、井川地区の住民がリニア計画について言及することは難しいと推測できる。
 私たちが訪問した翌日の10月2日、静岡市内で、リニア開業後の街づくりについて話し合う「静岡市リニア中央新幹線開業後のまちづくり研究会」が開催される予定になっていた。
 そういうタイミングだったから、なおさらフランクには話せなかったのかもしれない。ただ断定してはいけないので、もしリニア工事について何か言いたい地区住民がいればぜひ話を聞いてみたい。

●「藤島沢」――重金属汚染度の処分候補地
 今年9月中旬ころ、JR東海は、リニア工事で排出される残土の中で、重金属を含んだ「要対策土」(10万立米を上限)の最終処分場を大井川沿いの「藤島沢」に整備する検討を始めた…との報道がなされた。
 そもそも「藤島沢」ってどこなんだ?
 報道では登山者の基地とも言える「椹島」から南に約5キロとあったので、車中から目を凝らしていたら、ある電柱に「藤島沢」との標識があった。車を止めてみると、確かに、そこから河原に降りられる道があり、大井川のすぐ近くにこじんまりとした平地が広がっていた。

藤島沢1  藤島沢2

 この場所、何気に見覚えがある。確か6年前の調査で、残土処分地の1つとして立ち寄った場所じゃないだろうか? と尋ねると、リーダーの林克さんも「そうです。来ていますね」と答えた。

 岐阜県ではリニアが地下走行する御嵩町に対して、JR東海は「要対策土」の最終処分をしたいとの要望を出していたが、町は「遮水シートをかぶせるだけでは、環境保全策は不十分」だとして拒否した
 
 そして、報道でも、県くらし・環境部の田島章次理事が「南アルプスでは土砂災害が多い。万が一でも水質に悪影響を与えることは受け入れられない」として、流域外での整備を求めている
 流域外…。おそらくこれも、今後、国の有識者会議、そして県の環境保全連絡会議で話し合うことになるが、そうなると、それだけで多大な時間を費やすことになる。
 これが国家事業であれば、残土は事業認可前には、その処分地や処分方法などを確立させなければならない。だが、この国家「的」事業である民間事業の場合は、その縛りがない。
 JR東海はリニアが通る1都6県では、残土処分については「都県を窓口にする」とだけの表明で、結局、今に至っても、確定された残土処分量はまだ3割台前後ではなかろうか(要計算)。

●台風19号の傷跡が残る燕沢
 翌日、私たちは「燕沢(つばくろさわ)」を訪問。
 JR東海は静岡での工事で排出される360万立米(東京ドーム3倍分)の残土をここに積む計画をもつ。高さ65メートル、幅300メートル、長さ700メートル。ちょっとした都心のビル群に匹敵する規模になる。
 燕沢は6年前とは姿を変えていた。昨年秋の台風19号が土砂崩れを起こし、流路を変え、川の脇に並木のように生育していたドロノキが倒されたのだ

燕沢1
燕沢201002-1← 上の写真は2014年5月撮影。下の写真が今回。白い車が止まっている場所が川沿いになるが、上の写真にある植生は台風で流されてしまった。

燕沢201002-2 ← 白い車の脇に大井川が流れる。以前はもっと山寄りを流れていたが、台風19号の土砂崩れで流路が変わった。この川沿いにあった木々はすべてなくなった。それほどに激しい天災だった。ここに高さ65mもの残土を積むことが不安視されている。
  
 燕沢201002-3←上の写真とは逆方向(下流側)に撮影。整地はだいぶ進んだが、その復旧には長い時間がかかった。

 本当にこの場所に残土を積むのか?
 JR東海は、その残土の山を「リクリエーション施設」や「市民との植林」で活用すると説明している。だがそんな希望を出す市民には会ったこともない。そもそも、ここは南アルプス登山をする人たちが歩く林道でもあるが、その人たちがわざわざ高さ65メートルの残土山に登るだろうか。65メートルといえば、20~25階建てビルの高さだ。
 残土は「廃棄物」ではなく「資源」である以上、「活用」しなければならない。だからこそ「リクリエーション施設」や「市民との植林」という案が出てきたのだが、これも有識者会議と環境保全連絡会議で話し合われる。長い時間をかけて…。

●「仙石」非常口予定地
 燕沢の近くには、JR東海がリニア本線まで掘る斜坑の入り口となる「仙石」非常口の予定地がある。ここから掘削を始めるために必要なのは、作業ヤードを建設することだ。つまり、土砂ピット、沈砂池、資材置き場、濁水処理施設、換気設備等々の建設だ。そのためには、周囲の樹林を伐採する必要がある(JR東海の資料を見れば、約0.8haくらいか)。
 ただし静岡県は、その工事が「本体工事と一体化している」として着工を認めていない。

仙石非常口の伐採対象の樹木←この樹林を1ha弱伐採して作業ヤードを建設するのがJR東海の計画。

仙石非常口の宿舎←仙石非常口に近い場所にある作業員用宿舎。静岡県はこういった施設の建設は準備工事に該当する(本線工事ではない)として認めている。

●導水路トンネルの出口
 無策の場合、JR東海は、トンネル工事が大井川減流部の水脈を断ち切るために「大井川の流量が毎秒2トン減る」と予測している。
 この「毎秒2トン」というのは、工事中ではなく、リニア工事が完成した後のこと。
 現在、JR東海は、2トンのうち、約1.3トンをリニア・トンネルから導水路トンネルを使って11キロ下流の「椹島」にまで放流する計画をもっている。残り0.7トンはポンプアップするとか。
 椹島には椹島ロッジがあり登山者の基地だが、大井川の河川敷に降りてみると、何かの工事が行われている。

導水路トンネル作業所←「導水路トンネル作業所」の看板が。とはいえ、導水路トンネルの建設許可は静岡県からは降りていない。

導水路トンネルの出口予定地←だが、作業員が何かの作業をしている。JR東海の社員もいる。何をしているのか?

 導水路トンネルも、静岡県が認めない限りは工事ができないから、私が見たのは何の工事なのか? たまたまJR東海の社員がそこにいたので「これは何の工事ですか?」と尋ねると「お答えはできないんです」。ただし、近くにあった作業ボードによれば「もたれ擁壁復旧工」「ヤード整地 材料ふるい分け」と書かれていた。
 さらに「作業手順書」には、
★作業名「もたれ擁壁復旧工」
★工事名「静岡県内導水路トンネル新設」

 と書かれているが、これ、県が認めた工事、つまり、準備工事の範囲内ということ? 

 そこで、静岡県くらし・環境部に問い合わせると

「河川構造物の補強のため、JRが施工した擁壁と元々あった擁壁がありますが、河川管理者である交通基盤部に確認したところ、既存の擁壁が被災したのでそれを復旧している」

 とのことだった。

導水路トンネルの工事内容ボード

 県の環境保全連絡会議では、しばしば、「温度も水質も違う水を放流することは生態系に影響を与える」との議論が繰り返されている。これもまだまだ一致点を見出すのは時間がかかる。

●私は6年ぶり2回目の調査同行だったが、県民ネットワークは、2014年からほぼ毎年調査を続け、今回が6回目。
 やはり「燕沢」の変貌に驚いた。こういった環境問題においては、定点観測は必要だなと改めて思ったしだいです。国交省が2014年10月に事業認可をする前から地道に活動してきた県民ネットワークには敬意を表します。

リニア新幹線が不可能な7つの理由


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