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 このブログで何回か、㈱ターベルモーノ(屋号は「築地野口屋」)のことを書いてきました。じつは、世間からもメディアでも好意的な目で見られていた「あの野口屋が」多くの未払いを残したまま倒産したことで、私はマスコミが騒ぐものかと思っていました。しかし、私以外に報道した人はいないようで、やや意外な思いを覚えています。

 そういうことで、元従業員、顧客、及び、取引していた業者さんなどから、私の元には1日に1本くらいはメールが入っています。どれも困っている人たちからです。
 個人が特定されない範囲で編集して、それらメールのいくつかを以下、公開します。


●(ブログを読んで)その通りです。 皆 真面目に働いていた人が被害者なんです! 今日の話し合い(12月22日の説明会)では解決しないかと思いますが、どうか正しい方へむいてくれたらと願います。

●うちに引き売りに来ていたお兄ちゃんは、給料ももらえず売上金だけとられていたみたい。なげいていて結局辞めてしまった。借りている倉庫の家賃も払っていないらしく何ヵ月か滞納。

●勤めてたの6、7年前ですが、その時のサービス残業って、法律上では支払い要求出来るのでしょうか? ただ当時社員にはタイムカードが存在せず証明する手段がないのですが・・。
 他にも明らかな違法行為はありましたし。
 少し話がそれますが、私が勤めていた時の自腹買取の最高額は1日で15,000円、半年の社員生活で20万はいってると思います。それも今?みたいに自分の売れ残りじゃないのが、余計にキツい(笑)。強制ではなかったけど手取りは月15万だったし・・

● 私は7年ほど前からターベルモーノに納豆を納品していました。当社も未収金が約500万円ほどあり現在当社も倒産寸前です。一昨年までは未払い金額が200万円ぐらいでしたが、昨年初めから月に10万円~30万円ぐらいしか払いが無く、毎回専務のYに電話で支払いの話をしていましたが、電話がつながらなく、昨年12月10日前後にYに電話がつながり、来週社長がお金を出資してくれる人が見つかったので来週中に少なくても100万円支払うと約束をしたが、次の週の月曜日に倒産したとの連絡が入りどうしようかと悩んでいます。

●私はアルバイトで契約をしましたが、正式に店長になる時に社員への誘いをされた際、断りました。
 にも関わらず、後日契約書も何も書いていないにもかかわらず社員契約になり給与は大幅にダウン。その後「米騒動」のような事と重なり社員としては半年で退社しました。その半年で労働時間は軽く2,000時間以上、給与は月18(手取りは15)買い取りした金額を差し引くだけでも時給換算が・・・。
これに備品購入、靴、売上アップのために使ったお金を考えると個人的な体感時給は200円程度。辞めるでしょ。
 ちなみに当時の社員は月平均1人辞めていましたが、きちんと辞めるための仕事の引き継ぎをしたのは私だけで、その後辞めた人も皆夜逃げ状態で、会社内部で指名手配(笑)等色々。

●私は、自身の未払い金の返還のため、個人的に戦ってきましたが、その振る舞いに憤慨し、間違いは正すという思いで、仲間を募り訴訟を起こそうと思っています。


 
 以上です。
 「私は野口屋を応援したい」との声があってももちろんいいのですが、今のところは、否定的な見解だけが寄せられております。
 上記の納入業者さんのように500万円もの未払いがあっては、おそらく、ターベルモーノにお金があったとしたら、まずはそれら巨額の債権から解消していくかと思います。つまり、一般従業員への未払い金支払いはどうしても後になるのではと…。


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 昨日、アエラにターベルモーノ社(屋号「築地野口屋」)の事業停止のことを書きましたが、1ページでは書きたいことのほとんどが書けません。 書けなかったことの一つは、

 同社が急速な事業拡大をして資金繰りが悪化したことは報道されている通りですが、事業拡大に伴い、会社を支える従業員も減っていったのではないかということです。

 同社のHPは事業停止後の今も閲覧できますが、それによると、2003年創業の同社は、引き売り士が商品を積み出す拠点である倉庫を55もつまでに成長しました。昨年3月期での年間売り上げは約10億円。

 前のブログで紹介した、元ターベルモーノのフランチャイズ従業員で埼玉県の3つの倉庫を任されていた堀川勝也さんは、現在、埼玉県浦和市などで「十勝っこ」の屋号で引き売りをしていますが、ターベルモーノでは最大時には140台のリヤカーが街を歩いていたと覚えています。

 堀川さんが入社した2009年には既に、賃金の遅配などが起こっていたようで、ちらほらと辞める人もいたようです。
 ターベルモーノのHPを見れば分かりますが、

「築地の野口屋はミュージシャンや役者など…夢を追いかけている若者を応援しています」

 と書いてあるように、野口屋で働きながら芸の修行を積む・・といった若者は確かに多かったそうです。実際、AERAにも登場した牧戸健さんもお笑い芸人の修行で上京して、すぐに野口屋のアルバイトを始めたのです(ちなみに、牧戸さんは相棒と「ちょむ&マッキー」という漫才コンビを組んでいます。月に数本のライブをして徐々に固定ファンも増やしています。マッキーこと牧戸さんのブログは http://blog.livedoor.jp/boku_mackey/ をご覧ください)。

macky-uniform-size1.jpg  弁護士からの返答

  ↑
 写真上が牧戸健さん。エプロン、帽子、ラッパはターベルモーノに保証金3500円を払って使っていたもの。だが会社がなくなったため返すことができない。3500円も返ってくるのか?
 写真下が、それに対する会社側弁護士の回答。「お金がない」


●米騒動

 芸である程度食えるようになったらターベルモーノを辞めるか、自身の能力の限界を悟り転職するなどで辞める人はもちろんいました。
 しかし、働いた分のお金がもらえないとか、待遇が悪くなることが原因なら話は別です。

 昨年8月に「米騒動」が起こりました。
 これは、5月に、それまで売り物ではなかった「米」「水」「トイレットペーパー」を積むよう本社から指示があったことから始まりました。
 これらは、3.11後に品薄となった商品であることから「生活支援商品」と位置づけられ、販売が推進されたものです。ただ、なぜ、小売店が正常に稼動していた5月になってから? との疑問はあるのですが、それはさておき、これら米や水は売れないものでした。

 牧戸さんも「米は初め、本社から各倉庫に『一人一日4.5キロ売るように』との目標が伝えられました。でも滅多に売れません。そこで各倉庫で『無理です』との反発の声が上がり、4.5キロは2.5キロにまで下げられました。それでも売れません。僕は、多少残業してなんとか売り切りましたが、多くの引き売り士は達成できませんでした。そのうち、『最初から売れないんだからリヤカーに積まない』という人も現れ、8月頃、これに社長が怒ったんです。そういう従業員は、歩合制従業員の場合は、歩合を33%から25%に落とすと。実際、歩合を下げられることはなかったですが、それ以前から賃金の未払いもあり、さらに毎日のようになんだかんだと買取りをする人たちは生活が苦しくなるだけなので、この米騒動をきっかけに辞めていったんです」と振り返ります。

 これで辞めていった数がすごかった・・というのです。


●売り上げランキングがすべてを物語る

 牧戸さんによると、米騒動までは110人くらいはいた引き売り士が11月末には40人くらいしかいなかった。

 これをターベルモーノの顧問弁護士を通じて野口博明社長のコメントを求めると「一部が辞めただけで、半分以上が辞めた事実はない」との回答が返ってきました。

 しかし、牧戸さんたちが、110人とか40人とかいうのには根拠があります。
 ターベルモーノでは、各従業員が仕事が終わった後に、携帯電話でその日の売り上げ報告をするのですが、その後、全従業員の携帯電話に本社から、その日の売り上げランキングが配信されるのです。
 つまり、それを見れば、その日、何人が引き売りをしていたかがわかるシステムになっていました。

 ターベルモーノ社のことを、アルバイトをしながら、自身のブログ「なんでもない日、おめでとう」で批判を展開していた牧野佐千子さんも、やはり、その同じ数字を覚えています。

 そこで、「売り上げランキングの配信があった以上、半数以上が辞めたのは信頼できる情報にも思えますが」と担当弁護士に連絡すると、それについては、誤解のないよう野口社長がきちんと文書で説明をするので待ってほしいとの連絡がありました。
 1週間ほど待っているので、もうそろそろ届くかと思います。システム障害なのか、売り上げ報告をしなかった従業員が多かったのか、想像すればいくらでも答は出てきますが、野口社長の言葉を待ちたいと思います。
(ただし、弁護士さんとのお約束でその文書そのものの公開は本ブログでは公開しません。概要だけ伝えます)

 ターベルモーノ社の場合、会社の「街の人たちが皆さん(従業員)を育ててくれる」といったいい意味での放任主義があったようです。確かに、街のおばあちゃん、おじいちゃんたちに優しくしてもらった従業員も数知れず。一方で、一日中引き売りをしても売り上げを伸ばすことができず、かといって指導してくれる人にも恵まれない人もいたようです。

 前のブログでも書いたように、ターベルモーノに組織だっての研修システムがほとんどなかったとすれば、この仕事への向き不向き、丁寧な指導をしてくれる先輩に恵まれるかどうか、担当エリアが売りやすい地域だったかどうかの「運」も売り上げの高低に左右したようです。

 堀川さんはこう分析しています。
「誰かが辞める。新人が入る。でも新人がある程度の売り上げを出すには時間がかかる。それだけでも会社にすれば収益減なのに、売る技術や精神サポートのための研修がターベルモーノでは一日だけ。売れない人は、適度な発注の仕方も分からないまま、ノルマを達成するため発注をかけるから、それが自身や他の従業員の買取りにもつながる。もちろん無茶な発注でなくても、雨の日や地域によっては売れないからどうしても買取りはある。そして人によっては賃金未払いや遅配もある。そこで米騒動で、また辞める。収益悪化は構造的だったと思うんです」

 弁護士を通して入手した野口社長からの最初のコメントでも、行間からは「無茶な発注をして売れ残りを増やした従業員がいた」と読み取ることはできます。ただし、やはり原因はそれだけではないように思います。

 会社にすれば、一日に2万円の売り上げでプラマイゼロの収益となり、3万円台でようやく収益が出ていた、と牧戸さんは語ります。
 ところが、牧戸さんが覚えている売り上げランキングでは、

「3万円以上を稼ぐ引き売り士は3割。1万円台は半分以上でした。つまり、倉庫の多くは赤字だったはずです」

本部からの悲鳴 ← 本部にいた人が牧戸さんに送ったメール。お金の催促の電話ばかりを受けていたようだ。クリックすればやや拡大します。


 会社にしても、収益が悪化しているところで、会社を支えてきた従業員が続々と辞めたのでは「これはもう・・」と思ったのかもしれません。

 それにしても、12月は、クリスマスやら正月の準備やら忘年会やら帰省やらで、一年でもっともお金が必要な季節です。ところが、人によっては何ヶ月も賃金未払いをしておいて、前日になってから携帯電話に「明日事業停止します」のメールだけで、従業員を路頭に迷わせたのは同社の反省すべき点です。
  

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 このブログにも書いてきましたが、㈱ターベルモーノが事実上倒産しました。
 
 事実上・・というのは、実際の破産手続きが始まるのが2月からだからです。

 私は同社の件を、1月20日発売の週刊金曜日で書き、さらに、来週1月31日発売のAERAにも書く予定です。
 ㈱ターベルモーノは既に電話が通じないため、顧問弁護士を通じて、野口博明社長からのコメントを入手していますが、その文書そのものはこのブログで公開しないことは弁護士と約束しているため、ここで公開はしません。

 とはいえ、その概要はAERAにも掲載しますし、ここでもかいつまんで説明したいと思います。


●まず何が事実なのか?
 
 本当は野口社長と直接お会いして、話し合えば先方の言い分は1時間もあればわかるのですが、いかんせん、文書で、しかも弁護士経由なので、なかなか言い分のすべては把握できません。
 まずは、ここでは、誰も疑念のはさみようのない事実、もしくは、事実と認定してもいいであろう事項を整理してみます。

 私が驚いたのが、12月21日、つまり、㈱ターベルモーノが事業停止した12月19日のあとでも、同社の屋号であった「築地野口屋」の旗を立てたリヤカーを引いている若者を見かけたことです。

 私は、顧客との前々からの約束を守ろうと品物を届けに行くのかなと思っていました。しかし、そうではなかったのです。

 これは別会社のリヤカーでした。その社名こそ、㈱ターベルモーノの屋号をそのまま社名にした「㈱築地野口屋」。

 こういうことです。昨年10月、野口社長がF社に「野口屋の商標(マーク)を使ってもいいので、引き売り業をやらないかと」と話をもちかけ、F社は12月1日に社名を「㈱築地野口屋」に変更。
(もしくは、野口社長がF社から「商標を使わせて引き売り業をさせてくれないか」と話を持ちかけられたとの反対の情報もある)

 ㈱ターベルモーノは最盛期には50以上の倉庫(引き売り士が商品をリヤカーに詰めて出発し、帰ってくる場所)
がありましたが、先日会った引き売りの若者が「今現在、倉庫の数は約10.引き売り士は約50人」と言うように、㈱築地野口屋は小さい規模で始まりました。

 いずれにせよ、12月1日から18日までは、㈱ターベルモーノと㈱築地野口屋が、どちらも「築地野口屋」の旗を立てて引き売りをしていたことになります。この㈱築地野口屋の社長に就任したのが、㈱ターベルモーノの副社長だったT氏です。従業員も㈱ターベルモーノから引き抜いた人たちです。

 私は、なぜこのような動きになるのかが掴みきれていませんが、ともあれ、㈱ターベルモーノは19日に事実上の倒産。

 そして22日に破産手続きに向けた従業員への説明会が開催されたのですが、200人は入る会場が賃金未払いを求める引き売り士や倉庫作業員、運転手などでいっぱいになりました。
 破産手続きが2月からですから、実際の賃金未払いが何人の従業員に発生していて、その総額はいくらか、はたまた、倉庫の家賃の滞納、原料の卸業者への支払い滞納などの総額の計算はそれからです。


●従業員の不満

 そして3月頃に破産管財人が決まり、ようやくどうやって未払い賃金を払うかの方策が決まっていきますが、説明会場で配布された資料を見て、従業員がびっくりしたことがあります。それは

 債権者集会の開催は「2012年の夏か秋」と書かれているからです。私でなくても、あまりにも遅いと思います。

 なぜ賃金未払いが起こったのか? 弁護士経由での私のこの質問に野口社長ははっきりとした回答は寄こしませんでした。ただ事業停止の直前まで金策には走り回っていたと。

 ただ、私が会った従業員の全員が口にするのは「㈱築地野口屋は㈱ターベルモーノからリヤカーや備品などを買い取っている。そのお金はどこに行ったのか?」ということです。

 これは推測ですが、おそらく会社とすれば、順番とつけるとすれば、原料を卸す会社や倉庫の大家などへの支払いが先で、従業員の支払いを後回しにしているのかもしれません。

 ともあれ、従業員の人たちの不満は「㈱築地野口屋は、同じ事業、同じ従業員なのに、社名が違うので、未払い賃金を請求することができない」ことです。

 また、従業員が事業停止を知ったのは、前日の12月18日夕方の会社からのメール配信でです。つまり、年末というお金が必要な時期において、ある人は賃金が何ヶ月も未払いのままに、突然無職にされたのです。
「会社が危ないのはもう何ヶ月も前から分かっていたはず。なぜもっと早く教えてくれないのか」
 これも強い不満です。


●こんな情報も

 一方で、こんな情報もあります。まだ情報発信者に直接会っていないので、ジャーナリストとしては「事実だ」と、現時点での認定できないのが苦しいところですが、㈱ターベルモーノの商品製造工場(静岡県の大川工場)に勤務していた方(仮にAさん)が説明会場で配っていた文書の内容は憤りに満ちています。

 事業停止のわずか2日前の12月17日、大川工場から工場の機械がすべて持ち去られたというのです。Aさんの問いかけに、機械を持ち去る人たちは「新しい機械を入れ替えるので」と返答したそうですが、今となればウソだったわけです。それ以前も、社長を初め会社の幹部が見知らぬ人たちとともに何度も大川工場を訪れていたので「ヘンだなあ」と思ってはいたそうですが、そういうことだとは夢にも思わなかったことでしょう。

 この機械はどこに行ったのか? 説明会場で誰かがこれを質問すると、社長は「茨城県のMという会社」と回答しています。
 
 ところが、このM社は、ある従業員によると「ホームページ上の住所はウソで会社の登記もとれない。しかも、社長には㈱ターベルモーノの幹部が納まっているとの噂もある」。
 私はこの情報を、本当だともウソだともいえません。ただ調べてはみたいです。
 そして、この機械の売り上げもどこにいったのかも。
 いずれにせよ、㈱築地野口屋は今、このM社からも製品を仕入れています。あと弁護士が言うには千葉県にも工場があるとのことですが、どこなのかの回答はありませんでした。

 ちなみに、Aさん、未払い賃金が70万円もあったそうです。


●最悪のシナリオ

 未払い賃金のある従業員に、いったいいくらの金が入るのか? もし払える金があるのなら、前々から支払いに遅滞もないわけだから、全額とはいかないでしょう。
 そして、関係者が一番怖れるのが、破産手続きにおける「同時廃止」です。

 同時廃止とは、本当に会社に金がないために、破産手続開始決定と同時に、破産管財人を選任することなく破産手続きを終了することです。つまり、債権者への支払いはゼロ。

 こうはならないことを祈っています。


●社員教育はあったのか?

元・㈱ターベルモーノのフランチャイズ従業員で、埼玉県で3つの倉庫を任されるまでに力量のあった堀川勝也さんは2年前に同社を退職しています。その運営方針にどうしても同意できなかったからです。

「一言で言えば、社員教育がない会社でした。社会のことを何もわからないアルバイトの若者に対して、研修はたった一日ですよ。2日目からはすべてを自分でやるしかない。だから、自分の引き売りルートで何がいくつ売れるかを予想して本社への発注も、販売も自分でやる。ただ、引き売ればいい話じゃなくて、お客さんと会ったら、リヤカーを止める位置、お客さんと正対する位置、商品の値段や料理の方法の提供、適度な発注の仕方なども事前に学んでおく必要があるのに、誰もそんなことは教えなかった」

 私も複数の従業員から「一部にこんな従業員がいた」と、以下のような話を聞いたことがあります。

 ★一度売れたからといって、お客の家の前で、その人が出てくるまでずっとラッパを吹き続ける従業員がいる。
 ★売り上げを上げようと、必要以上に商品を発注する従業員がいる。売れ残ったら、翌日や翌々日に同じ商品を積むことになっている従業員の買取りが増える。
 ★連絡もなく突然来なくなる従業員もいた。

 もともとの本人の資質も関係あると思いますが、同社がそういう社員をどう育ててきたのかはちょっと確認したいところです。

 じつは、堀川さんは、ターベルモーノと同じ仕事を埼玉県浦和市を中心に10年末に立ち上げ「十勝っこ」という屋号で引き売りを始めています。
、現在、4人のアルバイト従業員を抱えていますが(全員、元ターベルモーノの従業員)、堀川さんは、今後未経験のアルバイトが入ったら、少なくとも1ヶ月は研修を実施したいといいます。
「そうでないと、本当に地域に愛される引き売り士にはなれませんから」

 ターベルモーノに研修が一日しかなかったというのは、どの元従業員に聞いても共通する話です。


 続きはまた明日。


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 12月22日に、19日に倒産した「築地 野口屋」の破産手続きへの説明かがあったようです。
 詳しい情報はまだ出てきていませんが、ネットで確認できる範囲では、

 説明会の冒頭から、「社長土下座しろ!」「ふざけんな!!給料払え!」との怒号が飛び交っていたようです。

 給与が100万円以上も未払いの人もいれば、それも当然でしょう。

 倒産前から、何度かメールでやり取りをさせていただいていた現役アルバイトのAさんもこの説明会には参加しましたが、初めて知ったのは、日本人ばかりではなく、元・ビルマ人難民の女性も3人いたことで、彼女たちも給与が数か月分も遅配のために、この年末を電気なしで過ごすことになるとのことでした。

 そこで、Aさんは、日本語が十分に使えないために、孤立させてはひどい目に遭うだけの彼女たちのために越年カンパを呼びかけています。
 

 賛同してくださる方は、

1、三井住友銀行 池袋東口支店 普通 8181017 マキノサチコ 
  まで、届けたい金額を送金お願いします。
  
2、お名前、所属(できれば)、送金した金額、彼女たちへのメッセージ(できれば)を
  makiko5127★gmail.comにメールしてください。
  (↑★を@にかえて送信してください)

3、送っていただいたメッセージとお金を、まとめて現金書留で彼女たちの住所に届けます。
(27日までにお金を集め、28日には送りたいとのこと)

 とのことです。
 

 詳しくは、Aさんのブログ「なんでもない日、おめでとう。」をご覧ください。

 http://ameblo.jp/makiko5127/theme-10038237723.html

 やはり、こういった労働問題を解決するのは、当事者が立ち上がるしかありません。

 野口屋の引き士は、一人で街を歩いていたわけなので、なかなか仲間と横につながる関係がもてなかったのですが、今回のことを機に、仲間同士がつながることで、会社と闘える基盤ができることを祈っています。

 それにしても、給与の遅配が何ヶ月もあることがあちこちにあったとは、相当杜撰な会社と言わざるを得ません。

 この年末なので、もうどの雑誌にもすぐには企画が通りませんが、年明けに、改めて動いてみたいと思っています。


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 12月19日、(株)ターベルモーノが倒産しました。首都圏に住む人には、ターベルモーノというよりは「築地 野口屋」といったほうが分かりやすいかと思います。

 そう。若者が街中を小さなリヤカーを引いて、高級豆腐や油揚げなどを売り歩く、あの「野口屋」です。

 社長もときどきはテレビに出演し、事業への熱き思いを口にしていただけに、意外に思う人もいるかと思います。私も、遠くまで買い物に行けない一人暮らしの高齢者が多い今の時代にマッチした商売だと思っていました。今もそう思います。

 倒産の理由は、報道では以下のようになっています。

 2003年(平成15年)4月に設立。「築地 野口屋」の屋号でリヤカーによる高級豆腐などの引き売りを行い、地域密着型の営業スタイルが話題を集め、2011年3月期には年売上高約9億9000万円を計上していた。
 しかし、急激な規模の拡大で厳しい資金繰りを余儀なくされていた。こうしたなか、東日本大震災後の消費低迷で業況が縮小し資金繰りがさらに悪化。リストラなど経費削減に努めていたものの業況は改善せず、事業継続を断念した。
 負債は約1億4000万円の見込み。


 だが、他にもさまざまな理由があったようです。

 じつは、私は以前、この会社を取材しようと取材申請したことがあります。「引き士」(リヤカーを引く人)に一日密着して、地域の人たちがどう野口屋を頼りにしているか、それを若者たちが担っていることを伝えたいと思ったのです。
 
 ところが、何度FAXしてもメールを出しても返事がないので(通常は、取材拒否ならすぐに返事が来る)、電話をしてみると「テレビならいいが、雑誌掲載への取材はお断りしています」との、ちょっと理解できない理由で取材拒否されました。
 
 この取材拒否でちょっと違和感を覚えた私は、もしかしたらと調べてみると、内部でいろいろな不満が積もっていることを知りました。
 それは、この会社が、売れ残った商品を「引き士」に自腹で買い取らせていたということです。一応、社員割引で25%安く買えるそうですが、ある引き士の方によると「引き士の友人の冷蔵庫は、野口屋の豆腐だらけです」。

 そう証言してくれた方(仮にAさん)も、やはり、毎回、少なくとも豆腐2丁(350円x2=700円)を買い取るそうです。多い人なら一度に5000円。一年で10万円を買い取った人もいるとか。

 じつは私は今、自腹で自社の製品を買わされているさまざまな事例を取材していまして、来月にそれを某週刊誌に載せる予定です。野口屋はあくまでもその一つの事例として、Aさんとやりとりしているときに、まさかの倒産。
 いえ、倒産は、いずれそうなるなとは予測していたのですが、こんなに早くとは思いませんでした。

 元々、豆腐や、豆腐系の商品、たとえば油揚げや豆乳などを売り歩いていた会社。今年は、米も売るようになるのですが、ノルマに達しなければ、歩合制の人は歩合率を下げられるとかされ(時給制の人もいる)、9月には100人以上もいた引き士は、社員もアルバイトもどんどん辞めて、11月下旬には半分以下になったそうです。

 資金繰りの問題もあったのでしょうが、それ以前に、会社を支える肝心の引き士が短期間で続々と辞めていったことも会社の首を絞めた一要因と推測します。

 22日の午後に、会社から破産手続きに向けた説明会があるようですが、紛糾すると思います。
 自腹買取に加え、給与の遅配、時給減額、サービス残業など、話し合うべき点が多いとAさんは訴えます。

 この件、けっこう長引くかもしれませんが、Aさんも含め、若い人たちがどう闘っていくのかを見届けたいと思います。当事者が動いてこそ、初めて、知られてこなかった実態が世に伝わります。

 本当はもう少し詳しく書ければいいのですが、掲載前にあまりネタバレはできないのが辛いところです。


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 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、数十組もいる会うべき人たち・組織の多くに会えないでいます。また、リニアに関する記事を書こうにも、ほとんどの雑誌はJR東海が広告主であるため、記事を掲載できず、取材するほどに資金力が落ちる状態が続いています。今後は、再び単行本の発行を目指しますが、私のリニア中央新幹線に関する取材へのご寄付をお願いできないでしょうか?  カンパをしてくださった方には ★ブログに記事を掲載する際のお知らせ。 ★雑誌に記事を載せる場合の、掲載誌送付。 ★単行本を出した際の、一冊謹呈。  など、せめてもの特典を用意いたします。  なお、いただいたカンパは以下の用途に限定します。 ★取材地までの往復交通費。 ★取材地での宿泊費。 ★リニア中央新幹線に係る資料代。  食費は自己負担としますが、使用明細は公開します。  ご協力いただける方は以下の口座への入金をお願いいたします。  みずほ銀行・虎ノ門支店・普通・1502881 カシダヒデキ  ご入金に際し、ご住所や連絡先などを教えていただけたら助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
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リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
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スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
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日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。