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 5月14日、山梨県上野原市秋山の無生野(むしょうの)地区に行きました。

 ここは、前々から行きたいと思っていた場所でした。
 というのは、2011年末に以下の「リニア実験線の建設工事で沢が枯れた」との新聞記事を目にしていたからです。


 2011年12月27日 山梨日日新聞

 山梨リニア実験線の延伸工事が行われている上野原市秋山の無生野(むしょうの)地区で、地元の簡易水道で水源になっている河川の水が枯渇していることが26日、分かった。住民によるとこれまで水枯れが発生したケースはなかったといい「近くで進む実験線の延伸に伴うトンネル工事が原因」と推測し、原状回復を求めている。JR東海は「現段階で原因を特定するのは困難」とし、応急対策として2カ所の井戸から地下水をくみ上げて地区住民に供給。工事終了後、因果関係を調査するとしている。

 同地区によると、枯渇したのは秋山川の支流で通称「棚の入り川」と呼ばれ、同地区の約30世帯の生活、農業用水に使うほか、消防用水にも活用。最も近い集落の約1キロ南側では、2008年10月からリニア実験線延伸工事の東側部分(7・8キロ)として秋山トンネルの掘削工事が進んでいる。
 毎週現地に出向いて水量を確認する無生野地区のKさん(75)は「昨年7月ごろに干上がった」と指摘。もともと約500メートル西側を流れる別の沢で水枯れが起き、「工事の進ちょくと歩調を合わせるように」(地元住民)棚の入り川も水位が減り始めたという。

 住民は、棚の入り川の水量が減少する一方、同地区から数キロ西側にある都留市内の沢で水量が増えたことを確認し、「トンネル掘削工事で地下水脈が断絶され、トンネルを通じて都留市方面に水が流れ出ている」と推測。ほかの地区の簡易水道もこの川の水を利用していて「影響が広がる可能性がある」と懸念する。
 住民の指摘や原状回復の要請に対し、JR東海は「現時点で原因の特定は困難だが、トンネル工事が周辺の河川の流量に影響を与える可能性がある」として、工事終了後に因果関係を調査する方針。
 同社東京広報室によると、昨年8月以降、当面の水源確保策として、地下水の水質確認用などとして掘削した2カ所の井戸(深さ100メートル)から地下水をくみ上げ、各世帯に給水する処置を行った。地元説明会を通じ「住民生活に影響がないよう対処する」としている。引き続き対応が必要な場合は、国土交通省の規定に基づき実施するという。
 無生野地区によると、川に水はほとんど流れ込まず、以前生息していたイワナやヤマメが水たまりに残された状態。住民有志が魚を移動したり、防護ネットを張ったりする対策を進め、川魚の保護を訴える看板の設置も検討している。KT区長(56)は「地元住民には河川に水が流れ、魚が泳ぐ景色が大切。ただ水を確保するだけでなく、工事前の状態に戻してほしい」とし、今後もJRと協議を続ける。
 リニアトンネル工事をめぐっては、笛吹市で、簡易水道の水源や農業用水として使っていた天川が枯渇し、工事を手掛ける独立行政法人が影響を認めた経緯がある。
(人物名は本ブログではイニシャルにしました)



 昨年春、私は上記記事に出ていた区長さんに電話をしました。取材をさせてほしいと。
 しかし、「水の件は、今、JRさんと交渉中。取材には応じられない」との回答。
 そこで、他の住民に電話をすると、こちらはじつに正直に「いやあ、悲しいですよ。本当に沢が枯れて、魚や虫がいなくなったんですから」と話してくれました。
 ただ、こちらに着たら会いましょうとは言ってくれましたが、詳しいことは区長に尋ねてくださいねと、やや微妙な立場にいることが分かりました。

 ところが昨年夏、この無生野地区に住む若者、有馬さんから突然「ブログを読んでいます」と連絡が入り、やりとりするうちに、「いつか現地を案内します」との約束をしてもらえたのでした。

 山梨県にリニア実験線の誘致が決まったのは1989年。有馬さんは、まさにこの年に生まれました。
 有馬さんの自宅から、都留市のリニア実験線の車両基地までは直線距離でわずか1キロ強。
 物心着いた頃には、実験線の建設用の資材や土砂を運ぶ大型トラックを常時目にする環境に身を置いていたのです。

 有馬さんが8歳とのとき、1997年にリニア走行実験が開始されます。
 有馬さんは、その頃に既に、こんな田舎にこんなに多くの大型トラックが常時走るのは尋常ではないと肌で覚えるようになっていました。

 Aさんは、中学までを地元で過ごしましたが、高校は東京都の渋谷にまで通学。そのとき、級友たちとリニアのことを話しても、そのほとんどがリニアそのものを知らないか、知っていても、いいじゃん、といった反応ばかり。
 地元と地元以外ではこんなにも情報のギャップがあるものなのかとAさんは落胆します。

 2007年の高卒後はすぐに無生野に戻り、家業である家具製造に加わることになります。
 そしてこの年末にJR東海が「リニアは自費建設する」と発表。すぐに実験線の延伸工事が始まり、Aさんは、再び、毎日の様に超大型の骨組みを積んだ車が走り回るのを目にすることになります。

 なんとかしなければ。
 この思いから、たまたまAさんが関わっている、年に一度の「ひかり祭り」という健康や環境のことなどを発信するアートフェスティバルにリニアのことを出せないものかと、私に連絡をしてきたのです。

 日程が合わないため、私がこのひかり祭りに関わることはなかったのですが、とりあえず、いつか現地でとの約束だけはしておきました。

 それがやっとかなったわけです。

 新聞記事に載っていたのは1ヶ所の沢についてですが、有馬さんとご友人の倉林さんの車で案内してもらうと、じつに様々な沢が枯れていたことがわかりました。
 下記、画像はすべてクリックすれば拡大します。

水枯れ1  ←  上野原市秋山に住む倉林さん宅近くの沢が枯れていた。

水枯れ2  ←  名も知らぬ小さな沢も枯れていた。タンクがあるところを見ると、どこかの集落が水源に使っていたのか?

横坑?  ←  偶然、あるトンネルに遭遇。職員に尋ねると、500メートル先でリニアのトンネルとつながっているとのこと。つまり、ここは資材搬入口でもあり、営業開始後の排気孔兼資材搬入口兼脱出口でもある「横坑」かもしれない。

出水  ←  そのトンネルからは、手前の黒いパイプからどんどこ水が放出されていた。ちょっと見にくいですが。

看板  ←  リニア工事の残土処分場の看板

埋め立て造成  ← その造成工事

水枯れ3 ← 記事にもあった「棚の入り沢」(川ではなくて沢が正確です)。ここに2年前まで水が流れていた。

干しあがる川  ← 道の水溜りに見えるが、川が干上がり、わずかな水溜りが残っているだけ。

干上がる直前  ← もう干上がる

わずかに魚がいる  ← 残された水溜りに、イワナだろうか、小さい魚たちが泳いでいた。

間違いなく川砂  ← 手ですくうと間違いなく川砂。ここに水が流れていた証拠だ。

水枯れ4  ← 棚の入り沢の近くの沢でも枯れていた


 リニア実験線に関する水枯れについては、笛吹市でも大月市の朝日小沢地区などでも報道がなされましたが、おそらく、報道されたその数十倍の地点で水枯れが起こっているのでは・・ということを痛感した一日でした。

 案内してくれた有馬さんも倉林さんも「想像以上にひどかった」「去年よりも森が壊されている」と嘆いていたのも印象的でした。

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2013/05/21 12:26   [ 編集 ]















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