FC2ブログ
取材しても、記事にできる情報は1割未満。しかし捨てた9割にも、伝えられるべきものがあります。ボツになった企画も数知れず。そんなネタを紹介します。なお、本ブログの文章と写真の無断転載はお断りします。ご利用希望者合はご一報下さい。
プロフィール

樫田秀樹

Author:樫田秀樹
フリージャーナリストです。今まで書いた記事を整理したHP「樫田秀樹の記録部屋」と併せておつきあいください。なお、本ブログの文章と写真の無断利用はお断りいたします。使用されたい方はご一報ください。

ブンブンエコライト
ブンブン回すだけで充電できる懐中電灯。たった97グラム!
電気不要・8年間カートリッジ交換不要の浄水器
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイブ
全記事表示リンク
この記事にリンクを貼る
40種類の柄、15種類のカラーから自分好みに選べる、オリジナル フルジップパーカ
バケツ洗濯機KJ-950
これは便利!雑巾や軍手、スニーカーなどがきれいに!
携帯用洗面器
旅行に便利。空気で膨らむ洗面器。
ランドリーポッド
電気不要の洗濯機。災害時の備えに。
電球型ポケットライト
財布や名刺入れにも入る薄型ライト。厚さ3ミリ
LEDダイナモランタン
手回し充電もソーラー充電もOK。部屋のインテリアにも。
LEDキャンドル
LEDだけど炎がゆらぐ。癒される。息の吹きかけでオン・オフができる。
折り畳みヘルメット
サイズ調整可の折り畳み防災ヘルメット
タタメットズキン
サイズ調整できる折り畳み防災ヘルメット+ずきん。落下物にも炎にも強い!
パッカブルブーツ
折り畳める長靴。色も選べます
アンチボトル
折り畳めるウォーターバッグ。500mlなので、何度でも使えるペットボトルとして重宝する。色は7色。
浄水機能ペットボトル
カーボン製フィルターが水道水をおいしい水に変える。385ml。色は3色。
あつあつ加熱パック
火を使わずに食材を98℃まで加熱。災害時には暖かいものを食べたいですね。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あつあつ加熱パック 発熱材3個 3袋セット【RCP】
価格:2592円(税込、送料別) (2017/2/8時点)



●血染めのTシャツ

 先日、入管収容所の「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市)の被収容者、トルコ出身のクルド人のデニズさんから血染めのTシャツが送られてきた。9月22日に自殺を図ったときのTシャツだ。

デニズさんTシャツ2

デニズさんTシャツ1


 彼は、3年2カ月もの収容に耐えられず、今年の6月から、仮放免(一時的に収容を解く措置)を求めハンストして、果たして8月上旬に仮放免を得たが、たった2週間で再収用された(通常は更新される)。で、また再ハンスト。そして、9月20日、入管はまた仮放免を約束したので、ハンスト中止したが、その直後に職員から「2週間で戻すけど」と言われ絶望して、その2日後に手首を切ったのだ。

●うつ状態
 8月の仮放免のとき、デニズさんが真っ先に訪れたのは精神科の病院。そして下された診断は「拘禁反応の疑い」だった。
 本来ならば、何年間も通院しなければならない症状だ。だがその治療を受けることなく、また、3年2カ月ぶりにやっと再会できた妻とも、たったの2週間だけ再会できただけで、今度はいつ仮放免されるかわからない再収用をされてしまった。
 だのに、再び得られた仮放免で、入管職員は「また2週間だ」と宣言したのだ。
 
●「自殺しようとしました」
 その言葉に絶望したデニズさんは両手首を切った。
 さらに、首も切ろうとしたところで、それに気づいたイラン人男性が「ダメ!」と止めに入って、事なきを得た。
 とはいえ、出血多量により、すぐに外部の病院に搬送され処置を受ける。
 
 だが、病院からセンターに戻ってきたとき、デニズさん曰く「そのたった一分後に、一分後に、職員が『デニズ、あなたを懲罰房に送る』と告げたんです。私は治療を受けてきたばかり。どうして、なんの体調チェックもせずにいきなり懲罰房と言えるんでしょうか!」。
 デニズさんが弁護士経由で私にTシャツを送ってきたのは、被収容者が精神的に苦しい立場に追い込まれていることをわかってほしいからだ。

 私は勿論、ハンストや自殺を勧めない。だって、本当に死んでしまうかもしれないから。だが、その奥にある彼らの辛さは伝えたい。

 なお、本件については、近いうちにネット記事でより詳細に配信予定です。


↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
スポンサーサイト



2019/10/11 00:41 人権 TB(0) コメント(0)

 昨日、スマホに留守番電話を確認。メッセージの主は入管収容所「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市)の被収容者から。
「私は牛久入管のシャーラムです。お願いします。取材に来てください」
 私が牛久入管に行けるのはせいぜい月に1度か2度。そして、私の場合は取材申請をして面接に入るので、その許可に時間がとられるため、1日にせいぜい4人にしか会えない。それでも1年で15回としても延べ60人には会っていることになる。
 イラン人のシャーラムさんは牛久入管で5月から始まった「生きてここを出るか、死ぬか」の死を賭した本気のハンストを最初に始めた人。
 7月に仮放免されたが、その期間はわずかに2週間。それでもそれが更新されるのならまだいいが、2週間後、更新は不許可となり、その日のうちに牛久入管に戻された。
 この事実は、牛久入管の被収容者をビビらせるどころか逆に怒らせ、新たなハンスト者も生み出した。
 で、シャーラムさんは再びハンストに入った。
 すると、入管はシャーラムさんに再び仮放免を約束した。
 だが、8月下旬、私がシャーラムさんに面会した時、シャーラムさんはこう言った。
「2度目の仮放免は2週間前に約束はされました。でも、未だに、それがいつで、今度はどれくらいの期間の仮放免か全然教えてくれないんです。仮放免を約束された時、入管は『ハンスト中止』を条件にして、私もそれに従いましたが、もう少し待って、仮放免の時期と期間が伝えられなければウソの可能性もあるので、3度目のハンストをやります」

 果たして、その数日後、シャーラムさんは3度目のハンストに入った。
 あれから1カ月弱立つ。そして昨日の電話。気になる。行かなければ。
 でも、今、他の用事で行くことができない。最短で来週の火曜日か木曜日か。
 
 それにしても、入管問題を取材して、まだ1年ちょっとの私がなんでこんなに頼られるんだ。今、月に数回は、収容所内で私の電話番号が共有され、私のスマホに被収容者から電話が入る。誰かほかに取材しないのか。と周りを見たら、確かにこの問題を継続取材しているジャーナリストは本当に少ない。
 また23日には入管関連の問題について、短い時間ながら講演もしなければならない。初めは固辞しようと思ったが、ジャーナリストの少なさを考えると私のような者でも引き受けざるを得ない。
 リニアのことだけでも、未処理の資料が高さ数十センチに積まれていて追いつかないのに、入管問題も中途半端にできなくなってしまった。ただここで逃げちゃいけない。悩む前にやるしかない。

 ただ、望むらくはこの問題をやりたいライターはいないかということだ。
 本気でやるならアシストする。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします


●遅ればせながら、「リニア・山梨裁判」の報告

 7月30日、山梨県甲府市で「リニア中央新幹線工事差し止め裁判」が開催された。
 なぜ、ここまでSNSへのアップが遅れたかというと、私はこのたびクラウドファンディングでリニア取材経費(といっても、カバーできるのは半年分程度)を集めることができたが、まずはその支援者への報告が優先されるからです。

 ところが、クラウドファンディングのサイトからその報告を送ろうとしても、なぜか「書式が違う」といった謎のメッセージが出るばかりで、結局は最初から打ち直して送った・・という時間の無駄もあったことで、本ブログへの執筆が遅れたのです。
 さて、前置きは以上として、7月30日の報告は以下の通りです。


●被告席に誰もいない!

 原告は8人。うち3人が意見陳述をした。
 だが3人は肩透かしを食ったに違いない。というのは、自分の主張をぶつけるべき被告席が無人だったからだ。被告はJR東海。
 原告側の代理人である梶山正三弁護士によると、「第一回期日に限って、答弁書を裁判所に提出していれば、被告は欠席してもいいから」だ。
 だが、梶山弁護士は「けしからん」と憤る。
 というのは、7月30日という期日が決まったのは6月6日。被告側に代理人は4人もいるのだから、一人くらいは日程を合わせて出席するはずと予想していたからだ。
 だが、裁判前日の7月29日、被告側弁護士から梶山弁護士に電話が入り、誰も参加しないことが告げられた。
「いや、誰か一人くらい出てください!」
「そう決めたもので…」
 梶山弁護士は「原告の非難を直接聞きたくなかったのか」と推測している。

 ともあれ、第2回期日以降は、被告は出席しなければならないので、そのときこそ意見陳述をぶつけることができる。
 ところで、梶山弁護士は準備書面を17通作成していたが、それに対して、被告からの回答は「ピーマン」(梶山弁護士)だった。回答はわずか4行だけ。

第1 請求の趣旨に対する答弁
 1 原告らの請求を棄却する
 2 訴訟費用は原告らの負担とする
  との判決を求める。

●裁判の概要

 リニア計画を巡って、現在、二つの裁判がある。
1 リニア計画の事業認定の取り消しを求めた行政訴訟。原告738人(第1次)。被告は国土交通省。2016年5月提訴。
2 リニアの工事差し止めを求めた民事訴訟。原告8人。被告はJR東海。提訴は2019年5月。

 この二つ目の裁判を提訴したのは、南アルプス市の市民団体「南アルプス市リニア対策協議会」の8人。
今年5月3日、「生活が破壊される」として、リニア工事の差し止めや慰謝料を求めてJR東海を甲府地裁に提訴した。

リニア山梨裁判 入廷行動

 リニア計画が明らかになってから、地域の住民たちは、もしリニアが開通したら、「★騒音 ★日照障害 ★振動 ★景観阻害 ★地下水枯渇 等々」で生活が破壊されると認識した。
 ただし住民は初めからリニア計画に反対したのではない。条件をつけていた。防音フードを設置せよ、もしくは、騒音のない場所への移転を補償せよ、と。
 そこでJR東海とまずは話し合いを持ったが、まったく歩み寄りが見られない。防音フードをつける気はないし、補償対象となる家屋も路線から22mの幅だけ。
 住民たちはこれに異議を唱え、甲府簡易裁判所に民事調停を申し立てたが、2回の調停は不調に終わった。最後の手段として、今回の提訴に及んだのだ。
 7月30日の第一回口頭弁論では、8人の原告のうち3人が意見陳述にたった。

リニア山梨裁判1 裁判報告←向かって左が梶山弁護士、隣りに志村さん。

 住民代表の志村一郎さん(77歳)は「JR東海は私たちの疑問に具体的に答えない。そして、住環境に必要なのは1 平穏、2日照、3景観、4風通し、5地価の安定等だが、リニア沿線でこのすべてが崩される住宅が相当数にのぼる。移転補償が必定だが、それも無理なら工事差し止めしかない」と陳述した。
 トマト農家の葛西正弘さん(71歳)は、「リニア高架路線が農地を分断する。そして高架の日陰はトマト生育に影響する。この年で他の土地に移っての新施設への投資は無理。リニアに反対はしないが、正当な補償をしてほしい」と訴えた。
 そして3番目の秋山美紀さんの陳述には傍聴席からため息が漏れた。
 19年前に移住し、家族3人で平穏に暮らしてきた秋山さんの家屋はリニア路線からわずか北側に2m。土地の一部はリニア路線にかかる。
「最悪な生活環境になるにも関わらず、補償されるのはリニアの用地に係る土地だけで、該当する日陰補償が30年間分の厳しい保証だけで、私たちをこの地に住めと押し付ける強引な手法には、到底納得できません」
 冬至になれば、秋山さんの自宅の日照時間は1時間未満となる。さらにわずか2メートルの距離では、6時から24時まで6分間隔でリニアの騒音に悩まされることになる。

高架の日陰で家が真っ暗になる←リニア山梨実験線のすぐ近くに住む雨宮さん。写真撮影が11月上旬。11月中旬から1月中旬の2か月間は、太陽が高架の裏を通るので家屋が真っ暗になり、寒さにふるえることになる。
日陰のシミュレーション←雨宮さんがペン先で自宅の場所を指す。JR東海が作成した高架による日陰シミュレーション。

 住民の差し止め請求は南アルプス市内の5Kmが対象となるが、主任弁護士の梶山正三弁護士は「一カ所でも止めれば、リニアルート全体が止まる」と訴えた。

 だが、3人の原告が残念に思うのは、被告が一人も被告席にいなかったことだ。それは、原告にすれば、自分の思いの丈が被告に直接伝えられなかったことを意味する。次回期日は11月19日10時半から。

 もう少し詳しく知りたい人は、以下もお読みください。

●補足情報
 2013年9月、JR東海は、リニア計画路線の地域での環境アセスを終え、具体的にどういう計画で事業を進めるかの住民説明会が各地で開催。
 今回の原告8人が驚いたのが、自宅や所有する土地のすぐ近く、もしくは分断するようにリニアが通ることだった。
 以後、住民は動いた。具体的な動きを大雑把に書けば以下の通りになる。

1.大雑把な動き
▲2014年10月17日 国土交通大臣が、リニア計画を事業認可。
▲JR東海は各地で住民説明会を開催。だが南アルプス市の説明会ではJR東海が具体的回答をしないために、「この説明会はなかったことにしてほしい」と今も事業説明を拒否する自治会もあるほどだ。
▲具体的に、住民が受け入れられない被害は例えば以下のものだ。
 ★騒音
  リニア計画では、地上部の高架レールを防音フードで覆うのが原則だが、防音壁のみで天井が開いた走行区間がいくつかある。路線近くでは騒音被害を避けられない。騒音規制法では、大雑把には昼間は55デシベル、夜間が45デシベルが上限だが、リニアも含む新幹線計画においては、路線から片側400m(両側で800m)の範囲で70から75デシベルまでが認められている。
 ▲無補償
  400mの範囲での騒音被害があるかもなのに、JR東海が示した移転補償の対象は幅22mだけ。そこより外の家屋は無補償となる。
 ▲日陰
  高架の北側の家屋は日陰になる。それを補う電気代や暖房代の補償は30年間だけ。31年目からは自己負担だ。

2.住民の行動
 ▲申し入れ
 住民はすぐに動いた。まずはJR東海との話し合いだ。だが、JR東海の姿勢に失望することになる。
 たとえば、JR東海に「防音フード」の設置を何度も文書で申し入れた。だが、文書での質問に対して、JR東海がどう回答するかというと「口頭」で回答するのだ。しかも回答文書を読み上げながらだ。
 「その文書をください」と言っても、JR東海は絶対に文書をくれない。そして、その口頭内容についても、「大丈夫です」「法を守ります」などの抽象答弁に終始し、逆に住民の不安を煽った。
 秋山さん(前出)は、JR東海への不信感から、JR東海から求められた境界線を確定させる測量の立会いに応じず、その測量を認める印鑑も押していない。

  ▲調停と裁判
 ついで、住民は甲府簡易裁判所に民事調停を申し立てたが、2回の調停は不調に終わった。原告団長の志村さんはこれを振り返り「結局、話し合いも調停でもJR東海は一片の誠意を見せてくれなかった。私は当初、防音フード設置や移転補償が実現すればよしと思っていたが、今ではもうリニアを止めるしかないと思うようになりました」と語る。

3.弁護士の思惑
 この裁判を担当するのは、梶山正三弁護士。ごみ問題の係争では梶山というくらいに名を知られた弁護士だ。
  その梶山弁護士は裁判後の集会で私にこう語った。
 「現在、東京で行われている行政訴訟は愚策です。というのは、国相手の行政訴訟は最高裁まで争って判決が確定するのに10年はかかるのに、その間にリニア工事はどんどん進んで完成に近づいてしまう。しかし、今回は長さ5Kmの区間を止めるだけの民事訴訟だが、一カ所を止ればリニア全体が止まる。そして、地裁レベルでは長くても3年で判決が出る。私は勝てる可能性があると確信している」と語った。
 梶山弁護士は、原告8人が居住するリニア建設予定地を検証するよう裁判官に求めている。
「二日もあれば8カ所を回れます。そうすれば、この計画がいかに財産権と人格権を侵害するかが理解されるはず」
 11月19日も私は傍聴する予定だ。

 ただ、この裁判の方向性で今一度確認したい事項もあり、それもおって取材する予定。

リニア新幹線が不可能な7つの理由


↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします


 仙台で始まった大人食堂についての記事を週刊女性に掲載。子ども食堂は今や全国4000カ所弱もあるが、大人の労働問題、生活問題に対応する、つまり、相談員を置く大人食堂は全国初。具体的な救済例も紹介。

 じつは、この記事は7月にサンデー毎日にも掲載したが、割り当てられた記事のスペースはわずかに2分の1ページ。

 なので、とっておきのネタは温存させ、このたびの週刊女性では2ページをもらえたため、今回、それを披露しました。
 また、この記事は本誌と同時にネットでも転載されました。こちらで閲覧できます

 今回書いた事例とは、いわば、極貧+孤独に陥った女性が大人食堂で救われ、同時に、今度は私が助ける側になりたいと、支援スタッフとして関わっている・・・というストーリーです。
 是非、ご一読くださいませ。

↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします


●先月初めて知った作田明賞。

 故作田氏は犯罪防止と少年の更生等に尽力した精神科医。テレビのコメンテーターとしても活躍した。
 生前、同様の個人・団体を称え表彰するために私財を投じ作田明記念財団を設立し、「作田明賞」を創設した。

 第10回目となる本日の授賞式で最優秀賞を受賞したのが、私が取材中の北洋建設の小澤輝真社長だ。つまり、小澤社長からの情報でこの賞を知った。

小澤社長ご夫婦←小澤社長と妻のあきみさん。

 小澤社長のことは、刑務所からの出所者を積極採用している人物として今まで何度も取り上げたので、ここではそれは繰り返さない。ただ、小澤社長は長年の出所者採用をしていることで、この「作田明賞」のことは当然知っていて、自分の活動が認められて受賞
できたことを素直に「嬉しいです」と語っていた。

受賞する小澤社長←受賞する小澤社長

 優秀賞を得た二人の活動も素晴らしい。

●副島勲さん
 一人が福岡市のリサイクル業「(株)ヒューマンハーバー」の副島勲社長。
 刑務所出所者に対し必要なのは「住居と仕事」だとはよく言われることだが、副島社長はそれだけでは足りない、「教育」こそが必要だと、出所後の半年~1年を寮生活させながら、礼儀、約束履行、責任を取ることなど「心のスポンジ作り」に腐心し、社会復帰へのリハビリ期間として人を育てている。
 出所者にとって同社は修行の場所。ここから多くの出所者が巣立っていったが、再犯率はゼロ
 副島社長が強調したのは「宇宙最大の資源は人間です!」
 今後は、出所後から社会復帰までのリハビリ施設である「中間支援施設」の創設を目的としている。

作田明賞の受賞者←受賞者。小澤社長の写真向かって右にいるのが副島さん、左が三浦さん。

●三浦一広さん
 もう一人が、鹿児島県奄美市のNPO奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」の三浦一広所長。
 少年非行の多くの元凶は家庭環境や地域社会崩壊。ここから多くの子どもが、非行、不登校、シンナー依存など居場所なく生きている。
 彼らの相談に応じ、「自立・共生」を目指す「ゆずり葉の郷」を2001年に設立。

 そして、三浦所長の功績はなんといっても、非行少年たちを排除するのではなく、逆に地域の犯罪防止のためのパトロールや清掃活動を担わせる「奄美市青少年警護隊」を任せること。
 この計画に警察は大反対。「ワルがつるむと暴走族になる」と。
 だが、特に札付きのワルにこそ隊長職を任せると、みるみる心を開き、警察がマークしていた非行地域が安全地域へと変貌
した。

「彼らの共通点は、小さいときから、誰にも認められなかった、励まされなかったこと。ほめれば絶対に更生します」
 
 ある中学校の番長も三浦さんに存在を肯定されてから、2代目警護隊長を務めたが、ある日、アパート5階から飛び降り自殺を図った中学生女子を走って下でキャッチして助けた。しかしその衝撃で彼は大腿骨骨折をした。軽々しく書くべきではないが、これはほめてあげたい。
 2010年には、家庭崩壊で居場所をなくした若者を受け入れる青少年自立援助ホーム「さざ波の家・奄美」も開設した。

 この授賞式には、小澤社長の取材が主目的だったが、副島さんと三浦さんにも取材をしたくなった。
 今、その余裕はないが、いつの日か実現したい。





↓ ブログランキングへの応援クリックをお願いいたします。




↓ 拍手もお願いいたします
2019/09/01 00:38 人権 TB(0) コメント(0)
リニア取材のカンパをお願いいたします
 リニア中央新幹線の取材範囲は、東京都から愛知県までと広範囲で、多大な取材経費を要することから、2018年後半に取材資金が底をつき、2020年に新たな単行本を出すことを目的に、2019年4月からクラウドファンディングでの取材資金を呼びかけさせていただきました。そして、多くの方からのご支援をいただくことができました。本当にありがとうございました。とはいえ、リニアの取材は来年も5年後も行うわけで、来春以降は、再び取材資金の確保に頭を悩ますことになりそうです。何度もクラウドファンディングは使えません。そこで、少額でもご支援をいただければと、ここにそのお願いをする次第です。額面に関わらず、ご支援に対しては、リニアについての単行本の送付や記事の案内などをさせていただきます。私の銀行口座は「みずほ銀行・虎ノ門支店・普通口座・1502881」です。今後とも応援をしていただければ幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  樫田拝
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
必要か、リニア新幹線
リニア中央新幹線の問題点を『環境性』『技術性』『採算性』の3点から理論的、実証的に解説した一冊。リニア計画の入門書。
リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」
リニア中央新幹線を巡る問題を語らせては、その理論に一部のすきも見せない橋山禮治郎氏の第2弾。このままでは,リニア計画とJR東海という会社は共倒れになることを、感情ではなく、豊富なデータを駆使して予測している。必読の書。
自爆営業
国会で問題にされても一向に改まらない郵便局の自爆営業。年賀状1万枚、かもめーる700枚、ふるさと小包便30個等々のノルマはほぼ達成不可能だから、ほとんどの職員が自腹で買い取る。昇進をちらつかせるパワハラや機能しない労組。いったい何がどうなっているのか?他業種の自腹買取も描いている。
アキモトのパンの缶詰12缶セット
スペースシャトルの宇宙食にもなった。保存期間は3年。しっとりおいしい奇跡の缶詰。24缶セットもある。
共通番号の危険な使われ方
今年10月に全国民に通知され、来年1月から運用が始まるマイナンバーという名の国民背番号制度。その危険性を日本一解かり易く解説した書。著者の一人の白石孝さんは全国での講演と国会議員へのアドバイスと飛び回っている。
マグネシウム文明論
日本にも100%自給できるエネルギー源がある。海に溶けているマグネシウムだ。海水からローテクでマグネシウムを取り出し、リチウムイオン電池の10倍ももつマグネシウム電池を使えば、スマホは一か月もつし、電気自動車も1000キロ走る。公害を起こさないリサイクルシステムも矢部氏は考えている。脱原発派は必見だ。