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●阿智村独自のアセス報告書が出た

2015年8月6日のブログで、長野県阿智村で、村の住民、有識者、自治会関係者で構成された「阿智村社会環境アセスメント委員会」がリニア中央新幹線の工事が始まることで村内の交通がどう変化するかの実地調査を始めたことを書きました。

 委員会の任期は2015年5月1日から2016年3月31日までですが、それら調査をまとめた報告書「阿智村社会環境アセスメント委員会報告書」が、2016年2月4日に村に提出されました。

 8月中旬、この社会アセスの先導役を務めた岡庭一雄・前村長にお会いすることができ、その概要を把握することができました。


●そもそもの始まりは残土運搬への不安

 ご存知の通り、JR東海は2013年9月に「環境影響評価準備書」を、2014年4月には「環境影響評価書」を作成しています。これら報告書に対し、リニア計画沿線周辺の自治体は、JR東海に対して意見書を出したり、要望書を提出しています。

 阿智村では、非常口から排出される残土の運搬に不安が集中しました。

 というのは、非常口(萩の平)から排出される残土を運搬する道は一本しかないのですが、その道「村道1-20号線(1の20ごうせん)」がとても狭い
 これは、長野県大鹿村も山梨県早川町もそうですが、軽自動車同士ですらすれ違いには、道の膨らんだ待機所で一時停止して相手をやりすごすしかない。

1-20号線は狭い 1-20号線は狭い2 1-20号線は狭い3

 予定では、この1-20号線に一日最大230台の工事用車両が走り、1-20号線の終点で合流する国道256号線ではそれが一日最大920台になります。
 1-20号線は、地域の高齢者が道路脇にある農地まで通うのに使う生活道路であり、256号線にまで合流するただ一本の道路です。

 当然、JR東海の「評価書」に対しては、村と議会は連名で、14年7月8日に、

★「1-20号線が付近住民の唯一の生活道路であること」
★「1-20号線が走る清内路(せいないじ)地区が大変狭隘な地域であること」
★「道路の幅員が狭く住宅が道路と隣接している」等の事情から、騒音、振動、粉塵等によって住民生活に多大な支障をきたすことが考えられると指摘しています。

 また256号線は256号線で、村最大の観光地「昼神温泉郷」を擁するだけあって、一日920台ものダンプの走行は観光業への影響が避けられないとの見方も強い。

 加えて、国交省が2014年10月にリニア事業を認可したあとの事業説明会においても、住民からの様々な疑問にJR東海はただ「基準をクリアしています」の答弁に終始することから、これで幕を引かせてはいけないと意見を述べたのが、岡庭一雄前村長です。

 岡庭さんは「JR東海は基準をクリアしているからよしとしているが、村のみなさんには村での暮らしや営業がある。その影響を心配しているのです。住民で社会環境アセスを独自にやってみませんか」と提案したのです。

 JR東海は、環境影響評価書に書いてあることが社会的な約束であるとの理由で、どこの自治体とも環境保全協定を結ぼうとしません。
 だが岡庭氏は「村として社会アセスをやって、必要な事項が出てくれば、それへの締結をお願いしたい」と要望。すると、JR東海は「状況によっては締結します」と回答したのです。ま、どうなるかですが。


●初めの社会環境アセス

 岡庭前村長が、村役場の課長職だった1990年代、話ははしょりますが、県営の産廃処分場を村に設置する話が持ち込まれます。
 当然、村には推進派と反対派が生まれます。
 推進側の県は1997年8月から「自然環境アセス」を実施することで準備段階を一つ進めようとする。
 
 だが、火中の栗を拾うことになった岡庭課長が提案したのが、「自然環境だけが問題ではない。社会問題も調べるべき」、「住民自身も学習を重ねるなかで自主的に判断することが望ましい」と、合意形成を産廃処分場の予定地に限定せずに村全体に広げることでの「社会環境アセス」の実施でした。

 村は、県の自然環境アセスを受け入れる条件として、この社会環境アセスを行うことを県に認めさせます。

 村には苦しんでいる一面がありました。それは、
★県との関係性で産廃処分場の設置に正面からNOとは言えない。
★かといって、住民の不安を放置するわけにもいかない。

 「社会環境アセス」は、この究極の二択の間にスルリと入ってきたと言えます。
 そのメンバーは、有識者、村会議員、住民、公募住民など15人の委員で構成され、公募委員のなかには、初めから処分場反対の人間もいたし、慎重な対応を求める住民もいました。
 しかし、委員会は、賛成、反対を言う場ではなく、あくまでも、「事業の役割」「廃棄物の受け入れ・搬入に対する住民のチェック体制」「村政にとっての必要性」「立地選定の民主制」など9つの大項目と25の小項目を、客観的に調査し、最終目的は大雑把に書くと、「事業が実施される場合と、されない場合との、住民生活を含む周辺地域への社会的影響の評価」ということになります。

 社会アセスの実施(97年8月から98年4月)後の2000年、田中康夫県政が始まり、田中県政は、「これを作ったら県財政がもたない」と計画を棚上げにしました。その結果、阿智村には産廃処分場はありません。

●リニアでの社会環境アセス

 そして、2015年、今度はリニアの残土運搬を巡り、再び、社会環境アセスが始まります。音頭を取ったのは、岡庭前村長。

岡庭前村長

 「狭いから」「渋滞が起こりそうだ」「振動や騒音が不安だから」と言っても、それは言葉や感情、憶測にすぎません。
 今回の社会的アセスも、あくまでも、調査に基づいた客観的な数字や情報を出すのが目的です。

 また、このアセスも前回同様

★国や県の要望が強いリニア事業に対して、村の立場ではNOと言えない。むしろ、中央新幹線建設促進期成同盟会の下部組織として県内のほとんどの市町村もリニア推進の立場でいただけにNOを言えるはずがない
だからといって、上記問題を不安視する住民を無視できない

 といった、二面性を抱える問題に対して、

 「リニア計画にNO」ではなく、住民生活に確実な影響を与える残土運搬を社会的に調査するという位置づけで始まりました。

 となると、今後、「リニアにNO」は言わずとも、「俺たちの地域の道路は走るな」との声は上がるかと予想します。


★調査項目はただ一つ

 さて、今回の社会アセスでの調査項目はただ一点ーー「残土運搬での社会的影響を調査する」

 メンバーは有識者2名、住民14人(うち公募委員2名)、知識経験者2名。このうち、知識経験者の一人である岡庭前村長が、この委員会の会長となりました。

 そして以下の10項目について調査を敢行します。

1 12時間方向別交通量調査4か所(7:00~19:00)
2 交差点流入速度調査4か所(7:00~19:00)
3 ビデオ調査7か所(7:00~19:00)
4 渋滞シミュレーションの作成(DVD)
5 花桃の里ヒアリングアンケート調査。年3回(春、夏、秋)
6 昼神温泉アンケート調査。年3回(春、夏、秋)
7 阿智村住民アンケート調査。7月から全生体の16歳以上の住民を対象。
8 村道及び国道沿線の住民20人を対象にヒアリング調査。
9 昼神温泉経営者20人を対象にヒアリング調査。
10 国道沿線等事業者10人を対象にヒアリング調査。

 その結果は報告書に記載されていますが、その一部を切り出すと

★「最も影響が大きいと思われる昼神温泉入口交差点の交通量を見ると、現状の12時間で300台から500台ある大型車両に対して、(残土運搬の)920台の大型ダンプを加えると、およそ(現在の)2.5倍から3.5倍の大型車両が通行することになる
「交通処理場は現況の交通に対する影響がないとはいえ、印象としてはかなり大型車両が増えた感じを与え、住民や観光客には相当大きなストレスを与えることになる」

観光客が昼神温泉を訪れなくなることは大いに想定される

★「大型ダンプの通行が村の将来に与える影響」のアンケートについては、『人口流出・減少』『自然環境の破壊』『居住環境の変化』を怖れる声が約82%を占めた。

★村道の利用は非現実的。道幅も狭く、住民からは大型ダンプが通れるような強度設計がそもそもされていないとの指摘もある。現状では、工事車両の通行は危険。

 これは言ってみれば、とうの昔に予測されていたことでした。

「それが、社会アセスで『裏付け』を得たということです」(岡庭さん)

 そして、アセス委員会は、村と村議会に、以下の報告骨子を提出し、対策を強く求めています。

1 残土運搬車自体の大幅な削減
2 花桃祭り中の残土運搬の中止。
3 国道や村道を通過する場合は安全施設(ガードレール等)や信号機の設置などの安全対策。
4 昼神温泉など大切な観光資源を保全するための協定締結。
(中略)
9 I、Uターン者が移り住む定住政策への阻害要因防止。
10 観光客が事故や渋滞に巻き込まれないようにする対策
11 土曜日や祝祭日及び18時までの工事車両の通行についての再検討



 そして、村が最終的に採るべき道は次の4つに集約されるだろうと予測しています。

1 JR東海の事業を無条件で認める
2 生活や観光等への影響を考慮し、影響負荷の軽減措置を具体的に提示し、対策を講じることを求める
3 JR東海に代替事業を提示する。
4 JR東海のいかなる運搬事業も、村及び村議会として許可すべきではない。


●村はどうする?

 社会アセス委員会は、この報告書を当然、村の「リニア対策委員会」に提出するのですが、今回の調査を機にしたのでしょう、村のなかではいろいろな動きがありました。

 まず、狭い村道「1-20号線」周辺に住む住民が組織する「村道1-20号地権者・利用者の会」が、6月23日、リニア対策委員会に宛てて以下の要望を出しています。これは、4月1日に対策委員会からの提案に回答したものです。

「会のなかでは、リニアそのものに反対する意見、農地を削ってまで道路拡幅に賛成できない意見もあり、大型車と普通車がすれ違える規格の2車線化と歩道の設置を要望する

「(非常口から排出される残土を非常口から上流域や1-20号線で埋め立て可能地の調査をJR東海に要望する)ことは早急に要望してほしい」 → これは、非常口からすぐ近くの上流に残土を捨てれば、住民に危険はないし、ダンプも短い距離の走行で済むといったことを判断したものです。

 ただ、個人的感想では、あの1-20号線を拡幅しようとすれば山を大規模に壊す工事が必要なわけで、それだけで数年かかります。しかも、要望は「2車線+歩道」なので、これはJR東海には相当にハードルの高い要望になりそうです。

 また、リニア対策委員会も、社会アセスの報告を受けて、JR東海に対する質問書を作成したのですが、今、提出のタイミングを見計らっています。この質問書を読むと、とても具体的で、かつ、リニアでの影響に関するすべての質問がカバ-されているように見受けられます。
 ただ提出前なので、私がこのブログで公開するのは許されるものではありません。近いうちに…。


●カギとなるか。清内路地区。

 阿智村の行方を左右するかもしれないのが、非常口予定地周辺の「清内路(せいないじ)」地区です。人口約600人。
 というのは、村内の8地区のなかで、清内路だけが唯一、Iターン者やUターン者の増加により、人口増加を見ているからです。
 2045年には820人、2060年には1391人にまでの人口増が見込まれています。以下、そのグラフです。

阿智村の人口予測 清内路地区の人口予測

 ところが、この静寂な地区を好んで移住してきた人たちが、一日数百台ものダンプカーが走り回る環境で住み続けるかです。

 清内路は、単に、Iターン者やUターン者が多いから人口が増えているのではありません。
 人口が増えるような実践をしているからです。

 清内路では、自治会自らが、2013年からの5か年地区計画を策定し、そこでは「清内路に多くの人が訪れ、多くの人が移り住む地域づくり」が目標設定され、また、清内路の個人や団体で構成される「清内路振興協議会」は2015年12月、その目標実現のために
・自給率の向上と600人の経済圏の具体化
・少子化に対する具体的な施策
・伝統野菜の振興
 を取りまとめ、これを2016年度事業予算に反映するように村に答申しています。 


●清内路選出の村会議員、原利正さん。

 村会議員のなかで唯一の清内路選出の原利正さん(地元生まれ)は、ここにIターンやUターン者が集まる理由を「静かな環境に恵まれていること。そして、やりたいことができるから」と分析しています。
 清内路は人口約600人のうち、約100人が最近5年間でのⅠ、Uターン者です。

「彼らの仕事ですか。たとえば、30代でパン屋を始めた人がいます。彼はパンを売るだけではなく、ゆくゆくは山村留学など、都会の人をここに連れてくるプランをもっています。20代の人で農林業に就く人もいる。その奥さんは古民家を利用して美容室を開いたりして評判はいいです。こうした自主性が新たに人を呼び込んでいる。障がい者施設で働く人もいます」

 だが、その地区の狭い道を残土運搬者が10年間も走ることで、ダンプ街道のなかで暮らすことに違和感を覚える人は、出ていくかもしれないし、新たな移住を拒む人もいる。つまり、村が目指す人口増を村内で唯一実現している清内路が、ひょっとしたら近い将来はモデル地区となりえないかもしれないということです。

 また、清内路はもちろん一枚岩ではない。

「清内路のなかにも、残土を歓迎する人もいる。というのは、村は凸凹した地形で平坦な土地が少ない。それを平坦にできることから、『出た土は宝だ』と思う住民もいるんです。土地さえ平たんになれば、そこを公園や道の駅などにもできると」(原さん)

 ただ、萩の平から排出される残土は約71万立米。東京ドームの約3分の2個分もあるので、それを一地区だけで利用できるとは思えません。
 それら残土もどこに捨てられるのか。これもまったくの未定です。

非常口予定地となる萩の平。無人の出作り小屋がある。 ← 非常口予定地となる萩の平。無人の出作り小屋がある。原議員が案内してくれた。

 近いうちに、村のリニア対策委員会はJR東海に相当に具体的な質問を投げます。
 村はリニアに反対できる立場ではない。
 だが、リニア工事の残土運搬をJR東海の計画通りに受け入れてしまうと、村の稼ぎ頭である昼神温泉郷が影響を受け、村のモデル地区である清内路の人口減が始まるかもしれない。これは村としては絶対に避けなければならないことです。

 村としては、精一杯の条件を突き付けていくことになるのでしょう。たとえば、あの狭い1-20号線の(本当にやれるのかの)拡幅工事、二車線化+歩道設置など

 今回、時間があれば、清内路のIターン者やUターン者にも会うべきでした。それは今後の宿題とします。
 とはいえ、たった1泊二日の取材でも数万円が飛び、なおかつ、今回の取材はどの媒体でも発表の予定はないという、財布が軽くなるだけの状況から考えると、その今後がいつなのかはまったくわかりません。笑

 このブログを書くだけでもたいへんな時間がかかりました。
 じつは、この翌日は、同じ長野県の豊岡村を訪れています。
 ここの小園地区では、JR東海が予定していた残土置き場計画を断念させました。

 ここと阿智村とが共通するのは

★リニア計画そのものには反対しない。
★だが、村の、地区の、生活を守ることは自治体として、自治会としてやらねばならないこと。それをやる。

 ということです。
 豊岡村のことについては、来週当たりに書きます。今週はもうその時間がありません。

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●沖縄のガンジー
 ちょっと遅れてのお知らせ。今週発売の「週刊女性」に沖縄における非暴力抵抗運動の発祥の地である伊江島を訪ねたことをレポート。
 この全文、気前良くも、週刊女性が全文紹介しています。

 その記事をちょっとだけ捕捉します。

 知っている人は知っているが、伊江島には、沖縄の伝説的な反戦地主、阿波根昌鴻(あはごんしょうこう)さんが住んでいました。「沖縄のガンジー」と呼ぶ人もいます。

阿波根さん

 伊江島は太平洋戦争で、米軍が沖縄で最初に攻めた島。

伊江島←平坦な島の真ん中に城山(タッチュー)と呼ばれる岩山がそびえている。

島全体が平坦なこともあり、戦後は米軍基地として接収。その際に、耕作中の農地も容赦なくブルドーザーで潰され、人々は追い出され、テント住まいを強いられ、なかには餓死した人もいる。
 阿波根さんはその米軍に徹底した非暴力で対峙したのです。

●耳から上に手を上げない

 阿波根さんは2002年、101歳でこの世を去りますが、1995年、まだご健在中に私は、阿波根さんの主催する「わびあいの里」にある「やすらぎの家」で1週間の滞在をしていました。通常は一泊しか滞在ができないのですが、ここに永住するつもりで頑張って活動していた知人の紹介があったから1週間が可能になったのです。
 当時、阿波根さん、94歳。健在といっても、もう目はほとんど見えず、一日のほとんどを体を横たえて生活していました。それでも、周りのスタッフには「私を訪ねる人がいれば、必ず連絡すること」とことづけていたため、私のような馬の骨が訪れても、起き上がり、手を握り、心を込めて「ああ、来てくれて、どうも、ありがとう」と深々と頭を下げる。たいていの人はこれで尊敬の念を抱くことになります。
 そして、1時間以上をかけて、自分たちがどう闘ってきたかを、ゆっくりとかみしめるように話してくれるのでした。私が最も印象に残った話は、「自分たちの土地を取り上げた米軍は、ある意味、鬼であったが、そんな彼らと接するとき、私たちは決して耳から上に手を上げないと決めていました。それをやれば示威行動と取られてしまうからです。また、相手が鬼のような行動をしたとしても、私たちは人間として接しようと決めていました。米兵と会えば、丁寧にお辞儀をして、子どもを諭すように優しく話しかけました」とのくだりです。

陳情規定←「わびあいの里」の平和資料館の壁に書かれている米兵との陳情規定。「耳より上に手を上げない」

 だが、これを繰り返すうちに、米軍も、土地がいかに島民にとって大切かを理解するようになり、当初、島の67%を占めていた米軍基地も、徐々に返還され、ついには32%にまで減った。そして、その残り32%についても米軍は返還を約束。
 ところが、この32%は今も32%のまま。なぜか。1972年に沖縄県が本土復帰して、土地問題を扱うのが米軍から日本政府に替わってから、返還どころか、「思いやり予算」という税金を使ってまでも基地の固定化、強化が実施されているからです。
 伊江島では今、オスプレイの離発着訓練も行われるようになり、今、「わびあいの里」の代表を務める謝花悦子さん(79)は「まさか、母国である日本からここまで虐げられるとは思ってもいなかった」と憤りを隠さない。

●神様みたいな人だった
 阿波根さんはその後、耳もほぼ聞こえなくなり、枯れるように亡くなるのですが、誰に聞いても悪く言う人はいない。
 1995年11月。私が伊江島を訪れるため、まず那覇空港からバスで那覇市内に移動しているとき、街のあちこちに「第2回世界ウチナンチュー大会を成功させよう」といった垂れ幕が下がっていました。私は、これは何かの伝統芸能大会か何かだろうと思っていたのですが、とんでもない。「世界ウチナンチュー大会」とは、新たな生活を求めて世界各地に移民として散ったウチナンチューとその家族たちが、数年に一度は沖縄に集結して様々な交流をしようとの趣旨で始まったイベントで、この年も本当に数千人ものウチナンチューが世界各地から沖縄に集ったのです。
 私は北海道出身ですが、「世界ドサンコ大会」(ドサンコ=道産子。北海道人のこと)なんて開かれても、まちがいなく人は集まらない。沖縄のこの郷土への帰属性の強さは何なんでしょう。
 そして驚いたのが、ブラジルから、もう100歳近い男性、上運天さんが、わざわざ阿波根さんを訪ねに伊江島まで来たことです。阿波根さんもかつては、キューバ―やペルーなどで出稼ぎを10年間経験していました。
 阿波根さんの著書「米軍と農民」(岩波新書)の10ページにはこう書かれています。
「死に物狂いで働きました。洋服などはゴミ捨て場から拾ってきて洗濯して着たものでした。ところが友人が結核になり、どうしても沖縄に帰らなければならないということで、いままで貯めた金を全部彼にあげてしまいました」
 それにより、阿波根さんが帰郷するのは数年延びた。
 ええ! そこまでできる人はいるのか! と、これを読んだときは半信半疑。

上運天さん←数十年ぶりに再会した阿波根さんと上運天さん(右)。

 ところが、100歳の上運天さんは、阿波根さんの手をしっかり握りながら、若い私たちにこう語ってくれたのです。
「この人は神様みたいな人だった。この人は散髪がうまくて、請われれば誰の髪の毛も切ったが、金持ちからは金を取るが、貧しい人からはとうとう一銭の金も取らなかった。そうして、自分は帰りたい沖縄に帰れずにいたのに、文句の一つもたらすことがなかった」
「…」
 94歳の阿波根さんからも私が学んだのは、分け隔てをしないことでした。
 私の滞在の1週間の間、たとえば、前々から予約を入れていた労組系の団体が訪問するときでも、何の予約もなしに訪れたたった一人の旅行者に対しても、阿波根さんの態度は変わらりませんでした。訪問の直前までは体を横たえている。訪問者が来ると、起き上がり、衣服を正し、背筋を伸ばし、時に正座し、時に椅子に座り、「来てくれて、どうも、ありがとう」と言葉をかけて、話し出す。そして、訪問者が帰ると、また横になる。
 養生のためには無理はしないほうがいい。しかし、阿波根さんの人生にとって大切なことは、とにかく、反戦と平和の大切さを伝えることでした。それをしない自分はもう自分ではなくなるのです。

阿波根さん講演←本土から訪れた団客を前に話す阿波根さん。

●乞食行進
 阿波根さんのことが、そして伊江島の窮状が沖縄本島に知れ渡ったのは、1955年の「乞食行進」。土地を取られ、生きる術をなくした島民が「生きるためには乞食になるしかない」と決断し、「乞食するのは恥であるが、武力で土地を取り上げ、乞食させるのは、尚恥です」と記したプラカードをもちながら、約7カ月にわたって本島を常時20~30人で歩いてその窮状を訴えた行動です。これは行く先々で歓待と寄付を受け、ときには米兵からも寄付を受けたことがある。
 阿波根さんが主導するこの徹底した非暴力運動は、今、辺野古や高江で継承されていると言っても過言ではありません。

●謝花悦子さん
 謝花さんは、戦中の6歳の時に体が動かなくなる病気に侵されますが、島の医師は軍医として出征していたため、治療を受けずにいました。戦後、これを放っておけないとの思いで、本土からたまにやってくる医師にお願いして、謝花さんの手術までの段取りを組んでくれたのが阿波根さん。腐った骨を取り除く大手術をすること3回。謝花さんは、松葉杖や車いすでの移動が可能になります。

謝花悦子さん


 ただし執刀医から「発病時なら飲み薬で治っていたのに」と言われたことで「医師が戦争にとられていた。私も戦争の犠牲者だったんだ」と自覚。以後、残りの人生をすべて阿波根さんとともに生きようと決意します。実際、2002年、阿波根さんは謝花さんに手を握られてその生涯を終えるのですが、謝花さんは阿波根さんの秘書として、また、養女として、常にそばにいたのでした。
 79歳になった今も、謝花さんは「私は生涯をかけて戦争に反対します」と、阿波根さんのように、来る人は誰も拒まず、反戦や平和に関する話を惜しみません。
 ただ皮肉なことに、辺野古や高江では基地反対運動が盛んなのに、阿波根さんが住んでいた伊江島は、オスプレイが配備されても反対運動が起こらない。それは、今や反戦地主は数えるほどしか存在せず、多くが高い契約料をもらう軍用地主になってしまったから。
 だからといって、軍用地主を批判することはできません。彼らもまた、生活のために契約をしているのです。本来であれば、土地を返還してもらい、その先祖伝来の土地で自由に産業活動をするのが望ましいのに、日本政府こそが土地を還そうとしない。
 希望があるとすれば、この8月に、伊江島の子どもたちが「わびあいの里」で「平和道場」と題した二日間のワークショップに参加すること。「わびあいの里」には阿波根さんたちが一生をかけて島で拾い集めた「薬きょう」「ヘルメット」「疑似原爆」「衣服」「砲弾」などを陳列する平和資料館『ヌチドゥ宝の家』がありますが、年間1万人訪問するこの施設に、上記の理由で、島民こそがあまり訪れない。

平和資料館 ヌチドゥ宝の家←ヌチドゥタカラの家に展示されている戦時物質の数々。

 しかし、今年の春、島の小学校が初めて、5年生と6年生とを引率して『ヌチドゥ宝の家』を訪れました。子どもたちの素直さに謝花さんは感銘を受けます。「ここのことは知らなかった」、「オスプレイで島の平和は守れないよ」、「土地を還してほしい」等々。
 この子たちも含め、多くの子どもが平和道場にくる。子どもたちが先駆けになろうとしている。
 阿波根さんは生前常々こう語っていたーー「子どもは丸い容器に入れれば丸くなる。子どもが生まれる環境に私たちはいる。その環境の1人として大人は子育てに責任がある」
 子どもは光。大人同士で反戦平和運動をする以上に、足元でもやるべきことはあるということです。

←「米軍と農民」(岩波新書)。沖縄の本土復帰までの米軍との闘いが綴られている。 ←「命こそ宝」(岩波新書)。祖国復帰後の闘いが綴られている。


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2016/08/05 01:53 戦争 TB(0) コメント(0)
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家族へボーナス


 近々、ある媒体に記事を載せるので、現時点では企業名と社長名は隠しますが、千葉県にあるこの会社、数年ごとに社員の家族にボーナスを支給しているのです。会社は社員に支えられ、その社員を家族が支えている…との感謝から始めた制度です。
 この会社は、リサイクル関係の職種で、離職率はゼロ。月の残業時間は平均6、7時間。社員からは提案カードを提出してもらい、いい案があれば積極的に業務に採用する。業績は赤字になったことはゼロ。取引先とは常に現金決済。取引先の社員にも生活がある以上、手形などで待たすことはしない。
 社員や取引先を大切にする会社はけっこうあちこちにありますが、社員の家族にボーナスを支給する事例は初めて知りました。
 掲載が決まったら、お知らせもかねて、企業名と社長名も公開します。

 2014年9月に拙著「悪夢の超特急 リニア中央新幹線」が上梓されましたが、1年と10カ月を経て、ようやく初版が完売直前となりました。そこで、出版社としては単純な増刷ではなく、この1年10カ月の間に起こったことを盛り込む「増補版」で出したいとの意向を持っていました。

 それについては、以前、本ブログで書いたので繰り返しません。

 ただ、本書を読み返すと、改めて理論の浅さが散見され、もっと詰めなければと反省しています。謙遜ではなく。
 
 今回増補版では、新たに「第7章」を加えました。1年10カ月の間に起こったすべては書けないので、行政訴訟までの経緯、新たな住民運動、そしてウラン鉱床に話を絞りました。
 増補版の表紙帯には「ストップ・リニア!訴訟」が大きく印刷されていますが、それを強調されるのはなんだか面映ゆい思いであります。

増補表紙

 私の目標は、来春、リニア単行本の第二弾を出したいということです。
 より具体的に、より理論的に書ければと思っております。
 ともあれ、増補版は7月31日の配本予定です。

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●「リニアと財政投融資の情報」の整理

 6月上旬に安倍首相がリニア建設に財政投融資(以下、財投)を活用して、リニアの名古屋・大阪間も前倒し着工すると表明しましました。
 この件をめぐり、財投の制度があまり知られていないこともあり、様々な推測や憶測だけに基づいた情報が飛び交い、もしくは理解できないまま、なんとなくリニア反対している人が見受けられ、今一度、リニアと財投にまつわる情報を整理してみたいと思います。
 私もこの件で幾度か本ブログでも書きましたが、小出し小出しで書いていて、読み返すと全体的に冗長なので、簡潔に整理する次第です。

1 財投(財政投融資)って何? → 一言でいえば「国債」を利用した公共工事への資金集め。「税金」ではない。
今回の自民党案を「やはり『国税』を投入するのか!」と憤る人がいます。しかし、「財投」は税金ではありません。簡単に言えば「国債」を利用した公共事業への融資のこと。3種類ある。

① 「財投債」  最も一般的なのが、財務省が 「財投債」(国債)の発行で集めた資金を「財投機関」(政府系の特殊法人)に融資して、財投機関は事業で得た収益で、国債への返済を行う…という流れ。
     2015年度で約11兆円が融資された。
② 「財投機関債」  これは、財務省ではなく、財投機関自ら債権を発行して資金を調達する。会社でいえば「社債」にあたる。2014年度で16法人が3兆887億円を発行。
③ 「政府保証債」  これも財投機関自ら発行する債券だが、元金や利息への政府保証がある。2014年度で約3兆円の発行。
 だが、①でも②でも、その事業が赤字となれば税金での利子補てん措置があるので、実質的には政府保証と見ることができる。

2 財投はどんな事業に融資される?
 以下のように定義されています。 → 民間の資金だけでは実現が困難な大規模・超長期プロジェクトの実施を可能とするために行う。
 具体的に言えば、過去から現在において、「太平洋戦争」、「長良川河口堰」、「もんじゅ」、「東京湾横断道路」、「原発」、「(日本学生支援機構の)有利子奨学金」、「ODA(政府開発援助)」、「スーパー林道」、「高速道路」、「成田空港」、「(住宅金融公庫の)住宅ローン」など。
 特に覚えておいていいのが、旧国鉄の「東北新幹線」と「上越新幹線」。これはあとで説明します。

3 財投を融資される「財投機関」って?
 政府系の特殊法人のこと。一覧表はこちらをご覧ください。
 このなかにはJR東海はありません。整備新幹線を建設してきた「独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構」があります。そこで、与党が秋の臨時国会で目論んでいるのが、支援機構が得た財投資金を、支援機構が他の組織に融資できるよう「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」法を改正することです。「また貸し」ならぬ「また融資」です。

4 財投案がなぜ出てきた?
 当初予定ではリニアの名古屋開通は2027年。JR東海は8年間工事を中断し、その間に財政基盤を立て直し、2035年から工事を再開し、大阪開通を2045年と予定。だが、この空白の18年間で、関西の経済が沈むと恐れた関西経済界が「大阪同時開業」を従来から主張。これに自民党も乗っていた。財投なら税金ではないし、金利も今はゼロ金利を受けて安いのでJR東海は払えると読んだ。  自民党案は、『品川・名古屋間』において、財投で年1兆円の融資を3回(計3兆円)行う。

5 財投の金利は?
 旧国鉄が28兆円まで借金を膨らませた一原因は、この財投にもあった。旧国鉄が「東北新幹線」と「上越新幹線」の建設に財投を使ったが、 当時の財投の金利は年6%台。つまり、融資1兆円あたりの利払いだけで年600億円だった。これが国鉄の債務を膨らませた。国鉄28兆円の債務は今私たちの税金で返済している。
 ちなみに、東北新幹線は建設費約2兆8000億円。上越新幹線は1兆7000億円。計4兆5000億円。当初は利子だけで年2700億円も払っていた。
 だが現在の財投の金利は0.1%。つまり、1兆円あたり利子は年10億円に過ぎない。3兆円でも年30億円。

6 JR東海はいくら返済する?
 財投は最長40年をかけて返済できる。単利計算すると、3兆円なら年750億円。プラス利子の30億円。年780億円の返済(これはあくまでも個人的な試算)。もちろん、これに、銀行融資や社債への返済が加算されるかもしれません。
 ただし、こんなに長く返済している間に、名古屋・大阪の工事(3兆6000億円の予定)も始まる。
 JR東海は、2030年から環境アセスを実施して、2037年に大阪開業を目指している。つまり、2030年までにどう建設資金の目途をつけるのか。自己資金? 2027年に開業しているリニアからの収益金、東海道新幹線の収益金のあては? また財投の融資を受ける?
 状況次第では、上記780億円+「名古屋・大阪間での借金」返済額となります。
 JR東海には、このほかにも、国鉄からの分割民営化に伴い、1991年、東海道新幹線を5兆円の借金で買い取ったときの負債があります。これは返済開始当初は年約4000億円の返済だったのが、17年度からは年400億円と10分の1の返済になります(支払い完了は2051年)。なので、JR東海にすれば、年780億円+αの返済はそれほど苦しくないかもしれません。
 とはいえ、リニアでどれだけ儲かるか儲からないかも判断材料なので、ここでの断言は控えます。

7 建設費は足りる?
 利子だけ見ると年30億円なら払えるでしょう。問題は、品川・名古屋の予定建設費5兆5000億円のうち、3兆円を財投、残りを自己資金、社債、銀行融資、東海道新幹線からの収益で充てるとしても、建設費が膨らんだ場合どうなるかです。上記、上越新幹線は当初予算4800億円の3.5倍以上かかった。
 財投を追加融資する? 
 もし財投に返済不能になったら、財投のシステムとして、一般会計(税金)からの「利子補給」が行われる。これをやれば明らかな国税投入です。ただ、この措置は2020年度までとの情報もあり(私は未確認)、となると2020年以降の赤字にどう対処するかは、もしかしたら「政府保証債」?
 
8.政府保証債?
 そういえば、「財投」を活用といっても、『1』で書いた三つの国債のどれを使うのでしょう? 一般的には「財投債」ですが、初めから何かの時には国が面倒見ると決めている「政府保証債」を支援機構が発行することも、可能性の一つとして覚えておきたい。政府保証がつけば、金融機関、投資家、投機家は買う。

9.税金ではないが「公的資金」
 支援機構を介する融資案は、市民団体の「リニアには国税が投入される可能性が高い」との予想と違った。もし数兆円もの国税投入なら、リニアに関心のない多くの国民も批判の声を上げる。だが、財投なら、それら声は上がらない。とはいえ、「公的資金」であることは間違いない。国民の福祉や医療制度、教育への負担が増すなかで、一企業の一事業だけに3兆円を融資するのは、国の姿勢としてはいかがなものかとの意識をどう広げるかは難しいところです。

9 財投の財源は?
 「財投債」はどう集めるのか? 正確な数字は出てこないが、その多くがゆうちょ銀行や市中銀行が貯金の運用として「国債」を買い求めることで、国は資金を得る。ただし、ゆうちょ銀行でも市中銀行でも「財投債」という名前で扱わない。というより、そもそも「財投債」という名の債券は売られていません。
 国債で得た資金を、国は、その後、財投機関が必要な資金に応じて、あとづけで「財投債」として振り分けているだけなのです。
 リニアだけではなく、多くの人が「原発反対」、「ODAのダム開発反対」、「今の奨学金制度はひどい」と言いながら、結局、自分の貯金がこれら事業を実現させていることにはもっと意識を向けてもいいのですが、多くの人にとっては「そうはいってもなあ」です。
 ちなみに、私たちの貯金の一部は日本銀行がアメリカ国債を購入することで(積りに積もって残高100兆円前後。アメリカからは一円も返ってこない)、赤字大国アメリカのアフガニスタン戦争やイラク戦争の戦費も支えている。

 ★余禄ーーNPOバンク
 責任ある貯金者になろうとの趣旨で始まったNPOバンク。市民が運営する市民のための金融機関で、現在、20以上のバンクが活動中。集まったお金は、すべて、福祉、市民事業、環境事業、小規模事業、農業など、従来の大手銀行が相手にしなかった事業に融資。目的は、貯金を勝手に戦争や環境破壊事業に使わせることを避け、同時に、世の中に必要な事業にお金を回すこと。
 詳細はこちらのサイトから。

●だが
 私の根本的な疑問。
★名古屋までだって27年に完成する?
 南アルプスのトンネルの難工事は予想されることですが、それ以前に、工事車両が走り回るための道路整備にまったく手が付けられていない地域がある。
 山梨県早川町、神奈川県相模原市緑区鳥屋などの道路は狭いまま。山梨県庁は「道路拡幅のための設計もまだです」と回答している。早川町でのトンネル掘削は今年の予定だったけど、無理です。
★大阪開業は2037年でOK?
 自民党案では、財投を利用しても名古屋開業から10年後の2037年に大阪開業。関西経済界は「もっと早く」と何か仕掛けてくる?
★財投活用で、国は口を出す?
 これまでJR東海が「自己資金で」と主張してきたのは、一つには、計画に自主性を持ちたかったから。東海道新幹線のクネクネルートや、東北新幹線のように人口希薄な田舎に駅ができるなどの政治介入を防ぎたい意向はあった。それが財投活用でどうなるのか?

 わからないことはまだまだありますね。知っている方はいろいろと教えてください。

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