取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
プロフィール

樫田秀樹

Author:樫田秀樹
フリージャーナリストです。今まで書いた記事を整理したHP「樫田秀樹の記録部屋」と併せておつきあいください。なお、本ブログの文章と写真の無断利用はお断りいたします。使用されたい方はご一報ください。

ブンブンエコライト
ブンブン回すだけで充電できる懐中電灯。たった97グラム!
電気不要・8年間カートリッジ交換不要の浄水器
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
全記事表示リンク
この記事にリンクを貼る
40種類の柄、15種類のカラーから自分好みに選べる、オリジナル フルジップパーカ
バケツ洗濯機KJ-950
これは便利!雑巾や軍手、スニーカーなどがきれいに!
携帯用洗面器
旅行に便利。空気で膨らむ洗面器。
ランドリーポッド
電気不要の洗濯機。災害時の備えに。
電球型ポケットライト
財布や名刺入れにも入る薄型ライト。厚さ3ミリ
LEDダイナモランタン
手回し充電もソーラー充電もOK。部屋のインテリアにも。
LEDキャンドル
LEDだけど炎がゆらぐ。癒される。息の吹きかけでオン・オフができる。
折り畳みヘルメット
サイズ調整可の折り畳み防災ヘルメット
タタメットズキン
サイズ調整できる折り畳み防災ヘルメット+ずきん。落下物にも炎にも強い!
パッカブルブーツ
折り畳める長靴。色も選べます
アンチボトル
折り畳めるウォーターバッグ。500mlなので、何度でも使えるペットボトルとして重宝する。色は7色。
浄水機能ペットボトル
カーボン製フィルターが水道水をおいしい水に変える。385ml。色は3色。
あつあつ加熱パック
火を使わずに食材を98℃まで加熱。災害時には暖かいものを食べたいですね。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あつあつ加熱パック 発熱材3個 3袋セット【RCP】
価格:2592円(税込、送料別) (2017/2/8時点)



●長野県からの意見陳述

 2017年6月23日、第5回「ストップ・リニア!訴訟」口頭弁論が東京地裁で開かれました。

170623裁判前の集会


 今回の意見陳述は「長野県」からです。
 一人が、南アルプスのトンネル掘削の最前線にいる大鹿村釜沢集落で自治会長を務める谷口昇さん。もう一人が「飯田リニアを考える会」の米山義盛さん。

意見陳述した谷口昇さん 意見陳述した米山義盛さん最初が谷口さん、次が米山さん。

 谷口さんには現地で何度もお会いしていますし、米山さんとは3月の阿智村と松川町を取材するときにご同行いただき、松川町での残土処分予定地にまで案内をしていただきました。
 意見陳述はお二人合わせて45分もあるので、ここでそのすべては書けません。幸い、他のサイトでお二人の意見陳述書のコピーを公開されているので、その全文についてはこちらをご覧ください
 
 また、信濃毎日新聞がよくまとまった記事を出したので、それはこちらをご覧ください

 ただ、今回の裁判が「JR東海は環境影響評価法33条に違反している」というのが争点の一つである以上、それと関連したご発言を谷口さんの意見陳述から紹介します(概要)。

「釜沢地区の除山非常口は、環境調査の結果、当初の予定を変更して設定されたものですが、平成25年(2013年)の準備書の段階では、他の場所は改変区域から600mの範囲で食政党が調査されていたのに、ここだけは改変区域から200m程度の範囲しか調査されませんでした。その後、平成26年度(2014年度)に長野県知事の意見等を受けて600mの範囲で調査されましたが、その結果を待つことなく評価書は確定し、(国から)認可がされております

「大鹿村は、県道59号線(中央高速道「松川」ICと大鹿とを結ぶ道)の完全二車線化や国道152号線(大鹿村内のメインルート)を迂回するルートを求め続けてきましたが、具体的な計画が決まらない段階で環境影響評価書が確定し、国の認可が下りてしまいました

 これは、不安とかではなく「事実」です。この事実を裁判所がどう判断するのか。

 そして、意見陳述の最後をこう締めました(要約)。

「3つの事項の確実な実施を求めたいと述べております。
1 地元住民等への丁寧な説明を通じた地域の理解と協力を得ることです。
2 国土交通大臣の意見を踏まえた環境の保全です。
3 南アルプストンネル等の安全かつ確実な施行です。
 JR東海は、これら条件を無視し、自分たちの思うように早く工事を進めたいと考えているとしか思えません。JR東海が不明瞭な説明しかしない理由は、JR東海自身も盲目的にこの事業を進めているのか、それとも公表すると都合の悪い事実があるからではないかと思います。(中略) 説明にならない説明しかしない、まともに調査する気もない、住民の意見も聞かない、国土交通大臣が出した条件についても全く不誠実な態度を示す、このような事業者が実施する事業は百害あって一利なしであり、即刻白紙撤回すべきと主張いたします」

 また、大鹿村からは今回5人の方が上京されて裁判を傍聴したのですが、裁判後の記者会見で、谷口さんは以下のことを伝えました。

「釜沢から村の中心部に行くために朝の8時に出勤する人たちがいるんです。でも、もうその時間で、向こうからガンガン、ダンプやトラックがやってくる。本日も28台のダンプが連なっていましたが、JR東海は『地元の人を優先して通す』と約束していたのに、全然道を譲ってくれません。僕たちは苦しい。でもJR東海は『理解してください』と言うだけですが、それは僕には『我慢してください』にしか聞こえないんです

裁判後の記者会見。手前から谷口さん、米山さん。


 以前、本ブログでも、大鹿村の前島久美さんが「準備工事の今の時点で、すでに道路わきをダンプやトラックがたくさん通るので、騒音や粉塵に悩む家がたくさんあります」と話したことを伝えましたが、これがもし、数年後、本当に一日最大で1736台もの大型車両が通行するようになったらどうなるのか。
 でもそのときになって、リニア賛成派の方々は「これはなんだ!」とは言えません。
 私が数年前に泊まった大鹿村のある宿泊施設の主人は「リニア工事はやるべきだ。村が潤う。反対派はそこんところを何も考えていない」との持論を展開してくれましたが、でもその宿泊施設のすぐ前を大型車両が騒音、振動、排気ガス、泥はねを起こしながら通るかもしれない。私ならもうあそこには泊まらない。あそこの経営は危なくなる。そのときにもう反対は言いにくいだろうなあ。

 それにしても、この準備工事の段階で実害が出ている以上は、二次情報ではなく、やはりこの目で確認したなと思います。


●裁判の争点
● 今回の裁判の争点の一つは、前も書いた通り、「どういう施設をどういう構造で造るのかが、不特定かつ不明瞭。それが特定されないアセスは違法。まず、どういう施設ということで事業認可したのか、それを明らかにすべきだ」ということです。
 それは前回の第4回口頭弁論で、裁判長も被告の国に対して提出を求めましたが、今回、国は「工事認可申請書」を出してきた。だが、中心弁護士の一人である関島保雄弁護士に言わせると「そこに添付されている平面図や立面図を見てもまだ非常に抽象的。保守基地、車両基地もどんな建物なのかが依然わからない。それが認可されたということは、不完全なアセスが認可されたことになる」

 もう一つの争点は「事業認可までの一連の手続きのなかで瑕疵があれば、事業認可は違法になる」との見解です。
 これについては、今回、裁判長が「そういう前提でいいのか」を確認したところ、国は同意しました。
 もちろん、瑕疵があったとまで認めてはいません。
 原告としては、リニア建設は全幹法に基づいていますが、鉄道事業法に定められた建設に必要な4要件(安全性、経済性など)がない。だがリニアは、鉄道事業法に基づいての建設ではないので、全幹法の適用であれ、それと同等のことをやらないと認可の違法に結びつくという理論ですが、国は全幹法でも裁量権のなかで合理的にやってきたので瑕疵はないとの理論です。

 裁判の最後に、裁判長は「かならずしも鉄道事業法にこだわらなくても、全幹法適用だとしても、実勢がどうであったかの議論でいいのでは? よろしくお願いします」と、その中身を議論しようとの提案のような発言をしたのが印象的ではありました。
 裁判後の記者会見でも、関島弁護士も、「我々にすれば、(事業認可までの経緯が)どんな中身だったのかが問題。今後、詰めていく」と、いよいよ前向きな議論ができるとの見解を話していました。


●キーポイントは残土

 さて、もう一人の意見陳述者の米山さんは、その意見陳述のざっと3分の2を「残土」に焦点を当てました。大鹿や松川町を含めた長野県の伊那谷では昭和36年(1961年)に、豪雨によるいわゆる「さぶろく(36)災害」で甚大な被害を出し、死者と行方不明者だけでも136人を数えました。
 こういう場所の沢筋に残土を置いていいのかと訴えたのです。
 
 今回の裁判は行政訴訟。はっきり言って、過去の行政訴訟で勝った事例はほとんどありません
 裁判後の報告集会で、公共事業の裁判などに詳しい五十嵐敬喜氏(弁護士、法政大学名誉教授)は「行政訴訟の問題は、ほとんど勝てないこと。行政訴訟での裁判は、理屈をはるかに超える。裁判所と国の代理人とが一体化しますから」と発言。
 一方、講演をしたジャーナリストの斎藤貴男さんはこう述べました。
「行政訴訟の意義は大きい。確かに行政訴訟は厳しいが、裁判官によってはそうでもない。住基ネットでも50件の裁判が起こされ、ほとんど負けたが、金沢地裁と大阪高裁とで「違憲」判決が出た。これが住基ネットのネットワーク化を遅らせたのも事実です」

ジャーナリスト斎藤貴男さんの講演←斎藤貴男さん

 
 そこでリニア裁判の争点が多々あるなか、河村晃生原告団長が強調するのは「残土問題はJR東海のアキレス腱だ」ということです。
 というのは、各地の自治体はリニア計画に賛成せざるを得ませんが、その土地に生きる住民にとっては、すぐ上流に大量の残土を置かれることは冗談ではなく、本ブログで報告したように、すでにいくつもの自治会が残土計画にNOを突き付けています。
 詳しくは本ブログを読み返してくださいませ。

裁判後の報告集会いつもながら大勢の人が裁判後の報告集会に集まる。

 そして、もしかしたらですが、残土計画に反対を言うだけではなく、そもそも残土をもちこませない自治体の条例つくりにまで市民が力を出せるかが見えてきそうです。その刺激となる視察ツアーを企画中です。
 書きたいことは多々ありますが、時間が足りません。
 本日はこのへんで。

増補悪夢の超特急
←拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」。

↓ ブログランキングへの応援クリックを2つお願いいたします。





↓ 拍手もお願いいたします
スポンサーサイト

●リニア計画での川崎市の残土は、千葉県の採石場跡地に行く?

 真剣に書けば長くなるので、ごく簡単な報告です。

 6月22日、千葉県に行ってきました。
 なぜ千葉県かと言うと、今年3月の時点で、JR東海は川崎市での住民説明会で、神奈川県川崎市の梶ヶ谷非常口(川崎市高津区梶ヶ谷)から排出される残土を、すぐ近くのJR貨物ターミナル駅から貨物コンテナで川崎港に運び、川崎港からは船で千葉県に運び、内陸部の「採石場跡地」に埋め立てると説明しました。

 それまでは、確かに川崎港までJR貨物で運ぶ・・までは公にされていましたが、その先、残土がどこに行くのか全く分からなかったのですが、「千葉県」という具体的地名が出たのは、ああ、やっぱりねというかんじでしょうか。

 ともあれ、千葉県で残土についての市民運動を展開している佐々木悠二さんに連絡を取り、果たして残土山とはどういうものなのかをまずはこの目で確認したいので、案内をお願いできないでしょうかと連絡してみました。
 佐々木さんについては、長野県大鹿村での学習会で話してくれたことを本ブログで紹介しています。ご参照ください。

 その佐々木さんは、私からの連絡で「リニアの残土が千葉県の採石場跡地に」との言葉に「あ、つながった」と何かがひらめき、すぐに返信をくれ、本日の案内となりました。

 ごく簡単に書きます。

 千葉県南部には鋸南町(きょなんちょう)という町があり、そこでは鋸南開発という会社が長年、鋸山(のこぎりやま)から採石を行ってきました。その周囲の道はかつてダンプ街道と化すほどのダンプカーが行きかったようです。

リニア鋸山鋸山。長年の採石で山が段々畑のようになってしまった。


 ところが、鋸南開発は採石をしすぎてしまい、山肌を削るだけではなく、地面も掘り下げてしまい、県から「約束違反だ。埋め戻せ」との指示を受けていました。その深堀したのは47万立米。
 10トントラックで約7万台もの量になります。

リニア鋸山の深堀地1深堀りし過ぎて県から「埋め戻せ」との指導を受けた鋸山のふもとの土地。

 そこで会社が県に約束したのが「埋め戻しは採石場内の(売れなかった)土砂で行う。有害物質は入れない」ということです。
 ところが、この会社、埋め戻し用に置いていたはずの土砂も売ってしまったため、埋め戻し材がなくなってしまった。
 そこで、会社は「汚染土で埋め立てる計画」を県へ提出。有害物質はダメだと言っていた県は、この計画を受理。

 なぜ? 住民の質問に県は「ここで埋め立てることで不法投棄を辞めさせることができる」と次元の違う回答を返します。

 埋め立てる汚染土壌は47万立米。さらに、その上に100万立米を積み上げるため、合計147万立米の汚染土を受け入れることになります。

 ちなみに、梶ヶ谷の立坑からは(立坑+トンネルで?)約150万立米の「残土」と約100万立米の「建設汚泥」が発生。量としてはほぼ合致します。


 汚染土からの浸出水は近くの佐久間川に入り、わずか2キロしか離れていない港にも流れていく。さらに、汚染土の粉塵や泥はねが起こることに、2012年7月、住民が「鋸南町の環境と子どもを守る会」を設立。反対署名や反対協議会も立ち上げ、人口8000人の町でじつに8割の人が反対するまでの大反対運動に発展しています。

リニア鋸山の深堀地2たまった水は浄化施設を経由して、川、そして2キロ先の海(写真右)にまで流れる。だが浄化できるのかを住民は疑う。 リニア、鋸南町、反対の看板1←町のあちこちにある反対の看板

 この件は、2014年11月14日、千葉地裁木更津支部に会社への「操業差止仮処分」申立を行うと、8回の審尋を経て、2016年7月20日、裁判所は仮処分を決定。しかし鋸南開発はこれを不服として今年2月8日に異議申立。現在、保全異議審が進行中。

●自然由来の汚染土にこだわる

 住民がもっとも不思議だったのは、鋸南開発がなぜ「普通の残土」ではなく「自然由来の汚染土」にこだわっているかでした。

 そこで佐々木さんが「あ、つながった」と思ったの話になります。もう30年も残土に関する市民運動を展開している佐々木さんは、建設業者が残土をどう排出し、どう運ぶかを熟知しているのですが、リニアの梶ヶ谷非常口は深さ85メートルまでの立坑を掘るわけですが、深く掘るほどに発生するのが地中のヒ素や六価クロムなどです。これは環境に放出されると汚染物質になる。
 そして、立坑を建設した後は、今度は横方向ににシールドマシンでトンネルを掘り進めるわけですが、佐々木さんの説明では、シールド工法は、薬剤、水、石灰などを混ぜながら、トンネルを巨大掘削機で掘り進めるため、削った岩盤や土砂がいわゆるドロドロの状態になり、また、深い地下から地上へとポンプアップするためにはドロドロにせざるを得ず、そうなると、それはもはや「残土」ではなく、「産廃」になるということです。

 ここで関係者の情報と推測とを整理すると、

●鋸南開発は「汚染土」を待っている。普通の「残土」では受け入れない。

●JR東海は、評価書では、「残土」と「建設汚泥」が出ると書いている。この「残土」も佐々木さんが予想するところの「ドロドロ」の状態で出てくるとしても、JR東海が評価書で書いているように「無害化」をすれば「残土」となる。

●だが無害化にはカネがかかる。実際に非常口やトンネルの建設を担う建設業者がもしそれをやらない、中途半端にしかやらない場合は、「汚染土」となる。

●逆に、「汚染土」を引き受けてくれるのであれば、あえて無害化しない残土をそのまま運ぶとの可能性もある。

 ただし、憶測は書くべきではありません。現時点ではとりあえず情報の材料だけを集め、引き続きの情報を待ちます。


●●川崎港の埋立てに使われる?

 千葉に行く数日前に入ってきた新たな情報ですが、

 JR東海は6月1日、川崎市長に宛てて、「梶ヶ谷非常口から搬出する発生土を、川崎市の東扇島の土地造成事業に受け入れていただくよう検討をお願いいたします」と、梶ヶ谷からの残土を港の埋立てに使わせてくれと要請している。埋め立て体積は約150万立米。

 梶ヶ谷の立坑からは約150万立米の「残土」と約100万立米の「建設汚泥」。なるほど、量としてはちょうどいいわけです。

 これに対して、川崎市は6月8日、JR東海に「残土受け入れの可否については、今後、本市としての考え方を整理します」と回答を保留している。


 千葉県に運ばれるのか、それとも、川崎港での埋め立てか。 わかりません。

 鋸南町の住民も町役場などに確認をするかもしれず、情報を待ちます。
 
 本日(6月23日)はリニアの裁判です。これから出かけます。

リニア、鋸南町、反対の看板2


増補悪夢の超特急
←拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」。

↓ ブログランキングへの応援クリックを2つお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします



●引き取り5団体の共同記者会見
 6月16日。

 沖縄の米軍基地を「本土」で「引き取ろう」と主張する5団体が、このたび連絡会を結成し、東京で記者会見を開催しました。
 
 5団体とは、大阪、福岡、長崎、福岡、東京。(ただし、長崎は欠席なので、東京がメッセージを代読)

170616引き取り5団体←団体の代表者たち。参加者の頭で名前が隠れているのが、新潟の福本代表。

 「米軍基地を引き取る運動」については、本ブログで何度か書いているので、ここでは同じことを繰り返しません。

 とはいえ、じつは、月刊「望星」という月刊誌の5月号と6月号に、引き取る運動を2回連載したのですが、原稿用紙30枚ほどあるその原稿を調整し、それに東京集会のことを書き加えた原稿が、いみじくも、今回の記者会見のあった6月16日に、週刊プレイボーイのネットニュースで配信されました。おそらく、これを読むのが全体像を知るにはいいのかと自負しております。読むにはここをクリックしてください。

 さて、今回の連絡会の報告の目玉となったのが、全国46都道府県知事に送ったアンケートの結果です。
 今回、司会を務めた「本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会」の里村和歌子代表によると、まず驚いたのが、「どこの馬の骨ともわからない市民団体からのアンケートに、42知事が回答してくれたこと」だとか。

170616里村さん←里村さん

 アンケートの内容は

1 沖縄県の米軍基地についてどう思いますか?
2 国土の0.6%の沖縄県に70.6%の米軍基地があることをどう思いますか?
3 英軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への移設計画についてどう思いますか?

 3-1 移設先について土思いますか?
 ①県内移設(辺野古への移設)
 ②県外移設(沖縄県以外の国内への移設)
 ③国外移設(日本国外への移設)
 ④移設なし撤去

 3-2 皆さんの都道府県への移設についてどう思いますか?
 ①政府から要請があれば引き受けを検討したい。
 ②市民から要請があれば引き受けを検討したい
 ③日本全体では必要だが、自分たちの都道府県では引き受けられない
 ④沖縄県のままでいい
 ⑤その他

 等々、8項目。

 (すみません、今、他の仕事で忙しいので、すべてを手書き入力できません。アンケート用紙をスキャンしたものを以下に貼っておきます)

引き取るアンケート1 引き取るアンケート2

 そして、アンケート結果の概要は以下の通りです(これも、今回は手書きコメントをサボります・・。)

引き取るアンケート3

 このアンケート調査で、面白いのは、たとえば、選択式の回答では「沖縄の米軍基地を縮小すべきだ」と回答したのは4知事に留まりますが、記述式回答では、3分の1の知事が基地負担削減の必要性に言及していることです。
(確かに、選択式だと、その「単語」を選ぶことで、「単語」だけが独り歩きする可能性もあります)

170616福本さん←アンケート結果をまとめた新潟の福本さん

 5団体の今後ですが、全国各地でシンポジウムを開くなどして、市民の理解を得て、その先に政治課題として扱い、一日も早く、沖縄の米軍基地、とくに普天間飛行場を引き取ることを目的にしています。

 辺野古ではじわじわと工事が進んでおりますが、沖縄県からは「辺野古で基地が完成したとしても引き取ってもらいますから!」との声も寄せられており、長い闘いにはしたくないようですが、長い闘いになりそうです。

●「基地絶対反対派」はどう考える?

 じつは、「基地絶対反対」運動を展開する団体のなかには、「引き取る」運動を異端視する人も見受けられます。
 
 ただ、「基地絶対反対」運動も「引き取る」運動も、いつの日か日本から「米軍基地をなくす」ことと「日米安保もなくす」ことを目的にしているので、共闘はできる。
 事実、大阪の松本代表によれば、大阪では、基地絶対反対運動と引き取る運動を掛け持ちする人もいるそうです。

170616松本さん←大阪の松本代表。

 ただ、基地絶対反対運動が引き取る運動を異端視するのは、「それでは基地がいつまでたっても無くならない」「日米安保を固定化してしまう」と考えるからです。
 なるほど。
 だからこそ、両者が公の場で徹底討論する場があれば面白いと思うのですが、なかなか実現しないようで・・。

 ただ、私は基地絶対反対運動の方に尋ねたいのですが、

「引き取る運動とは、沖縄の『基地の県外移設を』『基地を引き取って』との声に応える運動でもあります。では、その声を発している沖縄の人たちの前で、その声に対してどんな言葉を返すのか?』

 もちろん「基地を撤去するために全力で頑張っています」との言葉は正解です。加えて、「引き取って」との声にはどう答えるのか?

 私もまた、基地絶対反対運動も引き取る運動も否定しません。どちらも必要だと思います。
 ただ、 日本人の約9割が日米安保条約を支持している以上、だったら、米軍基地の撤去よりも移設のほうが可能性は高い。そこで必ず起こる賛否両論の議論をすることには意味があるはず。だって、今まではその議論すらなく、結果として、沖縄に基地を押し付けてきたのが事実なのですから。

沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える
←引き取り運動を知る際の入門書。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。



↓ 拍手もお願いいたします
2017/06/17 23:52 戦争 TB(0) コメント(0)

●早川・芦安連絡道路の建設が1割だけ始まる。

もう4月の時点での新聞報道ですが・・

 山梨県早川町。
 山梨県側で南アルプスを掘削する起点となる町です。ここからは約329万立米の残土が排出され、評価書によると、その半分に当たる160万立米が町北部と南アルプス市とを結ぶ県道「早川・芦安連絡道路」の建設に使われます。

早川・芦安連絡道路 ←このイラストでいえば、オレンジ色の線が『早川・芦安連絡道路』です。


 つまり、この道路建設が始まらない限り、トンネル掘削も始められない。

 この件、4月1日の山梨日日新聞は以下のように報道しています(概要)。

「山梨県は、4月をめどに着工を決めた。道路の盛り土区間には、11月ごろから残土の運搬が始まる予定。4キロの道路のうち、早川町内の約400メートルの区間で、リニア残土約120万立方メートルを使って盛り土をする。盛り土工事に関する費用約67億円はJR東海が全額負担する。県は4月をめどに、木の伐採など準備工事を始める。今後は約3.5キロのトンネル区間の詳細設計などを進め、総事業費や完成時期を検討する。また、残土を載せたトラックが通る南アルプス公園線は、橋の補強工事も実施する」

 やや、もやもやが残る報道内容だったので、県道路整備課に尋ねてみました。

ーー1月に電話したときは、「測量をしているところ」とのご回答でした。もう測量は終わったのですか?
「はい、終わりました?」

ーー予定ルートに民有地はなかったのですか?
「一件だけありました。補償金を払って用地買収させていただきました」

ーー以前の情報なら、「早川・芦安連絡道路」の事業費は80億円の想定でした。しかし、今回は、早川町側の400メートル区間だけで67億円となっております。残り3・6キロの南アルプス市側の測量と設計と予算はどうなっているのですか?
「じつは、芦安側で予定していたトンネル出口が当初の計画通りにいかないことが判明しました。そこで今、トンネル出口の設計変更をしなければなりません。ですので、測量もまた一から始めていて、どれくらいの事業費がかかるのかも調査中です」

 400メートルの盛土区間で67億円。
 その9倍の3・6キロのトンネル区間ではいくらになるのか。おそらく、合計で80億円を超える? 
 当初は、80億円のうち、県はJR東海の30億円負担を望んでいたようですが、どういう話し合いだったのか、早川側の67億円についてはJR東海の全額負担となりました。

 ともあれ、11月から120万立米の残土が搬入されるにしても、山梨県全体で排出される676万立米の2割。残り8割は、120万立米を搬出している間に順次決めていくのかな。JR東海もこのあたりは全力で急ぐはずですが、そもそも、もしこれが国の公共事業であれば、国が残土の最終処分地を指定して事業にゴーサインが出ますが、民間事業のリニアではそうはならなかった。

 結局最後まで「残土処分については、都県を窓口にします」だけで手続きを乗り切り、事業認可を受けた。
 民間事業であれ、こういった大型事業に対しては、残土処分を確定させてからの事業認可を考えるべきと思うところです。


●拡幅はしません

 どうしても気になるのが、残土を早川・芦安連絡道路の建設予定地に運ぶにしても、そのルートは県道37号線しかありません。この道が北上するほどに細くなる。

早川町の狭い道


 現在、砂防ダム建設などに携わるダンプカーは、無線交信しながら県道の一部膨らんでいる待機所で停車して相手をやり過ごすことで交互通行を可能にしているのです。

 それを今後、一日最大時で930台(往復)ものダンプカーが残土運搬のために走る。

 県道路整備部道路管理課によれば、37号線は、14トン規制しかない22の橋梁を補強するだけで、拡幅の予定は「ありません」といいます。あの狭い道を一日930台ものダンプ通行は可能なのか。
 早川町北部の閑静な山間地には数軒からなる温泉街がありますが、ある旅館の主人はこう憤っています。
37号線を拡幅しなければ、一日中ダンプの渋滞が続き、この静かな環境を目当てに逗留するお客様はもう来てくれない。今、温泉旅館の経営者数人で対策協議会を開催するよう村に要請していますが、まったく相手にされません。このままでは死活問題です

 この早川町には、リニア問題に取り組む住民組織はない。個人的にひそかに外部に向かって声をあげる人はいるが、横のつながりも細い。外部の市民団体も、サポートに入ろうにも入れない。

 以前も書きましたが、早川町は、子育て世代にはありがたい自治体です。教科書はもちろん無料ですが、中学校までの、その教材費、給食費、修学旅行費、医療費はすべて無料。
 その一方、JR東海が事業認可前に開催した住民説明会については町の広報では一切周知しなかった。住民が計画の概要を知ったのは、事業認可後の事業説明会。もう今更声をあげようにもあげられないという背景もあったようです。

 南アルプスの対岸にある長野県大鹿村では、全村的な住民運動はやはりないにせよ、立ち上がっている個人や組織はあるし、道路の拡幅についてはJR東海と幾度もやりとりを交わし、実際、今、拡幅は始まっております。外部の市民団体や地方議員、国会議員も幾度も訪問している。

 今のままでは、どんなに深刻な被害(騒音、振動、排気ガス、粉塵、はたまた交通事故)が起こっても、それでも早川町民は黙っているのかな・・?

 ある意味、不安を覚える地区ではあります。

増補悪夢の超特急
←拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします

●4年ぶりの「棚の入沢」

6月3日、4年ぶりに、山梨県上野原市秋山の「棚の入沢」に出かけました。
 ここは、リニア山梨実験線でのトンネル工事による「水枯れ」の象徴的な場所の一つです。

 リニア実験線は、1989年に山梨県に誘致が決まると、翌年から工事が始まり、まずは18・4キロという短いコースで1997年から走行実験を開始。その後、2007年にJR東海が「東京・大阪までを自己資金で建設する」と表明し、翌年から実験線の延伸工事が始まります。
 そのトンネル工事の影響で枯れた一つが「棚の入沢」でした。地元の人の話によると、枯れたのは2010年か11年。
 水が減ったのではなく、一滴も流れなくなったのです。
 私がそれを撮影したのが2013年。その時の写真がこれ。

棚の入沢枯れる

 今回の撮影が、これです。

棚の入沢1 170603

ちなみに、どちらの写真にも写っているのが、私をガイドしてくれた地元の有馬孔志さん。有馬さんは仕事の傍ら音楽活動もしているのですが、たまたま、そのプロモーションビデオの撮影で、枯れる前に棚の入沢を訪れていました。ご本にの許可をいただいたので、そのビデオも公開します。水が豊かな頃の沢の様子が分かります。



 今回、4年ぶりに現地を訪れると、やはり枯れたままでした。
 正確に書けば、上流にある滝ではまだ少しの水流はありますが、かつては、大人が上から飛び込むことができた、つまり深さ2メートルくらいはあった滝つぼは今、深さ数十センチといったところでしょうか。その滝つぼから水は下流へと下るのですが、これが40~50メートルも行くと徐々に細くなり、ついには砂に吸い込まれるように水流が途絶えます。
 梅雨になると多少は流量が戻るときもあるようですが、尺サイズが泳いでいたイワナやヤマメはもう一匹もいません。

 ついでに、上野原市周辺に数カ所ある非常口の一つにも行きました。ここも4年前に訪れた場所です。しかし、4年前は非常口のトンネル入り口に小さなプレハブ事務所があり、一人だけ女性が駐在していましたが、今はそのプレハブもなく、トンネルに近づけないよう、非常口周辺はフェンスに覆われ、そのゲートには鍵がかけられています。

上野原市非常口4 170603 上野原市非常口2 170603 ← 上野原市の非常口。トンネル脇に設置された黒いホースはトンネル内の湧水を輩出している。

 4年前、トンネル内部から入り口まで延びていた黒いホース(直径30~40センチくらい)からトンネル内の湧水がゴーという轟音とともに排水溝に落とされていましたが、今回はトンネル入り口まで行けないのでその様子が確認できません。
 と思ったら、そこから数十メートル離れた沢にまでその黒いホースが地下経由で敷かれていて、その排水の様子を見ることができました。延伸工事からそろそろ10年が経つのに、まだ湧水は止まらない。

上野原市非常口1 170603

●天川も相変わらず

 さらに足を伸ばして笛吹市の1級河川「天川」を視察。
 こちらもリニアのトンネル工事(写真はリニアのフード)で水が枯れたのですが、JR東海はトンネル内での湧水を汲み上げて川に戻しています。

天川170603


●実験線での「水資源」の減衰や枯渇の予測

 1990年、JR東海は、独自のアセスで、山梨実験線環境影響調査報告書を出しますが、そこには水枯れについて以下の予測がされています。
 
ア.境川村から御坂町にかけての甲府盆地東南部
(ア) 竹居から上黒駒にかけてのトンネル
 亀裂が発達していることから、地下水位の低下が予測され、路線周辺の井戸等の一部に影響があることが予測される。

イ.御坂町から大月市笹子町にかけての地区
(ア)上黒駒から奥野沢にかけてのトンネル
 追分から奥の沢にかけての地質は、小仏層群からなる。追分付近では、基盤は揉まれていると考えられる。トンネル掘削に伴う地下水位の低下により狩屋野川の流量が影響を受け減少すると予測される。

ウ.大月市笹子町から都留市小形山にかけての地区
(ア)奥野沢から丸田沢にかけてのトンネル
 この区間の地質は、小仏層群からなるが、割れ目も発達し、年度化している。トンネル掘削に伴う地下水位の低下により、奥野沢、穴沢、及び、日影沢の流量が影響を受け減少すると予測される。

(イ)丸田沢から中谷にかけてのトンネル
 この区間の地質は、透水性も小さい。路線が近ケ塚沢の下を横断したり、小形山の沢近傍を通るが、降雨量に左右される沢であることと、付け替えが可能なことなどから、影響はほとんどないものと考えられる。

エ.都留市小形山から朝日曽雌にかけての地区
(ア)九鬼から大平にかけてのトンネル
 地質は御坂層群。固結度もよく、透水性も小さいため、影響はほとんどないと考えられる。
(イ)大平から朝日曽雌にかけてのトンネル
 (ア)と同じ理由で、影響はほとんどないと考えられる。

オ.都留市朝日曽雌から南都留群秋山村にかけての地区
(ア)朝日曽雌から大ノ入川にかけてのトンネル
 地質は御坂層群。全体的には地質は良好だが、付近に秋山川断層の影響が想定されるため、秋山川沿いは基盤が風化していることが考えられ、棚の入沢が影響を受けることが予測される。
(イ)大ノ入川から安寺沢にかけてのトンネル
 (ア)と同じ理由で、暮ヶ沢が影響を受けることが予想される。


 ★このほとんどが予想的中したのです。さらに、上記 エの(ア)「九鬼から大平にかけてのトンネル」については、予測が外れ、1994年、大月市の朝日小沢の沢が枯れました


●今回の環境アセスの予測でも「影響はある」

 で、今回のリニア建設にあたり、JR東海は、実験線部分でのアセスはもう行わずに、新たに建設する区間でのアセスを実施しました。
 その結果、地下水の水位については以下のように予測しています(評価書本編8-2-3)。


③水位への影響

(a)神奈川県境から実験線東端まで(丹沢山地)
 以上の地質等の状況から、山岳トンネルにおける掘削に伴い切羽やトンネル側面
に露出した岩盤の微小な亀製や割れ目から地下水が坑内に滲出するが、トンネル内
に湧出する地下水はトンネル周辺の限られた範囲に留まり、それ以外の深層の地下
水や浅層の地下水への影響は小さいと考えられる。一部において断層付近の
破砕帯等、地質が脆弱な部分を通過することがあり、状況によっては工事中に集中
的な湧水が発生する可能性がある。これに対しては安全性、施工性の観点から必要
に応じて先進ポーリング等を実施することで予めその性状を確認し、トンネル内へ
の湧水量を低減させるための補助工法を用いる等の措置を講ずるものの、破砕帯等
の周辺の一部においては、地下水の水位への影響の可能性はあるものと考えられる。

(b)戸川から早川まで(巨摩山地)

以上の地質等の状況から、山岳トンネルにおける掘削に伴い切羽やトンネル側面
に露出した岩盤の微小な亀製や割れ目から地下水が坑内に滲出するが、トンネル内
に湧出する地下水はトンネル周辺の限られた範囲に留まり、それ以外の深層の地下
水や浅層の地下水への影響は小さいと考えられる。一部において断層付近の
破砕帯等、地質が脆弱な部分を通過することがあり、状況によっては工事中に集中
的な湧水が発生する可能性がある。これに対しては安全性、施工性の観点から必要
に応じて先進ポーリング等を実施することで予めその性状を確認し、トンネル内へ
の湧水量を低減させるための補助に法を用いる等の措置を講ずるものの、破砕帯等
の周辺の一部においては、地下水の水位への影響の可能性はあるものと考えられる。

(c)早川から静岡県境まで(赤石山脈)

以上の地質等の状況から、山岳トンネルにおける掘削に伴い切羽やトンネル側面
に露出した岩盤の微小な亀製や割れ目から地下水が坑内に滲出するが、トンネル内
に湧出する地下水はトンネル周辺の限られた範囲に留まり、それ以外の深層の地下
水や浅層の地下水への影響は小さいと考えられる。一部において断層付近の
破砕帯等、地質が脆弱な部分を通過することがあり、状況によっては工事中に集中
的な湧水が発生する可能性がある。これに対しては安全性、施工性の観点から必要
に応じて先進ポーリング等を実施することで予めその性状を確認し、トンネル内へ
の湧水量を低減させるための補助に法を用いる等の措置を講ずるものの、破砕帯等
の周辺の一部においては、地下水の水位への影響の可能性はあるものと考えられる。



 読まなくてもわかります。3つともコピペです
 とはいえ、おなじみの「影響は小さいと予測する」ではなく、破砕帯での水位への「影響の可能性はある」と書いている。つまり、山梨県全域の随所で水資源の枯渇の可能性があるということです。
 でも、ここには、「山梨実験線環境影響調査報告書」で書かれていたような具体的な地名が書かれていない。どこが枯れるんだ!?
 
 地下水の水質、水位についてどこで現地調査したかは、評価書では以下の12カ所となっております。

 ★上野原市 「秋山安寺沢」(井戸など2カ所)
 ★富士川町 「小室」と「仙洞田」(穂積簡易水道水源)、「上高下」(上高下簡易水道水源)、「十谷」(井戸と湧水の2カ所)
 ★早川町  「湯島」(湧水)、「新倉」(湧水、新倉簡易水道水源、中洲簡易水道水源など4か所)

 ここに記載された簡易水道や井戸の近くに破砕帯があれば、枯れてしまうのか。
 確かに、早川町の「新倉」は破砕帯で名の知られているところではあります。リニア非常口の建設地でもありますが。
 山梨県での破砕帯の分布マップなどはあとで調べてみましょう。

 それにしても、なぜ、上野原市、富士見町、早川町の1市2町だけの調査なのか。この1市2町以外の水源については、評価書ではまったく触れられていない。
 甲府市、中央市、南アルプス市の水資源はなぜ予測もされなかったのか。

 大月市、都留市、笛吹市も然り。でも、こちらは、環境影響評価法がまだない時代のJR東海の独自アセスで十分で、もうやる必要がないとのことです。でも、これが今後の裁判で、裁判所がどう判断するのかも注視したいところです。

 「枯れる」と予想されたところは高い確率で「枯れた」。今後の工事でもそうなる・・?
 山梨県のリニアルート周辺で簡易水道を使っている集落の皆さんは、このことをご存じなのだろうか。

増補悪夢の超特急
←拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
リニア取材のカンパのお願い
 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、数十組もいる会うべき人たち・組織の多くに会えないでいます。また、リニアに関する記事を書こうにも、ほとんどの雑誌はJR東海が広告主であるため、記事を掲載できず、取材するほどに資金力が落ちる状態が続いています。今後は、再び単行本の発行を目指しますが、私のリニア中央新幹線に関する取材へのご寄付をお願いできないでしょうか?  カンパをしてくださった方には ★ブログに記事を掲載する際のお知らせ。 ★雑誌に記事を載せる場合の、掲載誌送付。 ★単行本を出した際の、一冊謹呈。  など、せめてもの特典を用意いたします。  なお、いただいたカンパは以下の用途に限定します。 ★取材地までの往復交通費。 ★取材地での宿泊費。 ★リニア中央新幹線に係る資料代。  食費は自己負担としますが、使用明細は公開します。  ご協力いただける方は以下の口座への入金をお願いいたします。  みずほ銀行・虎ノ門支店・普通・1502881 カシダヒデキ  ご入金に際し、ご住所や連絡先などを教えていただけたら助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
必要か、リニア新幹線
リニア中央新幹線の問題点を『環境性』『技術性』『採算性』の3点から理論的、実証的に解説した一冊。リニア計画の入門書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
自爆営業
国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。