FC2ブログ
取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
プロフィール

樫田秀樹

Author:樫田秀樹
フリージャーナリストです。今まで書いた記事を整理したHP「樫田秀樹の記録部屋」と併せておつきあいください。なお、本ブログの文章と写真の無断利用はお断りいたします。使用されたい方はご一報ください。

ブンブンエコライト
ブンブン回すだけで充電できる懐中電灯。たった97グラム!
電気不要・8年間カートリッジ交換不要の浄水器
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
月別アーカイブ
全記事表示リンク
この記事にリンクを貼る
40種類の柄、15種類のカラーから自分好みに選べる、オリジナル フルジップパーカ
バケツ洗濯機KJ-950
これは便利!雑巾や軍手、スニーカーなどがきれいに!
携帯用洗面器
旅行に便利。空気で膨らむ洗面器。
ランドリーポッド
電気不要の洗濯機。災害時の備えに。
電球型ポケットライト
財布や名刺入れにも入る薄型ライト。厚さ3ミリ
LEDダイナモランタン
手回し充電もソーラー充電もOK。部屋のインテリアにも。
LEDキャンドル
LEDだけど炎がゆらぐ。癒される。息の吹きかけでオン・オフができる。
折り畳みヘルメット
サイズ調整可の折り畳み防災ヘルメット
タタメットズキン
サイズ調整できる折り畳み防災ヘルメット+ずきん。落下物にも炎にも強い!
パッカブルブーツ
折り畳める長靴。色も選べます
アンチボトル
折り畳めるウォーターバッグ。500mlなので、何度でも使えるペットボトルとして重宝する。色は7色。
浄水機能ペットボトル
カーボン製フィルターが水道水をおいしい水に変える。385ml。色は3色。
あつあつ加熱パック
火を使わずに食材を98℃まで加熱。災害時には暖かいものを食べたいですね。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あつあつ加熱パック 発熱材3個 3袋セット【RCP】
価格:2592円(税込、送料別) (2017/2/8時点)




 8月下旬から2週間ばかり海外にいたため、まったくブログを書くことなく過ごしていましたが、そろそろ日本のペースに戻らねば。

 久しぶりにリニア関連の投稿です。
 リニア取材に関しては、一言でいえば、取材資金が尽きたので、ここ数カ月は遠出をすること自体を自粛せざるを得ない状況でした。ただ最近の動きで、取材経費だけは出してくれる組織が現れ(ありがたい)、かつ、来年の単行本出版に向けて、その取材資金獲得のためにクラウド・ファンディングなども準備しつつあり、そろそろリニア取材に復帰する予定です。

 さて、本日書くのは、先日の9月14日に開催されたリニア裁判です。

口頭弁論11前の街宣

田園調布も参加←あの田園調布の地下をリニアが走る。住民がそれを知ったのはやっとこの夏のこと。すぐに住民組織を立ち上げた。詳細は後日。

今回ほど、傍聴席から何度も笑いが起きた口頭弁論はありませんでした。

 裁判長は、おそらく被告(国)と参加人(JR東海)に悪い印象をもっているのでしょう。肝心なことが被告からは一向に明かされない。 しびれを切らしたのか? で、原告側に「モワとしたご主張を」と…。

●原告適格者は誰なのか?
 傍聴席からは何度もこらえ切れない笑いが起きた。
 と書いている私も笑ってしまった。

 9月14日14時半、東京地裁で開かれた第11回「ストップ・リニア!訴訟」口頭弁論。
 傍聴席はいつも通りに満席。相変わらず高い関心を示している。

 今回の口頭弁論は、原告側弁護士が、いかにリニアの許認可が違法に行われたかを説明したものだが、要点だけ書くと以下のとおり。

 本ブログでも何回か書いているが、裁判所は原告側に「原告適格者」をはっきりさせてほしいと要望している。
 本裁判の原告は700人以上いるが、裁判所はそのうち、この裁判を本当に訴えられる人は誰なのかを特定してほしいと原告に要請している。
 たとえば、ある原告が北海道に住んでいるのなら、リニアの工事や運行で何ら被害は受けない。また、リニアが運行されてもそれに乗ることがなければ、リニアとは何の関係性も持たないので、原告適格はない。
 一方、リニア工事で、家や田畑の収用が予定されていれば、間違いなく原告適格はある。
 
 これに対して、原告側は「そのためには、まず、被告側(国とJR東海)とが、確定したルート路線図と確定した施設の形状、そして、残土運搬ルートを明らかにすべき。それが明らかになった時点で、正確に、『立ち退き予定者』『排ガスや騒音の被害者』『日照障害を受ける家屋』などがはっきりする」と訴えてきました。
 
 例えば、ある人がリニア工事の非常口近くに住んでいた場合、目の前の道路を残土運搬車が通るかもしれない。その場合は、騒音、排気ガス、振動、交通渋滞などの被害を受ける。この場合は原告適格がある。通らなければ、原告適格性は薄れる。

 だが問題は、JR東海がそういった運搬ルートは未だに明らかにしていないことだ。
 原告側は、それらルートや施設の形状が、そもそもわかっているからこそ計画を立てられたはずなのに、未だに公表しないのはいかなる理由なのかと訝る。

 原告側弁護士はこの点について被告に対して準備書面で「明らかにせよ」との質問を行った。

 だが、返ってきた準備書面には「補正評価書に掲載されている」との回答。

 だが、補正評価書のどこを見てもそんな「具体的なルートや形状」はどこにも書かれていない。

 つまり、被告にはこの点について回答する意思がない。

 そして、今回、裁判長はこの点について原告側弁護士と以下のやりとりを交わした。
(メモに基づいて書いているので、すべてを書ききれてはおりません)


●傍聴席からの失笑

古田孝夫裁判長「原告適格者について、今のところ明らかにするつもりはないですか?」

関島弁護士(原告側)「私どもは以前から、参加人(JR東海)のつくる施設の形状や範囲を『特定してくれ』と書面で求めてきた。これに対し

て、JR東海と国は『仮定した施設を基に評価書を作成した』と回答してきた。じゃあ、どういう仮定の施設かを明らかにすべきと準備書面16で主張してきたのに、今回の被告側の準備書面の回答でもそれがない。JR東海は『仮定した施設は補正評価書に書いた』と主張するが、どこにも書いていない。これでは議論が進まない」

古田裁判長「これまでの被告の主張・立証活動を拝見すると、今回の事業認可は相当に抽象的な工事計画の認可だとの印象はある。まあ、それはそういうものとして、それを争うのならどういう利益があるかを整理していくしかないと思う」

関島「でも環境影響評価法は抽象的でいいとはどこにも書いていない。JR東海だって『仮定の施設』を基にアセスをしたと言っているんだから、仮定のものでもいいから明らかにすべきではないですか」

古田裁判長「仮定をしたと言っても、本当に具体的な仮定ではなく『モワとしたものを前提としてつくられた評価書』との印象をもっている。それを前提とした認可であれば、どの程度の範囲の方々に争う資格があるかをお考えをまとめていただくしかないのでは」

関島「だから、参加人が、『モワとしたもの』だと認めればいいですよ」

古田裁判長「あの、認めるというか、被告側の、今までの主張内容からいくと、そうとしか思えない。(傍聴席爆笑) 具体的なものが出ていないので、しょうがないと思うけどどうでしょう」

横山弁護士(原告側)「じゃあ、原告適格者もモワでいいのでは?」

古田裁判長「そういうことであれば、国側から反論していただければ」

横山弁護士「そのモワで、こんな大工事の認可をしてしまっていいのか?

古田裁判長「そこは法解釈だと思う」

関島弁護士「認可と法解釈とが混合している。国は全幹法でいいんだ、全幹法は計画のアウトラインでも認められるんだとの前提ですが、環境影響評価法はそうではない。どういうものを作るかはっきりしないと、どういう影響を与えるのかもはっきりしなくなる。その点は、裁判所が参加人にどういうものを仮定した上でどういう評価をしたのかの釈明をさせるのが裁判所の役目」

古田裁判長「全幹法は、環境影響評価法(1999年完全施行)の前の法律。それまではモワとした認可でよかった全幹法のあとにできた法律でも、なおもそういう理解でいいのかとの問題意識はもっている。今までの国の主張・立証がそれでいいかは検討する。それは、原告、被告双方の主張が出たところで、主張整理をやろうとは考えている。その先の証拠調べの前提として原告適格はある程度の見通しは持ちたい」

関島弁護士「参加人(JR東海)はルートも明らかにしていない。たとえば、車両基地建設予定地(神奈川県相模原市)で原告の栗原さんがしている土地トラスト運動でも、その地下がルートに該当するかについての回答もない。ルートが通らないのなら通らないと言うべき。通るのなら、どこを通るのかを言うべき。それを言えるのはJR東海以外にいない。それを回答しないのがおかしい。裁判所が釈明を求めるべき」

(ここで裁判官3人が小声で何事かを10秒間ほど話し合う)

古田裁判長「わかりました。現段階で、土地所有者や立木の所有者が何人かいるが、それに限っても結構なので、それを前提として、国がその方々の原告適格をどう考えるかを、そのイメージを大枠でもご主張いただけますかね?」

被告「(無言)」

古田裁判長「要するに、土地所有者と立木の所有者に限ってということでよろしいですかね?」

関島弁護士「その数は多いけど、それ以外にも土地を取られなくても、日照被害が出るかもしれない。ルートを特定していただくことで、その路線から何メートルのところに原告が住んでいるかも特定できるということを言っている」

古田裁判長「ちょっとでも関係ありそうな方は広めに拾い上げていただくことでもいいかもしれませんけどね。ルートがよくわからないところがあるんで、そこはしょうがないので、広めに…」

関島「何回も繰り返しますが、JR東海はどこにルートを通すか決まっている。でないと計画が進まない。ルートを出さない方が不思議。参加人が答えられるべきこと。それが決まれば、私たちは土地や住まいがどう関係するかも特定できる。そして、残土の運搬ルートもほとんど特定されていない。そういう意味ではもっと広い範囲で影響が拡散する可能性があるから、裁判所が原告適格者を『絞れ』と言われても、特定は不可能

古田裁判長「可能性のある方は、もうすべて広めに特定していただいてよろしいでしょうか? そのうえで3類型ーー地権者、立木所有者、生活被害者ーーの特定を原告にしてもらって…、これどれくらいかかりますか?」

関島弁護士「ルートをできるだけ特定してもらって、原告の土地や住まいとの関係を詰めていただいた方が、無駄な作業が省ける。抽象的な段階で特定すれば、アバウトな話になってしまう。できるだけ特定して原告適格の議論をした方がいい」

古田裁判長「でも、こういう状態で、抽象的にしか司法としては明らかになっていない。これはやむをえないと思う。それを前提に、この人はこの利益を主張をするという内訳を出していただくということで…」

関島弁護士「少なくとも、リニアの施設が(土地や家屋に)当たるのか否かの認否だけはしていただかないと」

古田裁判長「そこは自ずとそういう形になると思う」

 以下、略。

 裁判後、弁護士の一人はこう説明してくれました。

「裁判長は被告に相当に悪い印象をもっている。当然です。具体的な回答を一切しないのですから」

 それが果たして被告に厳しい判決に結びつくのか、それとも、これだけノラリクラリとした対応をしても、被告は裁判には絶対に負けないと思っているのか。

 以前も書きましたが、古田孝夫裁判長は、このリニア事業同様の大型事業の案件ーー東京外郭環状道路の関連道路の建設が違法だと訴えたものーーを扱ったことがあり、このときに「整備の必要性があるとした都の判断が合理性を欠くとは言えない」との判断を下しています。

 リニアの判決も同じ趣旨、つまり、「国の判断が合理性を欠くとは言えない」と言ってしまうのか? それでも付け足し程度でも、「国とJR東海との情報公開は杜撰であった」との意見をつけるのか。 いい判決も出している裁判官なだけに、なんとも予測ができません。

口頭弁論11後の報告集会2  口頭弁論11後の報告集会1 ← 裁判後の報告集会。1都6県の市民団体の代表がパネラーとして登壇。問題点を整理した。

 傍聴者の幾人もが口にしたのは、なぜ裁判長は被告に対して「原告が求めている、施設の形状、確定したルートをなぜ出さないのか」との質問をしないのかということです。
 しかし、これも、おそらくは来年くらいから始まる証人尋問などで、原告と被告との直接のやりとりで明らかにされると期待したい。

リニア新幹線が不可能な7つの理由


↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
スポンサーサイト




●東京都大田区の不可思議な土地売買とその利用。再び記事に

 週刊SPA系列のネットニュース「ハーバービジネス・オンライン」に東京版モリカケ(?)問題とも言える「羽田空港跡地」の購入+利用問題について記事を出しました。こちらをクリックしてください。

 これは以前も、本ブログで紹介しました。
 週刊SPA本誌に掲載した記事は、その前半部分が「日刊SPA」というネットニュースで公開されましたが、今回は、そこに最新情報を組み入れ、構成しなおした新しい原稿をアップした次第です。

 もう一度、簡単に書けば、

★かつて内陸にあった羽田空港が今の沖合に移転したことで、広大な跡地が生まれた
★その後の、国、東京都、大田区などとの話し合いで「都が土地を国から買い戻し、大田区が活用する」と決まる。
★大田区は土地が戻ってきたときのために、区民のための施設を建設しようと「積立基金」を毎年積み立てる。
★だが、都は買い戻し方針を撤回し、今年、区が買い戻すことになる。

★ヘンなのは、区民のための施設を造ろうと172億円も積み立てていたのに、大田区は165億円も払って購入した土地を企業に貸し出すということ。それも1平米600円という廉価だ。(国の9分の1)
★確かにそれでも50年間で企業からは212億円の賃料が入る。だが、もっとヘンなのは、その企業がその土地に建てる施設に大田区が入居し、月2400万円=50年で144億円を払うことだ。単純計算でマイナス約100億円。
★大田区は「それでも経済波及効果がありますから」というが、その数字は示さない。

 誰もが思うのは、初めから国が直接企業グループと土地の賃貸契約を結べばいいだけの話なのに、いったい、何のために大田区は165億円も放出したのか?

 今回の記事では、内閣府と大田区のコメントも入手したので、それを載せています。


↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
2018/08/23 09:50 未分類 TB(0) コメント(0)

●敷地内で低レベル放射性廃棄物を最終処分?
 日本初のウラン採掘地である人形峠(岡山県と鳥取県に跨る)の岡山側には日本原子力研究開発機構の「人形峠環境技術センター」がある。
 ここではかつて、ウランの濃縮や精錬など行っていたが、その際、ウランで汚染された山のような量の低レベル放射性廃棄物が厳重に保管されている。

 それについては、私が2009年12月に取材して撮影もし、週刊誌にも掲載誌、HPにも記事を書いたので、時間があれば覗いてみてほしい。

 だが、本日の山陰新聞によると、人形峠では今、低レベル放射性廃棄物である数百本のドラム缶を敷地内に埋設研究〔実質的には最終処分〕するとのこと。

低レベル最終処分に 山陰新聞180818

 新聞によると、低レベル放射性廃棄物の処分はこれで全国で4例目。
 ということは、もしかして、このままズルズルと事業者内での埋設処分がまかり通るのだろうか。
 
 今回の場合、ポイントとなるのが、地元住民との間に説明も合意もないままでこの「研究」を進めていいものかだ。
 詳細は新聞を読んでください。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。


src="http://blogranking.fc2.com/ranking_banner/c_02.gif" style="border:0px;">



↓ 拍手もお願いいたします
2018/08/18 21:22 福島原発 TB(0) コメント(0)
 8月6日の広島、8月9日の長崎、そして8月15日の終戦記念日が一通り終わったことで、以前も投稿した記事をちょっとだけ改変します。

●原爆Tシャツ
 アメリカが原爆の研究と実験を行ったニューメキシコ州。州都のアルバカーキ市には「撮影自由」の「原子力博物館」があります。
 正式名称は「The National Museum of Nuclear Science & History」(国立核科学歴史博物館)

 1996年にここを訪れたとき、私はある種のカルチャーショックを受けました。原爆投下を正しいと思うアメリカ人が多いとは知ってはいたが(今では、若い人はそうは思わなくなっているようだが)、だから博物館も核兵器を賛美する内容だとは予想しつつも、何がショックだったかというと、館内の土産屋で売られている「原爆キャンデー」や「原爆Tシャツ」などを無邪気に買い求める人たちの姿でした。

原爆Tシャツ←原爆Tシャツ  原爆キャンデー←原爆キャンデー

 原爆Tシャツをつくる? 原爆キャンデーをつくる? それを喜々として買う?
 ここに日米の双方に横たわる深~い溝を感じました。

●原爆の実寸大模型
 この博物館の入り口には広島に原爆を投下したエノラゲイ号の乗組員の肖像画が飾られ、入り口から中に入ると、まずドーンと展示されているのが、広島と長崎に投下した原爆「リトルボーイ」と「ファットマン」の実寸大のモデル。その近くでは、退役軍人たちが来訪した若者たちに、核がいかに平和に寄与したかを教えています。

エノラゲイ←原爆を投下したエノラゲイ号の肖像画

原爆模型←左が広島に落とされたリトルボーイの、右が長崎に落とされたファットマンの実寸大模型

 その割合は減ったとはいえ、今もアメリカでは半数近くが「原爆投下は正しかった。戦争終結を早めた。戦争が続行された場合に失われたであろう数十万人の米兵の命を救った」と信じられています。
 土産屋で売っていた記念切手もどき〔額面を抜いていある〕にも「Atomic bombs end WWⅡ」(原爆は第二次大戦を終結させた〕と印字されている。
 これは、元々切手で販売するはずが、その前年に日本政府の抗議で切手としての販売を中止する代わりに額面を抜いた「切手もどき」として売ったという背景があります。

原爆切手もどき←原爆切手もどき
history-denied←原爆切手もどきの説明。「(前略) 日本政府の抗議とクリントン大統領の干渉により、郵政省は不本意ながら、原爆使用による第二次大戦の迅速な終結を記念した切手の発行計画を中止した。皮肉にも、ホワイトハウスがこの声明を出したのは94年の12月7日という、日本の真珠湾攻撃からちょうど53年たった日だ。この記念シールは発行停止となった切手の代わりに作られ、戦争犠牲者に名誉をたむけるものである」

●「原爆を落とさせた国の罪は重い」
 ただ、ここで考えなければならないのは、「原爆が終戦を導いた」と歓迎するのはアメリカ人だけではなく、当時の日本の植民地であったアジアでも、やっと解放されたと歓迎する人がいたということです。
 そこで思い出すのは、沖縄の伝説的な反戦地主、故・阿波根昌鴻(あはごんしょうこう)さん。
 阿波根さんは「相手(米軍など)がたとえ鬼であっても、私たちは人間として接しよう」と、徹底した丁寧な言葉での非暴力運動を障がい貫いた方です。
 その阿波根さは生前こんな言葉を残していました。

「原爆を落とした国より、落とさせた国の罪は重い」

 原爆の被害だけを訴えるのではなく、なぜ原爆が広島に落とされたのか、それは広島や呉が軍都だったからであり、配線が決定的でも国民を戦場に駆り立てた日本の戦争責任も問うべきだと訴えたのです。

 私は、この言葉はかみしめる必要があると思います。

 最後に、これを撮影したのは1996年だが、その時はアメリカの8割以上が「原爆投下は正しかった」との数字があったと記憶しているが、今では5割前後にまで下がった。それはやはり「原爆は使ってはいけない」と訴え続けてきた人たちの叫びが少しずつ浸透したからにほかならないと考えています。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
2018/08/16 12:22 戦争 TB(0) コメント(0)


●難民申請者が収容されている「東日本入国管理センター」に面会
 久しぶりに、あまりの現実に、それを今まで知らずにいたことに恥ずかしくもなり、またこのことを伝えていきたいと思ったので会とめます。
 7月11日、私は茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」を訪れました。ここには、難民申請者を含む多くの外国人男性が収容されている。約350人くらいか。

牛久入国管理センター←牛久入国管理センター

 今回は、取材者ではなく個人として訪問してみました。
 ネットでは収容者に関するいろいろな情報がありますが、頭では理解できるけど、どうもこの肌でもって理解するには至らないので、とりあえずは実際に収容されている方々に会おうと思ったのがその動機です。

 調べてみると、市民団体「牛久入管収容所問題を考える会」が毎週水曜日に収容されている人に面会行動をしているというので同行させてもらいました。
 センター前で朝8時半に待ち合わせ、そのまま面会室へ。
 
 面会に当たっては、カメラ、録音機、パソコンなど記録機器の類は一切持ち込めない。必死にメモを取るしかないが、収容者と話すのは、よくテレビドラマで刑務所での受刑者との面会場面にアクリル板を挟んでの狭い部屋があるけど、まさしくあれです。ただし、職員の立ち合いはない。

面会室。入国管理局HPより←面会室。入国管理局のHPから。


●昨年、1万9629人の難民申請に対して、認定は20人…

 昨年、多数のシリア難民がヨーロッパに流入して、各国が数万人規模で受け入れるニュースが流れた。
 でも日本。2017年の難民申請者の1万9629人に対して認定したのはわずかに20人。つまり、ほとんどの人が難民申請してもはねられ、で、どこに行くかというと、母国に帰されるか、こういった入国管理センターに収容される。

 ところが、ここに収容されると、今、1年、2年、3年と収容されるのはザラ。

●Mさん(イラン人)
 Mさんは母国で反政府運動をしていたが、そのことで自分の身に危険が迫っていることを知った。ひとまずヨーロッパ逃げた。そこで改めて落ち着き先を考えたときに思い浮かんだのが「日本」だった。
「中東ではいつも戦争や内紛、弾圧があります。私にとって日本は、安全で、戦争をしていない国というとてもいいイメージをもっていました」
 そしてお金を工面し、飛行機で成田空港に着く。Mさんは成田空港で正直に「難民申請をしたい」と訴えた。すると、Mさんが本当の難民かを判断できなかった入管はMさんを即、牛久の東日本入国管理センターに送った。
 Mさんはここで1年2カ月を過ごす。
 その後、入管は、Mさんを難民とは認めなかったが、日本国内で保証人と住所とが決まったことで、Mさんを「仮放免」した。

 放免ではない「仮」放免だ。
 仮放免はきつい。なぜなら、仮放免者は「就労が許可されない」からだ。健康保険に入ることもできない。移動の自由もない。移動には「xx県だけ」との条件が付けられる。

 だが、人間、働かずに食っていけるものではありません。また、保証人がいるといっても、何もせずにヒモのように過ごすのは人生ではない。
 これを逃れる方法はたった一つ。母国に帰ることです。だが、それをやればMさんには迫害が待っている。だから帰らない。だから、プラスチック生成工場でこっそりと働いた。しかしばれた。Mさんは再収容され、今、2回目の収用は2年8カ月にもなっていると
いうことです。

 Mさんの叫びは悲痛です。
私は何か犯罪を犯したのでしょうか? このセンターでもまじめに生きています。その私が、刑務所よりも長く収用されているのはなぜなんでしょうか

 再びの仮放免はいつか? まったくわからない。入管の職員からもその類の情報はまった入らない。
 自分の人生に先が見えないことにMさんは希望を失いかけている。


●Rさん(スリランカ)
 Rさんは、母国で反政府運動を展開していた。また、富裕層にも属していたが、そのお金をマフィアが狙っていた。つまり、政府とマフィアの両方からの弾圧に身の危険を覚え、Rさんは、過去何度か訪れていた日本に逃げた。
 だが難民申請が認められずにここに収容される。そして仮放免される。仮放免者は今、2カ月に一度、入管に出頭して、仮放免を更新しなければならない。
 だが2年前の5月、Rさんは仮放免更新のために出頭したところ、「不認定」とされ、そのまま再収容された。つまり、以来、2年2カ月が経っている。
 ここに再収容されるときは、ちょうど日本人の彼女との結婚話が進んでいたときだったので、一人になったショックは大きい。

 そもそも、仮放免は、収容者が仮放免申請をしなければならないのだが、たとえば、10年ほど前ならば、60日ほどで決定が出たそうだ。ところが今、その日数は延び、75日がもっとも多く、90日の人もいれば、100日超えの人もいるとのこと。もし不許可なら、収容者は再度申請を出す。それを何度も繰り返している。 
 Rさんが収用されているのは5人部屋。広さは6畳の和室。同室には、中国人、ミャンマー人、フィリピン人、イラン人がいる。特にフィリピン人には妻子がいるのにもう1年4カ月もここに収容されているのは本当にかわいそうだとRさんは嘆いていました。


●Sさん(中国)

 成田空港からセンターに直接ここに送られ8カ月収用された。仮放免後、働いたのがバレて再収容されるが、まもなく2年を超えようとしています。
 今回、私と同行してくれた韓国人の金さんが「差し入れに少年ジャンプを入管に渡しておいたから」と言うと、嬉しそうにしていました。理由は、暇つぶしにもなるし、漫画の漢字にはすべてひらがなのルビが打ってあるので日本語の勉強になるからです。
 Sさんが困っているのは、歯痛と高血圧だ。

 医療施設はどうなっているのか? これもまた問題ありだ。
 というのは、収容者はどんな病気になっても、すぐに受診できるとは限らないからです。
 まず、医師や看護師が24時間常駐しているわけではない。

 もし病気になり、外部の病院に行く必要があるときでも、収容者はまずその申請書を書かねばなりません。ところが、普通の病院と違うのは、それを書いたからといって、その直後に診察が受けられるわけではないこと。申請書を書いてから外部の病院で実際の診察が受けられるには、平均14日。最長で54日もかかっている。

 今回、面会に同行させてくれた韓国人の金さんも、じつは、牛久の管理センターで2年8カ月も収容されていたことがあります。今は仮放免中。 収容中にこんなことがあったという。

 収容者には1日に30分程度の運動場での運動が許可されるが、あるインド人が転んで足を骨折した。すぐに手術をしなければならない。だが、そのとき金曜日の午後。申請書を書いても、センターの事務は土日は休みだから、許可が下りるのは月曜日以降になる。韓国で軍隊経験のある金さんは自分のTシャツを破いて、応急的にインド人の足を固定した。金さんは「せめて痛み止めなどの緊急措置を」と訴えたが認められなかった…。

●ストレス
 6畳に5人の生活。それも文化も習慣も宗教も違ういろいろな国の人たちが混在する。
 外を見ることのなく過ぎる毎日。
 そして、何といっても「この先どうなるかの先が見えない」。
 想像しただけでも、すさまじいストレスにまみれた生活といえます。

 収容者によっては、犯罪を犯したことで刑務所に収監されていたが、出所と同時に管理センターに移送される人もいます。その一人にも会いました。彼は言った。

「刑務所なら、自分の犯した罪で、最長で何年何カ月いなければいけないかがわかる。まじめに過ごせば刑期も短縮される。でも、ここは刑務所以下だ。難民申請をしただけなのに、何年も収容されている。基準があれば、私たちは、収用期間のメドはつく。でも、ここでは基準がないし、まじめに過ごしても早く出られるわけでもない。いつ出られるのか全く分からないです」

 その人、Kさんは、過去2度ほど、ここで自殺未遂を冒した。先の見えない人生に絶望したからです。だが、首吊り自殺は失敗し、意識混濁となったKさんは、さすがに、外の病院に救急搬送された。
 そして、病院では当たり前のことだが、病室のドアには施錠されず、病院内を自由に歩けることにこの人は束の間の自由を味わった。しかし、また管理センターに戻ると、そこは自由が制限され、明日も見えない日々。

「僕、今でも死にたいです。ここにいると、心がだんだん細くなります。首吊りに失敗したから、今度は手首切りたいです」

 実際、今年4月、牛久ではインド人の収容者が自殺して、これはさすがにあちこちのメディアが報じてます。潜在的に少なからぬ人は自殺を考えているかもしれません。
 詳しい数字はまた次回。

 この問題、今回は個人として行ったわけだが、取材対象にするかな…と考えています。

 というのは、見過ごせない人権問題であり、その当事者たちに私は会ってしまった、声を聞いてしまったからです。

 「自殺をしたい」

 という人だって、じつはこうやって私と話すことで、その思いは薄れていくのを感じました。外部との接触は貴重です。

 私だって、その人に「死んじゃだめだ。僕はまた来るから」と言ってしまった。そう言うことでその人はちょっとだけ安心した顔になった。ここで行かなかったらウソつきになってしまいます。

●身近な難民問題には知らんぷり
 難民は毎年世界のあちこちで発生している。シリア難民、ロヒンギャ難民。その都度、心ある人たちは、あちこちで募金運動したり、服や日用品を送る運動を展開している。
 だが自分たちのすぐ足元に住む難民(申請者)にはあまりにも関心が少ない。

 もしかしたら、彼らのなかにはいわゆる偽難民もいるのかもしれない。それらの人に帰ってもらうのは当然かもしれない。だが、だからといって、正当な基準もなく、家族にも会わせず、外出の自由も認めず、医療からも遠ざけるという生活を強いるのは人権問題としてとらえるべきだ。

 私がいつも思うのは、偽難民はほっておけばいい。偽難民であろうが、観光ビザであろうが、日本に住みたい人はどんな手を使っても来ます。そういう人たちにエネルギーを使うのも大切かもしれないが、それよりも、いかにして、母国に帰れば迫害をうけるであろう人たちを庇護してその生活を保証するのかこそにエネルギーを割くべきと思うのです。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
2018/07/16 10:45 人権 TB(0) コメント(0)
リニア取材のカンパのお願い
 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、数十組もいる会うべき人たち・組織の多くに会えないでいます。また、リニアに関する記事を書こうにも、ほとんどの雑誌はJR東海が広告主であるため、記事を掲載できず、取材するほどに資金力が落ちる状態が続いています。今後は、再び単行本の発行を目指しますが、私のリニア中央新幹線に関する取材へのご寄付をお願いできないでしょうか?  カンパをしてくださった方には ★ブログに記事を掲載する際のお知らせ。 ★雑誌に記事を載せる場合の、掲載誌送付。 ★単行本を出した際の、一冊謹呈。  など、せめてもの特典を用意いたします。  なお、いただいたカンパは以下の用途に限定します。 ★取材地までの往復交通費。 ★取材地での宿泊費。 ★リニア中央新幹線に係る資料代。  食費は自己負担としますが、使用明細は公開します。  ご協力いただける方は以下の口座への入金をお願いいたします。  みずほ銀行・虎ノ門支店・普通・1502881 カシダヒデキ  ご入金に際し、ご住所や連絡先などを教えていただけたら助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
必要か、リニア新幹線
リニア中央新幹線の問題点を『環境性』『技術性』『採算性』の3点から理論的、実証的に解説した一冊。リニア計画の入門書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
自爆営業
国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。