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Author:樫田秀樹 ブンブンエコライト
ブンブン回すだけで充電できる懐中電灯。たった97グラム!
電気不要・8年間カートリッジ交換不要の浄水器
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40種類の柄、15種類のカラーから自分好みに選べる、オリジナル フルジップパーカ
バケツ洗濯機KJ-950
これは便利!雑巾や軍手、スニーカーなどがきれいに!
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旅行に便利。空気で膨らむ洗面器。
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財布や名刺入れにも入る薄型ライト。厚さ3ミリ
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2013年01月
●本当か、移送中止!
この後、ソマリア政府は、難民移送のため、乗車登録には乗車券を発行するなどでそのやり方を改善したが(なぜ最初に気づかないのか)、ともあれ、移送は続き、86年9月の第7回目でもって、マグドール1の移送は9割がた終わった。 これからはマグドール2の登録が始まる。と思っていた10月のこと。JVCモガディシュ(首都)事務所からの業務連絡に私はぶったまげた。 「マグドールは、UNHCRとNRCの決定で閉鎖された。つまり、もう移送は行われない」 マグドールの閉鎖? いったい何のことか? マグドールにはまだまだ多くの人が残っている。閉鎖とは、JVCの保健プロジェクトも終わるということなのか? 翌日、私を含め、3人の日本人スタッフがUNHCRルーク事務所に赴き、そこにいた白人職員Sに問い質した。 「一体どういうことなんでしょう?」 「今回のことは、UNHCRとNRCのモガディシュレベルでの決定だ。移送中止の理由には、輸送にかかるディーゼルが莫大に消費され、何ヶ月もかかっているため、現行プロジェクトに支障をきたすとの説明もあった。つまり、もう移送への予算がないということだな。だが、中央レベルの話だから、体裁を整えるために、中止ではなく完了という形をとったのだと思う。つまり、完了なんだからマグドールにはもう難民がいないという解釈になる。いない以上は閉鎖だ」 「ひどい話じゃないか!」 「まったくだ。中央の考えはよくわからん・・」 「だが、S。既に乗車券を手にした人が数多くいる。その人たちは次の移送を期待しているのだから、せめて、その人たちのためにもトラックを出してあげるべきではないのか」 「いや、そういう人たちもジャボレ難民としては登録しないそうだ。トラックは出ない・・」 実はこのとき、偶然だが、UNHCRソマリア代表がルーク事務所に来ていたので、私たちは彼にも会って移送中止の理由を尋ねた。 その代表は、その数ヶ月前に赴任していた日本人だから、他のプロジェクトよりは、JVCの農業プロジェクトなどを気にかけてくれていて、実際、現場に来てくれたこともある。誠実な人だった。 「代表。なぜ、マグドールにはまだ何千人も残っているのに、移送が完了したといえるんですか?」 「いやあ、あの難民キャンプにはもう人は誰もいないんです」 「いますよ、まだ何千人も」 「いや、いないんです」 何があったのだろう。ソマリア政府の政治判断が働いたのか、本当に移送資金が底をついたのか、今もって本当の理由は分からないが、これだけは言える。移送されなかった人々はまさに「捨てられた」のだ。難民が棄民になったのだ。 なんなんだ、なんなんだ。誰が何をしているんだ! 釈然としない気持ちのまま、UNHCRの事務所を出ると、私は即座にマグドールに向かった。車を止めるとバラバラと人が集まってくる。その多くが乗車券を手にしながら最後のトラックに乗れなかった人々だ。 「カシダ、俺たちはどうなるんだ?」「トラックはもう出ないのか?」「ジャボレにはもう俺の息子が行っているんだぜ!」「見てくれ、この乗車券を」 突きつけられる乗車券を見るのが辛かった。 「残念だが、もうトラックは出ない。さっきそう通告された。残念だが…。新しい情報が入ったらまた来るから、待っていてほしい」 もちろん、新しい情報などはいるはずもない。ただ、辛いその場を離れるがための私の詭弁である…。 ●薬も食料も水も奪われる この人々にさらに追い討ちがかかる。 「人がいない」以上は、JVCの給食センターも診療所も即座に閉鎖されることになった。 UNHCRの管理体制下にあるRHU(難民厚生省)が、JVCへの医薬品と食糧の供給停止を言い渡してきた。 そして、「人がいない」のだからとマグドールの浄化給水所も解体された。まだ何千人もいるのに、水を供給しないだと! 11月。UNHCR、JVC、NRC(国家難民委員会)、そしてRHUで話し合いがもたれたのだが、その議題にはやりきれなくなった。 なんと、今度は、マグドールに「残っている」難民の今後の生活をどう保証するかということだったからだ。 もういないと言ったばかりじゃないか! NRC発表によると、マグドール1と2を合わせて、計1万4808人の難民が残っている。残った人々をルーク地区の他の難民キャンプに分散して住まわすしかないというのが、NRC、即ちソマリア政府からの提案だった。 UNHCRのSと私は憤りを隠さなかった。 「ソマリア政府は、マグドールにはもう人がいないという理由でキャンプを閉鎖しておきながら、今になって、1万4808人もの人が残っているといって、その解決を計ろうとしている。政府もUNHCRも中央では一体何を話し合っているんだ!」 Sは新任の職員だったが、乗車登録だけではなく、ルーク地区の難民キャンプとそこで行われているプロジェクトを時間があれば視察していたという、現場密着型の信頼できる職員だった。 だが、たいていのソマリア政府やUNHCR職員は、事務所から外に出ず、難民のたった一人の名前も覚えず、たった一人の苦難も知らず、多くの人の人生をチェスの駒でも動かすように机の上でプロジェクトを決めていた。 この移送中止は、UNHCRとソマリア政府のどちらに責任があるのかは分からない。 だが、難民を棄民にした。その事実だけは消えない。 ↓ ブログランキングへの応援クリック2つお願いいたします。 ![]() ![]() ↓ 拍手もお願いいたします |
取材のカンパをお願いいたします
1都6県にまたがるリニア問題を一人で取材することは自分で選んだ道でありますが、それも多くの方から取材費カンパというご支援をいただいたからです。とはいえ、2022年末にその資金プールがついに底をつき、東京都や神奈川県以外の遠方への取材を控えざるを得なくなってしまいました。今一度、ご支援を賜りたくここにそのお願いをする次第です。ご支援者には、今年には発行予定のリニア単行本を謹呈させていただきます。私の銀行口座は「みずほ銀行・虎ノ門支店・普通口座・1502881」です。また100円からのご寄付が可能なhttps://ofuse.me/koara89/letter もご利用ください。私と面識のない方は、お礼をしたいので、ご支援の際に、できればお名前を連絡先を教えていただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 樫田拝
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![]() 私が原発を止めた理由
3.11以後の原発裁判において、初めて運転差し止めを命じた判決を出した裁判長が、退官後の今、なぜあの判決を出したのか、なぜほかの裁判では住民は敗訴するのかを説明している。
超電導リニアの不都合な真実
リニア中央新幹線の問題点を『技術的』な側面から、極めて客観的に情報を分析しその発信に努め、リニアの実現性には課題ありと論じている。難しい専門用語を極力排し、読み易さにもこだわった良書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
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国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
取れる! ダニ取りマット
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スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
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今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。
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