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本ブログでも紹介した、福島県のお母さんたちに安全な水をこれまでペットボトル760万本も無償配布し続けてきた「FUKUSHIMAいのちの水」ですが、

いのちの水・無償配布



 ここの活動対象は、福島県民に留まりません。

 代表の坪井永人さんは、2015年、アメリカ訪問時に出会ったシリア人の「福島の子どもたちに対する心配も、シリア難民の子どもたちへの心配も一緒だ」との言葉に共感し、また、シリアからの大勢の難民がヨーロッパを目指す途上で、小さな男の子が海岸で亡くなった1枚の写真に心を撃たれ、子どもたちのために何かをしようと、同年11月からシリア難民への支援物資受け入れ事業を開始します。

 それをFACEBOOKで告知すると、あっという間にアクセス数10万を超え、毎日100ケース以上の物資が届き、2016年3月26日、40フィートコンテナ1台2万着の衣類、20フィートコンテナ1台2万食の食料をシリア隣国に送り、シリアには5月初めに届けることができました。

いのちの水 シリア用倉庫←いのちの水に続々と寄せられる支援物資

 その後も全国からの支援はやまず、現在、40フィートコンテナ3台分くらいの物資が倉庫に残っています。つまり、またシリアに送る用意があるということです。
 ところが直面しているのは「輸送費」です。この不足から今、物資を送ることができません。

 144万円が必要です。

 これまでも、全国から集まった古着をフリーマーケットで売って資金を貯めているなどはしておりますが、まだまだ足りません。

いのちの水のフリーマーケット←30リットルのビニール袋に500円で古着が詰め放題のフリーマーケット。ほぼ毎月開催している。

 そこで、「いのちの水」が始めたのがクラウドファンディングを利用しての資金調達です。

「Ready For」(レディフォー)というクラウドファンディングの、こちらのサイトにアクセスしてみてください。その詳細が描かれています。

 私たちは今、テレビで、戦争や難民を見ても、日本国内の原発事故による避難生活を見ても、悪い意味で見慣れてしまっているのか、それを「大変だなあ」と思うだけで、よし、何かやろうと行動に出ることに腰が重くなっているように思えます。

いのちの水 夏でもサンタの坪井さんいのちの水代表の坪井さんは、真夏でも配布日にはサンタの恰好で臨んでいる。「私はこの人たちは決して見捨てません」

 だが、国内の足元こともきちんとやり、遠い海外のことにもきちんと対処しようとする「いのちの水」の活動は、注目に値します。
 海外の難民支援には熱心でも、すぐ足元の問題には無頓着な団体ってけっこうありますから。

 ご関心ある方は上記レディフォーのサイトにアクセスのうえ、自分なりのアクションを起こしていただければと願います。

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2017/03/25 21:36 福島原発 TB(0) コメント(0)

●「JR東海は自己満足です」

松川町からJR東海への要望書←昨日のブログで貼り忘れ。松川町がJR東海に出した要望書。ただしこれは「案」の時点での文書です。

 昨日のブログの続き。
 福与地区が2016年11月、生田区での「残土受け入れ反対表明」を提出したのには、様々な理由があります。

まず

★JR東海への不信

 昨年、福与地区では、7月30日と10月22日の2回、JR東海の説明会が開かれています。
 7月30日での説明では、あまりにも具体的な話がなかったため、不安を抱いた住民が「福与地区リニア工事対策委員会」をその日のうちに設置したのはすでに書いた通りです。

 そして、10月22日は以下のやり取りがありました。米沢さんの発言から引用します(第4回松川町リニア中央新幹線建設工事対策委員会から)。

★10 月 22 日 JR 東海による 2 回目の説明会があった。(丸ボッキ)の地権者組合の立ち入り調査の了解を受けて仮図面による説明があった。丸ボッキ地籍に入る発生土量が 30 万㎥から 36 万㎥に増えたとの説明があり、

『30 万㎥ではなかったのか?』

と質問したら、

『30 万㎥が根拠のない数字であった』

との回答だった。

 また、

『埋め立て下流部の土留めの構築物が小さいのではないか?』

『地権者への配慮で最小限にした』

『2 重 3 重の安全対策をしてほしいと町のリニア対策委員会の際にお願いしたはずである。もう少し大きいものであれば安心ではないか?』(福与区長)

『大きいものにすれば、もっと発生土が入る』

 福与区へ説明に来ているのに気持ちを逆撫でするような JR 東海の発言が多くあった。また、あと利用に関して説明できる資料はなかった。その後、福与地区リニア対策委員会を開催し「何のための説明会であったか理解できない」「受け入れに断固反対する」と委員からの意見が出たことを受け、(2016年11月に)反対の意見書を提出した。

ーーここまでーー

 米沢さんがもっとも不信を抱いたのは、福与地区に説明に来るJR東海社員が技術職であったことです。

「JR東海と言っても、やってくるのは技術屋さんだけ。彼らは技術的に『安全です』と言いますが、地域への影響を考えていない。残土を置くことだけを考えている。そこらへんで、住民と感覚が違います。技術力の具現化だけを夢見ているし、地区で説明会をやったから『住民は納得した』と表明するのは、地元の心配や声を何も考えていない。自己満足な事業推進です」

 こう評価したうえで、今後の対策として、住民が説明会に出席するのではなく、逆に、住民から「何を心配しているか」をJR東海に投げ、それに応えてもらうことも考えたいとのことです。
 ともあれ、丸ボッキはまだ測量中ということで、JR東海については、しばらくは様子見をするようです。


●生東区への質問状

 生田区のなかで、福与区がもっとも下流側に位置しています。そのため、3つの候補地のどこに残土を置こうとも、土石流などの土砂災害が起こったとき、被害に遭うのは、福与区です。

 事実、1961年(昭和36年)6月27日から伊那谷など県内で犠牲者136人が出た集中豪雨災害「三六災害(さぶろくさいがい)」を、当時高校生だった米沢さんは忘れることができません
 生田区でも、梅雨前線豪雨により学校児童は緊急帰宅。その夜間より未明にかけ全域に大災害が発生し、学校は11日間にわたる休校となり、診療所や農協、多くの家屋が破壊され、山肌は崩落し、通学道路も寸断。水田も埋まった。
残土置き場の候補地の一つ「本洞」がある長峰という地域では、地すべりで斜面が崩れ、家屋ごと流された。
「私は、そのことをよく覚えています。上流に膨大な残土を積めば、同じことが起きる恐れがある。そのときに『想定外でした』ではダメなんです。だから、今、行動しているんです」

大西山崩壊。一般社団法人 中部まちづくり協会HPから←崩壊した大鹿村の大西山。一般社団法人 中部まちづくり協会のHPから。

 ちなみに、三六災害でもっとも記憶に残るのは、6月29日、大鹿村の大西山(1741m)の山腹が崩れ落ちたことでしょう。
 高さ450m、幅300mに及ぶ320万立米(まさしく大鹿村での南アルプス掘削で排出される300万立米とほぼ同じ)の土砂が時速60kmのスピードで集落を襲った。そして、死者42人、破壊家屋39戸、埋没した水田約30余町歩という被害を出したのです。

 だからこそ、残土置き場については、自分たち抜きでの報告は避けてほしかったと米沢さんは声にするのです。

 さて、話を戻します。
 米沢さんらは、生東区の役員や町とも懇談を重ね、検証を重ね、今年(2017年)2月27日に生東地区に対して「質問状」を提出します。質問点は3つ。ほぼ内部文書になるため、撮影はできませんでしたが、以下の質問です。

1 残土置き場は残土の処分場となるのか、活用先となるのか? どういう認識なのか? 文書を見る限りでは、活用ではなく単なる処分場と捉えるしかない。

2 22号線の2車線化での活性化とは何か? 具体的な事業内容の開示を。

3 条件が満たされれば受け入れるというが、目的の妥当性や実現可能性の検討、住民の合意形成が優先されるべき。JR東海はもう丸ボッキに置くための説明会をしたいとしているが、順序として、主張としては整合性を欠く。その見識を求める。

南信州新聞の記事←福与区が生東区に質問状を出したことを伝える南信州新聞。3月1日朝刊。

これは、もしかしたら、もう返答があったかもしれません。確認してみます。


●実際はどうなっているのか?

 現在の進捗を町に尋ねてみました。
 すると、以下の回答が。

「候補地は3か所挙げてもらっているが、地の利やアクセスの良さから、JR東海は、『丸ボッキ』だけで測量をしています。丸ボッキでは4、5人の地権者が田んぼをやっています。『本洞』は数人の地権者が反対の意見書を町に提出しているので実現の可能性はないし、『つつじ山線』については何の動きもない。おそらく、丸ボッキがだめなら、JR東海は3か所すべてを諦めるはずです」

 そして、仮にJR東海が丸ボッキに残土を置くと決めたとしても、

 米沢さんが

生田区の3地区全体が丸ボッキで合意しない限り、もっと言えば、福与が反対し続ける限りは、丸ボッキが残土置き場になることはないと思います」

 と断言するように、福与地区がその意志を曲げない限りは、建設はありえないのではと町も推定しています。

 JR東海がどういう測量結果を出し、それを町と住民にどう説明するかですが、この場合の住民は「生田区」になります。
生田区には『福与』『生東』『部奈』の3地区がありますが、生東はこれからはさすがに福与を無視しての行動はできません。
 そして、JR東海のいわゆる「丁寧な」説明が同じ態度で続く限りは、福与地区からの賛同は決して得られない。

 となると、大鹿村から排出される残土の処分地が松川町では立ち消えることになります。

 豊丘村では本山地区に100万立米強の残土を置く方針が決まりましたが、それでも、大鹿村から排出される300万立米の3分の1にすぎません。

 となると、JR東海と長野県は次にどこを候補地とするのか。490万立米も置ける「本洞」案? なんともわかりません。

 最後になりますが、福与地区の住民は、別に生東区と仲違いをしたいのではなく、協力関係でモノゴトを進めたいのです。
 そのためにこそ、生東区が3つの質問にどう具体的に回答するのか、注視したいです。

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 前回のブログで、長野県阿智村の前半部分を書き、次は後半と考えていましたが、そうなると、同時期に訪れた松川町の報告が遅れるため、阿智村の後半はまた近いうちにということで、本日は、松川町のことを書きます。
 ただし、これも長いので、前編、後編に分けます。

●松川町生田区福与地区、「残土受け入れ反対」を表明する。

 2016年11月7日。
 松川町生田区の福与(ふくよ)地区の北原忍区長や「福与地区リニア工事対策委員会」の米沢正幸委員長ら4人が町役場を訪れました。
 町から県へ、そして県からJR東海に報告した3か所の「残土置き場」候補地について、福世地区として、残土受け入れに反対する意見書を提出したのです。

福与残土受け入れ反対


●無視をされた福与地区
 リニア工事においては、JR東海との残土処分についての窓口は各都県であり、都県は市区町村に残土置き場の候補地の有無を問い合わせ、各自治体が「ここにある」と報告するルールになっています。

★2013年5月24日
 松川町に県から「建設発生土の活用先の照会」が来る。これに対し、9月24日、町は区長会に問い合わせをする。そして、生田区から報告のあった

・丸ボッキ(最大30万立米)

 を候補地として、2014年12月11日に、JR東海に報告しました。

松川町候補地←一番上の赤い楕円が丸ボッキ。真ん中が「つつじ山線」、下が「本洞」。福与地区はこの図の左側、すなわち寺沢川という河川の下流に位置しています。

 と、ここまでは、過去の報道を読み返すと、ある程度は報道されておりますが、ここで不信感を抱いたいのが、生田区のなかの福与地区です。

 生田区は、「福与」「生東(いくとう)」「部奈(べな)」の3地区から構成されていますが、町に候補地を報告したのは「生東」地区だったのです。つまり、生田区全体としての判断ではなく、生東地区は福与地区も部奈にも何の連絡もせずに単独で町に報告をあげたということです。
 それも2回。
 一度目が、2013年10月に上記「丸ボッキ」と「本洞(ほんほら)」(最大490万立米)を、
 二度目が、2014年10月27日に「つつじ山線」(最大100万立米)についての報告を挙げています。

 ところが、この2度の報告はすべて「口頭」でなされたもので、その1年間、隣の福与地区では生東地区のそんな動きを知ることがありませんでした。一年間といえば、地区の会合も何回かあったのに、生東からリニアの議題が出されたことがないとのことです。

 生東地区が、正式に「文書」――「リニア中央新幹線工事に伴う残土受け入れに関する要望」――を町に提出するのは、前述のとおり、2014年11月21日。
 その文書の内容は(聞きかじりですが)

★残土処分地を生東区として決定をしましたので、関係機関に希望を提案していただきますようお願いいたします。生東地区としては、「狭い県道22号線の2車線化」と「地域活性化事業の推進」という条件を満たしてくれるのであれば、残土を受け入れることはやむを得ないと判断しました。

 ここに至り、福与の住民はようやく、その事実を知るのです。福与区長も「おかしいじゃないか」との疑問を生東区長に入れたのは当然のことです。4日後の11月25日、生東区長から福与区長に対して、「これこれこういう内容の文書を町に出しました」と説明する文書が入ります。
 
 そして、町から連絡を受けた県は、12月11日、「丸ボッキ」を候補地としてJR東海に情報提供し、JR東海は即座に生東地区で猛禽類調査を実施し、現在(17年3月時点)は、残土置き場の適地かを確認するための測量をしています。


●疑問だらけ

 この件はまだ決着を見ていませんが、福与地区は、関係機関への不信を拭い去ることができません。
 この点で、「福与地区リニア工事対策委員会」の米沢正幸委員長からいろいろとお話を聞くことができました。

米沢正幸委員長


 ちなみに、同委員会は16年7月30日に設立。
 この日、福与地区は、JR東海によるリニア工事説明会を開催しています。しかし、JR東海は「詳しく説明できる段階ではない」とのことで、具体的な話をしなかった。これに不安を覚えた住民らが、「リニアにきちんと対策しないとゆくゆくは大変なことになる」と、即座に、福与地区のなかの4つの自治会から二人ずつ、地区の3役、学識者、子ども会担当者など17人で委員会を設立。
 米沢さんが委員長に就任したということです。


★福与から町への疑問、町からJR東海への疑問
 2014年11月21日は、上記のように、生東区が町に候補地を伝えた日ですが、偶然、まったく同じ日に、生田区の3地区の区長が連名で(もちろん、生東区の動きなど知らずに)、町に対して「残土置き場の候補地が決まるようなら情報開示を」といった「統一要望」を出しています。
 同じ日に、生東地区からの「候補地決定」の連絡と、生田区からの「統一要望」があったことで、混合したのか、町長は県に「生田区の3地区の地区長が連名で候補地を出してくれた」と誤った報告を出します。これに福与地区はすぐさまに「違う」と声をあげますが、町はしばらくはこの見解でいたようです。
 
 しかし、この見解が、「福与地区リニア工事対策委員会」の米沢正幸委員長には疑問でした。
「なぜなら、生東区はそこに至る1年間で、口頭で町に候補地を伝えていました。町も残土置き場が生東区からの話だとわかっていたはず」

 ところが、今度はその町が、JR東海に不信感を抱きます。
 2016年8月25日。
 JR東海の沢田尚夫・中央新幹線建設部担当部長が、大鹿村でのリニア対策委員会で、委員から「大鹿村から排出される膨大な建設残土をどこに運ぶのか?」と質問されたとき、「松川町生田地区の候補地で協議が進んでいる」と発言したのです。報道陣には「地権者との交渉は順調です」と明言。

 前述したように、松川町では「丸ボッキ」でJR東海の測量が行われています。つまり、測量が終わらない時点では、そこが残土捨て場の適地かの判断を出せないわけです。

丸ボッキ←丸ボッキ。確かに道のすぐ近くで地の利はいいし、残土をどっさりと置けそうな地形だ。


 この発言に、松川町の佐々木保・リニア対策室長は「残土置き場の話は具体的に進んでいない。『地権者との交渉は順調』な状況はない」とのコメントを、深津徹町長も「非常に強く疑念を抱き、すぐにJR東海に抗議をした」とコメントしています。
 
 ただし、以下の意見はあります。
松川町の関係者がリニア計画を討議する「松川町リニア中央新幹線建設工事対策委員会」が16年2月22日から始まり、冒頭で書いた、福与地区が11月7日に残土受け入れ反対表明を出したあとの11月29日、第4回委員会が開催され、そこで米沢さんは「地域の合意形成はどうなるのか。生東区はどのように考えているのか」との疑問を呈しています。

 これに対し、その場にいた生東区長は

「生東区に対してもJR東海からは情報が入ってこない。地権者と話ができたら説明すると言われている。地権者とどうなったかも聞いていない。地権者の何人かは、埋め立てをすれば土地が増えると思っている人もいるようだ。福与区の要望を福与区が納得してからではないと生東区としても発生土の受け入れは、賛成できない

 と発言。これは福与地区を無視しないと声明したことですが、米沢さんはさらに疑問を呈します。

「生東区長の話はびっくりした。生東区として発生土置き場候補地の情報提供がされているのに(JR東海から)生東区への情報がなく地権者組合に任されているのは不自然である。県道2車線化の計画がしっかりできて生東区がこうなっていくというストーリーがあればいいのだが、全く知らされていない、まだ決定していない、では、発生土を置くだけの議論になってしまう。そのような姿勢では、福与区も不安を感じる」

と返しています。
ちなみに、町に残土置き場の候補地を挙げたのは、当時の生東区の区長であり、丸ボッキの地権者4,5人のなかの一人であったことは書き添えておきます。
第4回委員会に出席した生東区長は16年度からの新区長で、丸ボッキの地権者ではありません。

なので、これら発言から、大鹿村でJR東海の沢田部長が報道陣に漏らした「地権者との交渉は順調」とは、うがった見方をすれば、ポロリと本音が漏れた・・ととることもできますが、断言をしてはいけません。

 この第4回委員会のあとの16年12月19日、町はJR東海に対して「説明責任を果たすよう求める」要望書を提出。そこには、住民の理解が得られなければ、残土置き場の設置に「反対との結論もあり得ることを承知のうえ、地域住民、関係機関へ説明をされたい」と明記されています。
 福与地区の意思が相当に反映されたと言えます。

後半は明日!
 ちなみに、この取材結果は発表媒体がありません。すべて持ち出しでの取材でちょっとしたお金がかかりました。本ブログの右サイドバーにもご寄付をお願いをしておりますが、ご一考いただければ幸いです。

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 月刊ZAITENは、企業への批判記事に力を入れている雑誌の一つです。

 ここが、今回、葛西敬之・JR東海名誉会長についての記事を15ページも特集しました。
 その人脈や、そのゴリ押しでもやると決めたことはやる姿勢を紹介する一方で、財務省や経団連幹部からの「リニアに3兆円も財政投融資をぶちこむのは平成の馬鹿査定だ」とか「葛西氏と安倍政権の癒着ぶりは度が過ぎている」との声も紹介されています。

 その特集記事のあとに、私が書いた、リニアに3兆円融資や、あまりにも性急な工事の進捗についての記事も5ページほど載っています。

 まだ発売中なので、全文紹介できませんが、葛西氏についての記事は最初の2ページ、私の記事は最初の1ページだけ立ち読みしてくださいませ。

ZAITEN1

ZAITEN2

 次が私の記事です。

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 今月いっぱいの販売です。
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●核融合発電のための重水素実験が始まった

3月7日。岐阜県土岐市にある「核融合科学研究所」で重水素実験が始まりました。
 これに反対する市民が研究所前で抗議の声をあげました。

重水素実験反対横断幕 
関係者のみ


 この重水素実験については、本ブログでも何度か書いたことがあるので、そちらを読み返してください。最初の記事は

こちら
 
 で読めます。

 原発はウランの核分裂を利用しての発電ですが、核融合発電とは「重水素」と放射性物質である「トリチウム(三重水素)」を強制的に衝突させて(核融合)、そこから発生する莫大なエネルギーで水を沸騰させてタービンを回して発電する方式です。
 この宇宙で核融合を実現したのは二つあります。

 一つが太陽。
 もう一つが水爆です。

地上の太陽←研究所の敷地にあるプレート「地上の太陽」

 18リットルの海水には0.6グラムの重水素が含有されていますが、これだけで実に石油換算で4000リットルものエネルギーが取り出せるとのこと。
 トリチウムにしても、その原料は、やはり海水から取り出す「リチウム」(トリチウムではなくてリチウム)。
 海水は無尽蔵にあるから、枯渇の心配もない。まさに夢のエネルギーと宣伝されています。

海水が原料

 ただし、今回の「実験」レベルで使うのは「重水素」と「重水素」との衝突実験で、「トリチウム」は使いません。
 では、なぜ市民が反対しているのかというと、重水素同士の衝突実験でも、1万分の1くらいの確率で微量の「トリチウム」が発生するからです。それが外に漏れる。「中性子」も発生します。

●学者の声

 私は2013年、この核融合科学研究所を取材し、その結果を週刊誌に発表しました。
 その概要だけ書けば、

★「実験」レベルの段階であれば、専門家の意見は分かれている。
 心配するほどのことではない。いや、危険だ。と。

★だが、これが将来の「実用」となると、つまり、重水素とトリチウムを使っての核融合となると、実験には反対しない専門家でも大反対をする。あまりにも危険すぎると。

 研究所の職員の説明によれば、核融合施設は暴走することはない。つまり、原発ならば、暴走を始めたら最後、制御ができませんが、核融合なら、ガスストーブのスイッチを切るように、スイッチオフするだけで瞬時に核融合反応が終わるので、その危険性がない。

核融合実験炉←核融合研究所の実験炉

 ただし、核融合ではじつに大量の中性子が発生し、建物そのものが被爆する。その処分をどうするのかについては、まだ決着がついていないようです。
 核融合科学研究所でも、中性子を防ぐため、壁の厚さは2メートルもあります。
 とはいえ、研究所は、心配するほどの放射性廃棄物は出ないと説明しています。

幅2メートルの壁←実験炉の壁は厚さが2メートルもある。


●市民の声

 今回の抗議活動を主催した市民団体「多治見を放射能から守ろう!市民の会」の井上敏夫代表はこう主張しました。

トリチウムが外に漏れても微量であるため危険性がないと説明されるが、トリチウムの危険性はゆがめられてきた。量的には、2005年に基準が200倍も甘くなり、濃度に関しても1万3500倍も甘くなりました。トリチウムは内部被ばくこそが大問題。カナダ、アメリカ、イギリス、フランスではその施設周辺で小児白血病が増え、出生率も悪くなっているというデータもあります。
 また、2メートルの壁が必要なほどに大量の中性子が出るということは、大量の核廃棄物が出ることを意味しますが、土岐市は放射性廃棄物は出ないと断言しております」

 また、この日の抗議行動を直前に知った地元の若いお母さんも子連れでやってきて「子どもを被ばくさせたくない。私でも何かできないかと思って、やむにやまれずにここに来ました」とその不安を声に出していました。

井上さんと若いお母さん左が井上さん。もう何十年もこの地において核反対運動を続けている。

 実験段階では、専門家でも意見が分かれているので、科学者でもない私がここで、実験は安全だ、危険だということはできません。

 ただし、母親たちが不安だと思っているのは事実。
 この不安に土岐市が、研究所が、今までどう寄り添い、どうその不安を払拭する努力をしてきたのか。これは検証する必要があろうかと思います。

重水素実験反対


●今後の予定

 実験は9年続きます。
 その後は、実証プラントの建設、そして実用プラントの建設となるのですが、これはもしかしたら来世紀になるかもと言われています。

 じつは、土岐市には、放射性廃棄物を持ち込ませないという条例があります。
 土岐市が、研究所から放射性廃棄物は出ないと主張しているのも、この条例にもろに引っかかるからとも推測できますが、井上さんたちは、今後、研究所から出されるデータを日常的に分析して、放射性廃棄物が外部に漏れたかどうかの監視活動を続けるようです。

 実験期間の9年間、毎日、研究所前で抗議をするのは非現実的ですが、市民がどこまで粘り、市、研究所との納得のいく合意がとれるかが今後の課題であろうかと思います。

2017/03/14 09:39 エネルギー TB(0) コメント(1)
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スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。