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 例年、お盆は暇で、ブログを書くにはちょうどいい季節なのですが、なぜか今年は、お盆明けに、5~6社の雑誌への締め切りが集中し、お盆は3日間休んだだけで、毎日を執筆に費やし、すべての締め切りが終わったのがやっと2,3日前です。
 そういうことで、このブログも1か月間も間が空いてしまいました。

●JR東海の補正評価書。「ああ、やっぱりね」

 さて、8月26日にJR東海がリニア中央新幹線の「補正評価書」を国土交通省に提出しました。
 例によって数万ページもあるので、全部を読み切れていませんが、気になる箇所だけ拾っても、ほとんど、4月に出した「環境影響評価書」と変わらないものでした。

 その「評価書」にしても、昨年9月に出た「環境影響評価準備書」とあまり変わらないものだったので、つまりは、今回の「補正評価書」は、11カ月も前の準備書とほとんど変わり映えのないものだったことになります。

 私の気になったところをいくつか拾い読みしました。

★長野県大鹿村では工事用車両が1日最大で1736台も通過することになっている。

  村はこの計画に懸念を表明していました。そして、補正評価書では・・・そのままでした。やはり1日最大1736台。

★静岡県の大井川源流部の6カ所と、標高2000メートルの稜線に建設残土を置く計画。

 静岡市長も静岡県知事も、「回避せよ」との意見書を提出していたのに、補正評価書では・・・やはりそのままでした。

★そのほかの都県では、建設残土の処分地は、山梨県の1カ所を除いては決まってもいませんでした。

 残土問題。これは、すべての都県知事が3月の知事意見書において懸念を表明している重大事項です。
 それでも、補正評価書では、そのままの「未定」のままでした。

★私が住む神奈川県では、市民団体 「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」の天野捷一代表がコメントを出しています。
「神奈川県で補正されたのは4点だけ。
①相模原市の鳥屋車両基地周辺にビオトープ創設。
②川崎市麻生区東百合丘の非常口工事に係る車両の走行ルート変更。
③希少猛禽類の生息調査結果を記載。
④地域の祭祀に合わせ工事工程を考える。
 これだけなんです。環境大臣や国交大臣が求めた住民への丁寧な説明については『工事説明会の実施や問合せに対する丁寧な対応』を長々と書いていますが、今までも『住民に対し丁寧に説明した』というJR東海がこれまでとは違った形で説明をするとは思えません」

●「立ち退き」を考えたい

 国(国土交通省)はおそらくはゴーサインを出すのでしょう。
 しかし、天野さんたち市民団体は闘いをやめるつもりはありません。
 なぜなら、これからまさに予測されていた環境問題が現実のものとなるかもしれないからです。

 本日は「立ち退き問題」について書きます。

 JR東海のリニア建設に置いて、山岳地でのトンネル工事には技術的な困難が伴うことでしょう。
 だが、市町村での建設において、もっとも苦労するのは「立ち退き問題」だと私は見ています。

 JR東海がまだ正確な測量をしているわけではないので、正確な立ち退き数はわかりませんが、それでも大雑把には、
★神奈川県相模原市のリニア中間駅となる、現在のJR橋本駅の隣の「県立相原高校」周辺に置いて数十世帯。
★神奈川県相模原市の山間部の鳥屋(とや)地区に建設されるリニア車両基地(50ヘクタール!)の周辺で30-40世帯。
★岐阜県中津川市では、JR美乃坂本駅の近くに東西を貫くリニア中間駅ができ、それに合わせて、南北を貫く高速道路が出来る。これにより、100世帯以上が立ち退きになる。
★長野県飯田市の中間駅建設においても、立ち退き者が出るのではとの情報もあります。

 私が知るだけでも、上記のように多くの方が立ち退くことになります。


●自治体は強制立ち退きできるのか? --スーパー堤防の事例からーー
 
 ただし、この立ち退き。担当するのはJR東海ではなく、当該自治体の仕事になります。
 ここで問題は、

「最後の最後まで立ち退きを強制する住民に対して、強制立ち退きを実行できるのか」

 ということです。

 つまり、人がまだ住んでいる状態で、家財道具を搬出し、警察等を導入して住民も引きずり出して、家屋を解体する。
 こんなことが今の日本でできるのかどうかです。
 50年ほど前、農地をつぶしての成田空港建設の是非を巡り、「三里塚闘争」があったのをご記憶の方もいるかと思います。このとき、多くの警官と機動隊員が導入され、農地や家屋が奪われたわけです。
 その最も印象的だった事件は、一人暮らしの高齢女性である「大木よね」さんの自宅を機動隊員が急襲し、農作業中の大木さんを引きずり出し(その際、ジュラルミンの盾が当たって前歯が4本折れた)、家屋を壊した事件です。

大木よねさん
(写真は、写真家の三留理男氏の写真集「三里塚-成田闘争の記録」より)。

 この事件も含め、あまりにも暴力的に進めた行政代執行に対して、政府が謝罪を行ったのは1995年。謝罪をしたのは当時の村山富市総理大臣。 
 これは、行政代執行は法律としては存在するが、もう使わないと言ったのに等しいと私は捉えています。

 ですので、今後も、最後の最後まで立ち退きを拒む住民にも、行政代執行は使えないと思います。

 現在進行形の計画で、リニアと同じように、建設費が「兆」単位の公共事業が「スーパー堤防」です。
 事業の詳しい内容は以下のページを参照にしてください。

http://shuzaikoara.blog39.fc2.com/blog-entry-319.html
http://shuzaikoara.blog39.fc2.com/blog-entry-320.html

 そこでも紹介したように、7月上旬、最後まで立ち退きを拒む6軒のうち一軒が、東京都江戸川区という地方自治体により強制解体されました。
 とはいえ、これはその家屋が、様々な事情で無人だったからできたことです。
 
 しかし、この解体を土手の上から眺めていた隣家のIさんは「区は次は私の家だと言っている。家から放り出された私はいったいどこに行けばいいのでしょうか?」と心底不安を覚えていました。

 実際、江戸川区からの再々催告書には「ご自身で除却(建物を取り壊して更地にする)しなければ、区が除却を行います」と明記されていたのです。

 ところが、では実際に、人を引きずり出しての強制解体を、業務とはいえやりたい自治体職員がいるのかと想像すれば、私は「いない」と思いました。
 なぜなら、今の時代、それをやってしまえば、それは自治体の汚名にもなるし、その実行に携わった職員のトラウマにもなるからです。

 そして、その予想は当たりました。
 その後、江戸川区はIIさんと5時間にも及ぶ話し合いをもったのです。それも2回も。つまり10時間です。
 そして、Iさんは8月下旬に納得して自宅を出て新しい住居に向かったとのことです。

 もちろん、現地にはまだ4世帯残っているので予断を許しませんが、こちらも強制立ち退きという手段は使わないかと思います。
 その場合、もし残る4世帯が最後の最後まで立ち退きを拒めば、このスーパー堤防計画も「部分中止」となるかもしれません。もしくは、今までの精神的損害、身体的損害(立ち退き拒否の方々には、突然卒倒したり、工事の騒音や精神負担による過労などで毎日の点滴治療を受ける人がいる)を補償したり、今後の生活への要請をできるだけ受け入れるだけの話し合いを行政が行うしかありません。


●リニアでも最後まで残る人はいる

 江戸川区のスーパー堤防事業が進行中なのは2カ所。上記では93世帯いた地域のほとんどが、区の説明で土地を去りました。一つは、「国の事業だ」と言われたら「抗うわけにはいかない」というお上には逆らえない意識から、一つには、老後のお金に不安な人でもある程度の補償金がもらえることから、一つには、無理だと思っていた家屋の新築が補償金で実現することから、また、一つには、住民が次々と減っていっては商売ができなくなるという個人事業者の都合から…。
 
 しかし、進行中の2カ所では、必ず、最後まで残ると決めている人たちがいるのです。
 強制立ち退きや強制解体は違法行為ではありません。しかし、同じ人間としてなかなかできる行為ではありません。

 おそらく、リニアの場合でも、初めは地域が一致団結して「土地を離れないぞ」とまとまるかもしれません。
 しかし、ある時点から、切り崩されていくことも想定しておかねばなりません。
 しかし、必ず最後まで残る人たちがいることも想定しておかねばなりません。

 スーパー堤防の場合は、ある地域で土地を離れないと決めた人がいても、そこの土地だけは諦めて他の土地で工事はできます。
 しかし、品川から名古屋までの286キロで、一世帯でもそういう世帯がいれば、全体の計画に響きます。

 ですので、JR東海の意を受けるか受けないかはわかりませんが、当該自治体は全力で立ち退きに力を注ぐことでしょう。

 また、土地の買収に時間がかかれば、それだけ工事開始も遅れるため、JR東海も全力で説明にあたると思います。
 ただし、その場合気を付けるべきは、JR東海が、地域での合同説明会ではなく「個別説明会」で切り抜けるのではないかということです。
 合同説明会であれば、その地域にJR東海がどう関わろうとしているのか、補償金の基準はいくらかといったことが皆で共有できますが、戸別訪問では間違いなく丸め込まれます。

 このへんは気を付けなければなりません。
 
 今後は立ち退き予定地を訪ねる取材を行いたいと考えています。ただし、取材経費が足りないのがいつもの悩みですね。

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