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 マグドール難民キャンプ。
 人口調査をしたことはないが、感覚的には5000人くらいが居住していたと思う。
 マグドールだけではなく、ルーク地区には10万人以上もの難民が居住し、誰もが、あの故郷(エチオピアのオガデン地方)へ帰りたいと願ってた。
 では、その故郷を捨てた理由は何だったのか。

 それを紹介する前に、以下の基本情報を共有したい。

ソマリアの国旗には5つの角をもった星が描かれている。これは、ソマリ族が住む5つの地域を表している。
 イギリス領ソマリランド(その後のソマリア北部)、イタリア信託統治領ソマリア(その後のソマリア南部)、ジブチ、エチオピアのオガデン地方、ケニア東部だ。
 これら5つの地域を統合した民族国家の建設を「大ソマリ主義」と呼ぶが、特に、オガデン地方では、ソマリアに支援されたソマリ解放運動が盛んだった。たとえば、WSLF(Western Somali Liberation Front = 西ソマリア解放戦線)という武装組織も存在していたが、マグドールにはWSLFで兵士たちの怪我の手当てを担当していた人も何人かいた。

 そして、この帰属を巡り、エチオピアとソマリアは78年2月に戦闘状態に入る。
 つまり、エチオピア政府にすれば、エチオピアのオガデン地方に住むソマリア人は「敵」であったのだ。 

 以下、セクションリーダー数人の話を紹介する。


●故郷を捨てた訳
 
★セクション2のリーダー、イサク=アブディ=グーレドゥ

 エチオピアのジャラッティという地区のラバシリンジという村に住んでいた。雨季には農業、乾季には家畜をブッシュに放して遊牧を営んでいた。農場は2つあり、1つに4四つの倉庫、もう1つには5つの倉庫があった。村には、60人からなるゴープと呼ばれる共同体があり、1人の農場を皆で2日がかりで手伝いあっていた。そこでは、トウモロコシ、豆、キャベツ、ニンジン、南瓜、タマネギなど、コーヒー以外ならたいていのものが取れた。

――家畜は?

 ヤギ200頭、ロバ300頭、ラクダ20頭、牛80頭、ニワトリ30羽くらいだったか。ソマリアに逃げてくるときニワトリだけは連れてきたが、もう全部食っちまった。ハハハ。

――故郷を捨てた理由を教えてください。

 2年前のある日、突然、エチオピア軍が村を囲んだ。それから毎日、奴らは私たちから無断で家畜を奪っていった。アラーの神に祈りを捧げているときも、容赦なく蹴られた。抵抗すればその場で射殺された。ソマリアに着いたのは去年(84年)の6月だ。初めは収入のために、ブッシュに行っては木を切り、薪として売っていた。

★セクション3のリーダー、カヒン=バルスードゥ=モハメッド

 去年、軍が私の自宅に現れ、『誰がここの農場主か』と尋ねました。私だと答えると『お前はエチオピア人ではない。だがここはエチオピア領であるのだぞ』とすごまれ、奴らは私の収穫物を奪い、倉庫を焼き払い、360頭のヤギ全部を殺しました。そして私は逮捕され1ヶ月牢にいたのですが、ある真っ暗な夜、番兵に小便をさせてくれるよう頼み、そのまま闇夜に乗じて脱走しました。そのまま3人の妻と15人の子どもとともにここに来たのです。

★セクション5のリーダー、ボシュラ=マアリン=ヌール

 82年、軍がやってきて、家畜と収穫物を奪いました。村に380頭いたラクダも殺されました。その非道なやり方に抗議した母と2人の兄弟が私の目の前で殺されました。それに叫んだ途端、私は殴る蹴るの暴行を加えられたのです。そのときの傷がこれです(と額とくちびるを指差した)。
 私たちイスラム教徒への迫害は酷いものでした。奴らは我々に改宗を迫り、拒むと殺されました。モスクも焼かれたり爆弾で破壊されました。特にシェ-クの称号をもつ者は、改宗を拒むと三通りの仕打ちがなされました。一つが、お祈りができないよう、大きなハサミで舌を切られること。一つは、同じハサミで去勢させられること。あと一つは殺されることです。私はもう故郷には戻りません。

――ソマリアに来るのに、どれくらいの時間がかかったのですか。

 歩いて2ヵ月。村の30家族150人とともに夜だけ歩いて移動しました。途中2人死にましたが、所々で遊牧民が食べ物と水を分けてくれました。

★セクション6のリーダー、ダルール=イサク=ラバラワン

 バーレイという地区でヤギ100頭、牛15頭、ラクダ30頭を飼っていた。川はなかったが、雨季が4ヶ月おきにやってきて土地は肥えていた。気候も、一番暑いときでも夜は毛布が必要なほど涼しいところだった。村には700人住んでいたが、私が幼少の頃から、農場の収穫物の半分は軍に収めねばならなかった。その軍が、イスラム教徒を弾圧し始めた。お祈りをしただけで逮捕に来た。私は去年4月に、606人とともに35日間かけてここまで来た。水は井戸から井戸へと辿って飲んだ。

★セクションリーダー7のリーダー、ヌール=カール=ゲーレ

 去年のことだ。ある日、軍が村にやってきて家畜を奪いだした。そればかりか、奴らは、妻を複数もっている者がいれば、一人だけを夫に残し、あとは軍に連れて行き兵隊の慰みものとしていた。私にも妻が2人、子どもが4人いたが、妻1人が軍に取られ、子ども2人が徴兵されてしまった。もし私が今戻れば殺されるだろう。エチオピアにいる妻と子の様子も知りたいが、確かめる術もない。たぶんもう生きてはいないのではないかと思う。ここに逃げてくるまで15日間昼夜休みなく歩いてきた。途上、私の父も含め多くの人が死んだ。

 ソマリアにいる難民の7割は女性と子どもといわれているが、それはこれらの話からも推察される通り、相当数の男性が殺されたからだ。確かにマグドールをざっと見渡しても、男が少ない印象はぬぐえない。

 さて、私たちJVCのスタッフは、マグドールの人々と最低限の信頼関係を構築しつつあったが、同時に、私のなかで、一つの疑問が膨らんできた。
 この難民キャンプでなぜ子どもが死ぬのかということである。
 もっと正確に言えば、国連からの食糧配給もあり、私たちからの補助給食もあるのに、なぜ子どもが死んでいくのだろうということだった。
 そこにある冷徹だが確かな死生観と私たちは向き合うことになる。以下、次号で。

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