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●都民ラスト?

 東京都議選が近づき、小池百合子知事率いる「都民ファーストの会」に注目が集まる。ところが、小池都政で目立っているのは、主に築地市場の豊洲移転問題やオリンピック問題だ。そして都内の各地に目を向けると、都民ファーストではなく、都民を蔑ろにしている「都民ラスト」とも言える状況が散見されている。そんな事例を集めた記事を今週発売の週刊SPAに掲載しました。

●1.終戦直後の道路計画の復活
――2000人以上が立ち退き予定の北区・十条銀座商店街と周辺住宅地――

 都内随一のアーケード商店街のすぐ真横に幅20メートル以上の道路(幹線並み)が計画されている。その名目は災害時の延焼を防ぐというもの。だがその効果は0・8%。しかもこの道路計画は終戦直後の復興道路計画であり、それがなぜか今蘇った。そんな復興道路の復活は都内で28カ所もあり、計画中止を求める裁判も始まっている。

十条銀座のメインルート。にぎやか。 十条銀座の脇道にも味わいのある店が並ぶ←十条銀座のメインストリート。そして脇道にある商店街。とても賑やかだが、この脇道側ではもろに道路計画にかかってしまい立ち退きを余儀なくされる。

 この道路計画について、小金井市の市民団体が昨年の都知事選で立候補者にその見解を問うアンケートを送付。小池候補は「知事に就任したら、地元から強い疑義が提起されている路線を実際に巡視し、住民とも対話する。前任者の意向を踏襲するのではなく、優先整備路線への選定が不適切と判断される路線は、大胆に見直しを進めたい」と回答。ところが知事就任直後の記者会見では、記者からの質問に「路線については、事務方(都市整備局)から詳しく聞いてまいりたい」と答え、結局、小池知事はどの現場にも姿を現していない。
 反対運動も起こらず、粛々と立ち退く地域もあるが、十条の反対は根強い。

測量お断り


●2.外環道計画
――東京23区の貴重な水源を枯渇させるか?――

 「東京外かく環状自動車道」(以下、外環道)は、国が’66年に計画した千葉県、埼玉県、東京都を環状に貫く自動車道。総工費は1兆6000億円。
練馬区にある大泉インターチェンジから南へ16kmの東名高速道路までをつなぐ部分が、大気汚染や騒音を懸念する住民の反対運動で30年間も凍結されていた。だが’03年、国が「未着工部分は大深度(深さ40m以深の地下)でやる」と表明。
今年、いよいよ地下トンネル掘削の用意が整い、2月19日、世田谷区で「シールドマシン発進式」があった。シールドマシンとはトンネルの巨大掘削機。式典会場の外では周辺住民が「外環道ファースト?」などの抗議のプラカードを上げ、会場内では小池知事が「国際競争に勝ち抜き、我が国の成長を牽引するには、人と物のスムーズな流れの確保が重要。外環道の整備事業は、その中心となる取組みで、大いに期待をしています」と挨拶した。
 だがこの計画、周辺住民なら誰もが親しむ「三宝寺池」「善福寺池」「井の頭池」といった憩いの水源をすれすれに通るため、水源枯渇が心配されている。
 この計画のために多くの人が立ち退きを余儀なくされた。

立ち退いた江戸時代からの農家。向こうに見えるが東名高速。右が外環用工事フェンス。←江戸時代から続いた農家も激変する環境に耐え切れずに泣く泣く立ち退いた。正面は東名高速道。右は外環道のための工事用フェンス。

 東名高速道路とのジャンクション予定地の近くで農業を営む池田あすえさんの農地も5分の1くらいは収用予定だが、池田さんは「売り渡す気はない」。

農地の収用に応じない池田さん。←池田さんの立っているあたりから向こうが収用される計画。

 外環道についても、昨年の都知事選で、市民団体「外環ネット」がアンケートを立候補者に送ったが、小池候補は無回答。市民団体が外環道計画の中止を求める10万人署名活動を展開していても、通過地の一つ、武蔵野市の市長が「反対住民が多い。現地視察を」と直接要請しても、小池知事は「検討する」と言っただけで、未だに姿を現さない。

●3.スーパー堤防
――江戸川区だけで完成に200年と2兆7000億円。9万人が立ち退きーー

 スーパー堤防とは、150~300mもの幅をもつ巨大堤防で、洪水が越水しても崩れないことがウリ。

スーパー堤防イメージ図

この事業は’87年に始まったが、幅数百mもの堤防建築は、川近くの住民の大規模立ち退きを伴うため、実際にこれに手を出す自治体はほとんどない。だが江戸川区は手を出した。試算では、完成までに200年と2兆7000億円を要し、区内3河川周辺から9万人を立ち退かせる。
 2015年12月には、江戸川区北小岩1丁目の約90世帯が立ち退いたが、不思議なのは、ここは区でもっとも標高が高く、かつてどの台風でも水害がなかったこと。しかも、堤防は線上につながってこそ効果を発揮するのに、隣の地区では川の近くの交番の改築や民家の新築が行われている。なんだ、これは。

工事が進む小岩1丁目。2015年撮影

 スーパー堤防は国の事業。だから土地造成は国がやる。だが、その造成地での区画整理を区は目論んでいる。つまり、国のカネでただで土地造成ができるということだ。
 今、南に1キロほど離れた篠崎1丁目が狙われていて、立ち退きを拒否する数十世帯がいるものの、すでに数百世帯が立ち退いた。スーパー堤防建設に合わせ、ここにある都立篠崎公園の高台化も同時に目論まれている。

立ち退いた家々の跡地は臨時公園に。篠崎地区。 篠崎地区。スーパー堤防反対。←篠崎地区で臨時公園になった立ち退いた家々の空き地。一方でまだ立ち退き拒否する人も多い。

 スーパー堤防事業推進に東京都は、直轄事業負担金として3分の1を負担する立場で、かつ、東京23区での土地区画整理事業の認可権者は都知事だ。
 だが、やはり小池知事の現地視察はない。市民団体は、今年の都議選に合わせ、区の都議候補にアンケートを送り、選挙の争点にしてほしいと願っている。

●4.調布駅前広場開発計画
――あわや99本すべて伐採だったーー

 調布駅の南口広場に交番を作るため、7本の樹木(シラカシなど)が突然切られたのは昨年3月3日夜。
調布市は、駅前のバスロータリー拡張と地下駐車場(1900台収容)など駅前広場の建設のため、広場の樹木99本すべてを伐採する計画だった。完成目標は’18年。市で開催する’19年のラグビーワールドカップと、’20年東京五輪のサッカー競技に間に合わせるため。

調布駅前広場

 ところがこの計画にたった一人で始まった反対運動が、次々に賛同者を生んで、今、1万6000筆の反対署名という、市は無視できない数字を突き付けられ、99本のうち約半分は残される方向が出た(確定ではない)。現在、市民と協議中。
 総工費19億円のうち、14億円は国と東京都からの補助金だ。市民団体は現在、市とのやりとりに力を傾けているが、昨年、都でも問題にしてもらおうと「都民ファーストの会」の議員を通じ民主党幹部に相談をもちかけたが「難しい」と門前払いされた。今後の都議選での動きに注目したい。

 これは詳しい記事はこちらに掲載されています。

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2017/05/19 15:03 未分類 TB(0) コメント(0)

●正直な会社

 ガソリンを給油していると、無料の空気圧点検やウォッシャー液交換のサービスはいかがですか、と言う店員がいる。
 この言葉に乗ってはだめだ。ガソリンスタンドにもよるが、すぐに次の営業をかけてくるからだ。「タイヤの山の高さが左右で違う。このまま走れば危ないです」等々。
 こんな営業はガソリンスタンドでは案外一般的にやられている。だから最近はもっぱらセルフ給油所を利用する。

 先日、正直な中古タイヤ屋を取材しました。

 栃木県宇都宮市の「アップライジング社」。(斎藤幸一社長)

斎藤幸一社長←斎藤幸一社長

 そこでは、「ガソリンスタンドでタイヤ交換を勧められたんですが…」と、セカンドオピニオンをもらいに来た来客に対し、「あ、このタイヤなら当分の間、大丈夫です。ウチで買取りできるくらいです」と、一切営業をかけることなく、そのまま帰ってもらう。

 客を徹底的に大切にする会社です。
 女性客は全体の5%もいない。そのなかで赤ちゃん連れはさらに少ない。だが、そのごく少数の女性のために、店舗のなかにおしゃれな授乳室を設置しています。

授乳室

 タイヤやアルミホイールの買取りには、通常、30分から1時間もかかるが、ここでは、車に乗ったままのドライブスルー方式で、わずか5分で査定と現金渡しが完了する。

ドライブスルー

 雨が降っていれば、すぐさま傘をもって社員がかけつける。
 アルミホイールのひび割れは「直らない」と言われているが、ウソ。「直らないです。新品を買うしかないです」と誘導するためです。じつは、それを直す機械は日本には100台ほどあるが、実際に稼働している30台のうちの一つをここでは保有し、積極的に修理を行っています。

日本で約30台だけ稼働のアルミホイール修理機←アルミホイール修理機。注文が少ないとペイしないので、所有する会社が少ないそうだ。

「アルミホイールには人それぞれの思い出がしみ込んでいる。それを大切にしなければ」(斎藤社長)

 店舗を入ったところで目にするのはタイヤではなくて、社員数名が毎朝自宅からもってくる猫を遊ばせる「猫ルーム」。申し込めば、客は猫と遊ぶことができます。
 タイヤはその奥のショールームにある。 タイヤ屋なのに、タイヤを積極的に売ろうとしないから、嘘の営業はゼロ。だからこそ、同社ではどんどん客が増えています。

猫ルーム看板 猫ルーム←取材時に出勤していた猫は8匹ほど。

 この会社、栃木県宇都宮市の「アップライジング社」のすごいのは、ここまで客を大切に扱うのに、一番大切にしているのは客ではなく「社員」であること。
 その次に社員の家族、次いで取引先、取引先の家族、地域住民、そして最後に客がくる。

 きっかけは、2011年3月11日の東日本大震災。知人に誘われ、ラーメンの炊き出しを手伝った斎藤幸一社長は、それだけのことで、避難所のおばあさんから涙を流すほどに感謝されたことで「こんな僕でも喜んでもらえた!」との充足感に包まれ、以後、「人の喜びこそ、我が喜び」をモットーに、地域の小学校では通学前の交通誘導と挨拶運動、駅前清掃、児童養護施設への支援を社員有志で行っています。

小学生への挨拶運動 駅前清掃←小学生への交通誘導と挨拶運動は登校日は毎日実施。駅前清掃も毎月実施。

 そして、社員。
 なんと72歳で入社して79歳の今も働く後期高齢者もいる。一般企業では採用が難しい知的障がい者や精神障碍者も特別扱いされずに普通に働いている。悪意がない限り、どんなミスを犯しても、会社に損害を出しても、社長は決して怒らない。むしろ「失敗はチャレンジの源だ!」と励ます。リストラはゼロ。
 外国人技能実習制度で働くベトナム人のために、せっかく学んだ技術を祖国でも生かしてもらおうと、なんと、ベトナムに支店まで出す予定だということです。

79歳でも働く←手前が79歳、現役で働く社員。

 ここでは全てを書ききれないが、詳細は、こちらで公開のネットニュースでご覧になってください。

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●第4回口頭弁論の開催。今回は山梨県からの報告

4月28日14時半。
 東京地裁で「ストップ・リニア!訴訟」の第4回口頭弁論が開かれました。

公判前行動2


 今回、原告側から意見陳述に立ったのは、山梨県の笛吹市会議員の野澤今朝幸氏と甲府市上曽根町の住民、平川一星氏です。

 ご存知の通り、山梨県は1997年からリニアの走行実験が始まっていて、その沿線周辺では、水枯れ、騒音、日陰などの問題が起こっています。つまり、同じことが今後の営業本線でも起こることを示唆してくれる存在です。


●野澤さんの意見陳述

 詳しくはここに張り付けた「意見陳述書」を読んでいただくとして、その概要を書けば、野澤さんが地元に住んでいるからこそ、自分の目で見てきた、トンネル掘削による異常出水(場所によっては毎分30トン)、水枯れ、日陰問題等々を画像投影することで視覚的に訴えました。

野澤1 野澤2 野澤3 野澤4

 そして、野澤さんが強調したのは、JR東海が山梨実験線においては環境アセスを実施していない事実です。


●実験線でアセスが行われていない

 ちょっと時系列で整理しましょう。

1989年 山梨県にリニア実験線の誘致が決まる。
1990年7月 JR東海が「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」という独自の環境アセスの報告書を公表。この時点で、まだ「環境影響評価法」はなかった。
 この「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」については、本ブログのこちらこちらで簡単な報告をしております。
  
1997年4月 実験線で走行実験が開始。実験距離は18・4キロ。
1997年6月 環境影響評価法の成立
1999年 同法の全面施行
2007年 JR東海が「リニア中央新幹線を自己資金で建設する」と公表。
2008年 JR東海、実験線の延伸工事を開始。
2013年 24・4キロの延伸工事終了。実験線の距離は42・8キロになる。

 こうして見ると

 1999年に環境影響評価法(いわゆるアセス法)が全面施行されたので、1990年から建設が始まった山梨実験線の第一期区間の18・4キロは環境アセスを受けていないのは当然だが、この区間が将来の営業本線を兼ねることでのリニア計画に国交省が「建設指示」を出したのは2011年5月。だが、そこで改めての「環境アセス法」によるアセスは行わなかった。
 また、実験線の第二期区間となる24・4キロの区間の建設は、環境アセス法が施行された1999年よりあとの、2008年から始まったのに、これもアセスを受けていない。
 これは、「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」が42・8キロを調査範囲としていたため。(予算の関係で、42・8キロの全面建設はできなかったために、実験は当初18・4キロのみで繰り返していた)

 そして、こう主張する人がいます。
「JR東海の環境影響評価書には、実験線の区間の評価が載っているよ。アセスやったんじゃないの」と。

 なるほど。
 でも、それは、「山梨リニア実験線 環境影響調査報告書」のコピペなのです。
 評価書の山梨版・資料編にはこう記載されています。

「8-4-3 トンネル工事実施時の水資源に対する対応の基本的な考え方
 山梨リニア実験線区間での影響検討と、本評価書における予測は、ともに水文・地質学的検討を基本に定性的に行っており、水収支解析を実施し定量的に予測している南アルプス区間を除き予測の考え方に基本的に違いはない」

 つまり、環境アセスの手法は1990年代の実験線の自主アセスの手法と同じであるから、同じことを繰り返す必要はない、との説明になります。

公判前行動1


●平川一星さんの意見陳述

 これも貼り付けておきます。

平川1 平川2 平川3 平川4

 これまで何人かの方がこの裁判で意見陳述をされましたが、今回の平川さんの陳述は力強いものでした。
 その内容は陳述書に書かれてありますが、特に強調されていたのが、

★本来は、環境アセスをした上で、事後調査をやるのが本筋なのに、JR東海は、アセスそのものが杜撰なうえに、評価書や住民説明会では事後調査をするからと約束しておきながら、その事後調査も行わない。これは不適切な対応だ。

 ということです。

 また、閉廷後の記者会見において、平川さんのこの問題への取り組みの姿勢については、多くの人に知ってほしいと思いました。

野澤さんと平川さん←左が野澤さん、右が平川さん。

 平川さんは以前は東京都練馬区で公務員(会社員?)をしていましたが、それをやめて住みやすさを求め、2013年12月に甲府市上曽根町にUターン移住しました。513戸、1375人の町です。
 2013年12月と言えば、ちょうどJR東海が環境影響評価書を出した9月から3カ月たったときです。
 そして、すぐに、自宅のすぐ裏手に高さ40メートルのリニア高架が走ることを知り、いてもたってもいられなくなります。

 しかも、上曽根町の高架の走行部分については、なぜか、他地区のようにフードがかぶせられず「防音壁」が設置される、つまり天井部分が開放されるので、騒音の発生は明白です。

 ところが、問題の一つは、当の住民たちがリニア走行で被る被害を実感していないことでした。
 そこで、平川さんは地域の人たちに問題を知ってもらう活動を開始します。

 ▲地域にある5つの自治会に理解してもらうに要した時間は1年! 平川さんは日中は忙しい農作業をこなし、夜の時間を利用して、JR東海の環境影響評価書を読みこなし、住民への説明に腐心しました。
 たとえば、評価書に書かれてあった、実際に上曽根町が被る77デシベルという騒音を、「騒音学習会」の場で、住民の前で、鉄の板をグラインダーで切って再現することで「えー、これでは我慢できない」との実感を住民に抱いてもらうといった、地道な努力を重ねたのです。

 その結果が5つの自治会がまとまっての今年4月4日の県とJR東海への共同行動です。

 以下、NHK甲府局の報道内容です。 

「リニア中央新幹線が地区を通過する計画の甲府市の住民が高架橋に防音フードを設置するなどの騒音対策をJR東海に働きかけるよう、県に要請しました。
要請を行ったのは、リニア中央新幹線の高架橋が地区を通過する計画の甲府市上曽根町文珠地区の住民6人です。
一行は、県庁を訪れ文珠自治会会長がリニア推進課の依田誠二課長に要請書を手渡しました。
このなかで会長は『地区の全世帯にあたる95世帯にアンケートしたところ騒音に対する不安が多く寄せられた』と話しました」

 この内容が示す通り、これは、リニア反対ではなく、「フートを設置せよ」との要請です。

 じつは平川さんは、行政代執行を受けようとも、自分は最後まで地域に留まると決めていますが、他の方々には農業の跡継ぎもいないことから、自分の代で農業はおしまい、ならば補償金をもらうのも選択肢の一つだと考えもあるようです。

「私の本意とは違いますが、まず一致できるところは一致してやります」

 ただ、平川さんたちの今後の活動次第では、補償金云々を抜きにしても闘い抜く住民が少数ながら現れてくるかもしれません。


●今回の裁判長の指摘

 裁判のなかで、原告側の関島保雄弁護士が、

関島弁護士


「JR東海から準備書面が出たが、従来から主張していますが、リニア計画での施設、内容があいまいなまま、不十分な環境アセスになっている。JR東海としては、今、評価書に出ているもの以上の具体的な施設などを提起する気がないような主張です。でも、元々、どういう施設ができるのか? たとえば、神奈川県相模原市鳥屋に建設予定の車両基地にしてもきちんとした図面が出ていない。施設の位置関係が出てこない。そういう基本的なものを、JR東海は『こういうものを作る予定だ』ときちんと出すべきです」

 と主張しました。すると、これに続いて、古田孝夫裁判長が

「どういう施設がどういう場所にできるかは、原告適格の問題にも絡むし、どういう被害が起こるかの前提でもある。そもそも、どういう場所にどういう施設を造るものとして事業認可されたのか? それが国から明らかにするのはどうでしょう?」

 と問うた
のです。すると被告の国は、

「それができるかどうかも含めて、持ち帰り検討したい」
 
 これには、傍聴席から嘲笑が起こり、裁判長も苦笑しながらこう返しました。

「できるかどうかと言われても、認可されているのですから…」

被告「施設を地図に落として…」

裁判長「ああ、それでいいです。それにしても認可の判断をされたのですから、資料はあるはず」

被告「次回期日までにできるかはお約束はできませんので、ご了承ください」

 これは、記者会見でも、裁判報告集会でも、関島弁護士が「車両基地はすべて点線で境界線が描かれ、非常口も○で書かれているだけで、正確な位置も大きさも示されていない。そういうものが事業認可された。我々はそこを指摘していたが、今回、裁判長はそこを被告の国に質した」とそれなりの評価をしていました。

 それにしても、設計図などの資料はあるはずなのだから、すぐにでも出せるはずなのに、なぜ出し渋るのか。
 この裁判、予断を許しません。

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●突然の非常口掘削

 昨日、長野県大鹿村のリニア・トンネル工事の最前線に位置する「釜沢」集落(9世帯)の自治会長の谷口昇さんと、住民のTMさんから相次いで、Facebookに投稿がありました。

 突然、非常口の掘削が始まったとの内容です。

 谷口さんによると、釜沢にある仮残土置き場がいっぱになるまでということだから、長くは続かないかもしれませんが、それにしても、いきなりだな。

 以下、お二人からの投稿をほぼそのまま転載します。


●谷口昇さんの投稿

とうとう
突然
JR東海がトンネル掘削を開始した!!
大鹿村役場リニア対策室に確認をとったら、JRからは昨日(26日)の夕方5時過ぎに連絡が来たそうです。

住民には、昨日の8時に拡幅工事などの通行止め連絡などの鹿島JVが発信しているメールに(一部掘削)とだけ書かれていました。
これはいままでの流れで行くと、住民を故意に欺いた。
とうとう本性を出してきた


●TMさんの投稿

 NO リニア!!!
 とんでもないことが起こっていた。今日から、非常口トンネル掘削開始しているという、新聞社の取材でわかった。
 えっ、えっ?!!!どういうこと?
 既にヤードの造成で、毎日、工事音が響いてる。それだけでも、どこかでフラストレーションがたまっていく。先週、ある団体のリニア現地視察に同行させてもらって、現場まで行ったのだが、入り口は立ち入り禁止のガードがされていて、現場の職員が応対してくれたが、頑として、規則であり、JRからの達しで、中に入ることはできないと、意向はJRに伝えますと見せてはもらえなかった。どのように工事が進んでいるのか、誰だって知りたい、コソコソしないで、堂々とやればいいじゃないか~
 
 そして、今日連絡を受けた直後、鹿島JVの訪問があった。今日、非常口トンネルの工事に向けての祈願祭をやったという、挨拶だった。
「掘削してるんですか?~工事が遅れてるので、仮にです。~残土問題もはっきりしてないのに~いや、そこに置ける範囲だけです。本格的工事は3年後です~仮にだろうが、告知なかったですよね~いや、昨日のメールにて告知してます」

 毎日、鹿島JVからメールが入ってくる、現在、県道赤石公園線の拡幅工事に関しての通行止め等の状況を知らせてくる→こんな感じで毎日コピペしたような同じ文章で、祈願祭をやるなどとも書かれてない→
『日ごろは大変ご不便をおかけしております。本日の作業は予定通り終了いたしました。報告遅くなりすみません。明日4月27日は
県道では8時~17時の間で時間帯通行止めにて工事を行います。引き続き、通行止めという形はとらせていただきますが、多少お待ちいただければ、通行いただけるようにいたします。また、事前にこの時間帯に通行したいと予告いただければ、よりスムーズに通行いただけます。明日は、除山ヤードでは 切盛土工・場所打ち杭工・坑口付(一部掘削)開始を 県道工事(赤石荘下) では 場所打ち杭打設を行います。
・除山ヤード・県道工事で行う場所打ち杭工ですが、削孔に伴う大きな音が発生します。
・除山ヤードでの作業に伴い、大型車が10台(往復)走行する予定です。
 擦れ違いの際、ご不便をおかけいたします。
 なお、中部電力さんの明日の作業は迂回路区間2で行いますが、通行止めとなる作業はございません。
 ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします』

 よく見ると、坑口付(一部掘削)開始という言葉が挿入されていた。こんなの告知というか!
 本坑掘削となれば、仮だろうが、ちゃんとした文書、説明会を持って告知というのではないですか!
 そういえば、最近、やたら大型車がヤードに向けて往来している。こういう大型車を通すための拡幅工事であるはずなのに、何度も遭遇して、ひやっとすることしばしば。工事を進めたいがための、ごり押し状態だ。 この件もJVに人に伝えると、自分たちはJRの指示によってやってるだけで、ご意見はJRに伝えます、と。(多分伝わらない)

 自治会長が役場の担当に問い合わせた。掘削の件は、昨日の夕方になっての連絡だったそうだ。村も呑まれてますね。住民側に立った凛とした態度で対応してほしい、無理か~

ーーここまでーー

 簡単に書くと、今回の突然の掘削は、釜沢住民にも、村にも直前まで伝えていなかったということです。

 このなかで、鹿島JVが「本格着工は3年後です」と述べていますが、正確に3年後なのかどうかはおいておいて、少なくとも現時点での本格掘削はありえない。 なぜなら、長野県内には残土を置く場所が決まっていないからです。
 
 釜沢の仮残土置き場がいっぱいになるまでの間、本置場を決めるにしても、そんな時間はないでしょう。

 釜沢自治会長の谷口さんに確認してみると、仮残土置き場は10数万立米しか置けない。

 なぜ、これほどまでに急ぐのか。何が何でも2027年にこだわっているから? 考えられるのは「パフォーマンス」であることです。もう始まったよ、もう後戻りできないよ・・と。

 ところで、一口に「非常口」とはいえ、都市部のように山のない場所では、地面から垂直に掘り進む「立坑」、斜め下へと掘り進む「斜坑」、そして山間部では山肌を利用する「横坑」がありますが、横坑は実質トンネルです。
 たとえば、山梨県のリニア実験線での横坑が下の写真です。2013年の撮影です。

山梨実験線非常口

 そこの担当者は「この500メートル奥にリニア本線があります」と説明しましたが、気になったのが、このトンネルの右端に設置された黒いホース。ここからは、トンネル内で湧き出る地下水が放水されていたのですが、ビデオで撮ればよかったと思うほど、轟音を立てるレベルの勢いの水流でした。

山梨実験線非常口の異常出水

山梨県実験線での異常出水



 普通の山でも水がどんどん抜けていく。

 南アルプスでもどうなるのか。
 本当にJR東海が釜沢の住民に説明するように「水脈を断ち切っても、水の流れはトンネルの脇を通っていくから、水枯れは起こらない」なのかな。

 本日は、「ストップ!リニア訴訟」の第4回口頭弁論があります。
 おそらく、釜沢からもどなたかが来ているはずなので、より詳しく話を聞きたいと思います。

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●月刊「望星」に、「米軍基地を引き取る」運動のことを書きました。

 前編、後編の連載で、今回は前編。

 米軍基地を引き取る運動に関しては、多くの人に考えてほしい。今、東京、大阪、新潟、福岡の4か所で、政府ではなく、市民団体が主導しての「引き取る運動」が展開されています。

 私は、この運動が目指す方向性については、賛成があってもいいし、反対があってもいい。ただ両者での議論が起きればいいなと考えています。 この運動については、以前も書いたので、こちらこちらを参照にしていただきたいが、論点をまとめれば以下のようになります。


●「最低でも県外」は今も沖縄県民の多くの民意。

 これはいうまでもないでしょう。あの民主党政権での鳩山由紀夫首相の「普天間飛行場の移設先は最低でも県外」との表明は多くの沖縄県民に支持されました。
 普天間飛行場の県外移設だけではなく、沖縄から日本から米軍基地がなくってほしいと思う県民もまた少なくない。


●「日米安保条約」は日本国民の約9割に支持されている。
 
 2015年7月、共同通信社の戦後70年世論調査では、日米安全を支持する国民が約9割いることを示しました。日米安保を支持するとはそのまま米軍の駐留をも支持しているということです。


●沖縄だけに約7割(専有施設面積)の米軍基地が集中している。

 じつは、1950年代前半、在日米軍基地の割合は沖縄では約1割にすぎませんでした。当時、米軍基地は全国に散らばっていたのです。ところが、1972年の沖縄の日本復帰前後には、その割合は約5割になり、現在が7割です。
 

●沖縄に本土からの米軍基地は移設されても、その逆は少ない。

 1953年、アメリカ海兵隊は、岐阜県、静岡県、神奈川県、滋賀県、奈良県、大阪府などに駐留していたが、57年に沖縄に移駐。
 本土の反基地運動の激化で、それが反米運動に転嫁することを両政府が懸念したことが理由とされている。
 76年には、山口県の岩国・第一海兵航空団が沖縄に移駐するが、このとき、沖縄県議会や県内政党は「犠牲を県民に押し付けるのか」といっせいに反発
 他にも、福岡県の米軍板付空軍基地やキャンプハカタなどが72年までに沖縄に移設。79年には、同じ岩国から海兵隊部隊が沖縄に移設。

 この逆の事例はどうかと調べてみると

 2012年、アメリカ政府が「在沖海兵隊約1500人を岩国基地に移転させる」と日本政府に打診したことがありますが、山口県や岩国市は「これ以上の負担は受け入れられない」と反発しています。これはこれで当然の反応ですが、問題は、アメリカが、岩国以外への移転も打診したところ、日本政府が「(沖縄からの)移転をお願いすることはない」と拒否したことです。

 これらの事実から、政治は、沖縄に米軍基地を押し付けてきた、と言えます。


●本土の人間にとって、沖縄の米軍基地問題はヒトゴトだ

 現在、辺野古や高江などに、本土から駆け付け、座り込みなどの抗議行動を展開している人たちには敬意を払います。現場にいるからこそ、政府の横暴も身に染みてわかっている。その情報発信にも努めている。
 だが、それらのニュースをテレビや新聞、インターネットで見る人にとっては、沖縄で起きていることは「たいへんなことだ」と頭で認識しても、他国のできごととして見ているのではと、私は推測しております。
 
 過去に普天間飛行場の移設先として、何カ所かの候補地が噂のように現れては消えたものですが、そのたびにそこの住民からは反対運動が起こりました。

 そこで行きあたる素朴な疑問は、「9割の国民が日米安保を支持している。あなたがその9割の一人であれば、なぜ反対するのか」ということです。もちろん、反対運動を展開したのは、残り1割の人たちであるかもしれません。では、そのとき、9割の人たちは賛成とまではいかなくても、抵抗なく米軍基地を迎え入れる気持ちだったのかな?


●「このままでは何も解決しない」
 
 今回の「望星」の前編では、大阪と福岡の運動を取り上げました。
 大阪で「引き取る運動」を展開する市民団体「沖縄差別を解消するために沖縄の米軍基地を大阪に引き取る行動」(以下、「引き取る・大阪」)の代表、松本亜季さんは2015年から運動を展開していますが、松本さんは、かつて辺野古で2カ月間の座り込みに参加していた過去があります。
 その経験で、大阪に戻ってから、10年間もJR大阪駅前で「「辺野古での基地建設の白紙撤回」と「普天間飛行場の即時閉鎖」を訴える運動を展開してきました。
 つまり、「基地絶対反対」運動です。
 その結果、確かに、大阪での辺野古問題に対する認知度は上がりました。だが、その運動をやればやるほど、松本さんが思いを深めたのは「この方向性では何も解決しない」ということでした。なぜなら、松本さん初め、日本のあちこちで「基地絶対反対」の市民運動が展開されていますが、それで辺野古の状況がよくなったかというと、逆に悪くなっているからです。
 もちろん、辺野古は現在はまだ本格着工されたわけではないので、今後の闘いで中止に追い込める可能性はあります。それでも、民意の蹂躙ということでは間違いなく悪化しています。

 詳しいことは本誌を読んでもらうとして、松本さんがもう一つ気づいたことは、松本さん自身に差別の意識はないものの、沖縄に負担を押し付けている「本土」に住んでいる以上は「差別者である」という自分自身のポジショナリティ(社会的な立場性)です。
 
 いってみれば、たとえば、差別する意識はなくても、イスラエルに生まれた以上、パレスチナの人たちからすれば「自分たちを差別する立場の人間だ」と見られているようなものです。
 
 実際、松本さんも辺野古で座り込んでいた2カ月間、「ヤマトンチューでしょ」ということで、現地の人から幾度も拒絶的な反応にあってきました(手伝いの申し出を拒否される、イベントの司会進行役に難色を示されるなど)。

 松本さんが「引き取る運動」を開始したのは、一つには、この差別を解消するという目的もあるのです。

 以下、今回の原稿からの引用した松本さんの言葉です。

「私は差別する側にいる自分の立場を認識できました。だから、今なら私を拒んだ沖縄の女性たちの気持ちがわかります。今、辺野古や高江で闘っている人たちは尊敬すべきです。でも、本土から来る人のなかには『私は沖縄のために闘っている』と、本土の立場性から免れていると思っている人がいる。闘うことがその免罪符じゃない。まずは自分たちの立場性をはっきりさせたいと思いました」

大阪引き取り候補地←大阪の運動では、府内8カ所を具体的な候補地として挙げている。


●議論が起こるか

 この引き取る運動は、少なくとも、沖縄県民の「最低でも県外」の意志を汲み取っている運動です。
 だが、かつての松本さんがそうであったように「基地は日本のどこにもいらない」運動であれば、「最低でも県外」移設は、その土地に米軍基地を建設するわけなので、認められないことになる。
 実際、福岡県の引き取る運動では、「基地絶対反対」運動をしていた人が「引き取る」運動に参加したところ、かつての仲間から「引き取るとはなにごと。基地をなくすのが目的なのに」と批判され、「引き取る会福岡」を去りました。その批判の嵐に、心療内科に通うほどに疲れてしまった人もいるようです。

 でも、「基地絶対反対」運動も「引き取る」運動も、最終ゴールは同じです。
 やはり、米軍基地がなく、同時に日米安保もない社会です。
 ただし、引き取る運動では、現在の沖縄のにっちもさっちもいかない状況のため、負担軽減のため、自分たちも負担をしようとのステップを設けているのです。

 もちろん、米軍基地を引き取ることは、米兵犯罪の発生もありえるわけで、簡単なことではありません。
 しかし、それは既に沖縄で起きていることであり、今、私たちはそれら問題に何か対処しているのでしょうか? 沖縄で今起きていることを置き去りにして、自分のところにだけは米軍基地は来ないでくれとの主張は、どこまで通るのか。
 だから、批判ではなく、賛成派も反対派も議論してほしい。

 少なくとも、沖縄の基地問題の当事者は「私たち」であることを認識する必要はあると思います。


●もし米軍基地がなくなったら?
 議論と書きましたが、では何を目指すのか?
 双方の運動が目指すのは、米軍基地も日米安保もない社会です。
 では、その先は?
 数年前、国会で「安全保障関連」法案が審議されていた時、多くの市民が国会前に集まり「反対」の声をあげていました。
 惜しまれるのは、あのとき議論はほとんど起こらなかった。

 あの反対運動は、日米安保は現状のままでいいという運動だったのか? 戦争なき社会をつくるには、米軍基地も安保も要らないとすれば、米軍がいなくなったあとの日本の安全保障体制をどうすべきと考えていたのか? 自衛隊を増強する? 防衛費を増額する? コスタリカのように軍なき社会を目指す?

 引き取る運動では、その議論ができるのでは。だとすると、日本の安全保障をやっと一般市民も真剣に考えるいい機会になるとも捉えることはできます。


●移転はしたけれど

 1995年の沖縄での少女暴行事件を受けて、普天間飛行場の移設が日米で合意されたわけですが、じつは、基地そのものではないですが、訓練が移設されたところがあります。たとえば、北海道の矢臼別。元々、陸上自衛隊の演習地ですが、ここで年に数回、海兵隊が訓練をしています。
 その騒音、その弾丸の誤着などで、特に牧場で馬を育てる人たちにとっては大問題です。
 また、訓練の移転の結果、沖縄の負担が軽減したかというと、軽減の実感はないのが現実です。

 ただし、ここには二つの論点があるように思います。

 ★矢臼別に訓練を移設したのは、住民合意ではなく、政府が決めたこと。
 ★基地ではなく、訓練だけが移設したこと。

 これらも含め、米軍基地の移設がアリかダメかの議論が起こってほしい。

 5月20日に、引き取る運動のイベントがありますが、詳細は後日。
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 ←「引き取る運動」を論理的にまとめた高橋哲哉・東京大学大学院教授の著書。

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2017/04/22 13:50 戦争 TB(0) コメント(0)
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