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●知られていない沖縄の基地問題

 今、沖縄と言えば「辺野古」への基地建設問題が真っ先に思い浮かびます。
 この問題は、沖縄のメディアが連日のように取り上げ、また、本土でも沖縄ほどではないにせよ、そこそこに取り上げているため、私の出番はありません。
 私は、やはり、多くの人が知らないことを取材していきたい。
 先月の下旬に沖縄を訪れて取材したのが、米軍基地が返還されたあとでの跡地汚染問題です。これは、おそらく、本土の人間はほとんど誰も知らない問題です。

 これは今週発売の「週刊女性」に2ページだけですが、記事を載せているのでご覧になってください。


●どういう汚染が起こるのか?

 雑誌の発売中は、記事の内容の詳細は書けません。概要だけ伝えます。詳しく知りたければ、週刊女性をお買い求めください。笑

 さて、以下の写真ですが、この巨大な穴は何かというと、沖縄県沖縄市にあった「沖縄市サッカー場」の駐車場の跡地です。

サッカー場の駐車場跡地。ドラム缶を探すために掘り下げた。

池原市議と汚染土を積み上げたサッカー場グラウンド跡地←駐車場跡地を掘り返した汚染度を積み上げるグラウンド跡地。この問題を追及する池原秀明議員と。

 そして、このサッカー場も、元々は米軍基地の「嘉手納飛行場」でした。
 1987年に日本に返還されて、国の助成金で沖縄市がサッカー場を造成。そして、2013年にスプリンクラー設置のために地面を掘ってみたら、腐食したドラム缶が出てきたのです。その数108本。

サッカー場から出てきたドラム缶の一つ。腐食している。沖縄防衛局の写真 ← 沖縄防衛局の写真から。腐食して埋まっていたドラム缶。


 国、県、市がドラム缶の中(使用済みなので空だったが、付着物はある)、ドラム缶周辺の土壌、ドラム缶周辺のたまり水(土壌が粘土質なので水がたまっていた)などを調べると、

 たまり水からはダイオキシン類が基準値の2万1000倍、ドラム缶の付着物からは発がん物質『ジクロロメタン』が45万5000倍、関節痛や脱力感などを引き起こす『PCB』や毒性の強い除草剤『PCP』

 などが検出されたのです。

 この基地からは、かつてはベトナム戦争にも多くの兵士が出征していきましたが、そのベトナム戦争で悪名高いのが米軍が使用した「枯葉剤」です。枯葉剤は、材料であるダイオキシン類でベトナム人にも米軍兵士にも看過できない健康被害を出しています。

 実際、腐食したドラム缶からは、枯葉剤の製造メーカーである「ダウ・ケミカル社」のロゴも見つかり、沖縄では「ドラム缶の中は枯葉剤だったのか?」とトップニュースになりました。というのは、それは本来沖縄に持ち込んではいけないものであるからです。
 
 ただし、枯葉剤だけではなく、問題は、現場が、上記の有害物質でゴチャマゼの状態であること。そして、サッカー場のすぐ近くを川が流れている。サッカー場の地下水はこの川にも流れるだろうし、サッカー場の排水口からも川へ、そして海に行くことでしょう。

 沖縄で環境運動を続ける「『沖縄・生物多様性市民ネットワーク』(以下、市民ネット)の川村雅美ディレクタ―はこの問題を重大視しました。そして、協力を仰いだのがダイオキシン問題では日本随一の研究者である、宮田秀明・摂南大学名誉教授です。

 宮田教授は沖縄市の調査を精査し、こう結論付けました。
「枯葉剤には8種類あるが、そのなかで最も強力なのが「オレンジ剤」(agent orange)を含む6種は存在しない。だが2種は存在する可能性がある。現場は広範囲に汚染されているが、さらに詳細な調査が必要」。

 私は宮田教授に電話取材をすると、以下のことを教えていただきました。

「サッカー場の排水口はいろいろな有害物質でゴチャマゼ状態です。これが川から海にまで流れ、ダイオキシン類が魚介類に摂取されると数千倍に濃縮されます。それがゆくゆくは人が摂取する。ダイオキシン類の感染経路は空気、水、土、食品の4つですが、食品からが85%と圧倒的に多い。早急に排水口での汚染物の除去が必要です」


●米軍に原状回復の義務はない。
 米軍基地の返還後に悩ましいのは、基地が汚染されても、日米地位協定により、原状回復の義務が米軍にはないことです。つまりは日本政府が金を出して浄化などをすることになります。さらに、そこでの問題は、日本政府や、場所によっては地元自治体にも本気で浄化に取り組む気がないことです。

 沖縄の米軍基地では、以下のようなことがありました。

★1995年11月。恩納村の米軍恩納通信所が返還。その翌年、汚水処理槽の汚泥から最高で基準値の14倍のPCBが検出。汚泥の引き取りを米軍は拒否。それまで地主や村とで話し合ってきたリゾート開発は一気に水泡と化した。現在、跡地利用されているのは総面積約62haのうち約4haのみ。ちなみに、700本のドラム缶に詰められた汚泥はその後地元の自衛隊で保管され、2013年、福島県のPCB処理施設に運ばれ、一件落着となった。

★2002年、北谷町の米軍射撃場跡地で215本のドラム缶が発見。ところが、県は1本だけをサンプルで残し、残りは、内容物不明のまま焼却した。

★2015年3月、宜野湾市のキャンプ瑞慶覧(ずけらん)の西普天間住宅地区(約51ha)が返還されたが、腐食したドラム缶や基準値の3倍超の鉛が土壌から検出。だが、沖縄防衛局は「リスクはほとんどない」と表明。宜野湾市も、汚染調査を積極的にすることなく、跡地利用(医療拠点などにする)を着々と計画する。 

 冒頭の沖縄市のサッカー場ですが、ここがまともだったのは、国だけの調査任せにせずに、市独自の調査もしたことです。一つには、池原秀明市会議員が「市独自のクロスチェックが必要だ」と市に訴えてそれが実現したことと、一つには、「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」の働きかけで宮田教授のコメントへとつながったことです。

 ただし、これは記事には書かなかったことですが、14年4月の選挙で市長が替わってからは、今一つ、浄化や跡地利用への動きが進んでいないように思われます。

 となると、サッカー場はどうなるのか? 
 池原市議によると、もとのサッカー場に戻さないと、造成につぎ込んだ国の補助金の返還を命じられる…とのこと。ただ、サッカー場に戻ったところで、おそらく利用者は激減する。国(沖縄防衛局)が「原状復帰は不可能」と判断すれば、新しい用途もあるが、沖縄市には是非、今後の基地跡地の活用のいいモデルケースを作ってほしいと望みます。


●枯葉剤シンポジウムのお知らせ

 急ですが、記事に出した川村雅美さんや下記の書籍を書いたアメリカ人ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が参加しての枯葉剤シンポジウムが8月10日、東京都で開催されます。私は行けませんが、お時間ある方は是非!

枯葉剤シンポジウム


← 沖縄県に枯葉剤が持ち込まれただけではなく、実際に沖縄県で使用されたことを突き詰めたアメリカ人ジャーナリスト、ジョン・ミッチェル氏による気迫の一冊。

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2015/08/08 18:55 戦争 TB(0) コメント(0)
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