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●ひどいイラスト=「そうだ難民しよう!」

 イラストレーター、「はすみとしこ」氏の描いたイラスト「そうだ難民しよう」が批判を浴びています。
 私もあれはひどいと思った。
 こう書かれています。

「安全に暮らしたい 清潔な暮らしを送りたい 美味しいものが食べたい 自由に遊びに行きたい おしゃれがしたい 贅沢がしたい 何の苦労もなく 生きたいように生きていたい 他人の金で。そうだ 難民しよう!」

 周知のとおり、このイラストに描かれた少女は、国際的NGO「Save the Children」(セーブ・ザ・チルドレン)に勤務する写真家、ジョナサン・ハイアムさんがレバノンで撮影した少女の写真をトレースしたものだが、イラストになった少女は嫌な目つきに変えられている。「そうだ難民しよう!」と。

 これは国内外から批判が出て、はすみ氏は当該イラストを削除しました。

 そして、facebookでこうコメントしている。

「このイラストは全ての難民を否定するものではありません。本当に救われるべき難民に紛れてやってくる偽装難民を揶揄したものです。
 例えばドイツでは、難民には月間約17万円が支給されます。これは、パートで働くより良い収入です。日本にもドイツにも、これを初めから目当てにしてやってくる「移民」や「難民」がおり、さらに人権派弁護士が裏について、あらゆる権利を行使できるように口添えしてる実態があります。
(中略)
 真面目に働いて、税金を納めている方々の税金が、その自称難民達に対する援助には使われるべきでは無いと思います。
(中略)
 一部(報道では3割)の偽難民がそれを権利と思いやってくる事に問題を感じ、問題提起として、偽難民について皆さんが考えるきっかけをつくりたかったのです。」

 簡単に言えば、『偽難民』について考えようとの主旨です。

 いずれにせよ「作品」というのは、作者の表現が凝縮されたものです。それがわざわざこういう後付けのコメントを書かねば理解されないのなら、それは「作品」の失敗に過ぎません。

●確かに偽難民はいるが

 私はかつてアフリカのソマリアで2年間、あるNGOの職員として難民支援にあたってきました。
 当時、人口500万人のソマリアに、隣国エチオピアなどから来た難民は70万人。人口比でいえばすごい数です。
 もちろん、これら難民にソマリア政府の財源をあてがうのは不可能なことで、全面的にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)やWFP(世界食糧計画)、そして、各現場では私たちNGOが支援にあたっていました。
 現場にいると、当然、判ることですが、「偽難民」はいます。
 2つのパターンがあります。

1.はすみ氏の言うように、支援をあてにやってくる人たち。
2.普通の生活が苦しいので、難民になることを選択せざるを得なかった人たち。


 ソマリアは砂漠の国。当然、遊牧民も多いわけですが、遊牧系の人たちは、どこかでUNHCRが難民登録をするとの情報を聞きつけると、親戚の子どもを集め、難民登録申請のときに「さあ、見てください。私の子どもは10人います」と訴え、果たして、その人数分の食料配給カードを入手します。
 これは全体から見れば少数ではありますが、どこのNGOに聞いてもその存在を否定する人はいません。

 二つ目のパターンですが、あるとき、私の担当していた難民キャンプの数千人が内陸部にトラックで移送されることになりました。
 ところが、目的地に着くと、私の知らない人が数人混じっている。乗車券ももっていない。難民キャンプのリーダー数人を呼んで、身元を特定してもらうと、やはり難民キャンプの人ではない。そこで、UHHCRの人がいろいろな質問をしたところ分かったのは、「今の村では干ばつがひどく、満足に食べることもできない。せめて1日3食を得るために難民になろうと思った」。

 これは同情すべき事例ですが、やはり、元の村に帰ってもらうことにしました。
 ただ、これはごくごく少数です。

 偽難民はいます。
 では、現場にいた私たちはどうしたのか。

 何もしません。

 なぜなら、そういう人たちの対処にかまけている暇はないわけです。本当に困っている難民のために、チームでああだこうだと話し合い、その案を関連機関と折衝し、難民キャンプでも関係者と話し合い、プロジェクトを実行する。

 私たちが集中していたのは「そうだ難民支援しよう!」です。
 
 偽難民。彼らが来ることは避けられません。
 しかし、ばれれば国に帰されるか、難民認定を取り消されるだけ。それは国や自治体の役割です。
 
 はすみ氏は私たちに「偽難民」の何を考えてほしかったのか? 単純にそういう人たちがいることを伝えたいのであれば、あのイラストは必要なかったと思います。

 「そうだ難民しよう!」を考えてもらうよりも、「そうだ支援しよう!」についての考えを深めてもらう方が、より建設的だと私は考えます。

 難民のその後の人生は①「出身国に戻る」、②「避難先で定住する」、③「第三国に移住する」の3つですが、今回のシリア難民がどうなるのかには注目したい。
 一番望ましいのは①ですが、これは何とも判りません。
 ②についても、あまりにもドイツなどでの受け入れ人数が多すぎると、地元住民との感情の軋轢が生じる。ただ受け入れればいいというものでもない。限度があります。

 だから③も必要になるわけです。
 ③については、そういう国が名乗り出るかは今後の話ですが、少なくとも、難民支援を力説しながらも、結局、シリア難民を受け入れようとしない日本政府が例外であることは間違いありません。

 偽難民よりも、難民の今後の人生を国際社会としてどう背負うのかの議論が必要だと思います。

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2015/10/16 11:53 戦争 TB(0) コメント(0)
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