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 これまで3回、阪神淡路大震災での「県外避難者」問題について書いてきました。
 そんな古い話を持ち出しのは、今回の「地震+津波」か「原発爆発」による県外避難でも、同じような問題が起きるであろうと予測し、それであるならば、今のうちから各地で県外避難者を支えるための体制を敷いてほしいと願ったからです。

 さて、本日は、今回の「県外避難者」について書きます。

 3月11日以降の県外避難者は3つのカテゴリーに分類できると考えています。

1.よく報道されている、町ごと移住したか、自治体の被災証明書をもって自治体が借り上げた住宅に避難した人たち。

2.福島第一原発の爆発直後に「ここにいては危ない」と判断し、自治体の判断を仰がずに「自主避難」して県外に逃れた人たち。原発から30キロ圏内の人もいれば、圏外の人もいます。

3.地震や津波のあとに避難所にいたが、ここでは暮らせないと早々に見切りをつけて「自主避難」した人たち。


 阪神淡路大震災のときは「3」の人々が県外や市外に逃れ、その結果、元々住民票のあった自治体に仮設住宅ができても復興住宅ができて、何度申し込んでもほとんど当選しないという、つまり、帰郷できないという問題が起こったのです。

 今回の場合、もっとも問題にされるべき一つは「2」の自主避難者です。
「2」のなかでも、自治体により温度差はあるとはいえ、3月11日時点で、30キロ圏内に住民票があった場合は、飯舘村が「仮設住宅の申し込みに差別をしない」と明言するように、村から見捨てられることはありません。ただし、東電や国からの賠償金や義捐金の対象外にはなると思います(これも大問題に発展するので、注視していきます)。

 そして「2」のなかで、いえ、今回のすべての避難者のなかでもっとも過酷な運命に置かれるのが、30キロ圏外に住んでいた人で自主避難をした人たちです。
 この人々は、引越しも、家賃も、生活もすべて自費でまかなっているのです。多くのパターンとしては、稼ぎ手である夫が福島県に残り、妻と子どもが自主避難するという2重生活を送っているのです。

 私がこの問題を追いかけるのはこれからです。だから、ここでは、これまでの「圏外避難者」のような詳細な報告はできません。

 しかし、7月12日、私は、「東京災害支援ネット」(とすねっと〕が主催する「福島原発事故30キロ圏外避難者の支援を求める院内集会」に参加し、そこで、初めて自主避難者の声を聞いてきました。
 以下、その報告の一部をここで紹介いたします。


●ケース1 福島県外に避難した人〔30代女性〕
  現在、夫と生後11ケ月の娘とともに都内の宿泊施設に避難しています。3月18日までは福島市に住んでいました。自宅は原発から60キロ以上離れた避難区域外です。避難区域外からの避難者には、行政からの支援も補償もなく、東電からの賠償がありません。

 福島第一原発の事故が発生した後、福島市の放射性物質の線量は非常に高い数値を示していました。私たちは、まだ幼い娘に与えるかもしれない放射性物質の危険性を重く受け止め、夫とともに自力で避難することにしました。

 最初は「原発事故がおさまるまで」という一時避難のつもりでした。しかし、いっこうに収束しない原発の状況に不安を感じ、そのまま先の見えない避難生活を続けることになりました。
 避難生活が始まって以来、夫は「とにかく娘のために」と避難生活のさまざまな情報をインターネットで集めてくれました。最初は素泊まりできる宿泊施設を探し、次に無料で泊まれるところを探して、転々と移動しました。当初、避難区域外からの避難者向けには何の支援もなく、宿泊にしても、なんにしても「避難区域外の人は無理です」と断られることが多く、やるせない日々が続きました。

 幼い娘は、避難生活が始まった際にストレスからか体調を崩したり、夜泣きしたりするようになっていました。
 そこで私たちは娘のためにも転々とする避鞋生活ではなく、どこかにきちんと定住することを考え始めました。そして、悩んだ末に住み慣れた福島を離れ、関東に移住することを決断しました。5月8日に旧グランド赤坂プリンスホテルに移りましたが、避穀区域外からの避難者に対する各県の行政の対応はとても冷たいものでした。最初は、避妊生活を送る以外には何の支援も受けられませんでしたが、赤坂プリンスで法律家のみなさんや「とすねっと」さんのさまざまな支援を受け、移住先についても確定することができました。そこのことは、見知らぬ土地に移ってきた私たちにとっては、とても心強いものでした。

 これから心配なことは、生活の見通しが立たないことです。現在、夫は求職中です。私は育児休業中で8月から職場に復帰する予定でしたが、移住を決断したため退職しました。今は、今後の生活費が最も大きな不安です。これまでの避難生活で、貯金もかなり使い果たし、必要だった車も手放しました。住んでいたアパートも引き払いました。

 避難区域の人も、区域外から避難してきている人も、今、先行きの見えない生活を余儀なくされていることには変わりありません。避難先、移住先で、仕事が見つかり生活が再建できれば、私たちは自分たちで生活していくことができます。

 これまで生活保障がまったくなされず、行政の支援、資金的な援助が受けられないことは避難生活中の大きな不安でした。

 「だったら避難しなくてもいいじゃないか」と言う人もいるかもしれません。でも、今、福島県内のあちこちで、放射線の線量が高い数値を示しています。私は母乳で子どもを育てていることもあって、自分が食べるものや飲むものにもとても気を使っています。小さな赤ちゃんや子どものいるお母さんたちは、みんな心配しています。福島県内から避難したくても避難できない事情を抱えている人もたくさんいます。

 政府と行政には、福島県内の放射線量について正しい情報の公開、放射性物質の除染などの対策を速やかに行っていただきたいと思います。避難が必要なのであれば、必要だと・公表してほしいです。また、避難区域外から避難する人についても、避難や移住するための費用などについて何らかの支援をしていただきたいです。そして、私たちが新しい土地で安心して仕事につき、生活を再建できるように支えていただきたい。そのことが、福島県の人びとを安心させることにつながると思います。


 
 さて、私(樫田)は原発事故以来、2回福島県を訪れました。7月上旬に訪れたとき、福島市内で違和感を覚えました。報道とは違い、子どもたちはマスクなんてしていないし、誰もが普通に町を歩いている。手持ちの放射線測定器は毎時1マイクロシーベルト以上と、通常値の20倍以上を記録しているのに、このシュールな日常は何なんだ。
 この疑問に、市民団体「子どもたちを放射線から守る福島ネットワーク」の吉野裕之さんはこう回答します。
「つまり、危機意識の高い人たちは既に県外に避難してしまったということです。危機意識の低い人たちが留まることで、相対的にその人口比率が上がったのだと思います」

 既に出る人は出てしまった…。これは、昨日、私も始めて知った情報ですが、30キロ圏外にある南相馬市の原町高校では700人の生徒のうち400人が転籍してしまったそうです(要確認)。

 福島県全体では1万7千人の人口流出という数字もありますが、関係者はまだ多いはずと推測しています。

 ただ、危機意識が高くてもすべての人が県外に避難したわけではありません。どうしても、仕事の関係なので避難したくてもできない人もいるのです。次に、その一人の方も、12日の集会で発言されたので、その声を紹介します。

 
●ケース2 福島県に留まっている人〔30代女性〕
 福島市の小倉寺というところに住んでいます。
 自宅近くを走る国道114号線付近の難草からは、ヨウ素が119万ベクレル/kg、セシウムが16万9千ベクレル/kg検出されました。これは、県の3月の測定データです。先月になってようやく世にでたものです。これを1平方メートルあたりに換算すると、半減期の長いセシウムは338万ベクレル/平方メートルとなります。
 チェルノブイリ原発事故の強制移住ゾーンは、55万5千ベクレル/平方メートル以上。つまり、チェルノブイリ原発事故の強制移住ゾーンの6倍もの汚染が広がっています

 そして今尚、支援の手がないまま避難すらできず、良心の呵責に耐えながらここで子供を育て、生活をせざるを得ない親御さんたちがいます。にも関わらず、地域の除染は一向に進みません。

 進まないのは「福島市民」の「危機感」の低さがあるからかもしれません。声を挙げる人さえ少ないのは、「挙げにくい空気感があるから」とも言えるでしょう。地元自治体に助けを求めても無下に断られてしまったと、泣いている人がいます。そんな危機感に乏しい感情を植えつけてしまったのは、他ならぬ政府の隠蔽体質とまるで「安全・安心」と同義語であるかのような、誤解を招く政府発表がなされてきたからです。最たるものが「直ちに影響はない」でしょう。

 低レベル被曝での健康被害に関しては、学者の間でも意見の割れるところだとは存じております。しかし、細胞分裂が盛んな成長期の子供たちへの影響は大人のそれとは比較にならず、5年後、10年後。市内の小学杖に通う1年生の私の姪が、健康を害していないという保障はどこにもありません。

「子供の事故や病気なんていくらでもある。」

 と短絡的に言葉を返す方が必ずいらっしやいますが、日常的に毒に触れ続ける生活を子供に強いた上で、未来に不安を残させることの、いったい何が「いくらでもある」のでしょうか? まるで、それは苦痛が長引くロシアンルーレットのようなものではありませんか。



 この2例だけを読んでも、阪神淡路大震災とはまったく異質の県外避難者の問題であることが、よくわかります。さらに、国も県も「放射線は安全です」と宣伝していることで、町や学校からの人口流出を食い止めようとしているのか、住民をどう守るかの論議はほとんどまったくされていないのです。

 それについては、次回触れます。

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2011/07/12 22:48 福島原発 TB(0) コメント(1)
コメント
うちも自主避難者です
こんにちは。
うちも自主避難者です。
私と嫁と、小3の息子と嫁母と。
東京・町田→北九州に避難しました。
出たのは3/15.原発爆発のニュースを受けてです。
計画停電で横浜線が止まっていて、タクシーで新横浜へ。普段そんな長距離タクシーなんて使いませんが。。。
町田街道も、ガソリンスタンド渋滞やらなんやらで、大変込んでいました。タクシーの運転手さんによると、その時点で朝10時くらいでしたが、当日もう3件横浜方面に要望があったが、渋滞であきらめた方もいたそうです。裏道を探してもらいながら進みました。
とちゅう、ドラッグストアに長蛇の列が。開店前だったと思いますが、買出しのかたがたでしょう。マスクもつけずに100人くらいいたでしょうか、目に焼きついています。
新幹線の切符売り場も長蛇の列。
外国人の家族も多かったです。
当日は京都まで。。。
そこで同じように避難をしている方もおり、情報交換しました。
・・・長くなりそうなので、いったんこの辺までにしておきます。
2011/08/07 15:22 十五夜 URL [ 編集 ]















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