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樫田秀樹

Author:樫田秀樹
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●結果は圧倒的多数が『反対』
 2月11日、埼玉県の浦和駅前と大宮駅前で、市民団体「沖縄に応答する会@埼玉」の主催で、「辺野古基地反対・賛成?」と銘打った、シール投票が行われた。

反対に一票  小学生も投票←小学生の男子も投票。「学校の授業で先生が教えてくれました」



 2月24日に沖縄県で行われる、辺野古基地への賛否を問う県民投票に先駆け、「応答する会」では、これはヒトゴトではなく、いわゆる「本土」にいる私たちも関心を持つべき問題だとして、さいたま市民の民意を確認しようと実施した。

 浦和駅前では午前11時少し前から12時まで、大宮駅前では13時から14時と、それぞれ約1時間に釘っての投票を実施したが、県民投票同様に、選択肢は「賛成」「どちらでもない」「反対」の3択。

 その結果は、浦和でも大宮でも同じ傾向だった。
 9割以上が「反対」で約150票。「どちらでもない」と「賛成」はどちらも一桁。

浦和駅での結果。反対154、どちらでもない6、賛成8浦和駅での結果。反対154、どちらでもない6、賛成8  大宮での結果。反対144、どちらでもない8、賛成4大宮駅での結果。反対144、どちらでもない8、賛成4

 ただ、賛成意見でも「私は普天間基地を見たが、あれでは本当に住民が危ない。一刻も早く地元に返還してあげなければ」や、「このままでは状況が膠着するだけ。環境と防衛とは天秤にかけるべきではない。解決への前進として、とりあえず普天間を更地にするのが優先される」との、やや浅くても、ちゃんと考えている意見もあった。

 ちなみに、
★反対意見としては、「沖縄県内の違う場所に基地を移すだけ。何の軽減対策にもならない」といったものが多かったが、修学旅行で沖縄に行ってその海のきれいなことをまだ覚えている女子高生3人組は「反対の理由? え~、ふつうに悪くないですか?」と環境破壊として基地問題を捉えていた。
 アメリカ人のデイビッド・ロザスコさんは、「70年前のような(アメリカが日本を支配する)植民地のような扱いはよくない。それに、基地が必要というけど、いったいどこの国がアメリカを襲うの? 日本は今、空母ももつし、F35戦闘機も100機も購入するし、自国で防衛できる力をつけているんだから、米軍基地はいらないでしょ」との持論を語って反対のシールを貼った。
 
 このシール投票は埼玉新聞でも告知ニュースで報道されたのだが、それを見て、友人に「反対票への委任状」を託した人もいた。確かに、新聞を見て、「絶対に来ようと思った」という人は少なくなかった。

わざわざ委任状に託した人もいた←わざわざ委任状に託した人もいた

★「どちらでもない」は、「情報はいっぱいあるけど、まだ自分のなかで整理できていません」(中学生)といった「考え中」が多かった。

●会は2月上旬に結成されたばかり! 
 応答する会は、昨年11月から有志が勉強会を重ね、今月の2月上旬に立ち上がったばかり。そして、2月3日に議題のひとつとして「シール投票」が出され、メンバーからは「是非

やろう!}と、わずか1週間の準備でバタバタと開催にこぎつけたのだ。この行動力は凄い。

 「応答する会」の代表は山田ちづこさん。沖縄の石垣島出身で、現在はさいたま市で沖縄料理や三線教室などを行う「カフェギャラリー南風」を経営している。故郷の沖縄のこと、とくに基地問題ではいつも心を痛めていた。

代表の山田さんマイクをもって投票を訴える山田さん

 そんな山田さんの心にストンと落ちたのが、昨年9月、「米軍基地を日本各地で引き取ろう」と提唱している高橋哲也・東大教授の講演を聞いた時だった。「引き取る運動」に関しては、私も記事にしたことがあるし、このブログでも紹介してきた。私は引き取る運動を推奨する立場にはないが、ただ、これまでの「米軍基地絶対反対派」と「引き取り派」とが議論を交わすのはとても大切なことだと考える。
 というのは、私たちが沖縄の基地問題を語るときはどうしても「沖縄の」とどうしても遠い国の問題のように考え、語るからだ。
 悪い言い方をすればヒトゴト。

 山田さんは鳩山政権のときの「最低でも県外」に期待した一人だ。当時は多くの沖縄県民も「基地は外国へ。最低でも県外へ」との声を上げた。
 つまり、いわゆる『本土』で「沖縄の米軍基地を引き取ろう」と訴える運動は、その声に応える運動だと捉えた山田さんは、講演をきいたあと、自分が埼玉県で「引き取る」運動の事務局を開くと決めた。

 「引き取り」に関しての埼玉での具体的な運動はこれからだが、「引き取る」運動と、今回のシール投票と共通しているのは、沖縄のことをヒトゴトで考えないでほしいとの思いだ。

 来週あたりは、未確認情報だが、大坂や福岡、新潟でも同様の取り組みが行われるそうだ。 

沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える



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2019/02/12 22:54 戦争 TB(0) コメント(0)

●緊急出版「シリア拘束 安田純平の40か月」

扶桑社から、11月29日の出版に先立って「シリア拘束 安田純平の40カ月」という本が送られてきた。どこかに書評を書いてほしいということだ。
 それは今からでも探すが、このFBでも宣伝をする。
 感想は一言でいえば「よくぞ耐えきった」ということに尽きる。
 
 本の中身はと見ると、11月2日の日本記者クラブでの会見、11月8日の日本外国人特派員協会での会見、そして本人への120分インタビューなどをまとめたものだ。
 2015年6月22日に拘束されて以来、40か月間、安田さんを拘束していたグループは今も謎のままだが、時間の経過とともに安田さんの扱われ方は苛酷になっていく。
 はじめは『ゲスト』として、テレビを見ることもできて、日記も書けて、食べ物もよかった。だが、2016年7月に巨大施設に移されてからは、配線の関係からテレビは見れなくなる。さらに、たまたま食事係が教えてくれたそこの地名を、安田さんが他の囚人にも伝えたことで心証が悪くなる。囚人の誰かが解放されたときに、外部で誰かに地名を伝えたら、襲撃の対象にされるかもしれないからだ。
 以後、安田さんはスパイ嫌疑をかけられる。
 彼らが事務所で誰かを尋問している。たまたまそのときに安田さんがトイレに行くと、あとで「トイレに行くふりをして盗み聞きをしようとしている」と解釈したのか、捕虜の誰かをわざわざ安田さんの部屋の前に連れてきて、拷問をする。
 直接安田さんに暴行はしない。ただ誰かを安田さんの目の前で拷問することで「行動を正せ」との命令をしていたのだ。
 そのうち、水浴びに行ったり、指の関節がパキと鳴るだけでも「盗み聞きをするために動いた」との解釈で、誰かが安田さんの目の前で拷問された。

 そして、安田さんはとうとう寝返りすらも音が出るので禁じられることになる。
 動けるのは食事の時だけ。これを打開するために、安田さんはイスラム教徒になることを決意する。イスラム教徒には1日5回の礼拝が義務付けられている。つまり礼拝と言う運動を1日5回するために。

 またテレビニュースで知れ渡ったが、安田さんが「私は韓国人のウマルです」と言った背景は以下の通り。
 安田さんは、拘束側から「お前は日本人か?」と何度も尋ねられているが、おそらく、国際的に報道されている安田さんがここにいることを、他にも拘束されている誰かが解放されたあとで話してしまえば、この組織が安田さんを拘束していることが分かってしまう。そのために「日本人ではない」ことを自分で演出しなければならない質問だと安田さんは解釈したのだ。

●辛いのはこれからだが
 今後のことについて、安田さんが「白紙」と語っているように、すぐにはシリアに行こうとは考えていないはずだ。辛い体験は、そのうちジワジワと精神の表面に現れてくる。おそらくは強い恐怖感に襲われるかもしれない。安田さんがそれとどう向き合うか。それでももし、数年後に安田さんがシリア行きを計画しても私はそれを非難しない。
 日本政府が「行くな」と言って、マスコミも「行こうとしない」現地では、老若男女が傷つき、亡くなっている。そこで何が起きているかを伝えるのは、現状ではフリージャーナリストしかいない。「行くな」と言っている地域に行くのだから、それは「自己責任」に他ならない。そんなのは当たり前のことだ。だがその『自己責任』がどうしてバッシングの対象にされるのか。お気楽な非難をする人たちにもこの本を読んでほしい。

 「シリア拘束 安田純平の40か月」は一気に読めます。是非ご一読を。



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2018/11/25 17:39 戦争 TB(0) コメント(0)
 8月6日の広島、8月9日の長崎、そして8月15日の終戦記念日が一通り終わったことで、以前も投稿した記事をちょっとだけ改変します。

●原爆Tシャツ
 アメリカが原爆の研究と実験を行ったニューメキシコ州。州都のアルバカーキ市には「撮影自由」の「原子力博物館」があります。
 正式名称は「The National Museum of Nuclear Science & History」(国立核科学歴史博物館)

 1996年にここを訪れたとき、私はある種のカルチャーショックを受けました。原爆投下を正しいと思うアメリカ人が多いとは知ってはいたが(今では、若い人はそうは思わなくなっているようだが)、だから博物館も核兵器を賛美する内容だとは予想しつつも、何がショックだったかというと、館内の土産屋で売られている「原爆キャンデー」や「原爆Tシャツ」などを無邪気に買い求める人たちの姿でした。

原爆Tシャツ←原爆Tシャツ  原爆キャンデー←原爆キャンデー

 原爆Tシャツをつくる? 原爆キャンデーをつくる? それを喜々として買う?
 ここに日米の双方に横たわる深~い溝を感じました。

●原爆の実寸大模型
 この博物館の入り口には広島に原爆を投下したエノラゲイ号の乗組員の肖像画が飾られ、入り口から中に入ると、まずドーンと展示されているのが、広島と長崎に投下した原爆「リトルボーイ」と「ファットマン」の実寸大のモデル。その近くでは、退役軍人たちが来訪した若者たちに、核がいかに平和に寄与したかを教えています。

エノラゲイ←原爆を投下したエノラゲイ号の肖像画

原爆模型←左が広島に落とされたリトルボーイの、右が長崎に落とされたファットマンの実寸大模型

 その割合は減ったとはいえ、今もアメリカでは半数近くが「原爆投下は正しかった。戦争終結を早めた。戦争が続行された場合に失われたであろう数十万人の米兵の命を救った」と信じられています。
 土産屋で売っていた記念切手もどき〔額面を抜いていある〕にも「Atomic bombs end WWⅡ」(原爆は第二次大戦を終結させた〕と印字されている。
 これは、元々切手で販売するはずが、その前年に日本政府の抗議で切手としての販売を中止する代わりに額面を抜いた「切手もどき」として売ったという背景があります。

原爆切手もどき←原爆切手もどき
history-denied←原爆切手もどきの説明。「(前略) 日本政府の抗議とクリントン大統領の干渉により、郵政省は不本意ながら、原爆使用による第二次大戦の迅速な終結を記念した切手の発行計画を中止した。皮肉にも、ホワイトハウスがこの声明を出したのは94年の12月7日という、日本の真珠湾攻撃からちょうど53年たった日だ。この記念シールは発行停止となった切手の代わりに作られ、戦争犠牲者に名誉をたむけるものである」

●「原爆を落とさせた国の罪は重い」
 ただ、ここで考えなければならないのは、「原爆が終戦を導いた」と歓迎するのはアメリカ人だけではなく、当時の日本の植民地であったアジアでも、やっと解放されたと歓迎する人がいたということです。
 そこで思い出すのは、沖縄の伝説的な反戦地主、故・阿波根昌鴻(あはごんしょうこう)さん。
 阿波根さんは「相手(米軍など)がたとえ鬼であっても、私たちは人間として接しよう」と、徹底した丁寧な言葉での非暴力運動を障がい貫いた方です。
 その阿波根さは生前こんな言葉を残していました。

「原爆を落とした国より、落とさせた国の罪は重い」

 原爆の被害だけを訴えるのではなく、なぜ原爆が広島に落とされたのか、それは広島や呉が軍都だったからであり、配線が決定的でも国民を戦場に駆り立てた日本の戦争責任も問うべきだと訴えたのです。

 私は、この言葉はかみしめる必要があると思います。

 最後に、これを撮影したのは1996年だが、その時はアメリカの8割以上が「原爆投下は正しかった」との数字があったと記憶しているが、今では5割前後にまで下がった。それはやはり「原爆は使ってはいけない」と訴え続けてきた人たちの叫びが少しずつ浸透したからにほかならないと考えています。

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2018/08/16 12:22 戦争 TB(0) コメント(0)

●文子おばあだけではない

 報告が1か月遅れましたが、沖縄の二人の高齢女性のことを書きます。

 9月30日。東京で、市民団体「沖縄の基地を引き取る会・東京」主催の

 「もう知らんふりはできない」
ーー沖縄の基地負担を解消することについて、語り合い、考えませんかーー

高橋教授講演

 というシンポジウムが開催され、ゲストとして招かれたのが、週2~3度は沖縄県の米軍基地キャンプ・シュワブ前で、辺野古新基地建設を止めるために闘っている、74歳と78歳の沖縄県民の二人の高齢女性でした。

 岸本セツ子さん(78歳。写真右)と知念栄子さん(74歳)。

岸本+知念

 辺野古新基地を作らせまいと頑張っていることでは、「文子おばあ」こと、87歳で座り込みを続ける島袋文子さんが有名です。
 「文子おばあ」は、あの沖縄戦を経験しているだけに、絶対に基地を止めるとの気概で辺野古に通い続ける、辺野古では闘いの象徴的な存在の一人です。

 ですが、それに加え「基地を引き取って」と訴えている住民もいたのです。


●「本土が平等に基地を引き取って」

  「沖縄の米軍基地を本土に引き取る」

 私は昨年からこのテーマを時間のある時に取材していますが、前にも書いた通り、このテーマは、平和運動や市民運動の世界でも、なかなか受け入れてもらえないようです。

 その理由は、いろいろありますが

★米軍基地をなくすことを目的に運動しているのに、本土に基地を引き取ることは、米軍基地を「移す」だけでしかない。米軍基地の固定化につながる。
★日米安保を強化するだけに過ぎない。

 といったことが主な理由のようです。

 本土(この表現は、そもそもよくありません。沖縄県とそれ以外の都道府県とが別の国であるかのような表現だからです。なので、以後「本土」とカッコつけにします)で「引き取る運動」をする市民団体は現在5つ。

 この5つの運動体にはそれぞれの方向性で「沖縄の米軍基地を引き取る」と主張しているのですが、もう一つの視点として、沖縄県に目を向ければ、少なからぬ住民が「県外移設」=「基地を引き取って」と望んでいます

 それは、2009年の民主党の鳩山政権のとき、多くの沖縄県民が強く望んでいた事実からも明らかです。
 「米軍基地を引き取る」運動は、その沖縄の声に応える運動であると言えます。

 ただ残念ながら、私は「本土」での「引き取る」市民運動には取材をしていますが、いかんせん、資金のやりくりがつかず、沖縄での「引き取って」との声を出す住民とは会ったことがありません。

 冒頭に書いた集会は、まさしくその初めの機会でありました。


●座り込みの仲間から反対される

 お二人の訴えはとても力強いものでした。
 この集会、および、沖縄県で記録されている発言とを整理して、以下のようにまとめてみました。

 岸本さんが初めて「引き取り」を意識したのは、3年ほど前のこと。
 沖縄県は全国の面積比でわずか0.6%しかないが、そこに、米軍専用施設の74%(当時。現在は70%)もが集中していること。しかも、その多くが、もともとは本土にあった基地が沖縄に移設されたものであること。
 これらの事実を知るにつれ、沖縄が背負うあまりもの負担にじわじわと疑問と怒りが沸いてきたそうです。

岸本セツ子さん1

 以後、同じ思いを抱く知念さんとともに、全国の基地負担の割合などを整理したチラシを配布することに全力を注いでいます。
 そのチラシの印刷代は「すべて私の年金をつぎ込んでいます。私は絶対に、辺野古に基地は作らせないし、県外で基地を引き取るべきだと思うんです」
 このチラシはこれまで10万枚以上も配布されてきたとのこと。

岸本さん作成チラシ
年金をつぎこむチラシこれすべて、岸本さんらが年金をつぎ込んで作ったチラシ。これまで10万枚以上も配布!


 キャンプ・シュワブ前では、連日、多くの住民や支援者が座り込み行動を展開して、辺野古新基地の建設を中止させようと頑張っているのはよく知られているところです。
 岸本さんも、知念さんも、週に2、3度は辺野古に通い、その座り込みに参加しては、機動隊のごぼう抜きで排除されるを繰り返しています。

 だが。

 岸本さんと知念さんは、同時に、キャンプ・シュワブ前で「米軍基地を本土で引き取って」との声も上げています。
 すると、同じゴボウ抜きにあう仲間から「それには反対する」との意見が出される。
 彼らの言い分は「戦争につながる基地は沖縄にはいりません。沖縄にいらない基地は、本土のどこにもいりません。基地をなくすのが唯一の方法です」というものです。
 これを語るのは、「本土」からの支援者でありますが、これに対して、岸本さんは「その言葉は、沖縄県民の口封じなんですよ!」と憤りをあらわにします。
 なぜなら、「沖縄にいらない基地」とは、その多くが元々は本土にあった基地が沖縄に移設してきたものだからです。
「どうして『本土にもっていくのが反対』と言えるのか、不思議でたまりません。国民の多くが安保を支持しているのなら、本土で公平に基地を引き取るべきです」
 
 知念さんは終戦時に1歳だったので、戦争の記憶はありませんが、「戦後のことを話せば涙が出る」と語るくらいに辛い経験をしています。

知念栄子さん1

 それは飢えであったり、人権がないに等しい日々のことです。
 知念さんには、男女18名の同級生がいますが、うち11名が戦争で親を亡くしており、その人たちは引き取ってくれた親戚からいじめられて育ち、高校にも行かせてもらえなかった。皆、爆弾の破片を探してお金にしていたということです。
 この話だけでも、沖縄が『癒しの島』などと勝手なイメージで語るのは間違っていると思い知らされます。
 知念さんもキャンプ・シュワブ前で「引き取って」と訴えていますが、「本土で女性が米兵にレイプされてもいいのか」との質問と対峙することがあると言います。
 知念さんは集会でこう話しました。
「沖縄の基地では、女性が犠牲になっています。幼女がレイプされ、草を口に入れられて声を押し殺された事例もあります。『本土』でもレイプが嫌だとの話があるが、では、沖縄の女性はレイプされてもいいんですか?と私は問いたい。『本土』で安保を支持する人が多いのなら、米軍基地を引き取るのが平等だと思います。そういう問題は、国がアメリカと話し合うってほしい。
 佐賀県がオスプレイ配備についてNOを言ったら、国は諦めました。沖縄の声を日本政府は聞くべきです」
 そして、お二人は、「本土」で引き取り運動が始まったことについて、

「沖縄は日本の一つの県。本土で引き取る運動が始まったのは『針の穴』でも嬉しい。是非、辺野古に来てください」

 と話をまとめました。
 
 やはり、岸本さんと知念さんとが辺野古に行くのに合わせて、改めて沖縄に飛ぶ必要を感じています。最低でも2泊3日で5万円くらいの予算があれば、何とかなるかな。
 でも、この問題、いつもは「平和」や「環境」などを標榜している雑誌ほど、避けます。
 
 別に、「引き取る」運動に、賛成、反対はあっていいのです。
 でも、その議論すら避けるというのは何なのだろう。

 じつは、集会では、参加者から「この問題を、月刊Sや週刊Kが掲載しないのはなぜでしょうか」との質問も出ています。言わずと知れた、『環境』『平和』『人権』などに「強い」メディアです。
 でもそういうメディアこそがこの問題を避けている。
 じつは、私もこの2誌には、引き取る運動についての企画を出しています。
 でも、やはり反応は芳しくない。なんなんだろう。

沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える



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2017/10/30 00:04 戦争 TB(0) コメント(0)

●長いピクニック
「沖縄の米軍基地を引き取る」。
 なぜこれを主張する運動体が各地で発足しているかについて、とても分かりやすく描いた寓話「長いピクニック」がある。
 体の小さな沖人(オキト)君が46人の荷物の多くをなぜか一人で背負って、ピクニックに出かける話。
 この寓話は、「作者名は記載しないでください。また、一部削除・加筆・修正等は行わないでください」との条件を守れば、
「複写、転載、印刷、配布はご自由にされてください」とのこと。「沖縄の現状はひどい!」と言いながら、その状況を作り出しているのがそう言っている自分たちであることを伝えてくれる寓話です。

 これを初めて読んだのは今年5月ですが、結局はヒトゴトで沖縄問題を論じていた自分が恥ずかしくなりました。


『長いピクニック』
 47人のクラスメイトと先生は、ピクニックに出かけました。その中の一人、体の小さな沖人(オキト)くんは、どういうわけか一人でたくさんの荷物を背負っています。
 先生が言うには、みんなが安全にピクニックをするために必要な荷物なのだそうです。そういうわけで、この荷物のことを「みんなを守る荷物」とみんなは呼んでいました。
 しかし、沖人くん、このあまりにも重い荷物のために苦しくて、みんなよりもずいぶん遅れて歩いています。
沖人くんは言いました。「先生、もう荷物持てません」
沖人くんは言いました。「先生、この荷物、本当にこれだけ必要なんでしょうか?」
 みんなが楽しみにしている食事の時間になりました。
 47人がそれぞれ一品ずつ持ち寄ったサンドイッチやハンバーグ、サラダ、フルーツ…様々な食べ物が敷物の上に集められました。沖人くんは、南国の珍しいフルーツを持ってきました。クラスのみんなはそれを見て、「わぁ」と目を輝かせました。
「さあ、みんなでいただきましょう。」と先生。
 みんなは思い思いに料理に手を伸ばし始めました。楽しそうです。
 先生が優しく言いました。
「沖人くん、お荷物大変ね。先生が料理とってあげるね。」
 先生は、沖人くんのために特別にもってきた弁当箱に、集められた料理の中から沖人くんの好きそうなものを詰めて、少し離れたところに腰を下ろしている沖人くんの前においてくれました。
 それを見て、クラスの何人かがざわつきました。
「沖人くんだけ、先生からお弁当もらってる。いいなぁ。」
「みんなを守る荷物を持ってるから、特別なのよ。」
「弁当もらってるんだから、ぶつぶつ文句言うなよな。」
 でも、沖人くんは思いました。
「このお弁当、みんなが食べている分と量はそんなに変わらないんだけどなぁ、体の大きさの違いを考えても。僕よりたくさん食べている人も何人かいるし…」
 食事が終わって、また47人と先生は歩き始めました。
 相変わらず、沖人くんはみんなを守る荷物の重さにあえいでいます。この荷物、うるさい音がしたり、変なにおいがしたり、妙な汁が漏れ出てきたり。それらがいっしょくたになって沖人くんの肩にぶら下がったり、背中の上に積みあがっているので、たまったものではありません。
 そうしているうちに、右の肩にさげていた荷物の重みで、沖人くんの右腕がうっ血してきました。
「先生、僕の右腕が…」
 先生はたいそうな心配顔で、しばらく考えてこう言いました。
「沖人くん、右肩にさげているその荷物、左の肩に持ち替えなさい。」
「え? そんな…。だって、左の肩にも荷物さげているんですよ。」
「沖人くん。そんなこと言ったって仕方ないじゃない。背中だって荷物でいっぱいでしょ。だから、右腕が腐れてしまわないためには、左の肩で持つしかないの。ね、これが右腕を守るただ一つの方法なのよ。先生は決めました。そうしなさい。」
 クラスメイトの何人かが、「そうだよ、そのほうがいいよ、仕方ないよ」と先生に合わせて言いました。
 一方、別のクラスメイトの何人かは、沖人くんと先生の会話をずっと聞いていて、心の中で疑問を感じています。
(みんなを守る荷物なのに、どうしてほとんど沖人くんが持っているんだろう?)
(荷物って何が入ってるんだろう?本当に全部必要なのかな?)
(ダメじゃん、不公平だよ)
(その荷物、本当は必要ないと思う。捨てたほうがいい。)
 でも、先生が決めたことに疑問や異論をはさむと怒られそうで、怖くて口に出せません。
 そのうち一人が、
「先生、沖人くんの右肩の荷物、僕が持ちましょうか?」
と言いかけましたが、ピクニックを楽しむみんなの声にかき消されてしまいました。
 とうとう、背中に積み上げて背負っていた荷物の重みで、中に入っていたナイフが袋を突き破り、沖人くんの体に深々と刺さりました。
 沖人くんは、その場で息絶えました。
 うっ血した右手にお箸を、左手に弁当箱を握りしめたままで。
 動かなくなった沖人くんの周りにみんなが集まってきました。
 先生は、目に涙をいっぱいためて怒りを込めて言いました。
 「許せませんね、この荷物は。」
 みんなも言いました。
 「ひどいことするよ、この荷物は。」


沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える
←沖縄の米軍基地を「本土」に引き取る必然性を論理的に整理した本。必読です。

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2017/08/13 00:41 戦争 TB(0) コメント(0)
リニア取材のカンパをお願いいたします
 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、2018年後半に取材資金が底をつき、2020年に新たな単行本を出すことを目的に、2019年4月からクラウドファンディングでの取材資金を呼びかけさせていただきました。そして、多くの方からのご支援をいただくことができました。本当にありがとうございました。とはいえ、リニアの取材は来年も5年後も行うわけで、来春以降は、再び取材資金の確保に頭を悩ますことになりそうです。何度もクラウドファンディングは使えません。そこで、少額でもご支援をいただければと、ここにそのお願いをする次第です。額面に関わらず、ご支援に対しては、リニアについての単行本の送付や記事の案内などをさせていただきます。私の銀行口座は「みずほ銀行・虎ノ門支店・普通口座・1502881」です。今後とも応援をしていただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  樫田拝
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必要か、リニア新幹線
リニア中央新幹線の問題点を『環境性』『技術性』『採算性』の3点から理論的、実証的に解説した一冊。リニア計画の入門書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
自爆営業
国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。