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●浜岡原発の隣町は脱原発の街

 前回のブログで1月21日、静岡県の公聴会に参加したことを書きました。
 13人の公述人が思いのたけを語ったわけですが、最後に登壇した牧之原市の西原茂樹市長の話は引き込まれるものでした。

 牧之原市は静岡県のなかでも特異性をもった自治体です。

 ★隣町の御前崎市にはあの浜岡原発があります。

 ところが、牧之原市は、浜岡原発は「永久停止」すべきだと表明しています。いわば、脱原発の自治体です。

 ★牧之原市には富士山静岡空港があります。

 この空港は建設前は、「環境破壊だ」「絶対に赤字になる」と、住民の大反対運動があったのですが、それを押し切って建設されたものです。実際、赤字です。

 2012年度で、着陸料等収入額は1億3900万円。
 対して、空港の管理運営(人件費を含む)に係る支出額は6億7700万円。つまり、5億3800万円の赤字です。
 この赤字分は一般財源(税金)を投入して補てんしている状況です。

 ★そして、県も市も、空港直下に東海道新幹線の新駅を欲しています。
  空港のすぐ近くを東海道新幹線が走っています。
  静岡県知事、並びに西原市長は、「リニアができれば、東海道新幹線ののぞみなどの本数が減り、ダイヤに余裕が生  まれる。ならば、空港直下に新駅を作ってほしい」との悲願をもっています。

  この新駅設置は西原市長の市長選での公約でもありました。しかしーー


●西原市長の公述

 1月21日、西原市長はこう公述したのです。

「リニアの工事で、大井川の流量を減らしてほしくない。牧之原市には一滴の水源もありません。すべて大井川が水源です。
 戦後、中部電力や東京電力のダムができて、その結果、大井川は『川原砂漠』と呼ばれるほどに水が流れなくなりました。しかし、地元住民の息の長い運動で、田代ダムにおいてはやっと『毎秒0.43トン』の水を大井川本流に戻すことができました。
 そういう努力があったのに、JR東海は毎秒2トンも減りますよと予測していますが、これがいかに大きな数字かです。恥ずかしながら、この問題に気付いたのは昨年11月です。今までリニアの本質を見てこなかったことを反省するばかりです
 リニアができれば、東海道新幹線の本数が減るのでダイヤに余裕が生まれ、(牧之原市が管轄する)富士山静岡空港の近くに東海道新幹線の新駅ができるんだ程度にしか考えていませんでした。
 そして調べてみると、リニアの候補ルートは、(南アルプスを迂回する)A案とB案、(貫通する)C案があったのですが、3年前にそれを教えてもらっていたら、我々は『C案で水が減るのは困る』と言えた。これほど重要なことが知らされなかったのです。
 JR東海は、毎秒2トン減っても、減った分を本流に戻すと言いますが、そんな方法が果たして可能なのか? また、本当に2トンだけなのか? それ以上ではないのか? JR東海には、真摯なご回答を願いたい」

 牧之原市の隣には浜岡原発を擁する御前崎市があります。
 昨年、西原市長は市議会議員にこう尋ねられたといいます。リニアは原発の再稼働とセットだから、市長はどうするのかと。

リニアが原発再稼働とセットなら認めないと言いました。そういう問題についても重要な議論が必要です。もし、JR東海から我々が納得できない回答が来たら、大井川下流域のみなさんの署名をとってでも、住民のみなさんの要望を伝えていきたい」

 しかし、既に牧之原市、および、大井川を利用する自治体は動いていたのです。

 大井川を必要とする7市2町(藤枝市、焼津市、島田市、御前崎市、掛川市、菊川市、牧之原市、吉田町、川根本町)の首長は、昨年11月に、JR東海に「毎秒2トン減る根拠の提示や流量維持の対応策を求める」意見書を、今年1月7日には、田辺信宏静岡市長と静岡県くらし環境部に、「水の保全の徹底や代替水源の確保などをJR東海に求める」との要望書を直接手渡しています。

 「毎秒2トン減少」も準備書では「環境への影響は小さいと予測する」と評価されています。
 やはり、大井川が水源の9割だという菊川市の水道課の職員は「冗談ではない」と、私の電話取材で、憤っていました。
 今、生活用水、工業用水、農業用水の根幹が脅かされているのです。


●静岡市長の意見書
 
 リニア問題に関しては、今、静岡県が他県よりも遅れて問題に気付いたわけですが、ある意味、他県よりも深刻な問題が待ち受けているだけに、関係自治体、関係組織は最初からトップギアで「リニア計画、待ったあ!」と訴え続けています。
 かいつまんで書けば、

 ★南アルプス世界遺産登録推進協議会
 南アルプスを世界自然遺産にする運動が静岡県、山梨県、長野県の10市町村で構成する「南アルプス世界遺産登録推進協議会」(会長は静岡市長)で進行中で、昨年9月、南アルプスは、世界遺産の前段階の「ユネスコエコパーク」(人と自然とが共存している地域)との国内推薦を受け、今年6月にユネスコでの本登録を目指しています。
 しかし、その南アルプスが残土置き場になることで、協議会が設置する『南アルプス総合学術検討委員会』と『ユネスコエコパーク登録検討委員会』は検討を重ね、静岡県に意見書を提出。

「準備書には、工事用道路、非常口、宿舎、残土置き場などの構造物とその工法による改変規模が示されておらず、『影響が小さい』との評価はきわめて疑問

「標高約2000mでの残土置き場がこの地形に与える影響は極めて大きい。ここに残土を置くことは不安定な地質に崩壊の材料を積み上げることとなり、崩壊の危険性を高める。ここに残土置き場を設けることには反対する」

 ★自民党市議団
  自民党はリニアを推進してきた最大組織でありますが、静岡県で何と言っても特異なのは、地方組織とはいえ、自民党静岡市議団が、昨年12月24日に、

「自然保護が図れない工事なら認められない」

 との提言書を田辺市長に提出したことです。野党ではなく自民党こそがまっとうな対応をした。とても大きな意味をもっています。


 ★静岡市議会

 今年の2月12日。全会一致(48人)で「リニア中央新幹線建設事業に関する決議」を決議する。

「JR東海は『水資源への影響の程度は小さい』としているが、毎秒2トンの水量減少が、生態系や住民生活にどのような影響を及ぼすのか、より詳細で多面的な調査・検討を行うべきであり、静岡県においては、南アルプスの清流の恵みを十二分に理解するよう、JR東海に対し働きかけていくべきである」


 ★リニア新幹線環境影響評価専門家会議
 これは、静岡市が、リニア問題を検討するために設置した専門会議。今年1月14日に

計画見直しも視野に

 との答申書を田辺市長に提出しています。

 
 そして、さきの1月21日の公聴会へとつながるわけですが、

 翌日の1月22日8時45分。

 「知事に直接手渡したい」との強い要望で、田辺市長は県庁に赴き、川勝平太知事に意見書を提出しました。
 
 その内容は専門家会議の答申を踏襲し、「工事は、エコパーク登録の阻害要因となる。毎秒2トンの減少は生活・経済活動に影響するので、現状の水質と水量を確保する措置を講ずること。南アルプス稜線での残土処理は回避を。必要であれば計画の見直しを

 という厳しいものだったのです。

 静岡県の場合は、住民はもちろんのことですが、自治体がリニア計画に対して具体的な動きを見せているのが何といっても大きいことです。

 ただし、以前もブログに書いたように、JR東海の葛西会長が川勝知事に電話で「東海道新幹線の新駅を作ってやる」と約束したように、知事の目の前にはアメがぶら下げられています。JR東海は「そんなことはあり得ない』と否定していますが。

 それでも、これら厳しい意見書、答申書を前に、知事がいったいどういう意見書を3月25日に出すのか、注視しなければなりません。


●余禄 2月26日の院内集会
 昨日、東京都の参議院議員会館で、その静岡からの住民や静岡市議も参加、もっといえば、リニアが通る1都6県からすべての住民が集まるという初めての集まりとなりました。

 集会では第3部に、国土交通省と環境省の役人との質疑応答も行われましたが、一言でいえば、彼らは「JRのやり方は間違っていないのだ」との姿勢を崩さず、こちらがどれだけの疑問を投げても、真摯に応えてはくれませんでした。

 このままでは、国土交通省は間違いなくリニア計画を認可します。

 しかし、参議院議員会館で集会をしたということは、国会議員の仲介があったから実現したわけで、昨日の集会には、5~6人の議員の秘書の方々が訪れていました。

 集会の目的は

「国会で議論をしてもらいたい。そして国民的検証につないでもらいたい』

 というものです。

 ちなみに、第1部は、1都6県の住民からのアピール。
 第2部は、上記、南アルプス総合学術検討委員会の委員長であり、静岡市のリニア新幹線環境影響評価専門家会議の副議長であった佐藤博明さんの講演でした。
 
 これは聞きごたえのある内容ですが、本日は時間切れ。
 これについてはまた次回とさせてください。

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