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樫田秀樹

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●川崎市のリニア残土はどこに行く?
 7月25日。神奈川県川崎市の市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」とともに、JR東海のリニア残土が運ばれるのではと予想されている千葉県の現場を視察しました。
 千葉県でここなのではと想定される場所は二つあります。
 前回も書いたことですが、

「1」.鋸南町の採石場跡地
「2」.富津市の残土処分場

 本日は、その「1」の鋸南町の採石場跡地のことを。

鋸南町の視察←鋸南町の採石場の一つ。

 とはいえ、これについては、以前も書いたので(記事はこちら)詳しくは繰り返しませんが、特筆すべきは、鋸南町の人たちが滅茶苦茶元気がいいことです。

 採石場跡地近くの高速ICの近くが待ち合わせ場所だったのですが、朝10時、「鋸南町の環境と子どもを守る会」の人たちが10人ほど待っていてくれました。
 ついた早々、互いに簡単な団体の自己紹介を交わすのですが、「守る会」の自己紹介は・・

「鋸南開発(住民が問題視している採石会社)が汚染土壌の受け入れを表明してから、それは許せないと2012年に『鋸南町の環境と子どもを守る会』を立ち上げました。そして、一昨年の町議選では『守る会』から3人の新人を擁立して、定員12人のうち3,4,5位で当選することができました。その3人を入れて、今では12人のうち9議員が汚染土壌受け入れに反対しています。町全体でも、町長をはじめ、町民の8割が汚染土壌の搬入に反対しています」(「守る会」の金木健治会長)

 いきなり「すげえ」です。

鋸南町、町ぐるみで汚染土壌受け入れに反対 汚染土壌反対の旗

 さらに、鋸南町では、やはり住民が中心となり、町独自の「残土条例」設立にまでこぎつけ、町外からの残土搬入を拒んでいます。だから、鋸南開発は、残土条例には引っかからない「汚染土壌」を受け入れようとしているわけです。

 「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」と「鋸南町の環境と子どもを守る会」とは埋め立て予定地の視察の後、公民館で意見交換を行うのですが、「守る会」の本気にはつくづく感心させられました。
 「反対」だけの運動ではなく、やるべきことをやっている運動だからです。

 この計画については、町も反対しているわけですが、不可思議な動きがありました。
 視察の後で、双方の団体が意見交換を行ったのですが、「守る会」の口頭での説明と文書での説明を合わせて、以下のように情報を整理してみました。

★2012年12月21日
 町にはいくつかの自治会がありますが、その一つ「本郷区」の区長が、地区総会・役員にかけることなく独断で「確認書」を作成し、ひそかに鋸南開発に提出していたのですが、その提出が発覚したのはその1年後。
 この区長(当時)は採石組合の事務局長であった人。なるほどと思わせる動きです。

★2013年12月20日
 しかも、この確認書、「環境保全協定は、(県が事業を)許可後に結ぶことを確約する」という、順番が逆のトンデモ内容であるのに、千葉県は、この確約書を根拠に、環境協定締結の「見込み」があると判断して、鋸南開発と住民との「事前協議」の終了を通知します。
 納得できない町は、その「終了通知」を県につき返します。

 これに対して、住民、「守る会」は大抗議活動を展開。

★2013年9月28日 町内デモ 300人、集会には450人
★2014年6月11日 県庁デモ 300人(大型バス5台)
★2014年7月19日 町内デモ 350人
★2016年4月23日 町内デモ 320人 集会には420人
★2014年10月15日 県庁デモ 450人(大型バス8台)
★2015年7月22日 県庁デモ 300人(大型バス6台)

そして、裁判。これは二つあります。

1.民事裁判

★2014年11月14日 鋸南開発に対して操業差止仮処分申立命令
★2016年7月20日 千葉地裁木更津支部は、住民のうち住民のうち17人と漁協の訴えを認め、操業差止を命じる仮処分決定。
★2017年2月8日 これを不服とした鋸南開発は、千葉地裁木更津支部に異議申立。
 ともあれ、この仮処分により、現在、県は業者からの操業許可申請を見送っている状態にあります。

2.行政裁判
もう一つの裁判は、行政訴訟。これは、千葉県に対し、「汚染土壌処理業許可差し止め訴訟」として提訴したもので、現在、係争中。

 住民と自治体が頑張ればここまでやるんだなあとの見本のような町です。

 川崎市民と鋸南町民の交流 千葉県側の人材両団体の会合。2枚目が千葉県側の面々。左端が「小櫃川の水を守る会」の佐々木悠二代表。右端が「鋸南町の環境と子どもを守る会」の田久保浩通事務局長。冒頭でも説明した新人町議の一人でもある。その隣が金木健治代表。

 ただし、鋸南開発がどう出るかは裁判の結果待ちということもありますが、なによりも県がどう対応するかです。これは、あくまでも県の認可で動く事業。でも、このことに対して、森田健作知事はこれまで一言も触れることなくやり過ごしているようです。
 私の予想としては、鋸南町が町ぐるみでこれだけ頑張っている以上は、なかなか汚染土壌の受け入れは難しいかと。でも予断は許さないので、注視したいです。

 明日は、この直後に行った、リニアの残土が置かれることがほぼ間違いないと思われる富津市の現場に行ったことを報告します。
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