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●放射能による汚染土壌は50年以上前からある

 福島第一原発の事故で全国に発生した放射能汚染土壌。そしてガレキ。
 ガレキは今、東京都が受け入れ、山形県が受け入れを表明し、神奈川県も受け入れ表明したけど市民の反対に遭いその実現は遠くなりかけています。

 さて、汚染土壌です。

 これは、環境省の推計によると、約2880万㎥というとてつもない量になります。東京ドームの容積が124万㎥だから、東京ドーム23杯分になりますね。

 これを今、福島圏内に中間貯蔵施設を作るべきだと政府が言えば、当該自治体は「ダメだ」と言っているわけですが、汚染土壌問題は、この福島第一原発が日本初ではありません。もう50年以上も前から、放射線を発する土壌を野積みしている現場が日本にはすでにあります。

 それが、岡山県と鳥取県とにまたがる人形峠周辺で、原子燃料公社(のちの「動力炉・核燃料開発公社」、いわゆる動燃。次に「核燃料サイクル開発機構」、現在は「独立行政法人日本原子力研究開発機構」)が1957年から始めたウラン採掘により出てきた「残土」です。
 これら残土は残土といっても放射能をもっているわけで、一般の土木工事に再利用されることはありません。年間1ミリシーベルトを越す放射線量であれば、原子炉等規正法により、採掘現場の近くで、覆土された状態で野積みされ、立ち入り禁止の看板が立てられています。現在でも毎時0.1~0.2マイクロシーベルトの放射線を出しています。

 その量、両県の24箇所で約49万㎥。
残土の山

残土の山2

↑ 残土の山の一つ。未だに放射線を出し続ける。すぐ近くには田んぼもある。核開発を自然と受け入れてきた時代背景が生み出した光景だ。福島ではこういう処理はまず無理。

●わずか3000㎥の解決にかかった長大な時間

 このなかでもっとも管理が杜撰だったのが、鳥取県湯梨浜町(旧東郷町)の方面(かたも)地区の山林に「放置」されていた残土です。その量、約1万6000㎥。放置の事実は1988年に明らかになり、方面地区自治会はこのうち、放射能レベルの高い3000㎥の撤去を求めて、2000年11月に核燃料サイクル開発機構を相手取り、裁判に訴えます。
 この裁判は、鳥取県知事も支援し、02年6月に地裁で全面勝訴。04年2月の高裁判決でも10月の最高裁判決でも勝訴します。
 ここで、サイクル機構はこれら残土を人形峠事業所の敷地に運ぼうとしました。

 ところが、事業所は岡山県側に位置しているため(県境から数十メートル)、今度は岡山県知事が「鳥取県が危ないといっているものを岡山県で受け入れるわけにはいかない」と搬入を拒否。こうして、最高裁の判決があったとしても、残土は行き場をなくしてしまいます。

 そして結果として、「判決に従わない」サイクル機構に、05年3月から、3000㎥のうち比較的放射線量の高い290 ㎥の放置に一日75万円の制裁金が科せられました。
 
 ところが、サイクル機構はここでウルトラCを2つ繰り出してきます

1.それまで「安全だ」と言っていたウラン残土ですが、上記の290㎥に関しては「準鉱石」だとして7億円の税金を投入して、アメリカ・ユタ州の民間精錬所(ホワイトメサ製錬所)で処理するとして、神戸港から輸出したのです。なぜ「準鉱石」と称したかというと、ウラン残土では「放射性廃棄物」に該当するので、有害廃棄物の国境を越える移動を禁じたバーゼル条約に抵触するからです。
 7億円を投じて、「準鉱石」から抽出されたウランの価値はわずか100数十万円程度。

2.それでも3000-290 = 2710㎥の撤去すべき残土が残ったのですが、これは、09年末から土と混ぜて焼き固めて「レンガ」に加工することでの撤去が始まったのです。
 つまり、「残土」の状態では、岡山県にはもっていけない。いわんや、他の都道府県にすらもっていけない。ところが「レンガ」という「商品」に姿を変えれば合法的に県境を越えられるのです。

 結果として150万個ものウランレンガが生成されました。

ウランレンガ90円



 ただし、やはり原料が「ウラン残土」ですから、元々一般市場では売れないと読んでいた日本原子力研究開発機構は、全国に何箇所かある開発機構の施設に持ち込むことを決定しました。
 つまり、施設の中の駐車場の路盤材や花壇などに利用されたのです。


●一般人も入手できるウランレンガ

 しかし、このレンガ、じつはインターネットで通信販売もされていて(1個90円)、一般住民が入手することは可能。また岡山県はウランレンガの搬入も拒んでいたのですが、それは行政組織が扱うことに歯止めはかけたが、一般の事業者が扱うことは自由でした。現に私は、それらレンガが道の駅のような店で売られているのを撮影しています。

 また開発機構の施設
で引き受けるはずだったウランレンガですが、ふたを開けてみると、やはり150万個ものレンガを使いきれるはずがなく、結局は、下請けの会社などに押し付けられていたようです。

 「会社から、ウランレンガを強制的に買うように言われて困っている」

 との手紙も、反核議員である茨城県東海村(まさしく開発機構の本部がある村)の相沢一正議員のもとに寄せられています。その一部を抜粋すると

 「社内でこの怪しいレンガを購入しないかと呼びかけられました。有料なので、躊躇していたところ、今度は無料でよいからと希望者全員に配布されたそうです。どうしてタダで配られたのか不思議に思ったので、周囲の連中に聞いてみたところ、JAEAの総務部長が関係する各社に直接乗り込んで、レンガを買うように頼みに来たので、断れなかったということでした。」



●まとめ

 ここで情報をまとめます。

★方面地区の3000㎥のウラン残土はこうして、ようやく撤去されたのですが、その実現には採掘からじつに50年以上もの時間がかかりました。
 3000㎥と言えば、人形峠で出たウラン残土約49万㎥のわずか0.6%にも満たない量なのに。

★ウランレンガにしても、開発機構本部の駐車場などに使われていますが、本部隣にある展示館「アトムワールド」では、一般住民が使う傘立てや花壇などにも利用されています。今も毎時0.15~0.3マイクロシーベルトの放射線を出しています。

機構本部駐車場 ←機構本部の駐車場やポーチに利用されたウランレンガ

花壇 ← アトムワールドの中にある花壇。すぐそばには来訪者が座るテーブル席がある。ちなみに花は造花。

 ちなみに、このウランレンガ、東京の文部科学省の花壇にも使われています。

★ウランレンガは、結局は、下請けなどにも押し付けられています。

★人形峠の地域に積まれている残土49万㎥にしても、覆土されていても、未だに場所によっては年間1ミリシーベルトを越すので、立ち入り禁止となっています。
 だが、逆に言えば、年間1ミリシーベルトを下回れば、原子炉等規正法の管理から外れるので、一般の土砂として利用できるわけです。だが、案内してくれた職員は「1ミリを下回っても、どう再利用されるかの計画はありません」。

★そして、昨年の原発事故で生まれた汚染土壌は、人形峠の49万㎥の60倍弱の2880万㎥。50年以上たっても安全宣言が出されない人形峠のウラン残土。その放射線量は毎時0.1~0.2マイクロシーベルト。
 49万㎥は、人形峠のウランとは違って、放射性物質はセシウムやストロンチウムなので簡単な比較はできませんが、もし年間1ミリシーベルトという縛りをつければ、放射線量が落ちるまでには100年以上はかかるのではないでしょうか。

 あまりもの膨大な量と気が遠くなるような時間がかかることから、国は今回、福島第一原発由来の汚染地域を当初、年間20ミリシーベルトまでと条件を一気に20倍も軽くしたのだと容易に推測できます。

 未だに原発の必要性を訴える人がいます。発電というプラスを考えるにしても、私たちは同時に、原発や核開発が抱えるマイナスの側面も同時に考え、総合的に判断する必要があると思います。
 私はそう考えたとき、マイナス面があまりにも多い原発はやめるべきだと考えています(ただし、そのマイナス面に警鐘を鳴らすためにも、対処するためにも、核関連の研究予算はある程度守ってあげてもいいと思います。小出裕章さんがそうであるように)。

 ともあれ、発生してしまった以上、汚染土壌とは100年単位でつきあう覚悟は必要です。近道はありません。
 その間、上記のように一般人の身近に汚染物質がいかないような監視の目だけは絶対に必要です。



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2012/02/07 23:30 福島原発 TB(0) コメント(0)
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