新入社員が２年間徴兵される？ 防衛省の「長期 自衛隊インターンシッププログラム」

　何だ、これは？　です。
　民間企業の新入社員を２年間自衛隊に派遣する？
　
　下の図は、防衛省が２０１３年７月に作成した「長期　自衛隊インターンシッププログラム」です。



　この件は、来週発売のサンデー毎日に書くので、ここで詳しくは書きません。買ってください。(^-^;

　宣伝も兼ねて概要だけ。

　防衛省に言わせれば、これは、民間企業が新入社員を２年間自衛隊に派遣することを「イメージ」したプログラム。なので、現在は検討もしていないそうです。しかし、記憶に留めておくべき資料です。というのは、いつかは・・と予測する人もいるからです。

●企業のメリット

　スパルタが好きな社長ならば、「自衛隊に鍛えてもらってこい」と派遣する人もいるかと思いますが、企業のメリットは何といっても、その２年間、給料は自衛隊がもってくれることです。
　また、現在ですら、即応予備自衛官（有事に自衛隊員として第一線に就く一般市民）を雇用する企業には、国から一人員あたり月４万２５００円の給付金付与があるのですが、このプログラムにおいても「企業にはインセンティブの付与が必要」と書かれているように、同様のお手盛りがあると想定されます。

　また、これは、文字数の制約で記事には書けなかったことですが、

　今年７月から始まったのが、予備自衛官（第一線部隊の出動時に、後方支援をする元自衛官など）や即応予備自衛官がいる会社には防衛省発注の公共事業で入札が有利になる制度です。　この両自衛官を現場に配置する会社には、防衛省発注の建設工事での入札で、評価点が加点されるのです。
　
　この両自衛官には元自衛官も多くいる。つまり、「元自衛官」の在籍を欲する企業が増えるのはおかしくはないということです。


●自衛隊のメリット

　そして、自衛隊は常に人員不足。もし、若い隊員が切れ目なく補充されれば自衛隊には歓迎すべきことです。


●有事の際は？


　さて、気になるのは、仮にこれが制度として実現して、新入社員が２年間自衛隊に派遣された場合、その任期中に海外で有事が発生したら、新入社員たちは戦地に赴くのか？　といういことです。

　これに対する防衛省の答えは、イエスでもありノーです。つまり、二つの答えがありました。
　２年間であれ、そもそも期間の決まっている「任期制自衛官」は出動するのが原則。だからイエス。
　もともと、自衛官は志願制。なので、出動はしない。だからノー。（でも、この答えは、「長期インターンシッププログラム」は志願制ではないと言っていることになる。徴兵制を意味？）

　ここらへんを詳しく書いては雑誌の編集長に起こられるので、あとはサンデー毎日を買うか、もしくは、雑誌の販売期間が終わってから、またこのブログを訪問してください。

　それにしても、苦労して就職活動をした末にやっと希望の会社に入ったと思ったら、赴任地は自衛隊。漫画みたいな話です。

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