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樫田秀樹

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●リニアの談合疑惑は取材しない

 報道から受ける印象としては、今のところ,談合を認めない「大成建設」、次いで「清水建設」が悪者扱いされています。

 確かに、資料をシュレッダーで破棄した等々の情報からは「何か隠しているのでは」との印象は持たれても仕方はない。

 ただ、私は大成建設を直接取材したわけではないので、二次情報からは何のコメントも出せません。

 もっといえば、この談合疑惑に関しては、積極的に取材しません。これを本気で取材しようと思ったら、ゼネコン幹部の自宅に夜討ち朝駆けを何十日と繰り返さなければならず、本音が出てくるまでタダ働きするだけの財布の余裕が全くないし、その作業は今マスコミ数社がやっているから彼らに任せます。

 また、この談合疑惑報道があったときに思ったのが、これを機に、この数年間で様々な個人や組織からあぶりだされたリニア計画にまつわる疑問や不可解な点などが周知されればいいなということでした。
 しかし、どうやらそうはなりそうもないし、それどころか、リニア計画をめぐる問題を周知していた人たちも、この談合疑惑についての情報発信に集中しがちで、本質が徐々に見えなくなっている。

 もっとも誰がどの情報を出してもいいので、そこに文句はありません。間違った情報さえなければ。
 感情ではなく事実だけで伝えれば十分です。


●談合があったとしても談合罪は適用されない

「談合」が一つのキーワードですが、そもそも談合とは「公共工事」における、発注者の工事予定額を事前に入手し、受注者が自分の都合のいい落札額で落札することで、たとえば、入札予定額にギリギリ近い高い額で落札すれば税金の無駄遣いになる。
 そこにおいて「談合罪」が成立します。
 しかし、リニア計画は民間事業なので、談合があったとしても談合罪は成立しません。だから、東京地検は「独占禁止法」でやろうとしている。

 また、3兆円を財政投融資という公的資金で借りたにしても、利子をつけて返せば文句を言われる筋合いもないのです。
 もっとも、その融資条件が、返済期間40年のうち30年間は据え置きで、無担保というのは破格の好条件であるのは間違いありませんが。
 もし、JR東海がこの財投資金の返済ができなくなり、その穴埋めに税金補てんがあるとすれば、それはその時に問題になることです。


●行政書士Mさんの話。

 横浜市に建設業界での入札状況にとても詳しい行政書士のMさんがいます。

 Mさんは、今回の談合報道で「建設業界では多くの人がまじめに働いている。その評価を貶めるような報道にならなければいいのですが」と心配しながらも、取材に応じてくれました。
 Mさんが教えてくれたのは以下のこと。

★談合は絶対にやってはいけない。他社を排除して落札額を調整することは許されない。公共事業であれば、税金の無駄遣いになる。
★ただし、建設業界では『話し合い』は当たり前にある。たとえば、複数の工区で1社が他社より多く受注したら工期が延びるので、できるだけ均等受注に近づける話し合いはある。
 なぜなら、元受企業の下には、下請、孫請けなどが合計で数十社も数百社もいるので、どこか一つの元受が多めに受注してしまえば
 ▼工期が延びる。これは発注者も困る。
 ▼食えなくなる下請けや孫請けが出てくる。

 つまり、元請けは、どの企業も食いはぐれのないよう「差配」や「話し合い」は行ってきた。
 今回の件にしても、談合を認めない大成建設と鹿島建設にすれば、その「話し合い」程度でなぜ批判されるのかと思いがあるのでしょう・・との説明でした。

 ただ、その「話し合い」でありながら、大林組と清水建設はそれを「談合」と認めた。

 では、その「話し合い」の中身が何であったのかは知りたいところです。
 受注額を調整してまでの他社排除があったのか。そうではなく、均等受注に限っての話し合いだったのか。

 今回の談合事件でも、ある工区で、いちど大成が落札にもっとも近い位置にいながら、最後に大林組に取られた・・との報道もありますが、これも大成、大林、そして発注者のJR東海との間で何かがあったのです。

 Mさんが言うには、犯罪性のない話し合いであれ、今後はそれすらもするのが難しい時代になるということ。

 公共工事においては、「建設工事紛争審査会」という、建設工事の請負契約に関する紛争の解決を図る専門家による機関が自治体に設置されていますが

、Mさんは、

「今回の談合疑惑は、単なる『話し合い』であったとしてもブラックボックスのなかで行われていた。だから疑われる。今後は、第三者機関による透明性のある『紛争未然防止委員会』のようなものを設置して、その受注過程を明らかにするのがいいかと思います。そうすれば、受注額調整のようなことも起こりません。民間事業の独自性にどこまで首を突っ込めるかですが。ただ、均等受注がなければ工事の進捗も読めなくなるので、均等受注はある意味、業界では必要とされていた措置であることは間違いありません」

 均等受注のどこまでが許され、どこからがアウトか。すべてをアウトとするのは建設業界からすれば非現実的tととらえることでしょう。
 
 ただ、今回のリニア計画における工事契約(現在22件)において、スーパーゼネコンがほぼ均等に受注しているのは、ゼネコン同士による調整なのか、JR東海も絡んだのか、そこだけは知りたいところです。

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