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 私は、橋下徹・大阪市長はやり手であるとは思う一方、怖さも感じています。
 それを思わせてくれたのが、昨年6月、大阪府知事時代に制定した「大阪府君が代条例」です。

 これは、大阪府内の公立学校の式典において、「日の丸に起立し、君が代を斉唱すること」を義務づけたもの。
 そして、橋下氏が擁する「維新の会」が成立を目指す「教育・職員基本条例」では、これに従わす、「不起立」して斉唱しない教職

員には以下の懲罰を想定してました。

●1度目は「戒告」か「減給」
●2度目は「停職」
●3度目で分限免職

 これは、自分と意見が異なる者を、ただ排除しようとする道筋でしかありません。


●東京都教育委員会の場合

 じつは、東京都においても、2003年10月23日に、東京都教育委員会が同様の通達を出していますが、「自分の思想や良心には背けない」「クリスチャンの自分には立てない」などの理由で、これまでに述べ437人が不起立を行っています。

 そして都教委の懲罰は以下のようになっています。
●1度目は「戒告」
●2度目は「減給1ヶ月」
●3度目は「減給3~6ヶ月」
●4度目は「停職1ヶ月」
●5度目は「停職3ヶ月」
●6度目以降は「停職6ヶ月」

 さらに、これに留まらず、

●担任外し(クラスの担任教師にさせない)
●長距離異動(片道2時間はかかる学校への異動)
●過員配置(すでに教科担当の必要人員がいる学校へ異動させる)
●再任用取り消し(定年退職後の60歳から65歳までの5年間は非常勤教員として働けるのに、その合格を取り消す)

 これら処分の不当を訴え、東京都では20件以上もの裁判が起こされ、その原告数は1000人弱にも膨らんでいます。


●定職6ヶ月の辛さ

 実際、東京都では、停職6ヶ月という最も思い処分を受けた教員は2,3人いますが、その一人の根津公子さん(昨年、定年退職。家庭科教師)は、私の記憶では3度もの「停職6ヶ月」を受けてきた人です。
 根津さんは、父親が太平洋戦争時に中国で参戦していたその経験から、どうしても戦争に繋がるものには賛同はできないと、式典では不起立を貫いてきました。

 しかし、根津さんは強いだけの人ではありません。特に、2回目の「停職6ヶ月」の処分を受ける前は、ご自身も支援者も、「次は免職なのではないのか?」と予想していました。
 つまり、教職を失うということです。

 「どうする?」

 根津さん自身が深く考えました。そして出した結論は、「やはり私は私を貫くしかない。ここで私の信条を私自身が裏切ったら、私が教職を続けられたとしても一生後悔する」ということでした。
 しかし、この頃、根津さんは顔以外の全身に発疹が出ます。夜も寝れない日もありました。

 そして2008年3月、卒業式で不起立。

 そして3月31日、根津さんの学校に、都教委の職員が処分を言い渡しにやってきます。多くの支援者とメディアが校門前に集まり、その固唾を見守ってきました。ああ、これだけ生徒に愛されてきた根津さんがいよいよ免職なのかと、誰もが諦めにも似た気持ちをぐっとこらえていました。

 そして数十分後、学校の2階の窓が開き、根津さんが支援者に大声で伝えました。

「ねえ、聞いて。都教委は、私を免職にする理由がないと言いました!」

 え? 

 次の一瞬、それまで何ヶ月も、根津さんをクビにするなと都教委に訴え続けてきた支援者は雨の中で泣いていました。

 そして支援者の前に現れた根津さんは、こう言ったのです。

「よかった。また教師を続けられる!」

 その安堵した顔は、いかにそれまで苦しんでいたかを表していました。
 とはいえ、受けた処分は再び停職6ヶ月。東京都の場合、不起立で被る被害はあまりにも甚大です。
 特に停職の場合は、その間は賃金ゼロ。停職6ヶ月ではボーナスもありません。
 たった一度の不起立であっても、60歳からの再雇用もなくなります(ただし時効5年とも言われています。不起立しても、以後、5年以上は起立して定年退職を迎えれば再雇用はOKだと)

 しかし、不起立を続けても都教委に免職決定をさせなかったのは、保護者や教育に関心を寄せる市民の支援活動があったからにほかなりません。


●東京と大阪の違い

 さて、大阪府の君が代条例ですが、私が、これはまずい、東京以下だと思ったのが、東京都の場合は、あくまでも都教委という教育行政機関が作った通達ですが、大阪では「維新の会」という、「政治の力で」同様の条例を作り上げたことです。

 政治が教育にどこまで介入すべきなのかの議論は多々ありますが、大阪府の場合は、一党独裁が今後も同様のことを繰り出してくるのではないかとの懸念があります。


●だがうまくはいかないはず

 さて、東京都では裁判が20以上もあると書きましたが、今年の1月と2月、最高裁において、判決の出た裁判があります。

★一つは、「戒告」「減給」「停職」などの処分取り消しを求めた裁判。
 1月16日、最高裁は「懲戒処分で妥当なのは『戒告』だけ。減給や停職には、処分相当とする具体的事情がなければ許されない」と、「戒告」以上の処分を戒めたのです。

★一つが、都教委の通達に基づく、校長の職務命令(立って歌いなさい)に従う義務がないことの確認を求めた裁判
 これは、東京地裁では原告の全面勝訴。しかし高裁では逆転敗訴。そして2月9日、最高裁は「上告棄却」を言い渡します。

 もちろん、原告はこの判決に憤っています。しかし、判決文を読んでみると、「なぜこれで敗訴なのか」と思わせるほどに、都教委のやり方を戒めているのです。
 5人の裁判官のうち、裁判長は反対意見を述べ、2人の裁判官も、反対と同義とも取れる「補足意見」を述べているのです。

 たとえば、櫻井龍子裁判官は、「職務命令は教職員の思想と良心の自由を制約し、(不起立者への戒告、減給、停職と重くなる)加重処分は裁量権の範囲とは到底いえない。教育の現場でこのような職務命令違反行為と懲戒処分がいたずらに繰り返されることは決して望ましいことではない。教育行政の責任者として,現場の教育担当者として,それぞれがこの問題に真摯に向かい合い,何が子供たちの教育にとって,また子供たちの将来にとって必要かつ適切なことかという視点にたち,現実に即した解決策を追求していく柔軟かつ建設的な対応が期待されるところである」との補足意見。

 横田尤孝裁判官は「都教委が、本件通達発出後これまで本件職務命令違反者に対して行ってきた、おおむねstyle="color:#FF0000">違反1回目は戒告、2回目及び3回目は減給、4回目以降は停職という懲戒処分の量定は、免職処分にまでは至らないとはいえ、一般論としては問題があるものと思われる」と補足意見。

 そして原告の一人に「素敵だ」と言わしめたのが、今月で退官する宮川光治裁判長の反対意見です。
通達は、教育者の魂というべき教育上の信念を否定する。不起立は憲法上保護されるべき。本件のような紛争が繰り返されるということは、誠に不幸なことである。こうでなければならない、こうあるべきだという思い込みが、悲惨な事態をもたらすということを、歴史は教えている。
 国歌を斉唱することは、国を愛することや他国を尊重することには単純には繋がらない。国歌は、一般にそれぞれの国の過去の歴史と深い関わりを有しており、他の国からみるとその評価は様々である。また、世界的にみて、入学式や卒業式等の式典において、国歌を斉唱するということが広く行われているとは考え難い。
 思想の多様性を尊重する精神こそ、民主主義国会存立の基盤であり、良き国際社会の形成にも貢献するものと考えられる」


 つまり、最高裁の判断は、教職員は通達には従わねばならない。だが、不起立の自由はある。その不起立をして懲戒処分は「戒告」だけに留めるべき・・ということです。
 もちろん、減給や停職は「処分相当とする具体的事情」があればできるとの含みも残していて、なおかつ、これら不起立教員が定年退職後に臨時教員として再就職できるかは未明です。

 とはいえ、これが大阪府に影響を与えないはずがありません。

 実際、1月16日の最高裁判決の翌日、大阪府の松井知事は
●一度目は「戒告」
●2度目は「減給」
●3度目は「停職も選択肢に」

 と条例案を修正する方針を出しました。しかし、あくまでも、最高裁は「処分は戒告まで。機械的に加重していく処分は容認されない」との見解を示したのです

 また、橋下市長も、市議会に府と同様の条例の提出を準備していますが、「単純に3回で免職にはしない。不起立のあとに『指導研修』を入れて是正の方向にもっていく。それでも嫌だと言うなら辞めてもらうのが筋」と発言しています。
 つまり、橋下市長は最高裁の判断と対峙しています。今後の動向が注目されます。


●今後のこと

 来月は卒業式シーズン。東京都ではまた何人かの教員が不起立するかと思います。その教師たちに都教委は3月31日にどんな処分を下すのかが注目されます。
 また、東京都で、これまで減給や定職などの処分を受けている教職員の裁判はまだ続いていますが、その一人の判決も4月21日に予定されています。この判決で、果たして、最高裁の判断を受け、どんな結果が出されるのかも注目されるところです。

●ちなみに不起立のこと

 たまに「不起立が式典の進行を妨げる」との情報もありますが、だいたいがガセネタです。
 というのは、実際に式典に臨めば分かりますが、9割以上の人が立つ会場で、少数の人が座っても気づかれないからです。
 これが逆に、日の丸掲揚時には「座って君が代を歌いなさい」との通達だとしたら、従えない人たちは立つことになり、さすがにこれだと目立ちますが。
 実際、勇気を出して不起立したのに、学校側が気づいてくれなかった・・という教師もいます。
 
 日の丸や君が代には、それぞれの信条や思想で、好き嫌いがあって当然です。
 しかし、都教委や橋下行政においては、意見が違うからといって、ただ弾圧する。ただ強制する。
 私はここが根本的に間違っていると思います。


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2012/02/15 12:19 橋下徹氏 TB(0) コメント(0)
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