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●第4回口頭弁論の開催。今回は山梨県からの報告

4月28日14時半。
 東京地裁で「ストップ・リニア!訴訟」の第4回口頭弁論が開かれました。

公判前行動2


 今回、原告側から意見陳述に立ったのは、山梨県の笛吹市会議員の野澤今朝幸氏と甲府市上曽根町の住民、平川一星氏です。

 ご存知の通り、山梨県は1997年からリニアの走行実験が始まっていて、その沿線周辺では、水枯れ、騒音、日陰などの問題が起こっています。つまり、同じことが今後の営業本線でも起こることを示唆してくれる存在です。


●野澤さんの意見陳述

 詳しくはここに張り付けた「意見陳述書」を読んでいただくとして、その概要を書けば、野澤さんが地元に住んでいるからこそ、自分の目で見てきた、トンネル掘削による異常出水(場所によっては毎分30トン)、水枯れ、日陰問題等々を画像投影することで視覚的に訴えました。

野澤1 野澤2 野澤3 野澤4

 そして、野澤さんが強調したのは、JR東海が山梨実験線においては環境アセスを実施していない事実です。


●実験線でアセスが行われていない

 ちょっと時系列で整理しましょう。

1989年 山梨県にリニア実験線の誘致が決まる。
1990年7月 JR東海が「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」という独自の環境アセスの報告書を公表。この時点で、まだ「環境影響評価法」はなかった。
 この「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」については、本ブログのこちらこちらで簡単な報告をしております。
  
1997年4月 実験線で走行実験が開始。実験距離は18・4キロ。
1997年6月 環境影響評価法の成立
1999年 同法の全面施行
2007年 JR東海が「リニア中央新幹線を自己資金で建設する」と公表。
2008年 JR東海、実験線の延伸工事を開始。
2013年 24・4キロの延伸工事終了。実験線の距離は42・8キロになる。

 こうして見ると

 1999年に環境影響評価法(いわゆるアセス法)が全面施行されたので、1990年から建設が始まった山梨実験線の第一期区間の18・4キロは環境アセスを受けていないのは当然だが、この区間が将来の営業本線を兼ねることでのリニア計画に国交省が「建設指示」を出したのは2011年5月。だが、そこで改めての「環境アセス法」によるアセスは行わなかった。
 また、実験線の第二期区間となる24・4キロの区間の建設は、環境アセス法が施行された1999年よりあとの、2008年から始まったのに、これもアセスを受けていない。
 これは、「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」が42・8キロを調査範囲としていたため。(予算の関係で、42・8キロの全面建設はできなかったために、実験は当初18・4キロのみで繰り返していた)

 そして、こう主張する人がいます。
「JR東海の環境影響評価書には、実験線の区間の評価が載っているよ。アセスやったんじゃないの」と。

 なるほど。
 でも、それは、「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」のコピペなのです。
 評価書の山梨版・資料編にはこう記載されています。

「8-4-3 トンネル工事実施時の水資源に対する対応の基本的な考え方
 山梨リニア実験線区間での影響検討と、本評価書における予測は、ともに水文・地質学的検討を基本に定性的に行っており、水収支解析を実施し定量的に予測している南アルプス区間を除き予測の考え方に基本的に違いはない」

 つまり、環境アセスの手法は1990年代の実験線の自主アセスの手法と同じであるから、同じことを繰り返す必要はない、との説明になります。

公判前行動1


●平川一星さんの意見陳述

 これも貼り付けておきます。

平川1 平川2 平川3 平川4

 これまで何人かの方がこの裁判で意見陳述をされましたが、今回の平川さんの陳述は力強いものでした。
 その内容は陳述書に書かれてありますが、特に強調されていたのが、

★本来は、環境アセスをした上で、事後調査をやるのが本筋なのに、JR東海は、アセスそのものが杜撰なうえに、評価書や住民説明会では事後調査をするからと約束しておきながら、その事後調査も行わない。これは不適切な対応だ。

 ということです。

 また、閉廷後の記者会見において、平川さんのこの問題への取り組みの姿勢については、多くの人に知ってほしいと思いました。

野澤さんと平川さん←左が野澤さん、右が平川さん。

 平川さんは以前は東京都練馬区で公務員(会社員?)をしていましたが、それをやめて住みやすさを求め、2013年12月に甲府市上曽根町にUターン移住しました。513戸、1375人の町です。
 2013年12月と言えば、ちょうどJR東海が環境影響評価書を出した9月から3カ月たったときです。
 そして、すぐに、自宅のすぐ裏手に高さ40メートルのリニア高架が走ることを知り、いてもたってもいられなくなります。

 しかも、上曽根町の高架の走行部分については、なぜか、他地区のようにフードがかぶせられず「防音壁」が設置される、つまり天井部分が開放されるので、騒音の発生は明白です。

 ところが、問題の一つは、当の住民たちがリニア走行で被る被害を実感していないことでした。
 そこで、平川さんは地域の人たちに問題を知ってもらう活動を開始します。

 ▲地域にある5つの自治会に理解してもらうに要した時間は1年! 平川さんは日中は忙しい農作業をこなし、夜の時間を利用して、JR東海の環境影響評価書を読みこなし、住民への説明に腐心しました。
 たとえば、評価書に書かれてあった、実際に上曽根町が被る77デシベルという騒音を、「騒音学習会」の場で、住民の前で、鉄の板をグラインダーで切って再現することで「えー、これでは我慢できない」との実感を住民に抱いてもらうといった、地道な努力を重ねたのです。

 その結果が5つの自治会がまとまっての今年4月4日の県とJR東海への共同行動です。

 以下、NHK甲府局の報道内容です。 

「リニア中央新幹線が地区を通過する計画の甲府市の住民が高架橋に防音フードを設置するなどの騒音対策をJR東海に働きかけるよう、県に要請しました。
要請を行ったのは、リニア中央新幹線の高架橋が地区を通過する計画の甲府市上曽根町文珠地区の住民6人です。
一行は、県庁を訪れ文珠自治会会長がリニア推進課の依田誠二課長に要請書を手渡しました。
このなかで会長は『地区の全世帯にあたる95世帯にアンケートしたところ騒音に対する不安が多く寄せられた』と話しました」

 この内容が示す通り、これは、リニア反対ではなく、「フートを設置せよ」との要請です。

 じつは平川さんは、行政代執行を受けようとも、自分は最後まで地域に留まると決めていますが、他の方々には農業の跡継ぎもいないことから、自分の代で農業はおしまい、ならば補償金をもらうのも選択肢の一つだと考えもあるようです。

「私の本意とは違いますが、まず一致できるところは一致してやります」

 ただ、平川さんたちの今後の活動次第では、補償金云々を抜きにしても闘い抜く住民が少数ながら現れてくるかもしれません。


●今回の裁判長の指摘

 裁判のなかで、原告側の関島保雄弁護士が、

関島弁護士


「JR東海から準備書面が出たが、従来から主張していますが、リニア計画での施設、内容があいまいなまま、不十分な環境アセスになっている。JR東海としては、今、評価書に出ているもの以上の具体的な施設などを提起する気がないような主張です。でも、元々、どういう施設ができるのか? たとえば、神奈川県相模原市鳥屋に建設予定の車両基地にしてもきちんとした図面が出ていない。施設の位置関係が出てこない。そういう基本的なものを、JR東海は『こういうものを作る予定だ』ときちんと出すべきです」

 と主張しました。すると、これに続いて、古田孝夫裁判長が

「どういう施設がどういう場所にできるかは、原告適格の問題にも絡むし、どういう被害が起こるかの前提でもある。そもそも、どういう場所にどういう施設を造るものとして事業認可されたのか? それが国から明らかにするのはどうでしょう?」

 と問うた
のです。すると被告の国は、

「それができるかどうかも含めて、持ち帰り検討したい」
 
 これには、傍聴席から嘲笑が起こり、裁判長も苦笑しながらこう返しました。

「できるかどうかと言われても、認可されているのですから…」

被告「施設を地図に落として…」

裁判長「ああ、それでいいです。それにしても認可の判断をされたのですから、資料はあるはず」

被告「次回期日までにできるかはお約束はできませんので、ご了承ください」

 これは、記者会見でも、裁判報告集会でも、関島弁護士が「車両基地はすべて点線で境界線が描かれ、非常口も○で書かれているだけで、正確な位置も大きさも示されていない。そういうものが事業認可された。我々はそこを指摘していたが、今回、裁判長はそこを被告の国に質した」とそれなりの評価をしていました。

 それにしても、設計図などの資料はあるはずなのだから、すぐにでも出せるはずなのに、なぜ出し渋るのか。
 この裁判、予断を許しません。

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