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樫田秀樹

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●「パーム油発電をしないで!」
 3月26日、環境NPOが旅行会社HISの前で「パーム油発電をしないで」と街宣を行った。

HIS前抗議行動3

 パーム油は油脂類では生産量第一位の油脂で、その約9割をマレーシアとインドネシアの2か国だけで生産する。
 日本にも約60万トン輸入されているが、8割が食用(ほとんどの食品に使用)、2割が工業用(洗剤や石鹸、医薬品、化粧品など)で、家庭用ならば「環境にやさしい」とのキャッチフレーズで石鹸やシャンプーなどに利用されている。

 だが! 環境にやさしいのか? パーム油は原料となる油ヤシを栽培するには、一つのプランテーションで最低で3000ha(山手線の内側の半分)もの大面積を必要とするので、ひとたび開発されると、森林が丸裸にされ、動植物が消滅し、そして熱帯林に住む人たちの村もなくなる。

サラワク。数カ月前まで森だった。プランテーション。  プランテーション概観 ← 写真上がプランテーションのために皆伐された熱帯林。写真下が一本残らず油ヤシだけが植えられたプランテーションの概観。

たとえばマレーシア・ボルネオ島サラワク州は面積が1244万haだが(日本の約3分の1)、そのうち油ヤシ・プランテーションはその1割以上の約157万haを占めている。サラワクの隣のサバ州は740万haのうち油ヤシ・プランテーションは約155万ha。
 両州でプランテーション開発が激しくなったのは1990年代に入ってからだから、たった30年弱で物凄いペースで熱帯林がなくなっていることを示している。

 これまで何百、何千の村が姿を消したことだろうか。姿を消さないまでも、油ヤシだけに頼る生活に切り替えざるを得なかっただろうか。

 サラワクでは「土地の権利を侵害された」として、サラワク州やプランテーション会社を訴える裁判が約150件も住民から起こされている。ヨーロッパでは、パーム油は環境破壊の油と認識され、スイスの大手食品メーカーのネスレなどは日本でもおなじみのキットカットにもパーム油が使用されていることから、国際NGOグリーンピースに名指しされてのアンチ・パーム油動画で全世界から批判を受け、ついには、「熱帯林を破壊しない持続可能なパーム油調達をする」との方針転換を公表した。



●再生可能エネルギーだからOK?
 
 だが日本では、「再生可能なエネルギー」として、HISの子会社「H.I.S. SUPER電力」がパーム油を使っての発電を行う。
 しかも、NPOとの面談でHISの沢田社長が「パーム油にそういう背景があるとは詳しくなかった。検討させてください」と約束しながら、その回答も来ないうちでの着工では、子会社への不誠実な印象は否めない。
 この件、近いうちに、その子会社かHIS本社のどちらからかコメントを取りたい。そして記事にしてみたい。

●NPO側の言い分
 HISは格安航空券や格安旅行の手配などで知られているが、じつは、エコツアーなどにも熱心な一面がある。
 事実、私も、その担当者から「ボルネオに何十回も行っているんですって? もしエコツアーになりそうな場所があれば、是非紹介してください」と声をかけられたことがある。とてもまじめな社員だったと記憶している。
 そのHISが森林破壊の象徴の一つでもある油ヤシを使っての発電を開始する。
 
 数字的な事実だけを書けば、パーム油発電では、その二酸化炭素排出量は、石炭発電の3倍弱にもなることだ。
 今回抗議活動を展開したNPOの一人は「HISは『持続可能な観光を謳っている』だけに、とても残念」と語った。

 この抗議活動中、HISから一人の社員が「やめてください! この行動のことは事前に何も聞いていない」と飛び出てきて、NPOメンバーを社内に招き入れた。そして、NPOが本当に本社で社長と話しあったのかを確認したいと20分ほどその場を離れたが、その後「今回、伺った内容は会社に伝えます」と戻ってきた。そして、後日、NPO側への連絡を約束した。まじめそうな社員だったので、約束を守ることを祈る。
 NPOと会社とが話しあって、どこを妥協点にするかは気になるところだが、何といっても問題は、欧米では油ヤシプランテーションの環境破壊と社会破壊が問題視されているのに、日本ではいまだにその周知が遅れていることだ。

 以下、連絡先NPOの「FoE JAPAN」が出した声明です。 
http://www.foejapan.org/forest/palm/190205.html

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2019/03/29 13:26 熱帯林 TB(0) コメント(0)
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