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●塾はもはや花形バイトではない

 昨日、6月5日、厚生労働省記者クラブにおいて、「個別指導塾ユニオン」設立の記者会見がありました。

 かつて、学生バイトの花形といえば「家庭教師」と「塾講師」でした。
 また、これら、教育系に限らず、一昔前のアルバイトは、割と好きな時に始められて好きな時に辞められる、かつ、あくまでも正社員の補助として働けた、いうなれば「お気軽」なものでした。

記者会見←記者会見に臨むBさん(手前の顔が見えない男性。大学3年生)と会見説明をするブラックバイトユニオンの坂倉昇平さん。

 ところが今は、その様相が一変しています。
 
 じつは、このこと、再来週あたりにある週刊誌に掲載するので、今ここで詳しくは書けませんが、基本的なことだけを書くと

●今のアルバイトは、職種によっては、正社員の補助ではなく、正社員に代わって現場を切り盛りしている。
 たとえば、現場に正社員は一人しかいないのに、大学生は20人も30人もいる。ベテランのバイト生が現場を仕切っている。

●現場は、経費削減のため、正社員をほんの数人しか置かず、かつ、バイトも人数ぎりぎりで回しているので、「辞めさせない」。
 「辞めたい」と伝えると「現場がどうなるかわかっているよね!」と怒鳴られる。

●教育現場も、かつては「家庭教師」と「塾講師」の二つだけだったが、ここ20年くらいの間に、「塾」のなかにパーティションで区切った小部屋を設置し、1人から3,4人までの少人数だけに教える「個別指導」が第3の教育バイトとして登場している。

●この「個別指導」を担当するのは、ほぼ100%が大学生。その問題は

 ★授業の数十分前の出勤を指示されていたり、授業後の報告書作成、保護者との面談、生徒の見送り等々の仕事もあるのに、それは「授業」ではないとして「無給」。
 時給でいえば1500円前後でけっこういいのだが、それらをひっくるめて計算すると最低賃金を割る。
 ★経費削減のために、人数ぎりぎりで回しているため、辞めさせてもらえない。
  契約書に、あらかじめ、「大学の試験勉強のための欠勤は認めない」「サークルや帰省での欠勤は認めない」と書かれている塾もある。
 ★ぎりぎりの人数でやっているので、辞められないし、休めない。また、自分が休むことで、生徒や他のバイトが迷惑するという「責任感」が発生することも辞められなくなる理由の一つ。
 ★「辞めたい」との要請に「ふざけんな!」と怒鳴られ、ビビってしまう。
 ★遅刻などすれば、塾が「数十万円」の損害賠償を請求することもある。
 ★大勢を相手にする大教室での授業ではなく、一人一人の成績や能力を把握しながらの指導などで、準備にも時間がかかる。夏期や冬季の講習にも参加を強制され、大学の勉強ができなくなる。

塾バイトは休むな←大学のテスト勉強でも、サークル活動でも、帰省でも、すべての欠勤は許されない。


●350件中、90件の相談が個別指導塾から
 学生の「ブラックバイト」の相談と解決に携わっている「ブラックバイトユニオン」(2014年8月設立)の話によると、、設立以来、約350件の相談を受けているが、このうち100件が教育系のバイト生からの相談で、その100件のうちじつに90件が「個別指導」がらみだったのです。
 これは個別指導にj特化しなければならないとのことで、相談者のうち、二人の男性とともに立ち上げたのが今回の「個別指導塾ユニオン」ということです。

 今、詳しく書けば、週刊誌に怒られるのでこれくらいにしておきますが、今回ユニオンを立ち上げた二人の学生さんにしても、バイト代は、それぞれ1コマ(90分)1850円と1コマ(80分)1600円と、これだけなら他のバイトよりもいいのですが、上記の理由で、実質的な時給は800円台。しかも、一日当たり、1700円前後の未払い賃金が発生しているのです。
 また、お二人は実際に、大学の勉強に専念できず、Aさんは、A評価が多かった試験もそのうちC評価になり、Bさんは、単位そのものを落としたことがあります。

 ちなみに、お二人が働くのは、「明光義塾」、そして「代々木個別指導学院」ですが、ブラックバイトユニオンがその相談から確信しているのは、これはほとんどすべての塾で蔓延していること。
 そういうことで「個別指導塾ユニオン」では、今後、この2社も含めて、10社の塾に対して労働環境の改善を団体交渉で訴えていくということです。

 下記の本「ブラックバイト」は、学生の労働環境があまりに劣悪なことから「ブラックバイト」という言葉を生み出した大内裕和教授などがその実態を綿密に調査したもの。



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2015/06/05 14:02 労働問題 TB(0) コメント(0)
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