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●市民団体、国交省に質問する
 
 前回のブログの続きです。環境省へのQ&Aが終わったあと、入れ替わりに国交省の職員が6人入室。
 ここで象徴的だったのが、環境省の役人たちが退場せずに、会場の壁に並べた椅子に座って、市民と国交省とのやりとりを最後まで見届けていたことです。何かの意思があるのか・・と思いたい。


●国交省とのQ&A

 まずは、市民団体が事前に提出した質問と、それに対する会場での回答を再現します。

Q1 省略

Q2 リニアの採算性について。山田佳臣前社長は昨年10月の記者会見で「リニアはペイしない」と発言。また、人口減の時代に入った今、JR東海のリニア新幹線建設は妥当な経営見通しの上に立って進められると考えているのか?

A2 リニア計画には、2011年5月に建設指示を出したが、国交省の政策審議会では、JR東海の財務見通しの検証を「慎重である」と判断した。

Q3 リニア計画は全額自己負担を原則として建設指示が出された。だが、名古屋・大阪間の同時開業を求める声が与党内や名古屋以西の期成同盟会から上がっており、国の財政支援を主張しているが、国交省として財政支援を行う考えがあるのか。

A3 自己負担が原則。

Q4 国交省として、リニア新幹線がどのように沿線地域の振興に役立つと考えるのか。

A4 地域振興はリニア開通に加えて、地域の特性を活かす独自の取り組みが必要。

Q5 建設発生土(残土)は、静岡県以外では、置き場すら決まっていない。厳しく指導・監督する責任がある国交省は、建設発生土に係る環境保全措置をどう考えているのか。特に、静岡市長・県知事が求めた「山体崩壊」の可能性から扇沢の工事残土処理場所の回避についてどのように考えているのか。

A5 評価書への意見書は7月22日までに出すので、今の時点で個別の事案への回答はできない。ただ、環境省の意見書を勘案したい。

Q6 各地から、環境調査の追加や工事車両の走行ルートの変更、鉄道関連施設の立地場所の変更を求める意見が出されている。こうした要望にJR東海は「変更しない」との姿勢だが、国交省は、工事計画の変更についてJR東海を指導すべきではないのか。

A6 A5同様に現時点で個別の回答はできない。環境省の意見書を勘案する。

Q7 南アルプスの地形を改変し、自然環境への影響が懸念されるリニア新幹線をこのまま建設しても、エコパーク登録への影響は無いと考えるのか

A7 同じく、環境省意見書を勘案する

Q8 リニアのトンネルには、救急車両などが走行できる避難通路がない。JR東海の地震対策、避難対策についてどう考えているのか。

A8 国交省の交通政策審議会・中央新幹線小委員会の答申(2011年5月)では、リニアは地震時でも電力供給が可能。耐震性は従来の新幹線と同様であるとした。

Q9 リニアでは強力な磁界が発生する。JR東海はICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)のガイドラインを大幅に下回っているという山梨実験線の計測データを明らかにするが、ガイドラインが厳しくなる高い周波数帯の計測データは公表していない。実験線で疫学的検証が行われたとの説明もない。JR東海の説明で利用者や沿線住民が納得すると考えますか。

A9 JR東海に確認したら、ホームページに詳細がアップされているとのこと。1~400ヘルツにわたり、ICNIRPのガイドラインを下回っている

Q10 JR東海から大深度地下使用の申請が出された場合、国土交通省では、誰がどのくらいの時間をかけて、またどのような形で審査し、判断を下すのか。また、関係住民らが大深度地下使用について意見を言う機会はどのように保証されるのか。

A10 利害関係を有する方は、公告して、縦覧期間の間に意見書を出せる。

Q11 工事では、246kmものトンネル工事と47カ所の非常口工事で、各知事は強い危惧を示し、環境大臣意見も「地下水位の低下並びに河川流量の減少及びこれに伴い生じる河川の生態系や水生生物への影響は、重大なものとなるおそれがあり、事後的な対応措置は困難である」と事実上の追加措置を求めている。一級河川の大井川は毎秒2トンも減量するが、どういう「恒久対策」を想定しているのか

A11 個別の案件なので回答できない。環境省の意見書を勘案する。


★会場からの質問
Q(川村) ① 国交省の事業費は予定通りで終わったことがない。リニアも9兆円で収まるのか? JR東海は「金がなくなると工事中止する」と言うが、工事を中止したら、トンネルを掘りっぱなし、土管(地上部のシールド)も放置という問題が起こる。その場合、税金を投入しない? ② 従来の新幹線で地域振興した事例はあるのか?

A ①建設費9兆円は全額自費です。
  ②地域振興はいろいろな事例がある。長野新幹線でも振興した。

Q(川村)金がなくなったらどうするのかと尋ねている

A 現時点ではお答えが難しい

Q(相模原市の男性) ① 昨年10月、山田社長は「リニアはペイしない」と発言したが、国交省は事情聴取した?
 ② 国は、JR東海に対して、リニアの不動産取得税と登録免許税を減免したが、さらに固定資産税も減免するのか?
 ③ 安倍首相は、訪米時に、ワシントンDCからバルチモアまでのリニア建設費1兆円の半額を国際協力銀行から融資するとしたが、政府の対応は?

A ① 政策審議会でOKと判断した。
  ② 2税は免税した。今後はわからない。
  ③ リニアの輸出に関しては、今日は担当者が来ていない。

Q(松谷)評価書では、大井川を水源とする63万人の水のことに触れていない。

A JR東海の補正評価書を待ちたい。

Q(掛樋) 環境省の意見書に磁界のことが書かれていない。では、国交省もこのまま、磁界についてノーチェック? 各知事は「データを出せ」と言っている。実験線のデータを出してほしい。何十ヘルツで何ミリテスラというデータがない。

A 我々としてはデータを出している。

Q(小野) リニアのホームでリニアの姿を見られる駅はない。磁界がきついから(鉄板などで)遮蔽するから。

Q(天野) 知事の意見書、住民からの意見、自然保護団体からも山のような意見書がある。国交省はここで推進役にならずに、考えて、早期着工させないようにしてほしい。


★記者会見
川村 歯止めをかけたい。本日の行動の実効性はわからないが、両省に我々の疑問を伝えられたのはよかった。

天野 法の限界がある。
 国交省は、リニアを推進しているし、環境省は「事業の可否を問うものではない」との立場。法律上、住民参加を謡っているのは、意見募集と公聴会だけ。しかし、計画への参画こそが住民参加だ。我々がどう関わるのかの道筋が保障されていないのが問題。このまま工事を進めてはならない。

松谷 南アルプスが大きな問題。(難工事で)工事を遅らせる。標高2000メートルの扇沢の残土置き場について、環境省は「個別には踏み込まない」としているが、このたび、南アルプスがエコパーク登録されたことで、静岡市長は「リニア問題は、世界的な公共問題となった」と発言した。

Q 訴訟の可能性は?

A(川村)重要な問題。そのエネルギーを我々がもちうるかだが。

Q JR東海は違法行為はしていない。訴訟となるとどの点をつく?

A 南アルプスが争点になる。エコパーク登録されたことで争える。
  訴訟は、世論を喚起できる。
  今、南アルプスにトンネルを掘られることを知らない人が多いはず。訴訟となると、知りえない情報を引き出すことができる。
Q 環境省の意見書をどう評価?

A(天野)前文は素晴らしい。ただ知事意見を具体的に書いてほしい。これだと、反映されたことになってしまう。
 長野県大鹿村も、リニアの地下走行を3年前から訴えているのに、まったく反映されていない。

A(川村)美辞麗句は並んでいる。それをどう具体化するかが書かれていない。縛りや実効性がないと、国交省とJR東海の解釈次第でどうにでもなる。
 環境庁の初代長官の大石さんは、尾瀬の道路計画を廃止させたことがある。

川村 このことで勝つのに必要なのは世論と政治。リニアに乗る人がいなければ勝てる。09年3月、リニア市民ネットを立ち上げたときは孤立無援だった。今、問題が浸透しているとの実感がある。この調子でいけば、80%の無関心層を掘り起こすことができる。


●所感 2月の院内集会でも感じたことですが、国交省は明らかにリニア推進に寄っています。
 となると、7月22日までにJR東海に提出する意見書が、どれだけ環境省の意見書を勘案した内容になっているかです。
 
 その後、その国交省の意見書を受けたJR東海が「補正評価書」を出すのですが、いずれにせよ、アセスをやり直すなどの文言だけはないのが容易に想像できます。つまり、高い確率で、今秋にはJR東海はリニア工事を着工します。

 しかし、そこで市民運動の活動が終わるのかというとそうではなく、ここではその詳細は書きませんが、今回の集会に集った市民の多くは裁判を見据えています。
 もちろん、財政的にも精神的にも裁判を続けるのは極めて労力を費やすものです。簡単にできるものではありません。しかし、これまで住民説明会で何度同じことを質問しても、ついにただの一度もJR東海がまともに回答しなかった事案についても、裁判では明らかにしなければならない。
 それによって、世間に、リニア計画の実態をより詳しく伝えることができるのは、裁判のメリットだと思います。

●一方で、「懸念」はまどろっこしい

 しかし一方でこういう考え方もできます。
 大井川では毎秒最大で2トンもの流量が減るとJR東海は予測しています。
 これは、大井川だけを水源とする下流域の7市63万人が有する水利権量とまったく同じ。
 つまり、渇水期には飲み水にも困るという事態に直面するのです。

 こういう人命に直結する危険性に対しては、「懸念」ではなく、はっきりと「反対!」と断言する自治体や首長が現れてもいいはずなのに、静岡県内では、「懸念」が大多数を占めています。
 
 私は、静岡県内で議員や首長などに取材してきましたが、どの人も「懸念する。だが反対はしない。本当に環境負荷が低く、経済効果があるのならリニアには反対しない」というのが共通の認識でした。
 いや静岡だけではなく、リニアが通る1都6県の知事も県下の自治体の首長もそろって「懸念」です。

 しかし、得に静岡県では、自分たちの水がなくなる可能性が強いとなれば、「懸念」を言っている場合ではないと思うのです。もし、首長たちが率先して「反対」を叫べば、裁判は必要ありません。そこが、ややまどろっこしく感じます。
 
 ともあれ、もし、JR東海が、絶対に流量の減少を起こさないような工法を有するのであれば、関係者を納得させる実証だけでもほんの数ヶ月でできる話ではなく、着工は来年以降になることでしょう。やるかどうかですが。
 
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