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●あの夕張に・・

 本ブログでは、海に眠る無尽蔵の資源「マグネシウム」によるエネルギー革命のことを書いてきました。

 じつは、隠れた(というより知られていない)日本固有の資源はまだあります。

 その一つがCBM(Coal Bed Methane = 炭層メタンガス)です。

 そのことは短くですが以前書いたことがあります。今回は、もう少し詳しく説明します。ちなみに、これは昨年末の週刊SPA!の特集記事で2ページに渡って私が執筆したネタでもあります。

 舞台は、自治体の倒産として一躍知られてしまったあの北海道夕張市。

 ここは元々は炭坑の町ですが、とうの昔に閉山され、今はこれといった産業もありません。

 ところが、ここに莫大なエネルギー源が眠っています。それがCBMです。


●CBMとは

 ちょっと昔なら、よく炭坑のガス爆発事故というものがありました。炭坑を掘削していると、何かの拍子で炭坑内のガスに引火して爆発が起こるというものです。

 読者のなかにも、飲み水のボトルに炭を入れておく方がいるかと思います。もしくは、活性炭を原料とする脱臭剤を冷蔵庫に入れる人も多いことでしょう。

 炭には、マイクロ単位の微細な孔が無数に存在していて、そこに不純物や匂いのもとを吸着する性質があります。

 炭坑でも同じことで、炭坑での石炭はその微細な無数の孔にメタンガスを吸着して溜め込んでいます。これがCBMであり、これがガス爆発を引き起こしてきました。

 閉山をしたお陰で、日本には今、膨大な量の石炭が眠っています。その量、全国で275億㌧、北海道だけで140億㌧以上。これは、日本の年間の石炭輸入量の100倍以上もの埋蔵量です。

 海外炭が安いというだけの理由で、この石炭が眠っているのです。もったいない!

 とはいえ、今さら、国内炭を、火力発電所に使うのも難しいとか。

 北海道大学大学院工学研究科で資源システムを研究する大賀光太郎助教は

「石炭火力発電所の燃焼炉は、燃やす石炭の特性に合わせて作っているんです。だから、輸入炭に合わせている今の燃焼炉に国内炭を即使えるわけではないんです」

 と説明します。

 この大賀助教こそが、今、夕張でのCBM開発を推進しようとしている第一人者です。


●海外では当たり前のCBM

 CBMは既に、アメリカ、オーストラリア、カナダなどで開発されていて、アメリカでは、採掘する天然ガスの1割がCBMです。

 ところが、日本での使用実績はゼロ。

そこが外国が理解できない。

 なぜなら、大賀助教の調査によると、夕張地区を含む「石狩炭田」には約400億㎥~800億㎥ものCBMがあるのです。
 国内で年間生産する天然ガスは37億㎥だから、この最低の見積もりの400億㎥だけでも、その11年分、800億㎥なら22年分があるということになります。

「しかも、石狩炭田のいいところは、『ガス包蔵量』といいますが、石炭1㌧あたりのCBMの密度が最大で25㎥もある。これは他国の2倍から3倍の値です。だから海外のCBMの研究者は『日本ではなぜ国を挙げて採掘しないのか』と不思議がります」

 CBMのメリットは数多い。

 ★石炭や石油と比べると燃焼時の二酸化炭素や窒素酸化物が少ないこと。
 ★硫黄酸化物は排出しない。

 さらに面白いのが、このCBMを採掘し、ガス発電すると、当然CO2(二酸化炭素)が出るのですが、そのC02をそのまま新たな掘削現場のCBMが眠る炭層に送り込むのです。すると、その圧力でより多くのCBMが採掘され、しかも送り込んだCO2はCBMが出て行った後の石炭の孔に吸着される。つまり「ゼロ・エミッション」が可能になることです。

 これは大賀助教が既に実験済みです。


●あとは資金

 もちろん、いくつかのハードルがあります。

 ★一つが「技術
  アメリカやオーストラリアなどでは、CBMは大規模商業生産がなされていますが、あの広い大地では 炭層がとても単純(平たくで曲がっていないなど)にできているから採掘しやすいのであって、その技術 を、日本の炭層条件(深部にあり、構造が複雑)にそのままで適用できるかの実証試験が求められていま す。


 ★一つが「コスト」
 カナダでは一本の掘削に3000万円かかるが、日本では1億円。3倍以上です。

 ★一つが「資金」。
 大賀助教は、石狩炭田のなかにある夕張市に開発モデル鉱区を設定しています。
 そのシミュレーションは、

「鉱区面積は2.8㎢。600㍍間隔で21本の掘削。世界屈指の25㎥/tというガス包蔵量のCBMが約5億㎥ある」

 これが実証されたら、資源メジャーや地元の北海道ガスも北海道電力も放っておくはずがありません。ところがその実証に必要な資金がないのです。

「21本すべてをやるには80億円の金がかかります。最初の1~2本を掘るだけの初期段階でも10億円は必要です」

 そして、山のものとも海のものとも判断できないこの新エネルギーに、日本の資源メジャーはなかなか関わりをもとうとしないのです。

 では、国は?

「CBMは新エネルギーや再生可能エネルギーに分類されていないんです。日本で長年掘ってきた石炭に付随していたガスだから目新しいものではないとの解釈ですね。ですので、国からの開発助成はありません。天然ガス資源の代替としての大規模開発を前提とした調査には補助金がつく可能性はありますが、…」
 
 ところが、ここで感心するのが、大賀助教がそれでいいと思っている点です。

 大賀助教は08年、北海道固有の資源の活用に向け、NPO法人「地下資源イノベーションネットワーク」を立ちあげたのですが、その構想の基本は「エネルギーの地域循環」です。
 
 HPはこちらです
 

「つまり、大規模開発をするよりも、北海道各地でローカルエネルギーとして機能してもらいたい」

 人口2~3万人くらいを一単位として(まさしく夕張市)、CBMや再生可能エネルギーを組み合わせてのエネルギー循環地域を構築する。そのビジネスモデルに北海道の企業が投資してくれたら、国と折衝するよりも早道だ…。

 この壮大な取組みに関心を寄せているのは、オーストラリアの掘削企業。今年のしかるべき時期に北海道に来るそうです。そこで新たな進展が生まれるでしょうか。見守りたいです。

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2013/01/09 22:28 エネルギー TB(0) コメント(0)
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