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●そもそもの始まりはVFP(平和のための退役軍人の会)

前回のブログの続きです。

 なぜ私が「沖縄の米軍基地を本土で引き取る」運動に関心を持つようになったのか。

 そもそものきっかけは、これも本ブログで書いたことですが、沖縄の高江でのVFP(平和のための退役軍人会)との出会いでした。 彼らは、世界各地で米軍基地の存在で苦しむ住民の元に駆け付けては一緒に抗議行動を展開していますが、アメリカ国内でもしていることがあります。

 VFPは、今年8月の年次総会で「全米各地の議会で沖縄の新基地建設に反対する決議が取り扱われるよう働き掛ける」ことを決議したのですが、実際、各メンバーは自分の出身地でそういった運動も開始しているようです。

 そして、このVFPが関係したのかはわかりませんが、昨年(2015年)9月、すでにバークレイ市議会で、12月にはマサチューセッツ州ケンブリッジ市議会で「反対決議」がなされたのです。両市は米政府に「沖縄での環境や人権を尊重する措置をとるよう」要求したのです。おお、アメリカの自治体が沖縄のことを考えてくれた。これは特筆すべきことではと個人的には思います。

●「辺野古新基地建設反対」を否決する日本の自治体

 で、肩透かしを食ったのが、日本の自治体の対応です。

 ちょうど1年前の2015年12月、東京都の武蔵野市議会が「辺野古での基地建設反対」を趣旨とする「地方自治の尊重を政府に求める意見書」を採択しました。これにネット上では、「武蔵野市、よくやった」などの称賛の声が飛びました。
 ところが調べてみると、これは本当に例外的な決議でした。

 上記バークレイ市の姉妹都市の一つは大阪府堺市です。
 堺市でも、2015年9月29日、市議会議員から「沖縄辺野古への米軍基地建設の断念を求める意見書」が出されたのですが、これは「否決」されます。
 次いで、今年3月25日にも、「地方自治を尊重し、沖縄県の民意を尊重することを国に求める意見書」(議員提案)が出されますが、これも「否決」。
 さらに、6月24日には「沖縄県における基地問題の解決を求める意見書」(共産党議員提案)が出されますが、やはり「否決」。

 堺市は3つの意見書をすべて否決したのです。

 ところが、これは堺市だけではなく、調べてみると、何十もの事例があります。
 倉吉市、三朝町、益田市、金沢市、春日部市、新発田市、神戸市、立川市、日向市、津久見市等々、私が調べただけで20以上の自治体が、同様の意見書や陳情を「否決」や「不採択」としているのです。


●「辺野古新基地早期建設」を可決する日本の自治体

 さらに、私が驚いたのが、それとはまったく逆の事例です。

 すなわち、「辺野古に基地を作ってしまおう」との趣旨の意見書」については、「いけ~」とばかりに「採択」の嵐です。

 沖縄県名護市の保守系議員数人が全国の約800市区議会に「沖縄の米軍普天間飛行場代替施設の早期実現、沖縄米軍基地の整理縮小及び負担軽減を求める意見書」を採択してほしい旨の陳情書を送っているのですが、これについて調べてみただけで、

 多久市、糸魚川市、鳥取市、佐世保市、夕張市、熱海市、倉吉市、益田市、座間市など、やはり数十の自治体が「採択」や「可決」している。

 なぜ、これら自治体は、「建設反対」の声に対して「否決」をして、「早期建設」の要望に対しては「可決」できるのか。そもそも、地元の名護市や沖縄県が「辺野古への基地移設は反対」と言っているのに、なぜ外部の自治体がわざわざ「早期建設」を主張しなければならないのか

 結局、これら自治体にとって、沖縄で起こっていることはしょせんヒトゴトではないのか
 というのが、私が抱いた感想です。

 上記の「採択」や「否決」などをした自治体の一覧は今、EXCELにまとめてありますが、まだ不完全ということで後日の公開としますが、辺野古新基地建設に反対する沖縄県民が上記本土の自治体の動きを知ればどう思うのか。とても同じ日本人の取る行動としては承服しがたいのではないかと思います。

 じゃあ、そんなに建設促進したいのであれば、「あなたのところで引き取れば?」。

 こう思い始めたときに知ったのが、前回のブログで紹介した、福岡、大阪、そして新潟の3か所で同時発生的に立ち上がった「引き取る」運動でした。
 
 そして、そのことを先週号の週刊SPAに書いたのですが、多忙にかまけているうちに、前回のブログからもう1週間も経ってしまいました。ということで、そのSPAの記事も近日中にPDFで公開します。本日はもう眠いです・・・。

←高橋哲哉教授の「沖縄の米軍基地 『県外移設を考える』」(集英社新書) 県外移設に賛成する人にも反対する人にも読んでもらいたい。

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2016/12/08 00:49 戦争 TB(0) コメント(0)
● 沖縄の米軍基地を本土に「引き取ろう」

 まず宣伝ですが、これについて書いた記事が、今週発売の週刊SPA!に掲載されています(2ページ)。
 
 「沖縄の米軍基地を引き取ろう

 街角でいきなりこんな街宣活動に出会ったら、おそらくぎょっとすることでしょう。だって、来てほしくないから。

 でも今、そう呼びかける運動が、大阪市、福岡市、新潟市で、昨年から今年にかけて同時発生的に立ち上がっています。

★大阪が「沖縄差別を解消するために沖縄の米軍基地を大阪に引き取る行動」
★福岡が「本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会」
★新潟が「沖縄に応答する会@新潟」

 この運動を巡る賛否はすでに起こっているし、むしろ、起こるべきです。そのための「ぎょ!」です。

 「引き取る」運動に否定的な意見としては

★基地被害への懸念(騒音や米兵犯罪)
★日米安保条約を持続させてしまう
★「米軍基地をなくす」動きに逆行する

 というのが主なところでしょう。

 じつは、この「引き取る」運動を始めた人たちにしても、「基地反対」運動の人たちの最終的な目標は同じです。すなわち、いつかは米軍基地を日本からなくしたい。
 では、なぜ「引き取る」運動が始まったのか。

 答えを凝縮すれば、沖縄の基地問題を「ヒトゴト」ではなく「自分事」として考えてもらうためということ。

 SPAはまだ発売中なので、その内容はここでは書けませんが、ただし、SPAのWEB版「日刊SPA」では、記事に登場する、「引き取る」運動を提唱している高橋哲哉・東大大学院総合文化研究科教授のコメントを載せています。
 それをまず紹介します。

ーーここからーー

 私もかつて、日米安保をなくせば沖縄から米軍基地をなくせると言ってきました。しかし、それだけではダメだと思ったのです。2つ理由があります。一つは、安保は何十年経っても維持されているし、その支持率は減るどころか逆に9割近くに達しています。なのに本土の負担率が圧倒的に低いのはおかしい。もう一つは、1950年代に本土の海兵隊が沖縄に移設されるなど、歴史的に本土が沖縄に負担を押し付けてきたことです。安保を維持するなら本土が引き取るべきです。皮肉にも、「基地はどこにもいらない」との反基地スローガンが、沖縄の「県外移設」を望む声の壁になってきました。私が引き取りを提唱するときは覚悟しました。
 「戦争を認めるのか」とか「転向したのか」との誤解を払拭する努力が必要だからです。いざとなれば、私の住む地域に米軍基地が来ることも認めなければならない。
 引き取る過程で、私たちが沖縄への加害者であることに気づいてほしい。議論は起こるでしょう。米軍基地の問題は自分たちの問題なのに、沖縄だけの問題のようにして議論がないのがおかしいのです。その議論を通じて、私たちは「加害者」であることをやめ、米軍に守ってもらうという安保体制を見直すこともできる。
 昨年の安保法制反対運動は盛り上がりましたが、結局、その議論はなかった。憲法9条を支持しながら安保も支持する現状には再考が必要です。引き取り運動が、日本の安全保障体制を考え直す出発点になればと望んでいます。

ーーここまでーー

 ちなみに高橋教授には「沖縄の米軍基地 『県外移設を考える』」(集英社新書)という著書があります。

 私がこの「引き取る」運動に関心をもったのは今年からですが、この関心につながる違和感は数年前に覚えていました。

 2009年、鳩山由紀夫政権が、沖縄の米軍基地を「最低でも県外」に移設すると表明したときです。
 このとき、「基地はどこにもいらない」と主張する人たちはこれに同意しなかったものの、この表明は沖縄でも「本土」でもそれなりの期待をされていたはずです。

 結果、「最低でも県外」は実現しませんでしたが、覚えておくべきは「最低でも県外」とは、本土のどこかが普天間飛行場の代わりとなる米軍基地を「引き受ける」ことであり、それに少なからぬ国民が同意をしていたということです。

 しかし、鳩山政権のとき、では具体的にどういうステップで本土で基地を引き取るのか、どういう条件の土地が引き取り対象になるのか、具体的な候補地はあるのか・・までの詰めはありませんでした。

 今、大阪、福岡、新潟で起きている運動は、政府主導ではなく、民間主導で始まった「引き取る」=「県外移設」の動きです。

●ヒトゴトから自分事で考えよう

 そして、この3か所で共通している認識は「本土の人間は、沖縄の米軍基地をヒトゴトでしか考えていない。自分事として考えよう」ということです。

 発売中なので、あまり詳しく書けませんが、たとえば、大阪でこの運動を進めているMさん(本誌では実名)は、辺野古での座り込み経験もあるだけに、大阪駅前で10年間も「辺野古新基地建設絶対反対」の街宣活動を展開してきました。その結果、辺野古問題への理解は広まったものの、多くの人が「沖縄は大変だね」と思うだけのヒトゴトで終わることをMさんは痛感。そして、政府は一向に強硬姿勢を崩さず、沖縄の現状は悪化する一方です。

 「方向性を変えなければ何も解決しない」

 これが大阪で「引き取る」運動が始まった原点です。

 また、歴史的にも、1950年代に、本土の米軍基地が周辺住民の反対運動で沖縄に移設したという、まさしく沖縄への押し付けがあったのも事実です。

 沖縄県民から見れば、米軍基地の74%もが沖縄だけに押し付けられている現状に「県外移設」に同意するのは当然のことであり、それを本土のどこかが「引き取り」をするということです。

 ともあれ、まずは議論が起こることで「ヒトゴト」から「自分事」の問題として、では、日米安保条約だってどうするのかとの議論が始まる。
 私自身は、これがもっとも大切だと思います。
 思い返せば、昨年、全国のあちこちで起こった「安保関連法成立」反対運動にしても、反対だけを唱えただけで(それも大切です)、では、米軍がいなくなったあとの日本の安全保障をどうするのか、やっぱり米軍は必要なのでは、いや、やっぱり平和外交の展開だ・・といった議論がほとんどなかったのも事実です。

 あまり長く書くと冗長になるので、本日はこの辺で。
 次回は、私がなぜ、この「引き取る」運動に着目するに至ったのかを少しだけ書きます。
 要は「辺野古新基地建設反対」といった意見書に対しては、本土の自治体は、ほとんどが不採択。
 対して、「新基地建設促進」を求める意見書に対しては、多くが採択したとの事実を知ったことです。
 次回、これを少しだけ具体的に書きます。

←高橋哲哉教授の「沖縄の米軍基地 『県外移設を考える』」(集英社新書) 県外移設に賛成する人にも反対する人にも読んでもらいたい。

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2016/12/02 16:38 戦争 TB(0) コメント(0)
●ストップ・リニア!訴訟第2回口頭弁論は12月9日14時半

 12月9日14時半から、上記裁判が行われます。
 今回、原告側証人に立つのは栗原晟(あきら)さん。

 このブログでも紹介したことがありますが(記事はこちら)、神奈川県相模原市緑区鳥屋(とや)に建設予定の車両基地予定地の近くに住む住民です。以前のブログでは「Aさん」と匿名で紹介しましたが、裁判という公の場に出ることもあり、実名に切り替えます。

 リニア車両は、本線から地下の引き込み線を通って鳥屋の地上に出て車両基地に停車するわけですが、栗原さんの所有する山林は、リニアが地上に出る直前まで地下を走っている場所にあります。
 その土地(約4000平米)で、市民団体「リニア新幹線を考える相模原連絡会」の11人が借地権を設定しての、トラスト運動が始まったのは今年4月。

 栗原さんにすれば、自然を壊し地域を壊すリニア計画が、住民から理解も得られないままで推進されることに、行動を起こさずにはいられなかったのです。


●タイミングよく書いていた栗原さんの記事

 たまたま、週刊金曜日の11月18日号に、1ページだけですが、栗原さんの記事を書いていました。
 ここに公開いたします。

栗原さん土地トラスト

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●測定されていた245キロ地点のウラン濃度

 リニア新幹線を考える愛知連絡会の川本さんから、JR東海のデータが送られてきました。

 市民団体が今年2月に、リニア予定ルートの品川から245キロ地点で放射線測定を行い、高い放射線値を記録したことは本ブログでも書きましたが(こちらです)、JR東海もその245キロ地点でウラン濃度を測定していたとのデータです。

 これを見ると、データは二つある。つまり、JR東海は同一地点で2つの試料を採取したということです。
 その日付は、どちらも2012年1月19日。これは、前年(2011年)の秋に環境影響評価方法書の住民説明会が終わり、環境アセスに着手した直後のタイミングです。

ウラン濃度結果1 ウラン濃度結果2

 これは2枚とも調査位置が⑧となっています。
 そこに書かれている緯度と経度でgoogle earthで調べてみると、そこは、確かに2月に市民団体が調査をした245キロ地点でした(下の写真)。

245Km地点写真

 まず、ここで浮かぶ素朴な疑問は・・

★疑問1  方法書の時点では、JR東海が示したリニアルートは幅3キロであり、環境アセスを通じて具体的ルートを絞り込むとのことでした。しかし、この2012年3月のデータは、環境アセスが始まったばかりのころであるにもかかわらず、2013年9月の準備書で公表されたルートのまさに真上で測定されたものです。
 すでにルートは決まっていた? そして、なぜこの12年3月の調査のことは周知されていないのか? それとも単なる日付の誤り?

  データには「総掘進長」が75.0mと記されています。これは、深さ75メートルのボーリングをしたということ?
 ともあれ、この2つの「濃度計量証明書」が発行されたのは同年3月7日と3月9日で

 3月7日には、そのウラン濃度は、試料1グラムにつき、2.0μg(マイクログラム)という数値が出て、
 3月9日では、5.7μgという数値が出ています。(μはマイクロ。100万分の1)


 そして、JR東海が岐阜県に提出した「岐阜県内月吉鉱床北側の約3Km区間における発生土等の管理示方書」(平成28年9月)によると、こう定義をしています。

 3.発生土の管理
   発生土については、ウラン濃度を分析する。
  1) 管理値
   発生土のウラン濃度が77μg/g(ウランによる放射能強度:1Bq/g)以下とする。


 つまり、試料1グラムあたり77μgのウラン濃度であれば管理をしないということです。

★疑問2 この「77μg」とは、おそらくは「ウランによる放射能強度:1Bq/g」から換算された数字ですが、なぜ「1Bq/g」が基準となるのか?

 これらデータをJR東海が岐阜県に提出したのは7月25日ですが、これを審査した岐阜県環境影響評価審査会(永瀬久光会長)は古田肇知事に「中央新幹線事業におけるウラン含有土壌に関する措置について」と題した意見書を8月17日に送っています。
 そこにはこう書かれています。

「ウラン濃度が1Bq/g以下であっても、発生土置き場に大量に敷き詰められた場合にはラドンの影響が明らかではないため、発生土置き場におけるラドン濃度等の把握及び管理を含めた対応方法を示すこと」


●ウラン残土の山をどう管理する?

 ついでに書けば、この示方書では、ウラン残土のベクレル(Bq)には言及していて、「370Bq/g」を超過している場合は、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉等の規制に関する法律」に基づき、届け出をすることと」と書かれています。

★疑問3  となると、管理値1Bq/g以上、370Bq/g未満のウラン残土はどう処理するのか?
 でも、この答えはすでに示方書に書かれていました。以下の二つを実施するようです。
  1.「管理値超過連絡体制表」に従って連絡をする。
   ・まず、JR東海中央新幹線岐阜工事事務所(0573-85-6825)に連絡。
   ・次いで、同事務所が以下の3者に連絡。
    1 岐阜県環境生活部環境管理課(058-272-8232)
    2 瑞浪市役所総務部企画政策課(0572-68-2111)
    3 地元自治会
  2.対象の発生土に覆土(30センチ)と遮水シート等を実施。

 これで、対応完了です。ところが、この覆土と遮水シート処理をいつまで続けるかの記述はない…。まあ、人形峠も50年以上もウラン残土を野積みしたままだから、おそらくそうなるのでしょう。

★疑問4  その人形峠では「シーベルト」での管理が行われています。
 人形峠では半世紀以上も前に掘り出したウラン残土が未だに20カ所以上で、ちょっとした小山となって置かれたままです。「放射線管理値の年間1ミリシーベルトを下回らない限り、他にもっていきようがないのです」(職員の話)。
 一方、JR東海が掘り出すかもしれないウラン残土では、「1Bq/g」が基準になります。シーベルト管理はしないのでしょうか?

●ウラン鉱床の定義は?

 さて、そもそも「ウラン鉱床」の定義は何でしょうか。
 JR東海と市民団体との交渉の記録を見ると、それを具体的に表す言葉がいくつか出てきます。

 たとえば、JR東海は、「ウラン鉱床は、花崗岩と『土岐夾炭累層(とききょうたんるいそう)』という地層とにサンドイッチされている場合に存在する」(要約)と主張しますが、確かにそれは学術的には正しく、つまり、花崗岩が露出している地域ではウラン鉱床が存在する理由がないとして、リニアルートには「ウラン鉱床は存在しない」との判断でボーリング調査をしてこなかったわけです。
 また、あるときは、「ウラン238が0.58%以上(占める地層を)をウラン鉱床と呼ぶ」(16年6月15日。岐阜県環境保全事務所での市民団体への回答)とも明言しています。
 ところが、今回、川本さんが送ってくれたJR東海が作成した地図によると、鉱床は「U3O8 0.01%以上」と書かれている。

★疑問5  U3O8とはウランの化合物である「8酸化ウラン」(いわゆるイエローケーキ)のことであり、なぜそれが鉱床の定義に使われるのか? ただし、これは単なる「酸化ウラン」のこと? であるなら、話はまだ分かりますが、その場合の化学式はU02です。


●いつボーリングを行ったのか?

 JR東海は、岐阜県ではほとんどウラン鉱床探索のためのボーリング調査を行っておりません。
 主に、旧動燃(現・日本原子力研究開発機構)が過去に1400本のボーリング調査をした結果の文献を基にしているだけです。

ウラン鉱床調査図←245キロ地点は⑧。確かにウラン濃度の調査もされたことになっている。いつ? 岐阜県ウラン調査2←JR東海がウラン探査をするといっている3キロ区間。すでに2個所ボーリングがされている。いつ?

 これは今年(2016年)7月に、JR東海が岐阜県に提出した資料ですが、これを見ると、旧動燃は、ウランのありそうな場所を中心にボーリング調査を行っていたことがわかります。

  同時に、リニアルートでは未だにボーリング調査がほとんど行われていないこともわかります。それは前述のように、JR東海が「ウラン鉱床が存在しようがない」との確信をもっているからです。

 ただし、ウラン鉱床ができる条件は13パターンあり、その1パターンである「花崗岩と土岐夾炭累層にサンドイッチされている」だけでの判断は完全ではないし、それがウラン鉱床であろうがなかろうが、ウランが存在する以上、残土として排出されることは危険性をはらむため、有識者や市民団体は「リニアルート上でのボーリング調査をすべきだ」と訴えても、その可能性があるとする「3キロ区間」(品川駅から239Km130m付近から242Km000mまで)だけでボーリング調査をするとJR東海は回答しています。

 ところが、今回送ってもらったデータを見ると、JR東海は、ウラン分析を有するボーリング調査を、「3キロ区間」においては2個所、「3キロ区間外」では245キロ地点で行っています。計3か所。
 2016年3月30日の衆議院国土交通委員会での本村伸子議員(共産党)の質問に対して、国土交通省の藤田耕三鉄道局長は「二十七年度(2015年度)後半にボーリングが一本行われているというふうに承知をしております。その結果につきましては、現在、ウラン分析法を用いてウラン濃度を測定、分析しているところというふうに承知をしております」と回答しています。
 ということは、今年(2016年)3月末以降に追加ボーリングをしたということになります。


 こうして整理すれば、ここで出てきた数字だけでも
▲ウラン残土の管理値は、ウラン濃度が77μg/g(ウランによる放射能強度:1Bq/g)と記されている。
▲届け出をするのは法に則り「370Bq/g」を超過している場合。
▲「ウラン238が0.58%以上(占める地層を)をウラン鉱床と呼ぶ」
▲ウラン鉱床は「U3O8(8酸化ウランが)0.01%以上」の土壌ともとれる記載がある。

新しい数字を見るほど混乱しそうです。おそらくこういう数値で説明をされても、たいていの人は何を質問していいかもわからないままに説明終了となるような気がします。

 とはいえ、これら疑問には、単に、私に知識がないだけの疑問が多い。どなたか教えていただければと。

前回のブログの続きです。

 起工式での抗議行動で動画撮影もしていたので、その一部を紹介します。

 状況説明すれば、起工式の開催に納得できない県内外から集まった4~50人の住民が、起工式会場にまで赴いたところ、会場入り口付近でJR東海の若い職員たち(おそらく)に入場を阻まれます。
 もっとも、住民の目的は起工式への参加ではなく、責任者と言葉を交わしたいとのことでした。

 だが、責任者は誰も出てこない。近くでスーツ姿で立っているJR東海の広報の職員は一言もしゃべらずに立っているだけ。

 住民たちは、目の前にいるこれら職員に話しかけるか、もしくは、拡声器で会場に届くように訴えるしかありませんでした。

 心にしみたのは、20歳の伊波瑠奈さんの訴えです(二番目のビデオ)。目の前の職員を責めるのではなく、一緒にこの土地を愛していこうよ、守ろうよと。

 伊波さんは2年か3年前、高校3年生の時、村でのJR東海の住民説明会で村長に対して「住民投票をやりましょう。村長、どうですか!」と迫った女性です。今、カナダに語学留学中で、一時帰国中の今、起工式の抗議に参加したのです。リニアの本格着工はまだまだ先の話ですが、それでも「1年ぶりに帰ってきたら、ダンプが多くなっていてびっくりしました」と変わりゆく村への寂しさをのぞかせていました。

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←伊波瑠奈さんのアピール

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←「住民は切実に困っている」と訴えているのは、非常口が掘られる地域の釜沢集落の自治会長の谷口昇さん。
 釜沢集落のことは、また近日中に情報をアップします。

 それにしても、JR東海、2011年以降、一貫して住民の存在を軽視し続けています。もしかしたら、本当に自分たちは丁寧な説明をしていたと思い込んでいるのかもしれない…。だからこれ以上はやる必要なないのだと。

 個人的には、第三者を司会にしての話し合いの実現を望むところです。

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