取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
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樫田秀樹

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 ちょっとしたお知らせです。知人の書いた本の宣伝です。
 昨日あたりから、ニホンカワウソが対馬で見つかった?との報道がなされていて、個人的には、そうであってくれれば面白いと思っています。
 そして、ニホンカワウソ以上にロマンを掻き立てられるのが、ニホンオオカミです。
 これは明治時代に絶滅したと言われておりますが、今でも、日本のあちこちで、オオカミを見た、遠吠えを聞いたとの話がありますが、その生存を決定づける写真や映像はありません。
 このニホンオオカミの生存の可能性を確かめるため、知人のジャーナリストの宗像充さんはここ数年間日本各地で関係者からの聴き取りや、文献調査などを精力的にこなしておりますが、昨年、本人曰く「ついに僕も見ました」とのこと。

 宗像さんがその取材をまとめたのが、昨年末に上梓した「ニホンオオカミは消えたか?」(旬報社)。
 amazonでもなかなかいいレビューをもらっています(★5が5つ、★4が3つ)。

 この本は月刊「望星」での連載を整理したものですが、この連載を私も読んでいて、単なる絶滅動物へのノスタルジーではなくロマンを感じた。
 是非、ご一読を。


 
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2017/08/17 23:16 未分類 TB(0) コメント(0)

●長いピクニック
「沖縄の米軍基地を引き取る」。
 なぜこれを主張する運動体が各地で発足しているかについて、とても分かりやすく描いた寓話「長いピクニック」がある。
 体の小さな沖人(オキト)君が46人の荷物の多くをなぜか一人で背負って、ピクニックに出かける話。
 この寓話は、「作者名は記載しないでください。また、一部削除・加筆・修正等は行わないでください」との条件を守れば、
「複写、転載、印刷、配布はご自由にされてください」とのこと。「沖縄の現状はひどい!」と言いながら、その状況を作り出しているのがそう言っている自分たちであることを伝えてくれる寓話です。

 これを初めて読んだのは今年5月ですが、結局はヒトゴトで沖縄問題を論じていた自分が恥ずかしくなりました。


『長いピクニック』
 47人のクラスメイトと先生は、ピクニックに出かけました。その中の一人、体の小さな沖人(オキト)くんは、どういうわけか一人でたくさんの荷物を背負っています。
 先生が言うには、みんなが安全にピクニックをするために必要な荷物なのだそうです。そういうわけで、この荷物のことを「みんなを守る荷物」とみんなは呼んでいました。
 しかし、沖人くん、このあまりにも重い荷物のために苦しくて、みんなよりもずいぶん遅れて歩いています。
沖人くんは言いました。「先生、もう荷物持てません」
沖人くんは言いました。「先生、この荷物、本当にこれだけ必要なんでしょうか?」
 みんなが楽しみにしている食事の時間になりました。
 47人がそれぞれ一品ずつ持ち寄ったサンドイッチやハンバーグ、サラダ、フルーツ…様々な食べ物が敷物の上に集められました。沖人くんは、南国の珍しいフルーツを持ってきました。クラスのみんなはそれを見て、「わぁ」と目を輝かせました。
「さあ、みんなでいただきましょう。」と先生。
 みんなは思い思いに料理に手を伸ばし始めました。楽しそうです。
 先生が優しく言いました。
「沖人くん、お荷物大変ね。先生が料理とってあげるね。」
 先生は、沖人くんのために特別にもってきた弁当箱に、集められた料理の中から沖人くんの好きそうなものを詰めて、少し離れたところに腰を下ろしている沖人くんの前においてくれました。
 それを見て、クラスの何人かがざわつきました。
「沖人くんだけ、先生からお弁当もらってる。いいなぁ。」
「みんなを守る荷物を持ってるから、特別なのよ。」
「弁当もらってるんだから、ぶつぶつ文句言うなよな。」
 でも、沖人くんは思いました。
「このお弁当、みんなが食べている分と量はそんなに変わらないんだけどなぁ、体の大きさの違いを考えても。僕よりたくさん食べている人も何人かいるし…」
 食事が終わって、また47人と先生は歩き始めました。
 相変わらず、沖人くんはみんなを守る荷物の重さにあえいでいます。この荷物、うるさい音がしたり、変なにおいがしたり、妙な汁が漏れ出てきたり。それらがいっしょくたになって沖人くんの肩にぶら下がったり、背中の上に積みあがっているので、たまったものではありません。
 そうしているうちに、右の肩にさげていた荷物の重みで、沖人くんの右腕がうっ血してきました。
「先生、僕の右腕が…」
 先生はたいそうな心配顔で、しばらく考えてこう言いました。
「沖人くん、右肩にさげているその荷物、左の肩に持ち替えなさい。」
「え? そんな…。だって、左の肩にも荷物さげているんですよ。」
「沖人くん。そんなこと言ったって仕方ないじゃない。背中だって荷物でいっぱいでしょ。だから、右腕が腐れてしまわないためには、左の肩で持つしかないの。ね、これが右腕を守るただ一つの方法なのよ。先生は決めました。そうしなさい。」
 クラスメイトの何人かが、「そうだよ、そのほうがいいよ、仕方ないよ」と先生に合わせて言いました。
 一方、別のクラスメイトの何人かは、沖人くんと先生の会話をずっと聞いていて、心の中で疑問を感じています。
(みんなを守る荷物なのに、どうしてほとんど沖人くんが持っているんだろう?)
(荷物って何が入ってるんだろう?本当に全部必要なのかな?)
(ダメじゃん、不公平だよ)
(その荷物、本当は必要ないと思う。捨てたほうがいい。)
 でも、先生が決めたことに疑問や異論をはさむと怒られそうで、怖くて口に出せません。
 そのうち一人が、
「先生、沖人くんの右肩の荷物、僕が持ちましょうか?」
と言いかけましたが、ピクニックを楽しむみんなの声にかき消されてしまいました。
 とうとう、背中に積み上げて背負っていた荷物の重みで、中に入っていたナイフが袋を突き破り、沖人くんの体に深々と刺さりました。
 沖人くんは、その場で息絶えました。
 うっ血した右手にお箸を、左手に弁当箱を握りしめたままで。
 動かなくなった沖人くんの周りにみんなが集まってきました。
 先生は、目に涙をいっぱいためて怒りを込めて言いました。
 「許せませんね、この荷物は。」
 みんなも言いました。
 「ひどいことするよ、この荷物は。」


沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える
←沖縄の米軍基地を「本土」に引き取る必然性を論理的に整理した本。必読です。

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2017/08/13 00:41 戦争 TB(0) コメント(0)

●十条の住民120人が、二つの裁判を起こす

 8月1日。
 東京都北区にあるJR十条駅周辺の住民120人が、同時に二つの裁判を起こしました。

十条、入廷行動2

1.一つが、国を相手取り、国が認めた事業計画の取り消しを求めた行政訴訟。国が認めた事業とは、東京都の「特定整備路線」。

2.もう一つが、東京都が設立認可した、十条駅前の再開発を進める「市街地再開発組合設立認可処分」の取り消しを求めたもの。

十条、計画反対のチラシ2

「1」については以前、本ブログでも書きましたが(その記事はこちら)、70年以上も前の終戦直後に策定された道路計画が、なぜか数年前に突然蘇り、なぜか東京オリンピックの2020年までの完成を目指しています。
 それも東京都内で28カ所。

 しかも、道路の拡幅ではなく、まったくの新設。
 つまり、道路を造るために、延べ数千人の人たちを立ち退かせ、自然環境も壊すこともやむなしとしているのです。

 東京には3大商店街があります。
『戸越銀座』『十条銀座』『砂町銀座商店街』

 特定整備路線はこのうちの二つ――『戸越銀座』と『十条銀座』――に大きなダメージを与えます。
 十条銀座では、メインストリートのほんの10メートル脇を並行するように新しい道路(幅20~30メートル!)が作られるため、商店街の脇道に各店舗が有する倉庫や自宅などがやられます。つまり、倉庫がないまま営業を続けるのは至難の業となる。また、十条銀座はところどころで直角に枝分かれしているのですが、そこに位置する商店も道路計画に直撃される。

 また三大ではないにせよ、十大には入る板橋区の商店街「ハッピーロード大山」も『補助26号線』大きなダメージを受けるようです。

 ともあれ、十条で予定されている特定整備路線の「補助73号線」(890メートル)は十条から数百件を立ち退かせると予測されています。
 
 8月1日は訴状提出だけですが、初口頭弁論の期日は今後明らかに。

●約束を果たさない小池知事

 訴状提出の後は14時から東京地裁内で記者会見が行われ、それが終わると、十条商店街で報告集会が行われました。
 原告120人のうち約40人が簡単な自己紹介をしましたが、ほとんどが十条の住民で自分の店や家屋が計画にかかることに不安と怒りを抱いておりました。

裁判後の司法記者クラブでの記者会見1 裁判後の十条での住民集会 ←1枚目が訴状提出の後の、東京地裁での記者会見。左端が原告団長の岩波健光(たけみつ)さん。江戸っ子。 2枚目がその後、十条銀座で開かれた報告集会。原告のほとんどは小学校時代からの顔見知り。

 この集会に駆けつけてきたのが、品川区の特定整備路線「補助29号線」(約3.5キロ)ですでに行政訴訟を起こした市民団体のメンバーや、北区赤羽に建設予定の特定整備路線「補助86号線」(1キロ150メートル)の行政訴訟取り消しのために来月提訴する「くらし・環境・歴史遺産を守る86号線住民の会」の代表も来ていました。

 なぜ、戦後すぐの、復興のための道路計画が、街並みがすっかり変わった今復活するのか。
 なぜ、2020年という東京オリンピックの都市での竣工なのか。
 十条の補助73号線が事業認可されたのは、2015年1月。つまり、舛添要一知事の時代ですが、小池知事のスタンスは?
 一応、これらの疑問には簡単に書いておきましょう。

★東京都は「東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)」のなかでこれら道路を「特定整備路線」と定め、住宅密集地の延焼を防ぐ防災道路であると位置付ける。だが、北区の住民への説明では「不燃化率は0・8%上がる」程度で、ほとんど効果がないことが明かされています。

 では一体何のための道路なのか? 
 ここで、からんでくるのが、今回のもう一つの訴訟である「2」です。

十条、計画反対のチラシ1 ← 真ん中のチラシが、十条駅前に東京都が計画している40階建て高層ビル。

 これは具体的に何かというと、十条駅前に地上40階建ての巨大ビルを建てる計画。
 そのために工事用車両がスムーズに出入りできるには広い道路が必要。
 つまり、十条での開発の本丸はこのビル計画であり、補助73号線はそのための手段だ・・・と住民は訴えるわけです。

 十条では、この73号線、駅前再開発に加え、バス通り(85号線)の拡幅や駅の高架化に伴う側道建設も計画されていて(まだ事業認可されていない)、総工費は847億円。これらの計画で、十条駅周辺では、600軒、2100人が立ち退くことになります。

 これは地域破壊です。
 だから、住民のなかには、昨年の都知事選で小池百合子候補に期待をした住民が少なくなかったようです。

 たとえば、東京都小金井市の市民団体「はけの自然と文化を守る会」が、昨年の都知事選において知事候補者らにアンケートを送っているが、小池候補はこう回答しているのです。
「地域住民の合意、自然環境への影響という観点で、見直しが必要な路線もあると考えております。地元から強い疑義が提起されている路線を実際に巡視し、地域住民の皆様とも対話し、優先整備路線に位置付けることが不適切だと判断される路線に関しては、大胆に見直しを進めていきたい。前知事が決めたからといって、そのまま踏襲する硬直的な考えは一切もっておりません

 ところが、小池知事は就任から9カ月を過ぎた今も28の特定整備路線のどこも視察をしていない。都民ファーストの会としても、特定整備路線への対応も見えない。
 今回の都議選で、都民ファーストの会から、十条銀座のある北区で立候補したのは幹事長である音喜多駿議員。彼は特定整備路線の推進派だ。
 地元から2100人もが立ち退くことよりも、音喜多議員は、彼が考える「住みやすい街」の実現を選んでいる。でも、住みやすい街って、住民自身が熟成させるものではないのか?

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2017/08/11 12:05 未分類 TB(0) コメント(0)

前回の続きです。

●「2」富津市
 川崎市で発生するリニア残土の行く先にはいくつかの可能性が示されていますが、ほぼ間違いないのは、千葉県富津市です。
 というのは、富津市会議員も、千葉の市民団体も、そして私も富津市役所に電話を入れて、その情報を確認しているからです。

 ただし、掴んだ情報は三者三様でありまして、「もう7月末にはリニア残土が来る」、「業者はもう市に必要書類を提出している」というものから、「まだ書類は出されていない」まで幅があるので、これ、といった情報を一般のみなさまに示すのはもう少し後のことです。
 それでも、三者が共通して掴んだ情報は、富津市の山砂採石業者の「千葉開発」がJR東海のリニア残土を受け入れる意向をもっていることです。

 ということで、前回のブログで書いた鋸南町の視察の後、すぐに富津市に移動しました。
 
 今回の視察には、千葉県で長年残土問題に取り組んでいる「小櫃川の水を守る会」の佐々木悠二代表が同行してくれました。
 佐々木さんは採石業者や産廃業者、そして残土処理業者とは対峙する関係にありますが、感心するのは

 敵対するのではなく、理を詰めて話し合う姿勢で臨んでいることです。

 今回、私たちは千葉開発の操業敷地内に入れましたが、それも佐々木さんが段取りをしてくれたからです。佐々木さん曰く「彼らとは長年の信頼関係がありますから」。

 実際、今回の私たちを受け入れてくれた千葉開発の3人の職員の方々の態度は友好的なものでした。
 ただし、写真撮影だけはご遠慮願いますとのことで、今回それに従いました。なので、ここで現場の写真をお見せすることはできません。

千葉開発の視察←今回の視察者たち

千葉開発google earth←千葉開発の操業エリア。google earthから。けっこう広い敷地を有しています。


●「JR東海の残土? まだ何も決まっていません」
 ところが、いざ話を「JR東海のリニア工事の残土が・・」とっても、千葉開発は「いや、こちらもまだ何も決まっておりません」、「そういう話を役所にしていません」と自分たちとはまだ無関係といった話ぶりでした。
 それを聞いた佐々木さんは、「あれえ~、おかしいなあ。確かに確認しているんだけどなあ」と声をあげても、千葉開発の職員は「何も話が来ていません」とのことで、リニア残土を受け入れるかの話はできませんでした。

 さて、この千葉開発もそうですが、千葉県ではかつて、首都圏の大型事業に合わせるように(羽田空港拡張、海の埋立て住宅造成等々)、採石業者が山を削っては山砂をせっせと首都圏に売ってきました。

 私は横浜市居住ですが、横浜市での市民の憩いの場所である「海の公園」ではちょっとした海水浴や潮干狩りができますが、その広大な人工海浜を造成するのに使ったのが千葉県富津市の浅間(せんげん)山の砂です。
 110万立米という東京ドーム一杯分にも相当する膨大な山砂を使い、1979年にオープンしました。

 つまり、海の公園もそうですが、都心部での開発のために相当の山砂が千葉県では採取され、その結果、千葉県の山々は姿を消し、平らな地面となりました。ところが、本来はそこを緑化して自然に戻す・・決まりになっているものを、山砂採取業者はそれはせずに、今度は、他都県の大型事業で発生した残土をそこに積み上げることを始めたのです。
 山砂を売って収益を上げ、今度は残土を受け入れて収益を上げることを選んだわけです。 

 ともあれ、残土山が完成したら、今後こそ緑化をしておしまいということになるようです。だが佐々木さんの説明によると、「栄養のない残土にいくら植林をしたって、これまでうまくいった事例は千葉県では一例もない」とのことです。

採石業者の植林←千葉県のある採石業者の植林地。しかし、木はなかなか育たない。栄養が乏しいからだ。

 千葉開発でも、県に事業申請を出すのですが、今回は、今年1月から2020年1月までの3年間で110万立米の残土を受け入れることになっています。
 会社の方針としては

・残土のみ受け入れる(汚染土壌、改良土などは受け入れない)
・最大傾斜30度の勾配で、階段状に残土を積み上げ、将来的には植林して森林に戻す。
・1本あたり4平米の面積で植林する。
・残土からの浸出水が外部に漏れないよう貯水池を設置しているが、3カ月に1度、水質検査を行う。検査項目は市の基準に沿った26から28項目。これまで基準値以上の値が出たことはない。

 また、受け入れた残土の土壌検査も行っているようですが、「5000立米で1件」の頻度とのこと。ちなみに、22トントラックで約7立米を積めるようなので、これで換算すれば、1140台で1台といった割合での検査になります。

●何が問題視されるのか? 
 おそらく、高い確率で富津市こリニア残土は来ます。
 とはいえ、それ自体は何ら違法性のある行為ではありません。
 では、リニアに関わる市民団体は何を問題視すべきなのか。

 合法行為とはいえ、汚染土壌を受け入れたり(鋸南町の場合)、大量の残土を積み上げることでの「崩落」や「地下水汚染と」、そして周辺がダンプ街道化することについては、千葉県の住民団体や市民団体が対処することです。

 たとえば、佐々木さんのお住まいは君津市にありますが、この君津市では、手掘りによる伝統的な地下水汲み上げ工法「上総掘り」で、数百件(数千軒?)もの家庭が地下300メートル前後から地下水をくみ上げています。

上総掘りの井戸←君津市にある、上総掘りで造られた井戸。24時間365日、水がコンコンと湧きあがる。とてもおいしい水。君津市では農家は天候で農作業に一喜一憂する心配はない。

 ところが、その水源地の一つが、千葉開発の残土埋め立て地であることに、佐々木さんは関心を示しています(佐々木さんのご自宅でも上総掘りによる水を庭に流し、夏はホタルが飛ぶ)。だから、佐々木さんたち地元の市民団体は、地元の環境を守るために活動するわけです。
 
 いろいろと新たな情報を得た今回の視察ではありましたが、リニアに関わる市民団体が、では今後何をするのかはまさしく課題です。
 最後に、今回快く視察を受け入れてくださった千葉開発さんには厚くお礼申し上げます。

 ←「ああダンプ街道」と「山が消えたーー残土・産廃戦争」。千葉県で山砂採取と残土受け入れによって、地域の環境と暮らしがどう変わったのかを克明に記録した必読の2冊です。

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●川崎市のリニア残土はどこに行く?
 7月25日。神奈川県川崎市の市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」とともに、JR東海のリニア残土が運ばれるのではと予想されている千葉県の現場を視察しました。
 千葉県でここなのではと想定される場所は二つあります。
 前回も書いたことですが、

「1」.鋸南町の採石場跡地
「2」.富津市の残土処分場

 本日は、その「1」の鋸南町の採石場跡地のことを。

鋸南町の視察←鋸南町の採石場の一つ。

 とはいえ、これについては、以前も書いたので(記事はこちら)詳しくは繰り返しませんが、特筆すべきは、鋸南町の人たちが滅茶苦茶元気がいいことです。

 採石場跡地近くの高速ICの近くが待ち合わせ場所だったのですが、朝10時、「鋸南町の環境と子どもを守る会」の人たちが10人ほど待っていてくれました。
 ついた早々、互いに簡単な団体の自己紹介を交わすのですが、「守る会」の自己紹介は・・

「鋸南開発(住民が問題視している採石会社)が汚染土壌の受け入れを表明してから、それは許せないと2012年に『鋸南町の環境と子どもを守る会』を立ち上げました。そして、一昨年の町議選では『守る会』から3人の新人を擁立して、定員12人のうち3,4,5位で当選することができました。その3人を入れて、今では12人のうち9議員が汚染土壌受け入れに反対しています。町全体でも、町長をはじめ、町民の8割が汚染土壌の搬入に反対しています」(「守る会」の金木健治会長)

 いきなり「すげえ」です。

鋸南町、町ぐるみで汚染土壌受け入れに反対 汚染土壌反対の旗

 さらに、鋸南町では、やはり住民が中心となり、町独自の「残土条例」設立にまでこぎつけ、町外からの残土搬入を拒んでいます。だから、鋸南開発は、残土条例には引っかからない「汚染土壌」を受け入れようとしているわけです。

 「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」と「鋸南町の環境と子どもを守る会」とは埋め立て予定地の視察の後、公民館で意見交換を行うのですが、「守る会」の本気にはつくづく感心させられました。
 「反対」だけの運動ではなく、やるべきことをやっている運動だからです。

 この計画については、町も反対しているわけですが、不可思議な動きがありました。
 視察の後で、双方の団体が意見交換を行ったのですが、「守る会」の口頭での説明と文書での説明を合わせて、以下のように情報を整理してみました。

★2012年12月21日
 町にはいくつかの自治会がありますが、その一つ「本郷区」の区長が、地区総会・役員にかけることなく独断で「確認書」を作成し、ひそかに鋸南開発に提出していたのですが、その提出が発覚したのはその1年後。
 この区長(当時)は採石組合の事務局長であった人。なるほどと思わせる動きです。

★2013年12月20日
 しかも、この確認書、「環境保全協定は、(県が事業を)許可後に結ぶことを確約する」という、順番が逆のトンデモ内容であるのに、千葉県は、この確約書を根拠に、環境協定締結の「見込み」があると判断して、鋸南開発と住民との「事前協議」の終了を通知します。
 納得できない町は、その「終了通知」を県につき返します。

 これに対して、住民、「守る会」は大抗議活動を展開。

★2013年9月28日 町内デモ 300人、集会には450人
★2014年6月11日 県庁デモ 300人(大型バス5台)
★2014年7月19日 町内デモ 350人
★2016年4月23日 町内デモ 320人 集会には420人
★2014年10月15日 県庁デモ 450人(大型バス8台)
★2015年7月22日 県庁デモ 300人(大型バス6台)

そして、裁判。これは二つあります。

1.民事裁判

★2014年11月14日 鋸南開発に対して操業差止仮処分申立命令
★2016年7月20日 千葉地裁木更津支部は、住民のうち住民のうち17人と漁協の訴えを認め、操業差止を命じる仮処分決定。
★2017年2月8日 これを不服とした鋸南開発は、千葉地裁木更津支部に異議申立。
 ともあれ、この仮処分により、現在、県は業者からの操業許可申請を見送っている状態にあります。

2.行政裁判
もう一つの裁判は、行政訴訟。これは、千葉県に対し、「汚染土壌処理業許可差し止め訴訟」として提訴したもので、現在、係争中。

 住民と自治体が頑張ればここまでやるんだなあとの見本のような町です。

 川崎市民と鋸南町民の交流 千葉県側の人材両団体の会合。2枚目が千葉県側の面々。左端が「小櫃川の水を守る会」の佐々木悠二代表。右端が「鋸南町の環境と子どもを守る会」の田久保浩通事務局長。冒頭でも説明した新人町議の一人でもある。その隣が金木健治代表。

 ただし、鋸南開発がどう出るかは裁判の結果待ちということもありますが、なによりも県がどう対応するかです。これは、あくまでも県の認可で動く事業。でも、このことに対して、森田健作知事はこれまで一言も触れることなくやり過ごしているようです。
 私の予想としては、鋸南町が町ぐるみでこれだけ頑張っている以上は、なかなか汚染土壌の受け入れは難しいかと。でも予断は許さないので、注視したいです。

 明日は、この直後に行った、リニアの残土が置かれることがほぼ間違いないと思われる富津市の現場に行ったことを報告します。
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アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。