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 先日、新型ASIMOが公開されました。
 走る、跳ねる、手話をする。おまけに、世界初の「自律行動制御技術」の搭載で、自分で判断して障害物をよける。さらに、3人同時に発した別々の言葉も聞き分ける。
 
 凄い。確かに凄い。だがーー。

「おもちゃのようなものですよ」

 と一刀両断する研究者がいます。
 ロボット研究では「異端児」と評される金岡克弥さん(立命館大学・総合理工学研究機構・先端ロボティクス研究センター・チェアプロフェッサー。40歳)です。

「あれは、下が固くて平らな場所や、規則正しく並ぶ階段で、決められたプログラムで動くだけ。不測の事態、たとえば、でこぼこの地面に出くわしたりしたらたちまち転びます。そもそも、ああいった、『自分で考えて行動する自律型ロボット』には僕は違和感を覚えます」

 金岡さんの目指すのは、何でもかんでもやってくれる自律型ロボットではなく、あくまでも「人がコントロールする」ロボットです。そして、日本のロボット研究ではそれは「異端」であり、自律型ロボットの研究が圧倒的に多いそうです。

 では、金岡さんはいったいどういうロボットを目指しているのか?

 去年の9月、東京都の日本科学未来館で「ドラえもんの科学みらい展」と題した展示会がありました。これは、漫画で見てきたような技術のうち、その一歩手前まで来ているような技術を展示したものです。

 たとえば、ドラえもんの「透明マント」や「タケコプター」に「翻訳コンニャク」。翻訳コンニャクに似た技術とは、具体的に書けば、iPhoneを利用した音声同時通訳です。去年の8月から12月まで、性能評価の一環として、同時通訳ソフトがダウンロードできていたのです(無償。今もダウンロードできると思います)。
 音声翻訳ソフト「VoiceTra」は http://itunes.apple.com/jp/app/id383542155?mt=8
 21言語対象の文字入力での翻訳ソフト「TexTra」は http://itunes.apple.com/jp/app/id383803959?mt=8 からダウンロードできます。

 この「みらい展」では、金岡さんの「パワーフィンガー(指の形のロボット)」も展示されていました。
 ドラえもんでいえば、それをはめると怪力になる「スーパー手袋」です。
 これの凄いのは、これを使ってスーパーボールを握ると、そっと握ればボールはそのままなのですが、人間が力を入れると、それに呼応して力が数倍、数十倍、100倍以上へと増幅し、スーパーボールをグシャと潰すことです。

power finger ← 上の洗濯ばさみのような突起でモノをはさむ。

 たとえば今、介護施設の現場で、高齢者を抱きかかえるための装着型ロボットがあります。あれは、パワーフィンガーとはまったく別物です。というのは、介護ロボットは、「人が腕を上げる」→「その動きでロボットにスイッチが入る」→「ロボットの腕がグワーンと持ち上がる」というもので、ここには、「そっともつ」「人間が力を入れると、それに比例して力が増幅される」といった作用がないのです。介護ロボットはまだ、機械がひとりでに動くといった性能でしかありません。

 パワーフィンガーの違うのは、機械がスーパーボールを潰したのではなく、「自分が潰した」との感覚で操作できることです。

「それなんです。僕が目指すのは、自分の力と技で機械を操り、機械の性能を最大限に引き出すというロボットです」(金岡さん)

 理解しやすいように、以下のように説明します。

 多くの人は、オートバイや自転車を運転できます。たとえば、オートバイの場合、人間が歩く10倍以上の速さで走りながら、地面のちょっとしたデコボコ、濡れ具合、傾斜、カーブの角度、前を走る車との距離、天気の具合をほんの一瞬見ただけで、次の瞬間には「減速」「加速」「ハンドルを切る」「重心移動」「腰を浮かせる」「点灯する」などの動作を起こしているわけです。
 残念ながら、まだASIMOはここまではできません。できるとしてら、相当ゆっくり走ってでしょう。事実、ASIMOは自転車に乗りますが、まだ平らな地面をゆっくりとこぐだけです。

 人間の経験の深さや判断こそが最高のインターフェースとなり、バイクの潜在能力を引き出すのです。

 つまり、これらの複数の環境の変化に応じて、瞬時に反応して次の行動に移せる人間の能力は凄いということです。

「自律型ロボットに頼るのは、そういう人間の能力を不要とするということです。じつにもったいない話。現在のロボット工学は、人に代わって雑務をする『お掃除ロボット』や『介護ロボット』がもてはやされますが、労働をロボットにやらせて人間は遊ぶのが、人類の目指す健全な未来とは思いません。僕は、人間は人間としてその能力を最大限に発揮して、それをロボットに伝えて利用するのが、人とロボットとが共存できる道だと思います」
 
 パワーフィンガーだけではありません。金岡さんが開発したのは、50キロ程度の荷物なら片手で持ち上げられるパワーエフェクタ、7倍の脚力で歩くパワーペダル。

power effector そっと ← パワーエフェクタ。小さいものでもそっともてる。


power effector chair ← パワーエフェク。重いものも人間の力に応じて軽々持てる

 だが、そもそも、何のためのロボット研究なのでしょうか? 金岡さんはこう語ります。

「僕には夢があります。アニメの『アップルシード』に出てくるような、人間が操るロボットを作り、それをアニメ『機動警察パトレイバー』に登場するロボット『レイバー』たちが活躍する分野で活用することです。遠い未来ではないですよ」

 アップルシードでは、大型の人型ロボットに人間が乗り込み、たとえば右手を動かせば、ロボットはその力を何百倍にも増幅して機体の右手を動かすという究極の道具として描かれています。
 そして、たいがいの漫画やアニメで描かれるような戦闘要員ではなく、パトレイバーでは、人間が操縦・制御する多足歩行のレイバーたちは、土木工事、消防、物流運搬といった一般社会で活躍しています。

「ロボットをそういう分野に使ってこそ、研究の社会還元ができると思うんです」

アップルシード ← アップルシードを眺める金岡さん(昨年8月)


工場で ← パワーエフェクタとパワーペダルを組み合わせた活用イメージ

 その思いから4年前、金岡さんは大学発ベンチャー企業「MMSE(マンマシンシナジーエフェクタズ㈱)」を立ち上げました。
 開発したロボットは、近い将来、工事現場や災害現場などでの利用を想定しているといいます。

 また、金岡さんが目指すのは『パワー増幅』に加え、人間の尊厳を基調とするロボットの使用です。

「想像しみてください。自律型ロボット、たとえば、警察ロボットなんてたとえ性能が良くても怖いですね。看護士ロボットも患者さんが安心できるのか? 生身の人間と比べると優しくなんかないですよ。僕は、ロボットは道具でいいと思うんです。人が考えて判断する場面は絶対になくならないから。パワーエフェクタもその延長。僕は、土木や工場現場などで、パワーエフェクタとパワーペダルを道具として使いこなす熟練職人が出ることを望んでいます」

 人間の能力が活きると機械も活きる。アップルシードで描かれたそんな「人機一体」が金岡さんの夢です。つまり、人が乗り込み、人が操縦する、人よりも大きいロボットです。これがあれば、労働者の体の負担(腰痛、ぎっくり腰、筋肉痛など)が軽減され、なおかつ、ロボット操縦という新しい職人が生まれる。

 今年4月には、デコボコの地面でも二本足で歩ける足部機構を考案したりと、技術的にはもうほぼ完成の域に達成しているのですが、あとは予算。この足部機構だけで1000万円。パワーエフェクタとパワーペダルを組み合わせたロボットなら1億円。

 だが冒頭で書いたとおり、アンドロイド型ロボットが主流の日本では金岡さんは異端児的存在。なかなかお金は回ってこない。
 だが、自分の目指す方向を変えるつもりはありません。

「ヒューマノイド、アンドロイド、オモチャロボットばかりやっていると、そのうち世界から後ろ指さされます。ロボット工学で何をすべきなのかの哲学を関係者はもっと発信すべきですね」

 実現すれば、世界初。金岡さんの研究を応援したい。

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2011/11/09 14:14 技術 TB(0) コメント(0)
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