取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
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 これは書くのがだいぶ遅れましたが、

2月19日、東京都世田谷区で「外環シールドマシンnon!発進式・抗議デモ」が行われました。

外環シールドマシン反対2

じつは、この件については、その翌週にでもある週刊誌に短い記事を書けるとのことだったのですが、「短い記事ではなくちょっとだけ長めの記事にしましょう。その時にはまた連絡します」とのことで、未だに執筆に至りません。ということで、ブログに書くタイミングも計れずにいたのですが、雑誌からのいつ来るか分からない連絡を待つよりは、簡単な報告だけでもブログに書きます。


●外環って何だ?

 外環とは「東京外かく環状自動車道」。
 首都圏を環状に貫く自動車道計画で、私はかつて東京都練馬区に住んでいたころ、練馬区にある、外環の大泉インターから東に向かって、埼玉県の三郷インターまで車やバイクで走り、そこから東北道に乗って東北に行ったものです。
 この外環は環状道路との名はついていますが、まだ環状ではありません。

 大泉インターとから南の世田谷区までの16Kmが、長らくの住民の反対運動のために未着工でありました。

 これに建設の道筋をつけたのが、2003年、当時の扇千景国土交通大臣。扇大臣は、「未着工部分に関しては大深度でやる」と表明したのです。
 つまり、地上で建設するから反対運動が起こるのであり、地下にすれば、反対の理由がなくなるだろうと。

 ところが、地下に建設しようとも、やはり反対運動は起こっています。以下の理由です。

1.地下深くを長距離に貫くため、都内に残された貴重な水源が枯れる。これについては、本ブログの過去の記事を参照してください。
2.大深度と言っても、ところどころ、インターチェンジで地上に出るため、「浅深度」(概ね地下40メートルまで)や「地上部」の区間もけっこうあり、地価下落の問題にも直結する。
3.大深度トンネルを掘ると、膨大な建設残土が発生し、それを運ぶダンプカーが四六時中、住宅地を走るため、生活が破壊される。工事を行う事業者の一つ、中日本高速道路の説明では、「1日最大10トントラックで5000台」で「24時間運航、休日は正月の三が日のみ」。
4.上記のように、地上部で建設されることでの「立ち退き」問題も発生している。
5.発破作業を伴うナトム工法は、博多駅前陥没事故と同じ工法。危険である。

外環道ができると…


●シールドマシン発進式

 そして、2月19日、

都庁HPシールドマシン←直径約16メートルのシールドマシン。東京都庁のHPより。

 その未着工区間をいよいよ片側3車線で掘削すべく、大泉ジャンクションからは南に向かって、東名ジャンクションからは北に向かって、2019年6月までシールドマシンが稼働するとのこと。
 
 この工事、「大深度」「残土」「シールドマシン」「水枯れの可能性」など、けっこう、リニア中央新幹線の工事との共通点も多いだけに、個人的にも無視できない事案です。

 ただし、取材をすればするほど財布が軽くなるリニアの取材であっても、何年も関わっている一ジャーナリストの矜持として途中で放り出すわけにもいかないのですが、それと同じ労力をこの外環に割けるかと言えば、今は割けません。また、リニアのように基本情報が頭のなかにあるわけではなく、外環についての基礎勉強をする時間の捻出も今は難しい。
 
 とはいえ、この外環計画。環境問題という側面から見ても、多くの市民やメディアが無視できる問題ではないのに、ある意味、リニア以上に関心が引かれていない。その意味では、私のようなフリージャーナリストが関わるべき問題ではあります。
 せめて今は、最低限の情報だけは逃さないように動いています。

 計画沿線の住民のなかには、この計画を疑問視する人は少なくなく、19日も各地から東名ジャンクション近くに集まり、2個所で「外環シールドマシンnon!発進式・抗議デモ」を行いました。

外環シールドマシン反対7


 印象深かった話を書けば、この計画への反対に疲れてしまい、泣く泣く土地を売った住民もいるのですが、なんとその方々にこの「発進式」への招待状が送付されていなかったということです。
 いわんや、反対住民も含む一般住民ですら、この発進式があることすら直前まで知りませんでした。たまたま、その情報を得た議員経由で関係者は発進式が行われることを知ったのです。

 当日、抗議の声をあげたなかに、世田谷区で農業を行う池田あすえさんがいました。もしかすると、その農地が収用されるかもしれない。
 そして、高校生のころから、その畑を引き継ぎ農業をやりたいと決めていた20歳の息子さん(現在、東京農業大学)も一緒に抗議の声をあげていました。
 彼にすれば、自分の夢、そして、自分の土地が奪われる問題なので、その訴えはじつに切実でした。
 中学生のころから、学内で外環反対のための署名集めを行うなど、単に、自分の生活が破壊されるということに加え、兆単位の税金が投入されること、地域が崩壊することを周りに訴えると、友人たちは「それはやってはいけない事業だ」と理解するのに、なぜ大人である役所の人間や議員がそれを理解できないのか・・と政治への強い不信を抱いていたのが印象的でした。
 その動画を紹介します。

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●外環ファースト?

 この発進式には、小池都知事も出席しています。

外環シールドマシン発進式の小池知事←発進式でお祝いのスピーチをする小池知事。東京都HPより。


 式典で知事は、「国際競争に勝ち抜き、我が国の成長を牽引していくためには、人と物のスムーズな流れを確保することが極めて重要。外環道の整備事業は、その中心となる取組みで、大いに期待をしています」と挨拶をしています。

 東京オリンピックや豊洲問題では、あれだけのリーダーシップを執っている知事も、この問題に関しては、おそらく無知で、都庁の役人のプレゼンに疑問を挟むことなく発進式に臨んだのでしょう。    

 抗議の場にいた市民からは「私たちも都民だ。式に招待もされず、話し合いすらさせてもらえないのであれば、都民ファーストどころか外環ファーストじゃないですか」との声が上がっていました。
 しかし、もし住民たちの声が直接届けば、小池知事は行動するのかもしれない。
 では、小池知事に住民たちの声がどうすれば届くことができるのか。考えてしまいます。

 ちなみに、住民たちによれば、シールドマシン発進式といっても、実際にトンネルを掘り始めるということではなく、そのための準備に入ったということだそうです。

 本当は外環関係ではいろいろな事故情報も入ってはいるのですが、もろもろの情報の波に溺れ、今、整理することができません。また後日。
 ただ、これだけリニアと共通した問題がある以上、ジャーナリストとして関わらないという選択肢もないな・・とは感じています。


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2017/03/29 23:26 環境問題 TB(0) コメント(0)
●毎年のように発覚する米軍基地の汚染問題

 以前も本ブログで、沖縄の米軍基地の汚染問題について書いたことがありますが、新たな情報もあったことで、(ちょっと遅れたお知らせですが)今週発売の「サンデー毎日」に、再度、それに関しての記事を書きました。

 沖縄県民の悲願である米軍基地返還。
 でも、いざ返還されると、それら元・基地は例外なく有害物質で汚染されております。
 ダイオキシン、PCB、PCP、鉛、エトセトラ。

腐食したドラム缶←腐食したドラム缶が出てきた。そのロゴには枯葉剤メーカーのDOW CHEMICALの名も。写真の出所は沖縄防衛局 北谷町のテニス場。有害物質が検出され使用禁止に→北谷町では住宅地からダイオキシンが検出された。このテニス場も使用禁止に。

 ところが、これら汚染物質の除去や土地の浄化の義務は米軍にはない。日米地位協定でそう定められているからです。


「日米地位協定第四条 
1  合衆国は、この協定の終了の際又はその前に日本国に施設及び区域を返還するに当たつて、当該施設及び区域をそれらが合衆国軍隊に提供された時の状態に回復し、又はその回復の代りに日本国に補償する義務を負わない」

 その汚染事例はたくさんあるのですが、今回は3つのみに絞って書きました。

1.沖縄市サッカー場

沖縄市サッカー場駐車場←沖縄市サッカー場の駐車場だった場所。ここまで掘り下げるほどに土壌汚染は進んでいた。

 元・嘉手納飛行場の一部。1987年に返還。スプリンクラー工事のため地面を掘り返すと合計108本もの腐食したドラム缶が出てきた。中身は空だが、付着物質に、米軍がベトナム戦争で撒いた枯葉剤の成分と推定できるものもあり、実際、ドラム缶に残されていたロゴが枯葉剤メーカーであったりで、地元は大変な騒ぎに。
 今年1月、やっと汚染土壌の一部が(一部です)愛媛県の処理業者に搬出された。

2.読谷村

読谷村・補助飛行場の跡地←ダイオキシンや鉛が検出された現場。今は覆土をし匂いを抑えているが、何が飛散しているか分からないのでマスクは欠かせない。

 元・補助飛行場。2006年返還。県はここで大規模農地改良事業に着手。すると土地の一角から、ダイオキシンなどが検出。
 だが!
 もともとフェンスがない土地だったので、地元民も廃材や廃棄車両などを捨てていた。かといって米軍も捨てていた。
 米軍に由来する汚染ならば、国(沖縄防衛局)は動くが(調査と浄化をする)、防衛局は「これは民間人の投棄が原因だ」として調査に乗り出さない。つまり、汚染状態が続いているのに誰も手を付けないでいる。

3.河川の汚染
 
PFOSが高濃度で検出された比謝川


 これは現役の米軍基地の問題。嘉手納基地周辺の河川からPFOSという化学物質が高濃度で汚染されていることが昨年発覚。県は今、ダム湖の貯えもあるので、川からの取水(水道水用)を止めている。
 ここで象徴的なのは、県は防衛局を通じて米軍に「PFOSを含む物製品(洗浄剤や消火剤)の使用を直ちに中止を」と訴えたのに、防衛局はその英訳を「可能な限りの抑制を」として米軍に伝えたこと。
 ということは、もしかしたら、過去からも沖縄県の要請は、防衛局が弱腰の英訳にして米軍に伝えていたこと?・・との新たな疑問も出てきます。

 と書いていたら、今気づいたことに、この記事の全文、毎日新聞から公開されています。こちらをご覧ください

 じつは、記事の下書きを終えた後、タイミング遅く、質問をして回答を待っていた読谷村役場や沖縄防衛局からもコメントが寄せられました。それはまた次の機会に紹介します。

 また、これは沖縄だけの問題ではなく、むろん、沖縄以外の日本でも起きている問題です。それもまた次回。

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2016/07/15 14:08 環境問題 TB(0) コメント(0)
●Bamboo(バングー)
 私はこれほど目立つ車を見たことがありません。

 ボディが竹でできている電気自動車「Bamboo」。

 京都府日向市駅から徒歩一分の㈱東洋竹工という竹の加工を行う会社の敷地に置かれていて、大塚正洋社長が、近所をチョイ乗りすると、通行人は誰もが足を止め、携帯やスマホで撮影大会が始まるそうです。

 確かにこれは目立ちます。

DSC09213_size.jpg ←クリックで拡大します

 2008年、京都大学のベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(VBL)というプロジェクトのなかで、先端技術と京都の伝統文化を融合させた京都らしい電気自動車を作ろうとのプロジェクトが発足。
 それを、東洋竹工も加盟する「京都市産業技術研究所」が受託し、さまざまな事業者が共同制作したのがBAMGOOです。

 コンセプトは、「地元企業が地元の材料と地元の技術でモノを生み出す」こと。

 果たして、駆動システムはトヨタですが、他はすべて地元製。

 東洋竹工はボディを担当。㈱佐藤喜代松商店はサイドミラーやホイールに、紫外線に強い漆「MR漆」を塗布。京都樹脂㈱はフロントピラー(フレーム)のない視認性に優れたフロントウィンドウを製作。㈱川島織物セルコンが通気性と弾性に優れた極薄のシートを製作。

 じつはこの話、来週発売の週刊プレイボーイの車特集のなかの1ページを割いて載せるので、ここでは詳細は書けませんが、概要だけ。

 東洋竹工が担当したボディには、長さ2メートルx1センチの竹ヒゴを900本も使い、職人2人が1ヶ月をかけて編みこんだとのことです。

DSC09229_size.jpg ←ヘッドライトがのぞくボディ前面。万一ぶつかっても、竹がへこみ衝撃を吸収して、元に戻る。

 BAMBOOとの名前は、ご想像のとおりで、BAMBOO(竹)とGOOD(いい)を組み合わせた造語です。
 家庭用コンセントで最長50キロまで走れるとのこと。

 ちなみに、ちゃんと行動も走れるのですが、買い手はまだいません。
 ちなみに売価は150万円くらいで…とのことです。

 とはいえ、これは、あくまでも、地元企業が地元の材料で作ることを示すモデルなので、売れる売れないよりも認知度の高まりを関係者は期待しています。

 週刊プレイボーイの車特集は、どちらかというと、カーマニア向けの特集で、そのなかで、エコや地場モノを打ち出したのはこのBambooだけ。是非、ご覧になってください。

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2013/11/16 16:12 環境問題 TB(0) コメント(0)
 これはボツネタです。
 自分としては、絶対にいける企画だと思い、取材はすべて自費で行い、原稿料になったら元を取れると思って臨んだ取材でした。
 しかし、どこの編集部からもことごとく企画ボツにされました。

 昨年、私は「再生砕石」の取材をしていました。
 これは何かというと、建物の解体にあたって発生した建設廃材のなかから、コンクリートのガラや屋根材などを砂利状に砕いて、建設資材として再利用するものです。
 
 これは、2000年に定められた「建設リサイクル法」に基づいた処理です。
 「再生砕石」は、一般の砂利より4割ほど安いため、年々使用量を増やし、現在は全国で5800万㌧が、路盤材として歩道や公園、駐車場などに利用されています。

 ところが!

 日本各地で、この再生砕石からアスベストが検出されているのです。
 原因は、解体現場でコストをかけたくない解体業者の手抜きです。アスベストが使われている場合、建物周辺は外界と遮蔽し、さらに放水しながらアスベストの粉塵が飛ばないような処置を施し、アスベストが使われている建材を分別しなければなりません。それを怠っている解体が横行しているのです。

 埼玉県の市民団体は昨年5月から、埼玉県、東京都、神奈川県川崎市5ヶ所、香川県さぬき市2ヶ所の計133ヶ所を歩き、駐車場、公園、植え込み、歩道などから再生砕石を採取。そのなかの46サンプルをNPO法人「東京労働安全衛生センター」(東京都。以下、センター)に検査に出しました。すると驚くことに、サンプルすべてにアスベストが検出されたのです。

 その後も、全国のあちこちの再生砕石からアスベストが検出されたとの情報が入るのですが、ほとんどの自治体は知らん振りを決め込みました。ひとたび、その存在を認めると、その処理に莫大なカネがかかるからです。

 そして、神奈川県川崎市のある駐車場では長年使っていた再生砕石も車に潰されるうちに粉々になってしまい、そこの前の家の住民は、肺病で亡くなっていたのです…。

 と、ここまでは、私は記事にすることができました。

 しかし問題は、これをいかに一般住民の身近な問題であるかを知らしめ、自治体に動いてもらうかです。
 そこで、私が考えたのは「多くの人が訪れる有名な場所」でアスベストを探すことでした。

 そこらの駐車場とかではなく、誰もが一度は行く有名な場所にアスベストがあるとなれば、自治体はほうっておかないはず。

 そこで、自費で、とりあえず、以下の3箇所に行きました。

●西部ドーム(埼玉県)周辺の駐車場
●日産スタジアム(神奈川県横浜市)周辺の空き地
●日比谷公園(東京都)

 西部ドーム周辺には、プロ野球の試合を車で見に来る人たちのための臨時駐車場がいくつもあります。どれも砂利を敷いています。
 日産スタジアムのまん前には、スタジアムよりもおおきな空き地が広がっています。ただし、フェンスで囲っているため中には入れませんが、空き地を覆う砂利がフェンスの外側にももれています。
 日比谷公園では、野外音楽堂の周辺で砂利が目立ちます。

 そして、これはまだ正式な検査はしていませんが、明らかに人工の石が散在し、足で踏んで割ると、その割れ目からは「ひげのような繊維」が飛び出ていました。ほぼアスベストで間違いないと思います。
 以下、その写真です。写真はクリックすると拡大します。
 なお、写真の無断使用・転載は固くお断りいたします。

●西武ドーム
西武球場駐車場 西武球場再生砕石 西武球場前
 左から、「明らかに人工の石も散見される駐車場」「アスベスト繊維が覗く再生砕石」「再生砕石と西武ドーム」

●日産スタジアム
スタジアムと空き地 繊維がはっきり見える 再生砕石とスタジアム
 左から「スタジアムと巨大な空き地で拾った再生砕石」「繊維がはっきり見える」「再生砕石とスタジアム」

●日比谷公園
日比谷の再生砕石 日比谷公園
 左から、「野外音楽堂付近で見つけた再生砕石。わずかに繊維が見える」「日比谷公園。誰もアスベストの存在は知らない」

 私は、その後、できれば「東京ディズニーランド」周辺の駐車場、千葉県の中山競馬場周辺の臨時駐車場などを巡りたかったのですが、とうとう、企画が通らずに、この試みはお蔵入りとなったのでした。

 特に駐車場での使用は危ないです。そのままの状態では、再生砕石からアスベストは飛散しませんが、車に潰されるうちに石が割れ、繊維が空中に飛び出します。
 それを大量に吸うと、人間の髪の毛の5000分の1という細い繊維が肺の奥に突き刺さり、「中皮腫」というガンを引き起こします。
 ただし、潜伏期間は30年から40年なので、アスベストを扱っていた工場に勤めてでもいない限り、発症してからの原因究明は不可能です。

 そこで、なぜ今、このことを書くかというと、私は来週以降のある3日間で東北の被災地にアスベストの取材に行くからです。地震と津波で倒壊した建物の中にはアスベストを使っているものもあります。ところが、復興や復旧を急ぐことが最優先される今、どの自治体もアスベストの撤去に向ける余力がないのです。つまり、瓦礫撤去にしても、誰もアスベストの分別などしていません。

 暖かい、もしくは熱い心で被災地に臨んでいるボランティアの人たちでも風邪用のマスクはしていても、アスベストを防ぐためのマスクなどしていない・・との情報も入っています。
 そして、湿った夏が終わり、秋になって空気が乾燥する今からアスベストは空を飛び始めます。
 上記「労働安全衛生センター」のスタッフは「だから、今からなら、まだ対策は間に合うんです」と強調します。

 私ができることは微力ですが、できるだけ多くを見てきたいと思っています。

 ちなみに、みなさんの町にもおそらく再生砕石はあります。
 砂利式の駐車場、砂利を敷いた公園や歩道…。 もし、白っぽく緩いカーブを描いている「石」があれば、その表面をルーペで覗いてみてください。繊維が確認できればアスベストです。

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2011/10/03 22:36 環境問題 TB(0) コメント(0)
 昨日は、shop99の元店長、清水文美さんの「名ばかり店長」裁判の勝訴をお伝えしました。

 じつは、同じ日に、もう一つの裁判の判決がありました。行きたかったのですが、そちらは岡山県と遠方だったため、断念したしだいです。

 岡山県岡山市の小鳥が丘団地は戸建て住宅が100ちょっと並ぶ住宅地です。
 ところが、ここは異臭に包まれています。庭を掘っていて倒れて救急車で運ばれた住民もいます。

 2004年、水道工事で業者がここで道路を掘り返すと、膨大な量の異臭を放つ黒い土と黒い油が出てきました。
 市と、団地を分譲した旧「両備バス不動産カンパニー」(現「両備ホールディングス」。岡山市)の調査で、地下水が環境基準値の27倍のトリクロロエチレン(洗浄剤)と26倍のベンゼンなどに汚染されていたことが判明しました。

 住民も調査を始め、分かったことは、ここでは、67年から「旭油化工業」という石けん製造会社が、廃油を土中に垂れ流していたことです。当時は産廃を取り締まる法律がなかったので、これ自体は違法ではありません。
 しかし、この事件で、ここに入居以来、住民に、頭痛や鼻炎、皮膚炎などが始まった理由を住民はようやく理解したのです。

 さらに調査を進めた住民は、両備が、ここの土地が汚染されていることを知った上で、土地を購入し、住宅を造成し、売り出したこともつきとめました。両備が知っていた事実は公の文書にも残されています。

 さて、困ったのは住民です。年々、異臭は強くなり、健康被害も起こっている。さらに、産廃の土地だったということで、住宅の資産価値はゼロ円になりました。売却しようにも誰も買ってくれないのです。

 とるべき道は2つしかありません。
1.新しい土地に引っ越して、新築の家に入る。
2.一時的に引っ越す間に、小鳥が丘の産廃を全て撤去し、土を入れ替え、新しい住宅を作る。

 いずれにしても、そんなお金を住民は持っていません。また、両備も責任は自分たちにはないと主張するため、両者の思惑は平行線を辿るだけ。

 そこで、両備に対して物申してきた3人の住民が、両備を相手取り3年前に提訴しました。
 この後、第二次提訴で18世帯が裁判に参加しています。

 私は小鳥が丘を07年に訪ね、団地に入ったとたんに漂ってくる甘ったるい匂いに胸を悪くしたものです(そのときの記事は http://homepage2.nifty.com/kasida/environment/frame-sizumu.htm をご覧ください)。
 そして不思議なのは、これだけの事件なのに、これがほとんど知られていないことです。

 こういうことがありました。
 小鳥が丘団地には、日本人なら誰もが知っているテレビのニュース番組が2局から取材に来ました。有名なNTアナウンサーもやってきて、地面から漂う悪臭に屈みこんでしまったシーンも撮影されています。
 ところが!

 この2つの番組はどちらも、放映直前で放映中止となったのです。その一つの番組ディレクターが岡山駅から住民の一人に「今から会えませんか」と連絡をし、駅まで来てくれた住民に、「申し訳ありません。放映中止となりました」とお詫びの土産を手渡したそうです。はっきりとした理由は言わなかったそうです。

 しかし、その住民にはウスウスと感じることがありました。「自民党の国会議員が動いた」と。
 その議員とは当時、地元に縁の深い自民党の大幹部。彼の力で放映中止になったのではと推測するのです。

 私は、両備に電話取材を申し込んだことがあります。直接の担当者は不在でしたが、代わりに折り返し、別の社員から電話が入りました。「取材するなら直接受けるから改めて申し込んで欲しい」「いや、遠方で行けないから電話したのです」「直接でなければダメだ」とのやりとりが続く中、その社員もまた、「ウチには自民党のxx先生もついているんですからね」とポロリと口にしたのです。

 裏の取れた話ではないので、記事にはできませんでしたが、その圧力にテレビ番組も潰れたとの住民の推測は外れているとも断言できません。

 そんな背景もある中で、5月31日、この裁判は住民側の勝訴となりました。岡山地裁の山口浩司裁判長は、「仲介業者として説明責任があった」と、両備に5000万円あまりの支払いを命じたのです。土壌汚染を訴えた住民の裁判では日本初の勝訴という画期的な判決です。ただし、引越し代や新築住宅の購入費を考えれば、3人で5000万円では到底足りません。だから、3人は控訴を決めています。

 先ほど、原告の一人、岩野敏幸さんから電話がありました。
「求めていた額より低いけど、これから日本全国で問題にされる土壌汚染裁判へのいい判例ができたのは評価できます。この産廃のなかで7年間我慢をしてくれた家族には感謝しています」

 この判決が、東日本大震災で起きた液状化現象で地面が歪んだり、地割れが走ったり、傾いたりの住宅地に住む住民の、行政とのやりとりや闘いにいい方向で影響すればと考えています。

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2011/06/01 22:55 環境問題 TB(0) コメント(3)
リニア取材のカンパのお願い
 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、数十組もいる会うべき人たち・組織の多くに会えないでいます。また、リニアに関する記事を書こうにも、ほとんどの雑誌はJR東海が広告主であるため、記事を掲載できず、取材するほどに資金力が落ちる状態が続いています。今後は、再び単行本の発行を目指しますが、私のリニア中央新幹線に関する取材へのご寄付をお願いできないでしょうか?  カンパをしてくださった方には ★ブログに記事を掲載する際のお知らせ。 ★雑誌に記事を載せる場合の、掲載誌送付。 ★単行本を出した際の、一冊謹呈。  など、せめてもの特典を用意いたします。  なお、いただいたカンパは以下の用途に限定します。 ★取材地までの往復交通費。 ★取材地での宿泊費。 ★リニア中央新幹線に係る資料代。  食費は自己負担としますが、使用明細は公開します。  ご協力いただける方は以下の口座への入金をお願いいたします。  みずほ銀行・虎ノ門支店・普通・1502881 カシダヒデキ  ご入金に際し、ご住所や連絡先などを教えていただけたら助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
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リニア中央新幹線の問題点を『環境性』『技術性』『採算性』の3点から理論的、実証的に解説した一冊。リニア計画の入門書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
自爆営業
国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。