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樫田秀樹

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●まさかの無担保だったJR東海への3兆円融資

 昨年(2016年)10月と11月、衆議院と参議院の国土交通委員会で、独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」にJR東海への融資機能をもたせるための法改正についての審議が行われ、それぞれ即日に可決。果たして、「機構法」は改正され、早くもその11月に5000億円、この1月に5000億円、3月に5000億円と計1兆5000億円が融資されます。
(その後、実際には、11月5000億円、1月5000億円、3月5000億円、5月7500億円、7月7500億円となった)
 私にはどうしても知りたいことがありました。
 それは、同機構は政府系特殊法人である財投機関の一つです。
 財投機関とは、すなわち、財政投融資での融資の対象となる組織のことです。
 つまり、財投機関である限りは、財務省が「財投債」の発行で集めた資金を受けて事業に活かし、事業の利益から利子をつけて、財務省経由で、財投債を購入した銀行などに返済がなされるのです。
 
 財政投融資について整理したブログはこちらをご覧ください。

 私が判らなかったのは、財投機関にはもともと「日本政策投資銀行」という政府系金融機関があります。
 財投債で得た資金を、財務省が同銀行に回し、同銀行は、日本のなかで必要な事業に融資をするわけです。当初、新聞報道で財投機関を通じてJR東海に融資をする・・・といった記事を見たとき、私はてっきり、同銀行がJR東海に融資をするのかなと思いました。

 しかし、同銀行の前身の「日本開発銀行」に勤務していた橋山禮治郎氏(「必要か、リニア新幹線」などの著者)によると、同銀行は民間銀行との協調融資が原則。つまり、民間銀行が首を縦に振らねば同銀行も融資できない。そして、金融機関ならば当然ですが、担保を必要とする。おそらくJR東海には東海道新幹線を除いては、合計で3兆円に相当する担保物件はない。しかも、同銀行はかつて兆単位の融資をしたことはない。だから、同銀行からはどうしてもJR東海には融資はできないでしょう…ということでした。

 では、今回、融資機能をもつことになった同機構はいかなる担保で融資に踏み切ったのか。

 私はこれを、参議院の国土交通委員会委員である山添拓議員(共産党)に尋ねてみました。
 すると、1月13日に山添議員が国土交通省に確認したところ、「無担保で貸している」とのことでした。
 国交省は「JR東海からの償還が怪しくなった際に担保を検討する」との見解を示したようで、つまり、施設などを抑えるとの腹積もりを見せてはいますが、山添議員は「通常ではありえない」と驚いています。

 なお、お金を貸す以上は当然審査を経なければなりませんが、機構の内部審査なので守秘義務があるため非公開となるようです。

 3兆円もの巨額に「担保なし」と「30年据置」。なぜこれほどの好条件で超巨額の融資が可能なのか。
 また財政投融資の場合は当然ですが、利子は安い。年利0.6%です。
 何かの力が動いているとしか思えません。

●推測は書くべきではないが

  一昨年から今年にかけて、JR東海は各地で工事契約を交わしていますが、本格着工にはまだ程遠い状態です。
 先日もJR東海の柘植社長が「2027年開業は厳しい」と発言しましたが、では、なぜ今「機構」から3兆円もの融資を受けるのか?
 以下、以前、ネット記事で見たり、鉄道に詳しいジャーナリストから教えられて整理した情報です。

 ★一つには、東京・名古屋に必要な5.5兆円もの金を工面できないこと。
 5.5兆円のうち、2.5兆円は東海道新幹線からの収益を充てることができるかもしれないとはいえ、それでも3兆円足りない。しかし、その3兆円を借りようにも、担保物件が3兆円もないJR東海に金融機関は融資をしようとしなかったのでは。借りたとしても、金利も3%台。
  また、海外の投資家は、数年前にJR東海の社長が「リニアはペイしない」と発言したことと、自己資金だけでは、いずれ5.5兆円以上のカネが必要になる東京・名古屋の建設は無理なのではとの読みからやはり投資に動いていなかった。

 ★一つには、財投機関でも融資は難しかった。
  これは前述のように、日本政策投資銀行のことです。

  そして、どうしてもわからないのは、本格着工なされていないのになぜ今、巨額の融資が必要なのか、ということです。

 本ブログでも伝えていますが、リニア工事で発生する約5700万立米もの建設残土の8割前後の処分先は未定です。
 つまり、トンネルを掘れないということです。
 また、処分先が決まったとしても、そこに至る道路の拡幅や重量制限をクリアできるよう補強工事が必要で、それにも何年もかかる。
 
 なぜ、これほど急いでの3兆円の融資が必要なのか。
 わからない。だが、一つの推測として、各地で工事契約することで「どんどん着工している。もう後戻りできない」との「既成事実」を見せることはできる。これが3兆円を引っ張っる材料になったのではとの説もあります。

 それにしても、この3兆円だけで足りるのか? 足りない場合は財投債を追加するのでしょうか?
 
増補悪夢の超特急
←拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」。

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