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樫田秀樹

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 私事でありますが、昨日、日本ジャーナリスト会議(JCJ)が選考する第58回JCJ賞で、拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」が選ばれました。
 マスコミが追いかけない問題を一人のジャーナリストが負い続けたことが評価されたのかなと勝手に解釈しておりますが、この本の出版に至るまでが超難産であったために、まずはよかったと思っております。

 超難産というのは、この本は、元々昨年3月に出版される予定だったのが、来週には書店に並ぶぞというタイミングで、出版社の親組織である某大学が「この本の意図(リニア計画への疑念)が大学の意図と同じと思われるのは困る。本校の研究者や卒業生にも鉄道関係の事業や電磁波研究に携わる人もいる」との編集部への説明で、出版停止。
 印刷した3000部は日の目を見ることなく断裁されてしまいました。

 そこから新たな出版社探しを始めました。でも、あたってはダメの繰り返し。「ここなら間違いない」と推薦されたところでも、「売れ行きが読めない」と断られ、とうとう7月も下旬になり、これはダメかなと諦めかけました。
 ところが、知人にそれを話すと「じゃあ、俺の後輩が出版社の社長をやっているから紹介するよ」と、翌日に、旬報社の木内社長に会うことができて、その場で原稿を渡し、数週間後のお返事を待とうと思ったら、なんと、その翌日に「ウチで出版します」との超スピード返事をいただき、さらには「8月下旬出版をめざしましょう」との超スピード出版を打診されました。

 3月の出版停止時点からのリニアに関する出来事を書き加えれば、執筆や編集などで数か月もの新たな時間が必要と思われたので、この判断にも驚きましたが、ともあれ急いで、3月からのことを追記しました。読者にはわかりますが、その部分がやや駆け足的なのはそのためです。

 ともあれ、昨年9月に出版できただけでも嬉しいことでしたが、今回、このような賞をもらえたことは、改めて、取材に応じていただ
いた多くの皆さまへの感謝の念を抱きます。本当にありがとうございました。

 ただ、読む人が読めばわかりますが、拙著はまだまだ深い部分にまで取材が及んでおらず、自分自身に課題を残したのも事実です。その反省から今もリニア取材を続けている次第です。

 リニア工事は、今年度のうちに始まるかもしれませんが、その場合、最大の問題となる一つが、計画路線に住む住民の家屋や田畑などの収用です。おそらく、少数ですが、徹底して家屋や田畑の収用に応じない方々も出てくるので、その場合、先日の九州のミカン農家の方のように行政代執行まで行われるのか(起こしてはいけませんが)も注視しなければなりません。

 ニュースを知らない人のために書くと、数日前、九州の東部を南北に貫く自動車道建設のために、自身のミカン畑が分断されることに17年間も土地の明け渡しを拒否していたミカン農家の男性が、行政代執行でミカン畑の作業小屋(闘争小屋?)から無理やりに引きずり出され、ミカンの木々をチェンソーで切り取られました。

 こんなことが今後のリニア建設でも起きるかです。

 とはいえ、相変わらずリニアの記事を載せてくれる媒体がほとんど存在しないため、取材経費のやりくりも、「難しい」を超えて「無理」の領域に達しようとしていますが、もう一頑張りして、新たな一冊を書こうと決めているところでございます。
 そういう意味でカンパは大歓迎でございます。(^-^;

 これまで取材に応じていただいた皆さま、応援していただいた皆さま。今回の受賞は皆さまの協力があったおかげです。本当にありがとうございます。 これからも応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

樫田拝


 なお、第58回JCJ大賞、および、JCJ賞の受賞者は以下の通りです。

<JCJ大賞>琉球新報「『普天間・辺野古問題』を中心にこの国の民主主義を問う一連の報道キャンペーン」

<JCJ賞>
・北海道新聞佐竹直子記者「獄中メモは問う 北海道綴方教育連盟事件」
・東京新聞「3憲法学者の『違憲』明言スクープはじめ一連の安倍政権追及報道」
・樫田秀樹氏「“悪夢の超特急”リニア中央新幹線」(旬報社)
・眞並恭介氏「牛と土?福島、3・11その後。」(集英社)
・TBSサンデーモーニング

<JCJ特別賞>
・松田浩氏の長年にわたるジャーナリズム実践・研究活動への貢献

 8月15日に授賞式です。




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